マレーシアSmart Nation Expo2025で「JAPAN PAVILION」が「Best Use of Technology」を受賞!日本の先進テクノロジーが世界に認められた理由を徹底解説

マレーシアSmart Nation Expo2025で「JAPAN PAVILION」が「Best Use of Technology」を受賞!日本の先進テクノロジーが世界に認められた理由を徹底解説

2025年11月18日から20日にかけて、マレーシアのクアラルンプールで開催された「Smart Nation Expo2025」において、日本の技術力を結集した「JAPAN PAVILION」が、最高の栄誉の一つである「Best Use of Technology」賞を受賞しました。さらに、展示会を盛り上げた功績として、一般社団法人ソフトウェア協会 国際委員会も「Appreciation of Your Support」賞を授与されるという、二重の快挙を達成しました。この受賞は、日本のソフトウェア技術が国際的な舞台で高く評価されたことを示すものであり、今後のグローバル展開に大きな弾みをつけることでしょう。

Smart Nation Expoとは?世界のスマート化を牽引する祭典

Smart Nation Expoは、スマートシティ、インダストリー4.0(第4次産業革命)、スマートエネルギー、スマート農業、スマートヘルスケアなど、あらゆる分野における最新のテクノロジーとソリューションが一堂に会する国際的なイベントです。2022年から毎年開催されており、今回で4回目を迎えます。

このイベントの目的は、デジタル技術を活用して社会課題を解決し、より豊かで持続可能な「スマート国家」の実現を加速させることにあります。AI初心者の方にも分かりやすく説明すると、「スマートシティ」とは、AIやIoT(モノのインターネット)などの先進技術を都市運営に取り入れ、交通渋滞の緩和、エネルギー効率の向上、災害対策の強化などを目指す都市のことです。また、「インダストリー4.0」は、工場をインターネットでつなぎ、生産プロセス全体を最適化することで、効率的で柔軟なものづくりを実現する概念を指します。

過去には、Tenaga Nasional(電力会社)、TMやMaxis(通信会社)、そしてHuawei、Hitachi、Qualcommといった世界的な大手企業も出展しており、その規模と影響力の大きさがうかがえます。国際パビリオンも中国、台湾、シンガポール、韓国などが展開し、政府や自治体への導入提案も活発に行われています。2024年の来場者数は21,000人に達し、2025年は30,000人から35,000人もの来場者が予想される大規模な展示会です。

「KAIZEN=improvement」を掲げたJAPAN PAVILION

今回のJAPAN PAVILIONは、「KAIZEN=improvement(改善)」をテーマに掲げ、日本のビジネス文化に根差した「改善」の精神をテクノロジーを通じて世界に発信しました。ノーコード開発、AI、セキュリティといった多岐にわたる分野のサービスが展示され、来場者の大きな関心を集めました。会期中には延べ1,186名がJAPAN PAVILIONに足を運び、日本の先進技術に触れました。

特に注目すべきは、開催初日の11月18日に、マレーシアのファディラ・ユソフ副首相と、在マレーシア日本大使である四方敬之氏がJAPAN PAVILIONを訪問したことです。これは、マレーシア政府および日本政府が、日本のテクノロジーとJAPAN PAVILIONの取り組みに高い期待を寄せていることの表れと言えるでしょう。

展示会会場の「JAPAN PAVILION」ブース前で、男女混合のグループが集合写真を撮影している。ビジネスイベントの参加者や関係者と思われる人々が笑顔で並んでいる。

JAPAN PAVILIONのブースでは、DX(デジタルトランスフォーメーション)、AI(人工知能)、セキュリティ、そしてノーコードといった分野で、日本国内で高く評価されているビジネス改善サービスがマレーシアの人々に紹介されました。参加企業のロゴ入り扇子なども展示され、日本の文化と技術が融合したユニークな空間が創出されました。

展示会のJAPAN PAVILIONブースで、スタッフと訪問者が集まっています。DX、AI、セキュリティ、ノーコードを活用した「KAIZEN」ビジネス改善サービスをマレーシア向けに紹介しており、参加企業のロゴ入り扇子も展示されています。

「KAIZEN Improvement」というテーマは、日本の強みである継続的な改善と効率化の思想を、最新のテクノロジーと結びつけることで、世界中の企業が抱える課題解決に貢献するというメッセージを強く打ち出していました。

「JAPAN PAVILION」のタイトルと「KAIZEN Improvement」のロゴの下に、AXLBIT、BluePort、COLLABO STYLEなどの複数の日本企業のロゴが並べられた画像です。

