カイタクが1.5億円調達!AI電話「スパ電」がレガシー産業のDXと人手不足を解消する「コミュニケーションAIエージェント」へ進化

カイタク、ジェネシア・ベンチャーズから1.5億円を資金調達!AI電話「スパ電」でレガシー産業のDXを加速

日本初のマルチエージェント型Speech-to-Speech AI電話SaaS「スパ電」を提供するカイタク株式会社は、株式会社ジェネシア・ベンチャーズを引受先とした第三者割当増資により、総額1.5億円の資金調達を実施しました。

この資金調達により、カイタクは高精度な音声認識と独自の軽量RAG(Retrieval-Augmented Generation)技術をさらに強化し、現場の業務を完結させる「圧倒的な実行力」を持つAIエージェントの開発を加速します。単なる対話や自動応答の枠を超え、人口減少社会における「AI労働力」として、社会インフラの刷新を目指します。

カイタク、ジェネシア・ベンチャーズから1.5億円を資金調達

深刻化する社会課題と「電話業務」の壁

現代社会では、多くの企業が深刻な人手不足に直面しており、特にホワイトカラーの業務時間の約7割が社内外のコミュニケーションに費やされていると言われています。その中でも「電話業務」は、顧客対応や情報伝達において即時性と確実性が求められる重要なチャネルです。しかし、この電話業務が慢性的な人手不足や、担当者によって対応品質が異なる「属人化」といった構造的な課題を抱えています。

特に電力、ガス、通信といった社会インフラ業界や大企業では、セキュリティ要件の厳しさや、最新のAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)を持たない古い基幹システムの存在が大きな障壁となっています。これにより、一般的なクラウド型AI電話ツールをそのまま導入することが難しく、業務効率化の必要性が高いにもかかわらず、電話業務の自動化や高度化が進まないという問題が顕在化しています。

こうした状況は、企業が競争力を維持し、持続的に成長していく上で大きな課題となっています。

カイタク独自の解決策「スパ電」とは

このような課題に対し、カイタクは創業以来1,000社を超える営業・電話業務支援で培ってきた実績とノウハウを活かし、高精度な音声AIを中核技術とした電話AIエージェント「スパ電」を開発・提供してきました。

「スパ電」は、現場のリアルな対話データと運用経験に基づいて開発されており、即時性と正確性が求められる電話業務において、人が対応するのと同等レベルの認識・応答を実現します。これにより、属人化しがちな業務の品質向上と安定運用が可能になります。

さらに、「スパ電」はAPIが未整備な環境でも既存システムとの連携を可能にする独自技術を組み合わせています。これにより、セキュリティ要件が厳しく、レガシーシステムの制約がある企業でも、既存の業務フローを大きく変えることなく導入できる点が大きな特長です。

結果として、「スパ電」は人手や運用に依存してきた電話業務を、音声AIを起点として業務プロセス全体で再設計することを可能にします。今回の資金調達を通じて、カイタクは音声AI技術のさらなる高度化と、それを支える開発・事業人材の採用を強化し、より多くの企業の業務変革を支援していく方針です。

「スパ電」を支える4つの革新的な技術的特徴

「スパ電」は、AIによる自然な音声対話を通じて、電話対応からその前後の業務までを一貫して自動化する電話エージェントです。通話内容を理解・記録し、業務システムと連携することで、人手に依存してきた電話業務を「業務プロセスごと」代替することを目指しています。

スパ電 AI駆動のスーパーな電話

1. 国内屈指のマルチエージェント型 Speech-to-Speech AI

「スパ電」は、音声を一度テキストに変換してから理解するのではなく、音声を直接理解し、音声で返答する「Speech-to-Speech」モデルを採用しています。これは人間が会話する際と同じように、相手の声を直接聞いて理解し、自分の声で返答するイメージです。

この技術により、人間と同等の反応速度を実現し、さらに相手の発言に被せて話す「割り込み会話」も可能です。これにより、非常に自然で実用的な対話が可能となり、まるで人間と話しているかのようなスムーズなコミュニケーションを実現します。

2. 非構造化音声からの「高度なデータ抽出」とシステム連携

「スパ電」は単に会話を行うだけでなく、通話の流れの中から重要な情報(日付、時刻、人名、数量、対象物など)を文脈に沿って正確に認識し、抽出して整理する能力を持っています。

この情報抽出精度は98.7%に達しており、抽出されたデータは顧客の受注システムやCRM(顧客関係管理)システムへ自動で入力されます。もしAPIが整備されていない古いシステム環境であっても、CSV連携やRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)技術などを組み合わせることで、柔軟なシステム連携を実現します。

さらに、必要に応じて「人の目による最終確認」を業務フローに組み込むことも可能です。これにより、AIが処理した内容を人間が最終チェックすることで、より確実な運用が可能となり、オペレーターの後処理業務を実質的にゼロにすることができます。

3. インフラ業界も認める「確実性」と「ミニRAG」

誤った回答が許されない重要な業務に対応するため、「スパ電」は企業固有の情報を正確に参照する「ミニRAG(軽量検索拡張生成)」機能を搭載しています。RAGとは、AIが回答を生成する際に、外部の信頼できる情報源から必要な情報を検索し、それを基に回答を生成する技術です。

