AIが開発を完結させる時代へ:日本政府も注目する「AGI駆動開発」とは
近年、人工知能(AI)の進化は目覚ましく、私たちの生活やビジネスに大きな変化をもたらしています。特に、大規模言語モデル(LLM)と呼ばれるAI技術は、テキスト生成や情報分析など多岐にわたる分野でその能力を発揮しています。この最先端のAI技術が、今や国のデジタル戦略の中核を担い始めています。
カスタマークラウド株式会社は、日本政府デジタル庁が推進する「ガバメントAI」において、政府共用生成AI基盤「源内(GENNAI)」で試用される国内LLMの一つとして選定されました。この選定は、同社のAI技術が日本語への適合性や行政文書への対応、安全性、性能、法令遵守といった多角的な観点から高く評価されたことを意味します。
同社は、このような重要な役割を担う一方で、AI開発の新たな潮流である「AGI駆動開発」に焦点を当てたリアルセミナー「人間がAIを使う時代は、終了!?——AIが主体となり開発を完結させる構造」を2026年3月10日(火)に開催することを発表しました。

このセミナーでは、「人間がAIを使う」という従来の常識を覆し、AIが主体となって開発プロセス全体を完結させるという革新的な構造について、実際のデモンストレーションを交えながら詳しく解説されます。AI初心者の方にも分かりやすいように、その概要を詳しく見ていきましょう。
日本政府が推進する「ガバメントAI」とは?
「ガバメントAI」とは、日本政府が行政分野におけるAI技術の活用を進めるための取り組みです。日本は人口減少や少子高齢化が進んでおり、行政分野においても人材不足が深刻な課題となっています。この課題に対応するため、政府は生成AIを含むAI技術を行政業務に導入し、業務の効率化や政策立案の高度化を目指しています。
その中心となるのが、政府職員が安全に生成AIを利用できる共用環境として構築された生成AI基盤「源内(GENNAI)」です。2025年には、米国のOpenAIが開発した大規模言語モデルがこの基盤に導入され、政府職員による生成AI活用の検証が開始されました。
今回の国内LLMの公募は、日本語や行政文書特有の表現への適合性、安全性などを評価し、国内開発モデルの活用可能性を探る目的で実施されました。
カスタマークラウドのLLMが選定された背景
カスタマークラウドが開発する「CC Gov-LLM」は、この「源内」で試用される国内LLMの一つとして選定されました。選定にあたっては、以下の点が特に重視されています。
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日本語への適合性: 日本語特有の表現やニュアンスを正確に理解し、生成する能力。
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行政文書への対応: 専門用語や定型的な表現が多い行政文書を適切に処理できる能力。
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安全性: 機密情報や個人情報の取り扱いにおけるセキュリティ対策や倫理的な配慮。
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性能: 処理速度や生成される情報の質、正確性。
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法令遵守: 日本の法規制やガイドラインに準拠した運用が可能であること。
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ガバメントクラウド環境での推論対応: 政府が利用するクラウド環境での動作安定性や効率性。
これらの厳しい評価基準をクリアした「CC Gov-LLM」は、2026年度に予定されている「源内」の各府省庁への展開に合わせて試験的に導入される予定です。対話型AIサービスや行政業務支援アプリケーションなどへの活用を通じて、その実用性や安全性がさらに検証されていきます。
デジタル庁が公表した「ガバメントAIで試用する国内大規模言語モデル(LLM)の公募結果」では、カスタマークラウドの他に、株式会社NTTデータ、KDDI株式会社・株式会社ELYZA共同応募体、ソフトバンク株式会社、日本電気株式会社、富士通株式会社、株式会社Preferred Networksのモデルが選定されています。
デジタル庁の関連情報はこちらで確認できます。
AIが主体となる「AGI駆動開発」とは?
