世界を動かす「半導体」の重要性と未来:第40回 ネプコン ジャパンで見える最先端技術
現代社会において、スマートフォンから自動車、そして最新のAIシステムに至るまで、あらゆるデジタル機器の根幹を支えているのが「半導体」です。この小さな電子部品が、私たちの生活や産業、さらには国家戦略の未来を大きく左右する存在となっています。
世界半導体貿易統計(WSTS)によると、世界半導体市場は急成長を続け、2026年には約1兆ドル規模に到達する見通しです。この巨大な市場を巡る国際競争が激化する中、日本政府も半導体を国家戦略の要と位置づけ、研究開発費の最大40%を法人税から控除する減税案を要望するなど、積極的な投資促進策を講じています。これは、日本の技術開発を強力に後押しし、国際競争力をさらに高めることを目指すものです。
日本が世界に誇るパワー半導体や半導体の後工程技術は、世界のサプライチェーンを支える不可欠な存在として、海外メーカーからも高く評価されています。これらの最先端技術を一堂に体感できる場が、2026年1月21日(水)から23日(金)まで東京ビッグサイトで開催される「第40回 ネプコン ジャパン -エレクトロニクス 開発・実装展-」です。

半導体とは何か?なぜ今、これほど注目されるのか?
半導体とは、電気を「通す」性質と「通さない」性質の中間を持つ物質から作られる電子部品のことです。この特性を利用して、電気信号を制御したり、情報を記憶したりする役割を果たします。私たちの身の回りのほとんどの電子機器に組み込まれており、まさに「現代社会のインフラ」と言えるでしょう。
では、なぜ今、半導体がこれほどまでに注目されているのでしょうか。主な理由は以下の通りです。
1. 世界的な半導体不足と経済への影響
数年前には、世界的な半導体不足により、自動車やスマートフォンの生産が滞り、経済全体に大きな影響を与えたことは記憶に新しいでしょう。この経験から、半導体の安定供給が産業活動にとって極めて重要であることが再認識されました。
2. GX(グリーントランスフォーメーション)の推進
脱炭素社会の実現を目指すGXにおいて、半導体は電力の効率的な利用に不可欠です。例えば、高性能半導体を搭載した家電製品では、年間電気代を10~30%削減できる事例も報告されており、家庭の負担軽減や省エネ性能の向上に貢献しています。
3. AI(人工知能)とデータセンターの急拡大
AI技術の進化と普及は目覚ましく、それに伴い大量のデータを処理するデータセンターの電力消費量が急増しています。半導体は、この電力負荷を軽減し、持続可能なITインフラを構築するための鍵となります。より高性能で電力効率の良い半導体が求められているのです。
4. EV(電気自動車)の普及と性能向上
電気自動車の普及は、地球温暖化対策の重要な柱の一つです。EVの性能を左右する「パワー半導体」は、電力効率を飛躍的に改善し、充電時間を約30%短縮したり、航続距離を伸ばしたりする事例があります。これにより、EVの利便性が向上し、GX時代のモビリティを支える基盤技術として期待されています。
5. 半導体の性能を最大限に引き出す「後工程技術」
半導体は製造工程の「前工程」でチップが作られ、「後工程」でチップをパッケージングし、検査を経て製品化されます。この「後工程技術」は、半導体の性能を最大限に引き出し、耐久性や信頼性を高める上で極めて重要です。日本企業はこの分野で強みを持っており、海外メーカーからも注目されています。世界のサプライチェーンを支える存在として、その役割は増すばかりです。
ネプコン ジャパンで体感する半導体最前線
「第40回 ネプコン ジャパン」は、エレクトロニクス開発・実装の最先端技術が一堂に会するアジア最大級の専門展示会です。特に、半導体関連では以下の二つの注目展示会が開催されます。
1. パワーデバイス&モジュール EXPO
GX・AI・EV時代を支える電力制御技術が集結するこの展示会では、社会課題を解決する最新技術を体感できます。AIの普及によるデータセンターの電力消費増大、EVの充電時間短縮、再生可能エネルギーを広げるための送電網強化など、現代社会が直面するエネルギー問題に対し、半導体技術がどのように貢献できるのかが示されます。
具体的には、「サーバーの電力を大幅に減らす半導体」や「EV充電を速くするパワーモジュール」、「再生可能エネルギーを安定して送る送電技術」などが展示されます。
<出展企業 一部抜粋>
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三菱電機 (株)
創電・送電・蓄電・電力消費時の最適制御を追求し、高圧直流電送向けなど、電力供給安定化に必要な技術として世界的に高い評価を獲得しています。