「スパ電」に搭載されたミニRAG機能は、この技術を軽量化し、特定の企業情報に特化させることで、高い信頼性を実現しています。この確実性が評価され、社会インフラ領域の企業における需給調整業務など、極めてミッションクリティカル(業務遂行上、絶対に失敗が許されない)な業務への導入も決定しているとのことです。

4. オペレーター教育が不要

従来の電話対応では、新しいオペレーターの教育や、担当者の変更に伴う引き継ぎに多くの時間とコストがかかっていました。「スパ電」では、AIが企業固有の知識を一貫して保持するため、このような教育や引き継ぎの必要がありません。

常にトップオペレーター以上の品質で安定した応対を実現できるため、人手不足に悩む企業にとって、非常に大きなメリットとなります。これにより、人材育成にかかる負担を軽減し、より効率的な組織運営が可能になります。

資金調達の使途と今後の展望

今回の調達資金は、以下の目的で使用されます。

  • 技術開発: マルチエージェントAIの高度化、ガードレール機能(AIが不適切な応答をしないように制御する機能)の強化、および高度な意思決定を伴うユースケースへの対応を強化します。

  • R&D・基盤: 次世代コミュニケーションAIエージェントに向けた新規機能開発と、そのプラットフォーム基盤の整備を進めます。

  • 人材採用: 事業成長を加速させるためのエンジニア、CS(カスタマーサクセス)、FDE(フィールドデプロイメントエンジニア)/FDS(フィールドデプロイメントスペシャリスト)といった専門人材の採用を強化します。

カイタクは、今回の資金調達により、さらなる音声精度の向上や、システム間連携を含む連携力の強化を進めていくとしています。

中期的には、電話対応にとどまらず、メール、SNS、チャット、FAXなど、企業のあらゆる対外コミュニケーションを一元的に担う「コミュニケーションAIエージェント」へと進化させることを目指しています。企業内のあらゆる会話データを資産化し、人口減少社会においてもインフラサービスが止まることのない、持続可能な社会基盤を構築していくという壮大なビジョンを掲げています。

投資家と代表からのコメント

株式会社ジェネシア・ベンチャーズ Investment Manager 黒崎 直樹氏

「ジェネシア・ベンチャーズからリード投資をさせて頂きました。『AI AgentのtoB領域での社会実装』という大きな挑戦に伴走する機会を頂き、身の引き締まる想いです。日本国内の労働者人口減に対するAIソリューションの必要性は説明不要なレベルで急加速していくことが想定され、先端テクノロジーと企業情報システムに精通したチームカイタクはその流れをリードする存在になると信じています。CEOの松木さんはDBJを卒業し10年近い経営経験を経た上で、満を持して音声AI市場への挑戦を開始します。戦略性と領域の深い知見を持つ松木さんなら今後10年の同領域の新たなスタンダードを提示してくれると確信しております。松木さん、カイタクの皆様、共に頑張っていきましょう!」

カイタク株式会社 代表取締役 松木友範氏

「日本の産業を支えるホワイトカラーの現場において労働力不足は待ったなしの課題です。その最大のボトルネックである『電話業務』の改革に、強い覚悟を持って挑戦しています。人に代わって業務をこなすAI電話『スパ電』は、既存のツールの枠を超えたマルチエージェント型AIシステムによる『AI労働力』です。今回の資金調達によって、すでに日本随一と自負している認識精度、応答性能をさらに高め、業務基盤を支えるシステムとして一層対応力を高めます。単なる電話番ではない『高度なコミュニケーションAI』へと進化させます。テクノロジーの力で、人口減少社会を成長社会へと変える次世代の業務インフラを構築します。」

採用情報とウェビナー開催のお知らせ

カイタク株式会社では現在、エンジニア、CS、FDE/FDSなど、各ポジションで立ち上げメンバーを積極的に採用しています。ビジョンや今回の資金調達の裏側については、以下のWantedlyストーリーもぜひご覧ください。

また、ウェビナー『コミュニケーションAIエージェントの現在と未来〜ジェネシア・ベンチャーズがコミュニケーションAIにベットした理由〜』が2月25日(水)18時より開催されます。トップVCがなぜこの領域とカイタクに投資したのか、その裏側とAIエージェントと共存する未来について語られる予定です。詳細はこちらから確認できます。

カイタク株式会社について

カイタク株式会社は、「伝える」にまつわる様々な悩みをテクノロジーで解決することを目指す企業です。2020年4月に法人特化型の伴走型営業支援サービス「カイタク」を正式に開始し、テクノロジーと営業をテーマに1,000以上のお客様を支援してきました。人に代わって業務をこなすAI電話「スパ電」は、同社の主要サービスの一つです。

まとめ

カイタク株式会社の1.5億円の資金調達は、AI電話「スパ電」が「コミュニケーションAIエージェント」として進化し、日本の深刻な人手不足やレガシー産業のDXを加速させる大きな一歩となります。高精度な音声AIと独自のRAG技術を組み合わせることで、従来の自動応答の枠を超え、現場の業務を完結させる「AI労働力」としての可能性を秘めています。

今後、「スパ電」が電話業務にとどまらず、あらゆる対外コミュニケーションを一元的に担うことで、企業活動の効率化と持続可能な社会基盤の構築に貢献することが期待されます。この革新的な技術の発展と、それがもたらす社会変革に注目していきましょう。

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