輝かしい二つの受賞:「Best Use of Technology」と「Appreciation of Your Support」

JAPAN PAVILIONが受賞した「Best Use of Technology」は、出展された数多くのパビリオンの中から、テクノロジーを最も有効活用していると評価された証です。これは、単に最新技術を展示するだけでなく、それがどのようにビジネスや社会の課題解決に貢献できるかを具体的に示し、来場者に分かりやすく伝えた点が評価された結果でしょう。

出展した日本のソフトウェアベンダー8社が提供するノーコード、AI、セキュリティなどのサービスは、マレーシアをはじめとするアジア地域の企業が直面する業務効率化、コスト削減、データ活用、セキュリティ強化といった課題に対し、実践的かつ革新的な解決策を提示していたため、高い評価を得たものと推測されます。

また、一般社団法人ソフトウェア協会も、展示会を盛り上げた功績として「Appreciation of Your Support」賞を授与されました。これは、協会がJAPAN PAVILIONの企画・運営を通じて、日本の優れたソフトウェア技術を国際的な舞台で発信し、展示会全体の成功に貢献したことが認められたものです。

「SMART NATION EXPO 2025」において、日本パビリオンが「BEST USE OF TECHNOLOGY」で「BEST AT SHOW AWARD」を受賞したことを示す賞状と、イベントへの支援を感謝するプラークの画像です。

展示会のジャパンパビリオンブースにて、日本のビジネス関係者3名がマレーシアのクマのマスコット2体と共に立ち、表彰状を受け取っている様子。看板には複数の日本企業ロゴが見える。

JAPAN PAVILIONを彩った革新的な出展企業とサービス

JAPAN PAVILIONには、B to B向けにサービスを展開する8社のソフトウェアベンダーと、サイボウズ株式会社が共同出展し、それぞれの専門分野で革新的なソリューションを紹介しました。ここでは、AI初心者の方にも分かりやすいように、各社のサービスとその特徴を詳しく見ていきましょう。

1. AXLBIT株式会社:AI AutoML powered by AXLBOX

AXLBIT株式会社が提供する「AI AutoML powered by AXLBOX」は、AI(人工知能)の専門知識がない企業でも、簡単にAIを活用できるようにするためのツールです。「AutoML」とは、機械学習(AIの一種)のモデル作成や選定といった複雑なプロセスを自動化する技術のこと。特に製造業において、データから生産効率の向上や品質管理の最適化に役立つ予測モデルを、現場のチームが短期間で構築・導入できるよう支援します。

2. 有限会社アールスリーインスティテュート:gusuku Customine

「gusuku Customine」は、サイボウズ株式会社が提供する業務改善プラットフォーム「Kintone(キントーン)」の機能を拡張するノーコードツールです。ノーコードとは、プログラミングコードを書かずに、設定やドラッグ&ドロップなどの簡単な操作でシステムやアプリケーションを開発できる技術のこと。gusuku Customineを使うことで、Kintoneの標準機能では実現が難しいような複雑な業務プロセスも、専門知識がなくても自由にカスタマイズし、自社の業務にぴったり合ったシステムを構築できるようになります。

3. アップデータ株式会社:Shadow Desktop

アップデータ株式会社の「Shadow Desktop」は、企業のセキュリティを強化し、柔軟な働き方を実現するソリューションです。従来のパソコンではデータがローカル(PC本体)に保存され、紛失や盗難のリスクがありましたが、Shadow Desktopはデータをクラウド上に保存します。これにより、ユーザーはあたかもローカルにデータがあるかのように操作できながら、実際のデータは常に安全なクラウドにある状態を保てます。PCがシャットダウンされたりログオフされたりすると、キャッシュされたデータは自動的に暗号化され削除されるため、情報漏洩のリリスクを大幅に低減します。

4. コラボスタイル株式会社:Collaboflow

「Collaboflow」は、2,000社以上の企業で導入されているウェブベースのノーコードワークフローシステムです。ワークフローとは、申請や承認といった一連の業務の流れのこと。このシステムを使うことで、Excelとウェブブラウザがあれば誰でも簡単に申請フォームや承認プロセスを作成し、業務を電子化できます。IT部門だけでなく、各部署の担当者が自ら業務プロセスを改善できるため、組織全体のデジタルトランスフォーメーション(DX)を加速させます。

5. 株式会社ジョイゾー:Doodle 2

株式会社ジョイゾーが提供する「Doodle 2」は、Kintone上で手書き入力や描画を可能にするプラグインです。Kintoneは文字情報だけでなく、図や絵、サインなどを直接入力したいというニーズも存在します。Doodle 2を導入することで、現場でのチェックリストへの手書きサイン、図面への書き込み、アイデアのメモなど、より直感的で柔軟なデータ入力・共有が可能になり、Kintoneの活用範囲を広げます。

