ダイワボウ情報システムとCiscoが協業!「AI Ready Data Center検証ラボ」開設で地域DXを加速

ダイワボウ情報システムとCiscoが協業!「AI Ready Data Center検証ラボ」開設で地域DXを加速

2025年12月15日、ダイワボウ情報システム株式会社(以下、DIS)とシスコシステムズ合同会社(以下、Cisco)は、両社の協業により、DIS Customer Experience Center(以下、CEC)内に新たなAIインフラ検証施設「CEC AI Innovation Hub」を開設することを発表しました。この施設は、Ciscoの「AI Ready Data Center」ソリューションを活用し、特に中堅・中小企業や地方企業・自治体のAI導入を加速させ、地域全体のデジタル変革(DX)を支援する国内初の検証拠点の一つとして期待されています。

AI活用の波と地域が抱える課題

近年、ChatGPTに代表される生成AIや、工場や店舗といった現場でリアルタイムにデータを処理するエッジAIなど、AI技術の進化と実用化が急速に進んでいます。企業は、これらのAIワークロードを安定して動かし、将来の拡張にも対応できる強固なデータセンター基盤を強く求めています。AIの活用は、業務の効率化やこれまでになかった新しい価値を生み出すことにつながるため、企業規模を問わず、その導入ニーズは高まる一方です。

しかしながら、多くの中堅・中小企業や地方自治体では、AI導入への道のりは決して平坦ではありません。専門的なIT人材の不足、限られた予算、そして都市部との情報格差といった課題が、AI導入に向けた検証環境の確保や専門知識へのアクセスを困難にしています。

このような状況の中、DISは全国に約100拠点の販売ネットワークと約19,000社の販売パートナー網を持つ強みを活かし、地域に密着したAIインフラ支援を推進してきました。今回の「CEC AI Innovation Hub」の開設は、Ciscoが持つ世界最先端のAI対応データセンター技術と、DISの全国に広がる地域ネットワークを融合させることで、これらの課題を解決し、より多くの企業や自治体がAI導入に踏み出せるよう支援することを目的としています。

「CEC AI Innovation Hub」の特長

「CEC AI Innovation Hub」は、地域社会におけるAI活用の裾野を広げ、持続可能なデジタル変革の基盤を築くために、以下の3つの主要な特長を持っています。

CEC AI Innovation Hubの概要

1. AIワークロード対応の実機検証環境

この施設では、実際にAIを動かすための高性能な機器が完備されています。具体的には、Cisco UCSシリーズのサーバーとNexusスイッチが導入されており、Cisco UCSサーバーには最新世代の高性能NVIDIA GPUが搭載されています。これにより、実際のAI推論(AIが学習した結果を用いて判断を下すこと)の負荷を想定した構成で、AIがどれくらいの性能で動くのかを試すことができます。

AIのトレーニングや推論には大量の計算能力が必要ですが、この施設では必要な計算リソースを確保した上で、AIモデルのパフォーマンスを高い精度で測定・評価することが可能です。これにより、PoC(概念実証:新しいアイデアや技術が実現可能かを検証する段階)の期間を大幅に短縮し、企業は迅速な意思決定を行えるようになります。

さらに、AIワークロードに不可欠なソフトウェアであるNVIDIA AI EnterpriseやRed Hat OpenShiftなどの動作検証も行えます。プラットフォーム(ハードウェアやOSなどの基盤)からミドルウェア(OSとアプリケーションをつなぐソフトウェア)、そしてアプリケーション層までをまとめて検証できるため、強固で効率的なAIワークロード基盤を構築するための確実なステップを踏むことが可能です。これにより、AIプロジェクトのあらゆる段階における課題を包括的に解決するための専門知識と検証結果が提供されます。

2. 販売パートナー向けハンズオン&PoC支援

DISの販売パートナーや地域のシステムインテグレーター(システムの企画・構築・運用を行う企業)は、顧客への提案を行う前に、AIインフラの構成や性能をこの施設で実機を使って検証できます。これにより、顧客に具体的な導入イメージを提示しやすくなります。