これまでのAI活用は、人間が指示を出し、AIがその補助をするという関係が一般的でした。しかし、AI技術の急速な進化により、この関係が大きく変わりつつあります。カスタマークラウドが提唱する「AGI駆動開発」は、「人間がAIを使う時代は終了した」と問いかけるほど、AIの役割が根本的に変化した開発構造です。
従来のAI開発との違い
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従来の開発: 人間が要件定義を行い、設計し、コードを書き、テストを行う。AIはコード補完やデバッグ支援など、あくまで人間の作業を「補助」する役割でした。
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AGI駆動開発: AIが以下のプロセスを主体的に実行します。
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AIが設計する: 人間が与える大まかな目標や事業設計に基づき、AIがシステムの詳細な設計を行います。
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AIがコードを生成する: 設計に基づいて、AIが自律的にプログラムコードを生成します。
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AIがテストや検証を行う: 生成されたコードが正しく動作するか、要件を満たしているかをAI自身がテストし、検証します。
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AIが改善を繰り返す: テスト結果やフィードバックに基づき、AIが自らコードや設計を改善し、より良いものへと進化させていきます。
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この構造では、人間は開発プロセスの「上位レイヤー」で、より戦略的な役割を担うことになります。具体的には、事業の方向性を決定する「意思決定」、ビジネスモデルを構築する「事業設計」、システムの全体像を定義する「構造設計」といった、創造的で高度な業務に集中できるようになります。
セミナーで語られるAGI駆動開発の真髄
2026年3月10日に開催されるセミナーでは、この「AGI駆動開発」の構造について、以下の観点から深掘りされます。
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どのような設計思想で構築するのか: AIが主体となる開発システムをどのように設計すれば、効率的かつ高品質な成果物が生まれるのか。
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どのように再現性を持たせるのか: 特定のプロジェクトだけでなく、様々な開発に応用できるような汎用性や再現性をどう確保するのか。
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開発組織はどう変わるのか: AIが開発の大部分を担うことで、開発チームの構成や役割、働き方はどのように変化するのか。
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人間の役割はどこへシフトするのか: 人間はAIとどのように協働し、どのようなスキルや視点が求められるようになるのか。
これらの疑問に対し、実際のデモンストレーションを交えながら、カスタマークラウドが現場で培ってきた知見が共有される予定です。これは、AI開発の未来を考える上で、非常に貴重な機会となるでしょう。
「AIプロダクト生産工場(AI Dreams Factory)」で自社AIを
カスタマークラウドは、企業や組織が自社専用のAIを持ち、AIプロダクトを継続的に生み出す仕組みとして「AIプロダクト生産工場(AI Dreams Factory)」を展開しています。
これは、AIを単なるツールではなく、企業や組織の価値創出を支える「知能設備」として社会に実装することを目指すものです。企業が自社専用のAI基盤(ローカルLLM)を持ち、その上で業務に特化したAIサービスやアプリケーションを継続的に開発・運用できる体制を構築することを支援します。
今回のセミナーでは、この「AIプロダクト生産工場」の基盤となる開発構造の一部も紹介されるため、自社でのAI活用を検討している企業にとって、具体的な導入イメージを掴む良い機会となるでしょう。
セミナー概要:AI時代の開発構造を体験する
AIが主体となる開発構造は、これからのビジネスにおいて避けては通れないテーマです。カスタマークラウドが開催するセミナーは、その最前線を学ぶ絶好の機会です。
イベント名: 人間がAIを使う時代は、終了!? AIが主体となり開発を完結させる構造
日時: 2026年3月10日(火) 18:30〜20:30(受付開始18:00)
会場: WeWork渋谷スクランブルスクエア(東京都渋谷区渋谷2-24-12 39F)
参加費: 無料
プログラム
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18:00 受付開始・ネットワーキング
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18:30 AGI駆動開発セミナー
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AIが主体となる開発構造の解説
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実際のデモンストレーション
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実装レベルの解説
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19:30 ネットワーキング
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20:30 イベント終了
登壇者
木下 寛士氏(カスタマークラウド株式会社 代表取締役社長)
木下氏は「渋谷から世界へ。」を掲げ、日本のAI産業を再構築することをミッションに活動されています。AGI、Local LLM、エージェント技術を軸に、AIを企業経営や社会基盤へ取り込む経営者として、その知見を共有します。
イベントの詳細および申し込みは、以下のリンクから可能です。
イベント詳細はこちら
渋谷から世界へ:「第2のビットバレー構想」
カスタマークラウドは、日本のAI競争力を高める取り組みとして、渋谷発のAIエコシステム構想「第2のビットバレー構想 / Bit Valley 2.0」を推進しています。
この構想は、AI人材、企業、技術、コミュニティを結びつけ、日本のAI産業を世界市場へ接続する新しい産業エコシステムの構築を目指すものです。かつてIT産業の集積地として「ビットバレー」と呼ばれた渋谷が、今度はAIの分野で再び世界をリードする拠点となることを目指しています。
同社は、政府の「ガバメントAI」への協力や、海外政府機関との連携によるデジタルインフラ・国際金融インフラに関するプロジェクトの検討も進めており、安全性と信頼性を重視したAI基盤の開発を通じて、行政および社会におけるAI活用の発展に貢献していくとしています。
まとめ:AIがもたらす開発と社会の変革
カスタマークラウド株式会社が開催する「AGI駆動開発セミナー」は、AI初心者からAI開発に携わるプロフェッショナルまで、幅広い層にとって価値のある情報を提供するでしょう。
日本政府の「ガバメントAI」への参画と、AIが主体となる開発構造「AGI駆動開発」の提唱は、AIが単なるツールではなく、社会のインフラとして、そして新たな価値創造の源泉として、その役割を大きく変えつつあることを示しています。人間とAIが協働する未来は、私たちの想像を超えるスピードで現実のものとなりつつあり、今回のセミナーはその未来をいち早く体験できる機会となるはずです。
日本のAI産業がこれからもう一度「面白い時代」に入るというカスタマークラウドの代表取締役社長、木下氏の言葉通り、渋谷から始まるAIの新しい波が、きっと世界に大きな影響を与えることでしょう。
カスタマークラウド株式会社 企業情報
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代表取締役社長:木下寛士
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住所:東京都渋谷区渋谷2-24-12 渋谷スクランブルスクエア