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富士電機 (株)
高性能・高品質を実現する先進デバイス・パッケージ技術で、高要求に応えるパワー半導体を提供し、産業・社会の省エネ化に貢献しています。

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インフィニオン テクノロジーズ ジャパン (株)
パワーシステムとIoTにおける半導体分野のグローバルリーダーとして、脱炭素化とデジタル化を推進しています。

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東芝デバイス&ストレージ (株)
2022年度より300mmシリコンウエハーでパワー半導体の生産を開始し、生産能力増強に取り組んでいます。
2. 半導体・センサ パッケージング展 -半導体後工程の専門展(通称:ISP)-
半導体チップを組み立てる「後工程」は、半導体の最終的な性能を決定づける重要なプロセスです。この展示会では、世界初や日本初の最新装置や技術が多数出展され、半導体の性能を最大限に引き出すための革新的なアプローチが紹介されます。
<出展企業 一部抜粋>
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ケーエルエー・テンコール (株)
半導体向け検査・計測装置や製造ソリューションを提供し、品質向上と歩留まり改善で業界の革新を牽引しています。

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(株) カイジョー
超音波応用技術をコアテクノロジーとして、接合・洗浄・計測の各分野で様々な製品を開発しており、会場では最新3機種を実機展示する予定です。

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上村工業 (株)
めっき技術のリーディングカンパニーとして、半導体パッケージの高密度・高集積化に不可欠な要素技術であるめっき薬品・設備ラインアップを展示します。

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東レ (株)
要素技術の深化と融合を進め、素材・装置・分析で半導体製造を革新。研磨材・ワイピング材や水処理膜など、先端材料を展示する予定です。

未来を切り開く半導体技術の展望
「第40回 ネプコン ジャパン」は、単なる製品展示の場にとどまらず、AI、EV、GXといった次世代産業の未来を形作る半導体技術の方向性を示す重要なイベントです。ここで紹介される技術は、データセンターのエネルギー効率向上、電気自動車の性能革新、再生可能エネルギーの普及加速など、多岐にわたる社会課題の解決に貢献するでしょう。
日本の半導体産業が持つ強みと、世界最先端の技術動向が一度に把握できる貴重な機会であり、未来の産業を担うキーデバイスとしての半導体の役割を深く理解する上で、非常に有益な情報が得られるはずです。
第40回 ネプコン ジャパン 開催概要
アジア最大級のエレクトロニクス専門展示会「第40回 ネプコン ジャパン」の詳細は以下の通りです。

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展示会名: 第40回 ネプコン ジャパン -エレクトロニクス 開発・実装展-
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会期: 2026年1月21日(水) – 23日(金) 10:00 – 17:00
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会場: 東京ビッグサイト
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主催: RX Japan合同会社
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構成展示会:
- 第40回 インターネプコン ジャパン -エレクトロニクス 製造・実装展-
- 第40回 エレクトロテスト ジャパン -エレクトロニクス検査・試験・測定展-
- 第27回 半導体・センサ パッケージング展 -半導体後工程の専門展(通称:ISP)-
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第27回 電子部品・材料 EXPO
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第27回 プリント配線板 EXPO (通称:PWB)
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第16回 微細加工 EXPO
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第3回 パワーデバイス&モジュール EXPO
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同時開催展:
- 第18回 オートモーティブ ワールド -クルマの先端技術展-
- 第5回 スマート物流 EXPO -物流DX/ロボット/カーボンニュートラル展-
- ファクトリーイノベーション Week 2026
同時開催展を含め、出展社数1,850社、来場者数92,000名が見込まれています。一般来場を希望される方は、以下のリンクよりご登録ください。

