AIで「あたまの健康度」をチェック!FRONTEOと塩野義製薬が開発した「トークラボKIBIT」が朝日生命に本格導入決定!健康寿命延伸をサポートする最先端AIサービスとは?

現代社会が直面する健康課題とAIの可能性

現代社会において、高齢化は世界中で喫緊の課題となっています。特に日本では、平均寿命の延伸とともに、健康寿命(健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間)をいかに長く保つかが重要視されています。健康寿命を伸ばすことは、個人の生活の質(QOL: Quality of Life)の向上だけでなく、社会全体の医療費負担の軽減にもつながるため、様々なアプローチが模索されています。

その中で、人工知能(AI)は、健康管理や疾病予防、早期発見の分野で大きな期待を集めています。AIは膨大なデータを高速かつ正確に分析する能力を持ち、人間では見落としがちなパターンや傾向を発見することができます。これにより、個々人の健康状態に合わせたパーソナライズされたアドバイスや、潜在的なリスクの早期発見が可能になり、より効果的な健康維持・増進策が提供できるようになります。

このような背景の中、株式会社FRONTEOと塩野義製薬株式会社が共同開発したAI解析による会話型の「あたまの健康度」判定Webアプリケーション「トークラボKIBIT」が、朝日生命保険相互会社に本格導入されることが決定しました。これは、AI技術が私たちの健康寿命延伸にどのように貢献できるかを示す、注目すべき事例と言えるでしょう。

「トークラボKIBIT」とは?AIが会話から「あたまの健康度」を判定する仕組み

「トークラボKIBIT」は、日常会話を通じて「あたまの健康度」を測ることを目的としたWebアプリケーションサービスです。ここで言う「あたまの健康度」とは、AIが会話の「文脈的なつながり」と「語彙の多様性」を解析し、「記憶力」「言語理解力」「情報処理能力」を総合的な指標としてスコア化したものです。ただし、このサービスは疾病の診断を目的としたものではないことに注意が必要です。

FRONTEO SHIONOGI 朝日生命のロゴ

この画期的なサービスの核となっているのは、FRONTEOが独自に開発した特化型AI「KIBIT(キビット)」の自然言語処理技術です。自然言語処理とは、人間が日常的に使っている言葉(自然言語)をコンピューターに理解させ、処理させる技術のことを指します。例えば、私たちが話す言葉や書く文章をAIが分析し、その意味や意図を読み取るといったことが可能になります。

「KIBIT」の自然言語処理技術が会話をどう解析するか

「トークラボKIBIT」では、ユーザーがAIと自然な会話をすることで、その会話内容が「KIBIT」によって解析されます。具体的には、以下のステップで「あたまの健康度」が判定されます。

  1. 自然な会話の音声入力: ユーザーがAIと自由に会話を始めます。特別な質問に答える必要はなく、日々の出来事や感じたことなどを話すことができます。
  2. 会話のテキストデータ化: 入力された音声データは、AIによってリアルタイムでテキストデータに変換されます。これは、音声認識技術と呼ばれるものです。
  3. AIによるテキスト解析: テキスト化された会話データは、特化型AI「KIBIT」によって詳細に解析されます。「KIBIT」は、会話中の単語や文章の関係性、文脈的なつながり、そして使われている語彙の多様性に着目します。例えば、話の論理的な展開、情報の整理の仕方、適切な言葉選びなどが分析の対象となります。
  4. 即時的な解析結果の表示: 解析が完了すると、すぐに「あたまの健康度」スコアが表示されます。このスコアは、記憶力、言語理解力、情報処理能力という三つの要素を総合的に評価したものです。

トークラボKIBITの仕組み

この一連のプロセスにより、ユーザーは自分の「あたまの健康度」を客観的な指標で把握することができます。AIが会話の細かなニュアンスまで捉えることで、従来のテスト形式では測りきれなかった側面からの評価が可能になるのです。

朝日生命が「トークラボKIBIT」を本格導入する背景と実証実験の成果

朝日生命は、「一人ひとりの“生きる”を支え続ける」というミッションを掲げ、高齢者の健康維持、疾病予防や早期発見、さらには発症後のフォローや家族のケアまでを包括的に支援する「介護・認知症エコシステム」の構築に力を入れています。このエコシステムは、高齢化社会における多様なニーズに応えるための重要な取り組みです。

このような背景の中で、朝日生命は「介護・認知症エコシステム」における「トークラボKIBIT」の活用可能性に着目しました。FRONTEO、塩野義製薬、朝日生命の三社は、2025年9月から3カ月間にわたり実証実験を実施しました。

実証実験では、朝日生命の営業職員が契約者との面談時に「トークラボKIBIT」を活用し、サービス案内や利用促進活動を通じて、契約者に対する総合的なアセスメント効果を検証しました。その結果、「トークラボKIBIT」の有用性、すなわち高齢者の「あたまの健康度」を簡易的に評価できること、そして顧客提供価値の向上への寄与が確認されました。この成功を受けて、2026年4月より「トークラボKIBIT」の正式導入が決定したのです。

この導入は、生命保険業界において、顧客の健康維持をサポートする新たな形のサービス提供を可能にするものとして注目されます。保険という枠を超え、顧客の豊かな生活を支援するという朝日生命のミッションを具体化する一歩と言えるでしょう。

「トークラボKIBIT」の利用メリットと独自の技術的特徴

「トークラボKIBIT」は、その手軽さと信頼性において、他のサービスとは一線を画しています。AI初心者の方でも安心して利用できるような配慮がなされています。

手軽でストレスフリーな利用体験

このサービスの大きな特徴の一つは、そのアクセシビリティの高さです。

  • スマートフォンで即時利用可能: 専用の機器を購入したり、特定の場所に赴いたりする必要がありません。普段使い慣れているスマートフォンから、いつでもどこでも利用できます。