6. 株式会社ふえん:KAIEN-CODE : Citizen Development

株式会社ふえんの「KAIEN-CODE : Citizen Development」は、ノーコード開発を通じて企業のDXを推進するサービスです。「Citizen Development」とは、IT専門家ではない一般の従業員(市民開発者)が、ノーコード・ローコードツールを使って業務アプリケーションを開発すること。KAIEN-CODEは、Kintoneを活用したノーコード開発を支援し、バイリンガルの専門家がチームと協力しながら、迅速にカスタムビジネスアプリを設計・構築します。これにより、従業員が自ら業務改善に取り組むスキルを習得し、持続可能なDXを実現します。

7. 株式会社BluePort:iTutor

株式会社BluePortの「iTutor」は、マニュアル作成の効率を劇的に向上させるツールです。PCの操作を自動で記録し、その記録からドキュメント、動画、eラーニング教材など、さまざまな形式のマニュアルを簡単に作成・編集できます。さらに、AIサービスを組み込むことで、組織全体で統一された品質のマニュアル展開を実現し、従業員の教育コスト削減や業務習熟度向上に貢献します。

8. 株式会社ユニリタ:Waha! Transformer, Ranabase, SecuAiGent

株式会社ユニリタからは、3つのサービスが出展されました。

  • Waha! Transformer: ETL/EAIソフトウェアと呼ばれるもので、異なるシステム間でのデータ連携や変換を、プログラミング知識なしで実現します。企業の様々なデータを統合・活用する基盤となります。

  • Ranabase: 継続的な業務改善を支援する、自己完結型の業務ワークフロー作成ツールです。従業員が自ら業務プロセスを見直し、改善していくことを可能にします。

  • SecuAiGent: 生成AIを安全な環境で簡単に利用できるクラウドサービスです。Waha! Transformerと連携することで、企業内のデータを活用した生成AIの導入を促進し、業務の効率化や新たな価値創造を支援します。

9. サイボウズ株式会社:Kintone

サイボウズ株式会社の「Kintone」は、JAPAN PAVILIONの多くの出展企業がその関連サービスを提供していることからもわかるように、日本のビジネスシーンで広く利用されているクラウドベースのプラットフォームです。チームのデータ、タスク、コミュニケーションを一元的に管理し、プログラミングの知識がなくても業務アプリを簡単に作成できるため、様々な企業の業務改善を強力にサポートします。

日本のテクノロジーが世界で認められる意義と今後の展望

今回のSmart Nation Expo2025におけるJAPAN PAVILIONの「Best Use of Technology」受賞は、日本のソフトウェア技術が、グローバル市場でいかに高い競争力を持っているかを示すものです。特に、ノーコード、AI、セキュリティといった現代のビジネスにおいて不可欠な分野で、実践的かつ革新的なソリューションを提供できる日本の企業群が、世界から注目されていることが証明されました。

この受賞は、出展企業にとって、マレーシアをはじめとする東南アジア市場への本格的な進出の足がかりとなるでしょう。また、一般社団法人ソフトウェア協会が「Appreciation of Your Support」賞を受賞したことは、日本の業界団体が国際的なイベントで果たす役割の重要性を示しています。協会が先導して日本の技術を海外に紹介し、ビジネス機会を創出する活動は、今後ますます重要になっていくはずです。

今回の成功を機に、日本の優れたソフトウェアテクノロジーが、さらに多くの国や地域で活用され、世界のデジタルトランスフォーメーションに貢献していくことが期待されます。

一般社団法人ソフトウェア協会(SAJ)の役割

一般社団法人ソフトウェア協会(略称:SAJ)は、ソフトウェアに関わるあらゆる企業、団体、個人を繋ぎ、デジタル社会の実現を推進する業界団体です。創立40周年を迎え、800社以上の会員企業を擁するこの協会は、日本のソフトウェア産業の発展に貢献してきました。

「Software Association of Japan」のロゴです。オレンジ、紺、赤の丸みを帯びた四角形と、白抜きの四角形が特徴的なデザインです。

SAJは、国内外のデジタル化推進に貢献するため、今回のSmart Nation Expoのような国際的な展示会への出展支援をはじめ、様々な活動を行っています。今回の受賞は、そうした協会の地道な努力と、日本のソフトウェア企業の技術力が結実した成果と言えるでしょう。

今後もSAJは、ソフトウェアの未来を創造し、日本のデジタル技術が世界でさらに活躍できるよう、その活動を強化していくことでしょう。

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