
税理士・会計事務所の業務を革新する「Zeims」が正式提供開始
税理士や会計事務所にとって、クライアントからの税務相談に対し、正確かつ迅速な回答を提供することは日々の重要な業務です。しかし、その裏側では、膨大な法令や判例、裁決事例などを調査する作業に多くの時間が費やされています。この度、合同会社雲孫は、このような税務調査業務の課題を解決するため、税務に特化したAIプラットフォーム「Zeims(ゼイムス)」の正式提供を2026年3月1日より開始しました。Zeimsは、回答の根拠となる一次情報を明確に提示することで、税理士・会計事務所の業務効率化と回答品質の向上を実現します。
AI(人工知能)技術の進化は目覚ましく、私たちの生活やビジネスのあらゆる側面に影響を与え始めています。特に、これまで属人的な知識や経験に頼りがちだった専門性の高い分野においても、AIの活用が期待されています。税務分野も例外ではなく、複雑な税法や常に更新される情報を扱う中で、AIがどのように貢献できるのか注目されています。Zeimsは、まさにその期待に応えるべく開発された、税務専門家を強力にサポートするツールと言えるでしょう。
税務調査業務の現状とAI活用の課題
税理士・会計事務所では、クライアントから寄せられる多岐にわたる税務相談に対して、正確な情報に基づいた回答が求められます。この回答のプロセスには、国税庁が公開するデータベース、過去の判例、税務当局の裁決事例など、信頼性の高い一次情報を網羅的に調査することが不可欠です。しかし、これらの情報を手作業で探し出し、それぞれの関連性を判断し、適切な根拠を提示するまでには、一般的に2〜4時間もの時間を要すると言われています。さらに、スタッフの経験値によって調査の深度や回答の品質に差が生じることも、大きな課題として認識されていました。
近年、ChatGPTに代表される汎用AIツールの登場は、多くの分野で情報収集や文章作成の効率化に貢献しています。しかし、税務のような専門性が高く、厳密な根拠が求められる領域においては、汎用AIの活用には限界がありました。汎用AIは、もっともらしい回答を生成する能力に優れていますが、その回答が「どの条文に基づいているのか」「どのような判例が根拠になっているのか」といった一次情報の出所を明確に示すことが難しい場合が多いのです。税務実務においては、根拠が不明確な回答はリスクとなり、安心して活用することはできませんでした。このような「根拠の不在」という課題を解決し、税務専門家が安心して利用できるAIの開発が強く求められていたのです。
税務特化AI「Zeims」とは?3つの主要機能
Zeimsは、税理士・会計事務所が直面するこれらの課題を解決するために、複数の税理士や実務家の知見を取り入れながら共同で開発されました。実務の現場で実際に求められる調査の流れや判断プロセスをAIに学習させることで、税務専門家が信頼して使えるプラットフォームを目指しています。その主な特徴は以下の3点です。
1. 一次情報の根拠を明確に提示
Zeimsの最大の特徴は、AIが生成した回答に対して、その根拠となる一次情報へのリンクを自動で提示する点にあります。具体的には、国税庁のデータベース、過去の判例、税務当局の裁決事例、さらには専門誌などの膨大な情報を横断的に検索し、最も関連性の高い情報を抽出し、その出所を明示します。
これにより、利用者は「AIがそう答えたから」という曖昧な理由ではなく、「どの条文や裁決、資料に基づいているのか」を自身の目で確認できます。これは、税務実務において極めて重要です。なぜなら、税務判断には常に正確性と信頼性が求められ、その根拠が明確でなければ、クライアントへの説明責任を果たすことも、万が一の際に自身の判断を正当化することも困難だからです。Zeimsは、この「根拠の明確化」を通じて、税理士が自信を持ってクライアントに回答できる環境を提供します。
2. 税務に特化したAIエージェントが高度な判断を支援
Zeimsは、汎用的なAIとは異なり、税務領域に特化した検索・推論エンジンを搭載しています。これは、税務に関する膨大な専門知識を深く学習していることを意味します。さらに、開発プロセスには複数の税理士や実務家が関与しており、彼らの専門的な知見や思考プロセスがAIに組み込まれています。
例えば、ある税法条文の解釈が複数存在するケースや、類似の裁決事例を比較検討して最も適切な判断を下す必要があるケースなど、税務の専門家が実際に行う複雑な思考プロセスをAIが再現します。これにより、単なる情報検索ツールではなく、まるで熟練の税理士が思考を巡らせるかのように、専門性の高い回答を生成することが可能になります。税務特化AIエージェントは、税理士の調査能力を拡張し、より高度なサービス提供をサポートします。
3. 事務所規模に合わせた柔軟な料金プラン
Zeimsは、個人で活動する税理士から、大規模な会計事務所まで、多様なニーズに対応できるよう、3つの料金プランを提供しています。
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Liteプラン(月額3,000円、クレジット50/月):個人事業主や、AIをライトに利用したいユーザー向けのプランです。手軽にZeimsの基本機能を試したい方に適しています。
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Coreプラン(月額6,000円、クレジット100/月):標準的な税理士業務を行う事務所向けのプランです。日常的な税務調査業務において、Zeimsを積極的に活用したい場合に最適です。
