【XR技術で未来を体験】シナスタジアが「UPGRADE with TOKYO」優勝!日本橋のタイムトラベル観光が実現へ

XR技術で未来の日本橋を旅する!シナスタジアが「UPGRADE with TOKYO」優勝

東京都が主催するスタートアップピッチイベント「UPGRADE with TOKYO 第55回・成果報告会」において、株式会社シナスタジア(以下、シナスタジア)が栄えある優勝を果たしました。シナスタジアが提案したのは、「2040年の日本橋を今、旅しよう。XR技術で『世界一の水の都・東京』をタイムトラベル」という、未来の都市体験を予感させる画期的なプロジェクトです。この受賞により、シナスタジアは東京都との事業協働に向けた協議を優先的に開始し、PoC(実証実験)に向けた具体的な検討を進めることになります。

「UPGRADE with TOKYO」とは?都政課題解決を目指す舞台

「UPGRADE with TOKYO」は、東京都が抱える様々な課題に対し、スタートアップ企業の革新的なアイデアや技術を活用して解決策を見出すことを目的としたピッチイベントです。第55回では、東京都都市整備局が提示したテーマ『過去・現在・未来の“日本橋川”周辺のまち・空間の魅力を体感できるコンテンツ』が募集されました。

東京都は、長年にわたり日本橋川周辺の魅力向上に力を入れています。品格ある都市景観の創出や江戸東京文化の継承、そして賑わいのある親水空間づくりを通じて、「水の都」としての東京の魅力を高めることを目指しているのです。特に、首都高速道路の地下化工事が本格化し、大規模な再開発も進む日本橋川沿いでは、その景観が大きく変わろうとしています。

このような変革期にある日本橋川周辺において、過去の歴史や文化、そして未来の姿をどのように人々に伝え、新たな魅力を創出していくかが大きな課題となっていました。シナスタジアの提案は、この課題に対し、舟上でのXR体験という独自の視点から解決策を提示し、高く評価されました。

優勝した提案の全貌:舟上で体験する日本橋のタイムトラベル

シナスタジアが優勝した提案「2040年の日本橋を今、旅しよう。XR技術で『世界一の水の都・東京』をタイムトラベル」は、まさに未来の観光の形を示すものです。

この体験では、参加者は舟に乗って日本橋川を航行します。その際、XRデバイス(VRゴーグルやARグラスのようなもの)を装着することで、目の前の景色が過去、現在、そして2040年の未来へと連続的に変化していく様子を体験できます。つまり、舟が移動するにつれて、江戸時代の風情ある日本橋、現在の賑わう日本橋、そして首都高が地下化されて空がひらけた未来の日本橋が、リアルタイムに目の前に現れるのです。

XR技術とは?

XRとは、eXtended Reality(エクステンデッド・リアリティ)の略で、VR(仮想現実)、AR(拡張現実)、MR(複合現実)といった先端技術の総称です。これらの技術を使うと、現実の世界に仮想の情報を重ね合わせたり、完全に仮想の世界に入り込んだりすることができます。

シナスタジアの提案では、このXR技術を舟上での体験に活用することで、ただ映像を見るだけでなく、実際に水や風を感じながら、まるで本当にタイムスリップしたかのような臨場感あふれる体験を可能にします。これは、視覚だけでなく、五感に訴えかける「4DX感覚」と表現されており、日本橋の魅力を深く、そして印象的に伝えることを目指しています。

2040年の日本橋を今、旅しよう。XR技術で『世界一の水の都・東京』をタイムトラベル!

なぜ「舟×XR」なのか?日本橋の未来を体感する最適な手段

シナスタジアがこのプロジェクトで「舟×XR」という組み合わせを選んだのには、明確な理由があります。

首都高地下化が生み出す未来への期待

日本橋区間の首都高速道路は、2040年度までに地下に移設され、その上を覆っていた高架橋が撤去される計画です。これは、長年「日本橋に蓋をしている」と言われてきた首都高がなくなり、日本橋の空が大きくひらけることを意味します。しかし、長期にわたる工事期間中は、周辺エリアの印象が悪化したり、来訪者の減少や投資意欲の低下が懸念されたりする可能性もあります。

そこでシナスタジアは、この未来の素晴らしい景観を「体験」として先行して共有することで、工事期間中の懸念を払拭し、日本橋の未来への理解と期待感を高めることを目指しています。未来の姿を肌で感じることで、人々は「どんな街になるのだろう?」という漠然とした疑問から、「早くこの街に行ってみたい!」という具体的な行動意欲へと変わっていくでしょう。これにより、新たな賑わいの創出が期待されます。

臨場感を追求した「舟」という選択

日本橋川沿いは、連続して歩ける遊歩道が限られています。そのため、川沿いを移動しながら景色を楽しむには限界があります。しかし、舟であれば、川そのものを移動経路として活用できます。これにより、現在首都高が視界を占める景色と、頭上がひらけた将来の景色を、同じ目線で連続的に比較体験することが可能になります。

