米国発AIネイティブ企業「Aziro」が日本市場へ本格参入
AI(人工知能)をビジネスの中核に据えた「AIネイティブ」な技術力を持つ米国発のエンジニアリング企業「Aziro Technologies LLC」(以下、Aziro)が、この度、日本市場への本格参入を発表しました。
Aziroは、東京都中央区に「Aziro Japan 開設準備室」を設置し、日本事業責任者(カントリーマネージャー)として稲嶺 充毅氏が就任しました。この参入は、日本企業が直面する「2025年の崖」と呼ばれる課題や、深刻なIT人材不足といった問題に対し、革新的な解決策を提供することを目的としています。

Aziroとは?AIネイティブ・エンジニアリング企業が日本にもたらす価値
Aziroは、AIを核としたプロダクトエンジニアリングとデジタル変革サービスを世界中で展開している企業です。米国を拠点に、インド、シンガポール、オーストラリアにも拠点を持ち、グローバルな視点と最先端の技術力で、世界中の大手企業、独立系ソフトウェアベンダー(ISV)、急成長中のユニコーン企業を支えてきました。
「AIネイティブ」とは何か?
「AIネイティブ」とは、単にAIをツールとして利用するだけでなく、ビジネスの仕組み、製品、サービス、そして組織文化そのものにAIが深く組み込まれている状態を指します。Aziroはまさにこの「AIネイティブ」なアプローチを強みとしており、AIを前提としたシステム設計や開発を行うことで、従来のやり方では実現できなかった革新的なソリューションを生み出しています。これにより、企業はAIの真の力を最大限に引き出し、競争優位性を確立することが可能になります。
Aziroの日本市場参入は、日本企業が抱える根深い課題に対し、AIネイティブな技術力と、すぐに活用できるグローバルなエンジニアリングリソースを直接提供することで、その解決を支援しようとするものです。
なぜ今、日本市場へ?「2025年の崖」とIT人材不足の深刻な課題
日本企業が直面している最も喫緊の課題の一つが、経済産業省が2018年に発表したレポートで警鐘を鳴らした「2025年の崖」です。これは、多くの日本企業で利用されている老朽化した既存システム(通称「レガシーシステム」)が、2025年までに刷新されなければ、デジタル変革(DX)の足かせとなり、年間最大12兆円もの経済損失が生じる可能性があるという問題です。
「2025年の崖」がもたらす具体的な課題
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レガシーシステムの維持コスト増大: 古いシステムは、最新の技術やセキュリティ基準に対応できず、維持・管理に多大なコストがかかります。また、トラブル発生時の復旧も困難になりがちです。
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DX推進の阻害: 新しいデジタル技術やサービスを導入しようとしても、レガシーシステムとの連携が難しく、迅速な事業展開ができません。結果として、市場の変化への対応が遅れてしまいます。
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IT人材の不足: レガシーシステムを理解し、運用できる人材は高齢化が進み、新しい技術に対応できる高度IT人材は国内で慢性的に不足しています。この人材不足が、システムの刷新やDX推進をさらに困難にしています。
このような状況下で、国内のリソースだけでこの危機を乗り越えることは非常に難しいとされています。Aziroは、この国家的課題に対し、グローバルで培った知見とリソースを投入することで、日本企業の変革を支援する体制を整えました。
Aziro Technologies LLC CEO Sanjay Sehgal氏のコメント
Aziro Technologies LLCのCEOであるSanjay Sehgal氏は、日本市場への参入について次のように述べています。
「日本は今、老朽化したレガシーシステムや熟練IT人材の制約といった『2025年の崖』がもたらす課題を克服しようとする、重要な転換点にあります。私たちの日本市場への参入は、日本の企業やシステムインテグレーターの皆様と密接に協力していくという長期的なコミットメントの表れです。基幹システムのモダナイゼーション、責任あるAIの実装、そして持続可能な成長を支えるスケーラブルな技術基盤の構築を通じて、日本のお客様の変革を支援してまいります。」
このコメントからは、Aziroが日本市場の課題を深く理解し、長期的な視点で日本のDX推進に貢献していく強い意志がうかがえます。
Aziro Japan 開設準備室 日本事業責任者 稲嶺 充毅氏のコメント
Aziro Japan 開設準備室の日本事業責任者に就任した稲嶺 充毅氏は、日本市場での抱負を次のように語っています。