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Proプラン(月額16,000円、クレジット300/月):大規模事務所や、Zeimsをヘビーに利用するユーザー向けのプランです。多くのスタッフが頻繁にAIを活用し、業務効率を最大化したい場合に適しています。
これらのプランにより、それぞれの事務所の規模や利用頻度に合わせて最適な選択が可能となり、無駄なくZeimsの恩恵を受けることができます。詳細な情報やプランの選択については、ZeimsのサービスURLにて確認できます。
サービスURL:https://service.zeims.ai
導入実績と今後の進化:Zeims 2.0への期待
Zeimsは、2025年1月のサービス提供開始以来、すでに20以上の税理士・会計事務所に導入されており、その実用性と効果が評価されています。これは、Zeimsが単なるコンセプトではなく、実際に税務実務の現場で役立つツールであることを示しています。
合同会社雲孫は、Zeimsのさらなる進化に向けて、今後の展開も計画しています。特に注目されるのが、2026年6月にリリース予定の「Zeims 2.0」です。このバージョンアップでは、RAGシステム(検索拡張生成)の全面的な再構築が予定されており、これによりAIの回答精度が飛躍的に向上することが期待されます。RAGシステムは、AIが外部の知識ソースから情報を取得し、それを基に回答を生成する技術であり、この強化によって、より正確で詳細な税務判断が可能になるでしょう。
また、税務ナレッジに特化したAPI(Application Programming Interface)やMCP(Model Customization Platform)の公開も計画されています。これにより、他のシステムやアプリケーションとZeimsの税務知識を連携させることが可能になり、より多様な業務プロセスへの組み込みが期待されます。さらに、ChatGPTやClaudeといった外部の汎用AIツールからZeimsの税務知識を呼び出せる連携機能も実装される予定です。これは、汎用AIの利便性とZeimsの税務特化性を組み合わせることで、ユーザーにとってよりシームレスで強力なAI活用環境が実現されることを意味します。これらの進化は、税務業界のデジタルトランスフォーメーション(DX)を加速させる重要な一歩となるでしょう。
開発に携わった税理士のコメント:AIとの共存が拓く未来
Zeimsの開発には、税務実務の最前線で活躍する専門家たちが深く関わっています。杉山会計事務所の税理士、杉山靖彦氏は、Zeimsの開発背景と未来について次のようにコメントしています。

「生成AIが登場した当初から、いずれはどんな税理士よりも豊富な知識を持つ税務専門AIが出現すると確信していました。その未来が避けられないのであれば、自分たちの手で理想のAIを作ってみたい―このプロジェクトはそうした思いからスタートしました。税理士がAIに置き換えられるのではなく、Zeimsを使いこなしてより高度なサービスを届けられる時代を切り拓いていただければ幸いです。」
杉山氏のコメントは、AIが税理士の業務を奪うのではなく、むしろ強力なパートナーとして、より高度で付加価値の高いサービス提供を可能にするというビジョンを示しています。Zeimsは、税理士が単純な調査業務から解放され、クライアントとのコミュニケーションや戦略的なアドバイスなど、人間ならではの業務に集中できる環境を創造することを目指しています。
「Zeims」を開発・運営する合同会社雲孫について
Zeimsの開発・運営を手がけるのは、合同会社雲孫(うんそん)です。同社は2024年9月9日に設立され、税務特化AIプラットフォーム「Zeims」の開発・運営を事業内容としています。
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会社名:合同会社雲孫(うんそん)
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代表者:代表社員 佐藤圭吾
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所在地:〒101-0041 東京都千代田区神田須田町1丁目7番8号 VORT秋葉原Ⅳ 2F
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設立:2024/09/09
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事業内容:税務特化AIプラットフォーム「Zeims」の開発・運営
同社は、税務とAIの融合を通じて、社会に新たな価値を提供することを目指しています。本件に関する問い合わせは、合同会社雲孫 Zeims事業部 担当:川合(メール:support@zeims.ai)まで可能です。
まとめ:税務業界の未来を切り拓く「Zeims」
税務特化AIプラットフォーム「Zeims」の正式提供開始は、税理士・会計事務所の業務に大きな変革をもたらす可能性を秘めています。従来の税務調査業務における時間と労力を大幅に削減し、回答の品質と信頼性を向上させることで、税務専門家はより本質的な業務に集中できるようになるでしょう。
AIが進化する現代において、専門家がAIを「脅威」と捉えるのではなく、「強力なツール」として活用し、自身の専門性をさらに高めていくことが求められます。Zeimsは、まさにその「AIとの共存」を実現するための具体的なソリューションであり、税務業界のデジタルトランスフォーメーションを加速させる重要な一歩となるでしょう。今後のZeimsの進化と、それが税務業界にもたらすであろう新たな価値創造に期待が高まります。AI初心者の方も、この革新的なツールがどのように税務業務を変えるのか、ぜひ注目してみてください。