さらに、舟という乗り物ならではの「水・風・空」を直接感じられる環境は、XR技術と組み合わせることで、体験の臨場感を飛躍的に高めます。川の流れや風の動き、空の広がりといった自然要素が、XRで作り出された仮想空間と融合し、より深い没入感を生み出すのです。これにより、日本橋の過去、現在、未来が「ひと続きの体験」として提示され、人々が日本橋を訪れる「行きたくなる理由」を創出し、行動変容を促すことを目指しています。

シナスタジアが誇る独自技術と特長

この革新的な舟上XR体験を実現するために、シナスタジアはいくつかの独自の技術と特長を持っています。

  • 乗り物の動きに完全同期し、酔いにくい没入型XR体験を実現(独自技術)
    XR体験で懸念されがちなのが「酔い」です。現実の体の動きと、XR空間の映像の動きがずれることで、乗り物酔いのような症状が出ることがあります。シナスタジアは、舟の揺れや動きにXR映像を完璧に同期させる独自技術を開発。これにより、自然で違和感のない没入体験を提供し、酔いを最小限に抑えることに成功しています。

  • 3D都市データ等を活用し、過去・未来の都市景観を高い没入感で演出
    日本橋の過去の姿を正確に再現し、2040年の未来像をリアルに描くためには、高度な3D都市データや景観シミュレーション技術が不可欠です。シナスタジアはこれらの技術を駆使し、歴史的な資料に基づいた過去の景観や、都市開発計画を反映した未来の景観を、あたかもそこに存在するかのような高い没入感で演出します。

  • 既存船舶へ後付け可能な実装設計により、PoC(実証)から事業実装への移行が容易
    新しい技術を導入する際、ゼロから専用の設備を構築するのはコストも時間もかかります。シナスタジアのシステムは、既存の観光船などに後付けでXRデバイスや関連機器を設置できる設計になっています。これにより、PoC(実証実験)から実際の事業としての展開へとスムーズに移行できるため、実用化へのハードルが低いという大きなメリットがあります。

  • 体験自体が目的となるエンターテインメント性により集客し、にぎわいを創出
    単なる移動手段や情報提供に留まらず、この舟上XR体験はそれ自体が目的となるほどのエンターテインメント性を持っています。未来を体験できるというユニークさは、国内外からの観光客を惹きつけ、日本橋川周辺に新たな賑わいと交流を生み出す原動力となることが期待されます。

今後の展開:東京発の新たな都市体験モデルを目指して

シナスタジアは今回の受賞を契機に、東京都および関係機関と緊密に連携し、まずはPoC(実証実験)の具体化に向けて取り組みを進めていきます。この実証実験を通じて、技術的な検証はもちろんのこと、実際にどのような体験が人々に受け入れられるのか、どのような課題があるのかを洗い出し、さらなる改善を図っていくことでしょう。

そして、この「舟×XR」による日本橋のタイムトラベル体験は、単に日本橋だけの取り組みに留まらず、東京発の新たな都市体験モデルとして、国内外への展開を目指しています。もし成功すれば、世界中の都市が抱える歴史的景観の継承や未来都市の魅力発信といった課題に対し、新たなソリューションとして提案される可能性も秘めています。

株式会社シナスタジアについて

株式会社シナスタジアは、「先進技術で描く、人と空間の新しい関係」をビジョンに掲げ、空間コンピューティング技術を核としたデジタルソリューションを開発・提供している企業です。都市・交通・インフラ分野における様々な課題に対し、デジタル技術で貢献しています。

主なサービスとしては、都市景観シミュレーション「景観まちづくり支援ツール」、交通・観光体験ソリューション「RideVision」、不動産・都市開発DXプラットフォーム「ZEKUU PLACE」などがあり、まちづくり、インフラ、モビリティ領域のデジタル変革をリードしています。

会社概要

  • 名称:株式会社シナスタジア(Synesthesias Inc.)

  • 所在地:東京都港区東新橋2丁目9番1号

  • 代表者:代表取締役 有年 亮博

  • 事業内容:空間認識AIを核とした、都市開発・建築/不動産・製造分野におけるデジタルソリューション開発・提供

  • 提供サービス:RideVision、CityVision、土地開発AIエージェント、インテリアAI、統合型4Dインフラ管理ツール

  • URLhttps://synesthesias.jp/

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まとめ:XR技術が拓く観光とまちづくりの未来

シナスタジアが「UPGRADE with TOKYO 第55回」で優勝したことは、XR技術が観光やまちづくりの分野でいかに大きな可能性を秘めているかを示すものです。日本橋の豊かな歴史と、未来へと向かう変革期を、舟上でのXR体験を通じて五感で感じられるこのプロジェクトは、きっと多くの人々を魅了するでしょう。

この取り組みは、単に新しい観光アトラクションが生まれるというだけでなく、都市開発における住民や来訪者への情報共有、未来への期待感醸成といった側面でも大きな役割を果たすことが期待されます。テクノロジーの力で、過去と未来が交錯する「水の都・東京」の新しい魅力が、世界に向けて発信されていくことでしょう。今後のPoCの進捗、そして未来の日本橋での体験が今から楽しみです。

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