  • アプリのダウンロード不要: スマートフォンのブラウザから直接アクセスできるWebアプリケーション形式のため、アプリのダウンロードやインストールの手間が一切ありません。スマートフォンのストレージ容量を気にする必要もありません。

  • AIとの会話を通じて即時判定: 複雑な質問に回答するテスト形式ではなく、AIと自然に会話するだけで判定が行われます。これにより、試験のようなプレッシャーを感じることなく、リラックスした状態で自分の「あたまの健康度」を知ることができます。一般的に5分から10分程度の会話で判定が可能です。

ライフサイエンスに特化した信頼性の高いAI解析技術

「トークラボKIBIT」のもう一つの重要な特徴は、その解析技術の信頼性の高さです。

  • 特化型AI「KIBIT」の活用: FRONTEOが自社開発した「KIBIT」は、ライフサイエンス分野に特化したAIであり、その自然言語処理技術は非常に高い精度を誇ります。汎用的なAIとは異なり、特定の分野の専門知識を深く学習しているため、より的確な分析が可能です。

  • 特許取得済みの技術: 「トークラボKIBIT」の基盤となる技術は、日本および米国で合計9件の特許を取得しています。これは、その技術が独自性を持つだけでなく、科学的・技術的な裏付けがあることを示しており、ユーザーは安心してサービスを利用することができます。

  • 行動変容を促す情報提供: 「あたまの健康度」スコアが表示されるだけでなく、その結果に基づいた具体的なメッセージや、生活習慣の改善につながる情報が提供されます。これにより、ユーザーは自分の健康状態を理解し、より良い方向へ行動を変えるきっかけを得ることができます。例えば、定期的な利用でスコアの経時変化を確認し、健康維持・向上に向けた運動習慣の重要性などのアドバイスを受け取ることが可能です。

トークラボKIBITのご利用イメージ

これらの特徴は、「トークラボKIBIT」が単なる測定ツールに留まらず、ユーザーの健康的な生活を積極的にサポートするパートナーとなり得ることを示しています。

今後の展望:健康寿命延伸とQOL向上への貢献

FRONTEOは、「トークラボKIBIT」の社会実装をさらに推進していくことで、生活者の健康に関する意識向上を促し、生活習慣の改善、健康寿命の延伸、そして最終的な生活の質(QOL)の向上に貢献していくことを目指しています。

AI技術が日常生活に溶け込み、個人の健康管理を支援する未来は、もはや遠い夢ではありません。「トークラボKIBIT」のようなサービスが広く普及することで、多くの人々が自身の健康状態をより深く理解し、病気になる前に予防する「未病」の考え方が一層浸透していくことでしょう。

高齢者だけでなく、幅広い世代の人々が「あたまの健康度」に意識を向け、早期からのケアや生活習慣の見直しを行うことで、誰もが長く、活動的で充実した人生を送れる社会の実現に貢献することが期待されます。

サービス開発と提供に関わる企業について

株式会社FRONTEO

FRONTEOは、自社開発の特化型AI「KIBIT」を提供し、社会課題と向き合う各分野の専門家の判断を支援し、イノベーションの起点を作り出している企業です。独自の自然言語処理技術は、汎用型AIとは異なり、教師データの量やコンピューティングパワーに依存せず、高速かつ高精度な解析を可能にします。解析した情報をマップ化(構造を可視化)する特許技術を活用することで、「KIBIT」が専門家のインサイトにダイレクトに働きかけ、近年では創薬の仮説生成や標的探索にも活用されています。

FRONTEOは、「記録に埋もれたリスクとチャンスを見逃さないソリューションを提供し、情報社会のフェアネスを実現する」という理念のもと、以下の事業分野で社会実装を推進しています。

同社は2003年8月に創業し、2007年6月26日に東証マザーズ(現:東証グロース)に上場しています。日本、米国、韓国で事業を展開しています。

FRONTEOの事業領域

塩野義製薬株式会社

塩野義製薬は、「健やかで豊かな人生への貢献」を重要な課題として掲げています。特に、アンメットメディカルニーズ(まだ有効な治療法が見つかっていない疾患に対する医療ニーズ)が高い精神・神経系疾患に対して、早期診断・治療につながるソリューションを世界中の患者に届けるべく、最先端の技術を積極的に活用しています。また、外部パートナーとの連携を強化し、精神・神経系疾患を抱える患者とその家族のQOLや生産性向上に貢献する取り組みを進めています。

同社の公式ウェブサイト: https://www.shionogi.com/jp/ja/

朝日生命保険相互会社

朝日生命保険相互会社は、「一人ひとりの“生きる”を支え続ける」をミッションに掲げ、顧客の人生に寄り添う生命保険サービスを提供しています。高齢化社会における健康課題に積極的に取り組み、「介護・認知症エコシステム」の構築を通じて、顧客の健康維持と豊かな生活を支援しています。

同社の公式ウェブサイト: https://www.asahi-life.co.jp

まとめ

FRONTEOと塩野義製薬が共同開発したAI会話型Webアプリケーション「トークラボKIBIT」が朝日生命に本格導入されることは、AI技術が私たちの健康寿命延伸と生活の質の向上に大きく貢献する可能性を示すものです。AI初心者の方でも手軽に利用できるこのサービスは、会話を通じて「あたまの健康度」を客観的に評価し、健康維持のための具体的な情報を提供します。

高齢化が進む社会において、このような革新的なAIサービスが普及することで、より多くの人々が自身の健康に意識を向け、活動的で充実した人生を送るための支援を受けることができるようになるでしょう。今後の「トークラボKIBIT」のさらなる展開と、それが社会にもたらすポジティブな影響に期待が高まります。

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