「Aziroの強力なエンジニアリングチームを日本市場へ紹介できることに大きな可能性を感じています。私の役割は、シリコンバレーやグローバルで培われたAIネイティブな技術力を、日本のビジネス慣習や現場のニーズに即した『使いやすい形』に最適化し、お客様の課題を解決することです。グローバルリソース活用のハードルを取り除き、日本企業の皆様が安心して変革に取り組める環境づくりに邁進いたします。」
稲嶺氏のコメントからは、単に技術を提供するだけでなく、日本のビジネス文化や現場のニーズに合わせた「最適化」を重視し、グローバルリソース活用における障壁を取り除くことで、日本企業が安心してDXに取り組める環境を整備していくという、きめ細やかなサポートへの意欲が感じられます。
Aziroの強力な解決策:3つの主要サービスで日本企業を支援
Aziroは、AIを前提としたエンジニアリングアプローチにより、日本企業が直面する「システムの老朽化」と「リソース枯渇」という二重の課題に対し、以下の3つの主要サービスで解決を支援します。
1. レガシーシステムのモダナイゼーション(Digital Engineering)
課題:塩漬けシステムの刷新
多くの日本企業では、長年使われてきた古いシステムが「ブラックボックス」化し、その構造を完全に理解できる人材が少なくなっています。このような「塩漬けシステム」は、機能追加や改修が困難で、セキュリティリスクも高まり、ビジネスの変化に迅速に対応できない大きな足かせとなっています。
Aziroの解決策:最新技術とAIでシステムを再構築
Aziroは、単に古いシステムを新しい環境に「移行」するだけでなく、根本から現代的なシステムへと「モダナイゼーション(近代化)」します。具体的には、以下のようなアプローチを取ります。
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クラウド技術の活用: 最新のクラウドプラットフォーム(AWS、Azure、GCPなど)への移行を支援し、システムの柔軟性、拡張性、可用性を大幅に向上させます。これにより、必要な時に必要なリソースを確保し、運用コストの最適化も図れます。
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AIの統合: 生成AIなどの最先端AI技術を業務プロセスに組み込み、データ分析、意思決定支援、自動化などを実現します。例えば、顧客対応の自動化や、製品開発プロセスの効率化など、AIがビジネスに新たな価値をもたらします。
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技術的負債の一掃: 古く複雑なコードや設計を整理し、最新のプログラミング言語やアーキテクチャに刷新することで、システムの保守性や開発効率を高めます。これにより、将来的な機能拡張や改修が容易になり、ビジネスの変化に即応できるシステム基盤が構築されます。
このサービスを通じて、企業は古いシステムに起因する制約から解放され、俊敏で競争力のあるビジネス運営が可能になります。
2. AIによるインフラ運用の自律化(Cognitive Infrastructure)
課題:運用負荷とコスト増
現代の複雑なITシステムでは、24時間365日の安定稼働が求められますが、これを人手だけで維持するには膨大な労力とコストがかかります。特にIT人材不足が深刻化する中、システム監視や障害対応の運用負荷は増大する一方です。
Aziroの解決策:思考するインフラ「AIOps」の導入
Aziroは、AIがシステムを自律的に監視・運用する「思考するインフラ(Thinking Infrastructure / AIOps)」を提供します。AIOpsとは、AI(人工知能)とOperations(運用)を組み合わせた造語で、IT運用データをAIが分析し、問題の検知、原因の特定、そして解決策の提案や自動実行までを行う技術です。このサービスにより、以下のメリットが期待できます。
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障害対応の自動化: AIが異常を検知し、事前に定義されたルールに基づいて自動的に対応することで、人手による介入を最小限に抑え、ダウンタイムを削減します。
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予兆検知: 過去のデータやリアルタイムの監視データから、システム障害の兆候をAIが早期に発見します。これにより、問題が深刻化する前に予防的な対策を講じることが可能となり、システムの安定稼働を維持します。
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運用コストの劇的削減: 人手による監視やトラブルシューティングの必要性が減るため、運用にかかる人件費や時間的コストを大幅に削減できます。これにより、IT部門はより戦略的な業務に集中できるようになります。