また、経験豊富なエンジニアによる技術サポートやハンズオントレーニングも提供され、PoCの実施を強力に支援します。これにより、販売パートナーはAIインフラに関する専門知識を深め、より質の高いソリューションを顧客に提供できるようになります。

3. 地方発のAI実装支援拠点

「CEC AI Innovation Hub」は、単なる検証施設にとどまらず、地域に根差したAIエコシステム(AIに関する技術、企業、人材などが連携し、共存する仕組み)の形成を目指しています。AI Readyなインフラを活用し、地元企業や自治体、大学・研究機関と連携することで、地域が抱える具体的な課題に対してAIを活用したソリューションを生み出す共創の場として活用される方針です。

実証実験や共同研究を通じて、地域産業の高度化や新たな雇用の創出に貢献することを目指します。例えば、自治体と連携して地域特有のデータを活用したAIモデルを開発・検証することで、地域に最適化された技術を社会に実装し、行政サービスの効率化や住民向けサービスの高度化を図るAI活用事例の創出を目指します。

さらに、教育機関との協力により、AI人材育成や技術教育の場としても施設を活用する方針です。これにより、次世代の地域ICT(情報通信技術)人材の育成にも寄与し、地域の持続的な発展に貢献することが期待されます。

今後の展望と各社のコメント

DISは、Ciscoおよび国内パートナーとの連携を強化し、地方発のAIデジタル変革をさらに加速させていくとしています。具体的には、AIインフラの導入ガイドラインの作成、地方自治体や中小企業向けのセミナー開催、そしてAI人材育成支援プログラムの展開などを通じて、地域社会のAI活用を推進していく方針です。

シスコシステムズ合同会社の社長執行役員である濱田 義之氏は、この協業と検証ラボの開設について、「AI技術の活用は日本全国の企業や地方自治体にとって重要な経営課題となっており、その実現には堅牢で柔軟なインフラ基盤と、実践的な検証環境の整備が不可欠です。DIS様の全国ネットワークと地域密着のノウハウ、そしてシスコのグローバルなAI対応データセンター技術を組み合わせることで、より多くのお客様が安心してAI導入にチャレンジできる環境を提供できると確信しています。今後もDIS様とのパートナーシップを通じ、AI時代の地域DX推進と人材育成、そして持続可能なデジタル社会の実現に貢献してまいります」と述べています。

また、シスコシステムズ グローバルパートナー&ディストリビューションセールス担当バイスプレジデントのアンドリュー・セージ(Andrew Sage)氏は、「CEC AI Innovation Hubの開設を心より歓迎いたします。DIS様との協力により、AI対応データセンタープラットフォーム上でのAI活用を通じて、日本のお客様に対するイノベーション推進と生産性向上に大きく貢献できることを期待しております」と、国際的な視点からも期待を寄せています。

ダイワボウ情報システム株式会社 取締役の谷水 茂樹は、「AIは、もはや一部の先進企業だけのものではなく、地域社会全体の課題解決や価値創出に貢献できる技術へと進化しています。今回、Cisco社との協業により開設した”CEC AI Innovation Hub”は、地方自治体や中堅・中小企業の皆様が、AIを現実的かつ段階的に導入できる環境を提供するものです。DISは、全国の販売ネットワークとパートナー網を活かし、地域の現場に寄り添った支援を続けてきました。本施設では、AIワークロードに対応した実機検証環境を整備し、地域課題の解決や産業振興に向けたAIプロジェクトの共創を推進してまいります。今後は、セミナーの開催やAI人材育成支援プログラムの展開を通じて、地域発のAIデジタル変革(地域DX)を加速し、誰もがAIの恩恵を享受できる社会の実現を目指してまいります」と、地域DXへの強い意欲を示しています。

まとめ

「CEC AI Innovation Hub」の開設は、AI技術の恩恵が都市部だけでなく、全国の中堅・中小企業や地方自治体にも広く行き渡るための重要な一歩となります。実機検証環境の提供、販売パートナーへの支援、そして地域に根差したAIエコシステムの形成を通じて、AI導入の障壁を下げ、地域社会のデジタル変革を強力に推進していくことが期待されます。この取り組みは、日本の各地域がAIを活用して新たな価値を創造し、持続可能な発展を遂げるための強力な基盤となるでしょう。

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