AIによる自律的なインフラ運用は、人材不足に悩む企業にとって、安定したシステム稼働とコスト効率の両立を実現する強力なソリューションとなります。
3. Fortune 500品質のグローバル人材提供(Global Talent Solutions)
課題:エンジニアリソースの枯渇
日本国内では、AI、クラウド、データサイエンスといった最先端技術に対応できる高度なスキルを持つエンジニアが慢性的に不足しています。特に、DX推進を加速させたい企業にとって、必要なスキルを持った人材を迅速に確保することは喫緊の課題となっています。
Aziroの解決策:世界レベルの専門家チームを柔軟に提供
Aziroは、Fortune 500企業や世界中のISVがその品質を認める、高いスキルと豊富な経験を持つエンジニアチームを日本企業に提供します。このサービスは、以下のような柔軟なモデルで利用可能です。
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ODC(オフショア開発センター): 専任のチームを海外に設置し、継続的に開発を委託するモデルです。長期的なプロジェクトや、自社開発チームの一部として機能させたい場合に最適です。
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ラボ型開発: 特定のプロジェクトや期間に限定して、専門チームを編成し、開発を推進するモデルです。柔軟性が高く、変化するニーズに対応しやすいのが特徴です。
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プロフェッショナルサービス: 特定の専門知識が必要なタスクや、一時的なリソース強化のために、個々のエキスパートを派遣するモデルです。特定の課題解決や、技術的なアドバイスが必要な場合に有効です。
これらのモデルを通じて、日本企業は国内では採用が困難なAI、クラウド、データサイエンスなどの専門知識を持つエンジニアを、必要な規模と期間で迅速に確保し、プロジェクトを加速させることができます。グローバルな知見と多様なバックグラウンドを持つチームが、日本のプロジェクトに新たな視点と推進力をもたらすでしょう。
今後の展開
Aziroはまず「Aziro Japan 開設準備室」を通じて、国内の大手システムインテグレーター(SIer)、グローバル企業の日本法人、そしてデジタルトランスフォーメーション(DX)推進を急務とするエンタープライズ企業への支援を開始します。
将来的には、近日中に日本法人の設立も計画しており、日本市場における事業基盤をさらに拡大していく方針です。これにより、より多くの日本企業がAziroのAIネイティブな技術とグローバルリソースを活用し、「2025年の崖」を乗り越え、持続可能な成長を実現できるよう支援していくことが期待されます。
Aziroについて
Aziroは、AIネイティブなプロダクトエンジニアリング企業として、グローバル企業、急成長中のISV、そしてAIファーストの先駆者たちのために、イノベーション主導の技術変革を推進しています。組織がプラットフォームを最新化し、インテリジェントに自動化し、AI主導の洞察を活用できるよう支援することで、イノベーションを加速させ、新たな収益源を創出し、AIファーストの世界でリードすることを確実にします。
【会社概要】
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会社名: Aziro Technologies LLC
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CEO: Sanjay Sehgal
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本社所在地: 11539 Park Woods Circle, STE 702, Alpharetta, Georgia 30005, USA
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日本拠点: Aziro Japan 開設準備室(ホワイトポイント株式会社内)
〒104-0033 東京都中央区新川1-6-12
まとめ
Aziroの日本市場参入は、日本企業が直面する「2025年の崖」やIT人材不足といった課題に対し、AIネイティブなアプローチとグローバルなリソースで強力な解決策を提供するものです。レガシーシステムのモダナイゼーション、AIによるインフラ運用の自律化、そして高品質なグローバル人材の提供という3つの柱を通じて、日本企業のデジタルトランスフォーメーションを加速させ、持続的な成長を支援していくことが期待されます。
AIをビジネスの中心に据え、未来を切り開こうとするAziroの動きは、日本の産業界に新たな変革の波をもたらすことでしょう。AI初心者の方も、この機会にAziroが提供するサービスがどのようにビジネスを変えるのか、注目してみてはいかがでしょうか。

