現代のIT業界では、技術の進化が目覚ましく、特にAIの登場は開発現場に大きな変革をもたらしています。そんな中、オーエムネットワーク株式会社は、未経験で入社したエンジニアがわずか1年で目覚ましい成長を遂げ、複数のプログラミング言語を操り、多様な案件に対応できるようになった事例を公開しました。この成功の裏には、同社の体系的な研修制度と、AIを積極的に活用する学習アプローチがありました。

未経験から実案件へ!オーエムネットワークの独自の研修プログラム
オーエムネットワーク株式会社は、シフト管理システム「R-Shift」や勤怠管理システム「R-kintai」の開発・提供を主軸としながら、顧客ごとの課題に合わせた受託開発も手がけています。同社では、未経験からエンジニアを目指す人材を短期間で即戦力へと育成するため、以下の段階的な研修プログラムを用意しています。
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入社から1ヶ月目:IT業界の基礎知識を座学で習得
最初の1ヶ月間は、IT業界全体の構造や基本的な用語、システム開発のプロセスなど、エンジニアとして働く上で不可欠な基礎知識を座学でじっくりと学びます。これにより、業界への理解を深め、今後の学習の土台を築きます。 -
2ヶ月目から3ヶ月目:OJTによるプログラミング実践研修
基礎知識を習得した後は、OJT(On-the-Job Training)形式でプログラミングの実践研修に入ります。ここでは、実際に手を動かしてコードを書き、システムを構築し、画面に反映させるという「作って動かす」体験を重視。座学で得た知識を実践で応用することで、より深く、より実用的なスキルを身につけることができます。この段階で、実務に近い経験を早期から積むことが、その後の成長に大きく寄与します。 -
4ヶ月目以降:実際の案件にアサイン
基礎と実践をしっかりと固めた後、入社からわずか4ヶ月というスピードで実際の開発案件にアサインされます。初めての案件でも、経験豊富な先輩エンジニアがサポートにつき、安心して業務に取り組める環境が整っています。このスピード感は、体系的な研修と実践的な学びによって、無理なく実案件へ移行できる自信とスキルが身についている証拠と言えるでしょう。
このような充実した研修制度があるからこそ、未経験からでも短期間でエンジニアとしてのキャリアをスタートさせ、着実にステップアップできるのです。
1年間の驚異的な実績:3社・5言語に対応した未経験エンジニア
オーエムネットワークに入社した未経験エンジニアは、この研修プログラムを経て、わずか1年間で目覚ましい実績を上げました。具体的には、3社のシステム開発案件を担当し、なんと5つの異なるプログラミング言語(Swift、Kotlin、TypeScript、Python、VB.NET)に対応することができたのです。

担当した案件は、いずれも既存システムを顧客の運用に合わせて改修する、実務に直結する受託開発でした。例えば、以下のような案件が含まれています。
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運送業の案件:取引先新規データ連携機能の追加(4つの新規画面作成)
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小売業の案件:スマートフォン用ログイン・ログアウト機能、バージョン別機能の調整
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別の小売業の案件:スマートフォン用Android専用の画面遷移機能の実装
これらの実績は、未経験からスタートしたエンジニアが、短期間で多様な技術と業務知識を習得し、実際のビジネス課題解決に貢献できるレベルに到達したことを示しています。特に、これだけ多くの異なるプログラミング言語を習得し、使いこなすことは、通常であれば数年かかるような道のりです。
現場で直面した2つの壁と、その革新的な乗り越え方
しかし、この目覚ましい成長の道のりは決して平坦ではありませんでした。未経験エンジニアは、案件をこなす中で大きく2つの壁に直面しました。
壁① 案件ごとに異なるプログラミング言語
最大の課題の一つは、案件をまたぐたびに使用するプログラミング言語が変わることでした。プログラミング学習を始めてわずか4ヶ月で実案件にアサインされた後、まったく異なる言語による案件に次々と向き合うことになります。初学者にとって、言語が変わるということは「少し書き方が違う」というレベルの話ではありません。命名規則、変数の定義、コードの組み立て方そのものが異なり、新しい言語に触れるたびにゼロから学び直すような感覚に陥ったといいます。
壁② 業務領域特有の専門用語
プログラミング言語の壁に加え、業務仕様の理解にも大きな時間を要しました。特に物流システムの案件では、「仕入れ先」「寄託者」「棚卸」「入庫」「出庫」といった、その業界特有の専門用語が大きな障壁となりました。言葉の意味が理解できなければ、業務の全体像を把握することも、仕様書を正確に読み解くこともできません。開発作業と並行して、これらの業務知識をインプットすることが求められましたが、これは先輩エンジニアからの丁寧な指導によって徐々に理解を深めていきました。
乗り越えた方法:AIと先輩エンジニアの強力なタッグ
これらの困難な壁を乗り越えるために、オーエムネットワークのエンジニアは革新的なアプローチを採用しました。

① AIを「翻訳者」として積極的に活用する
プログラミング言語の壁に対しては、AIを「翻訳者」として積極的に活用しました。例えば、「この言語で変数をどう定義するか」「Kotlinと別の言語(例:Swift)では書き方がどう違うのか」といった具体的な問いに対し、AIは各言語の記法を比較しながら的確な答えを提供してくれます。言語によって記法は異なっても、その根底にある考え方やロジックは共通していることが多いため、AIを活用して基礎的な知識を効率的に習得することで、言語の壁を一つひとつ乗り越えることができました。AIは、まるで多言語対応の辞書や参考書のように機能し、初学者の学習スピードを飛躍的に向上させたのです。
② 先輩エンジニアからの手厚いサポート
AIが基礎知識の習得をサポートする一方で、応用的な技術や業務知識の習得においては、先輩エンジニアのサポートが大きな力となりました。インターネット上には載っていないような、長年の実務経験から生まれた実践的なアドバイスは、初学者にとって何物にも代えがたい財産です。また、文章だけでは理解が難しい複雑な概念も、図を交えたわかりやすい説明によってスムーズに理解することができました。AIによる効率的な学習と、人間ならではの深い知識と経験に基づいた指導を組み合わせることで、成長のスピードを大きく加速させることができたと言えるでしょう。
AIとの距離感の変化:開発プロセスの進化
この1年間で、エンジニアとAIとの関わり方は段階的に変化してきました。当初はAIを使わずにコードと正面から向き合っていましたが、時間の経過とともにAIの活用範囲が広がり、開発プロセスにおけるAIの役割が大きく変化していったのです。
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入社〜3・4ヶ月目:AIを使わず、コードと正面から向き合う時期。基礎を徹底的に身につけることに注力。
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入社6ヶ月:少しずつAIを補助的に活用し始める。簡単なコードの生成や疑問点の解消に利用。
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1年経過時点:開発作業の半分をAIが補助。AIがコードの大部分を生成し、エンジニアはそれをレビュー・修正する形に移行。
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現在:Claude Codeなどの高度なAIツールを活用し、開発作業の約80%をAIが担うまでに進化。
この変化から見えてきたのは、「プログラムを書く」という役割が、少しずつAIの担う仕事へと移り変わっているという現実です。お客様にはスピード感と品質を両立した成果物を提供することが常に求められます。そのため、「作る」部分はAIが担い、「品質を管理する」部分は人間が担うという新しい役割分担が自然と定着してきました。
しかし、AIがコードを生成するからといって、エンジニア自身のプログラミング知識が不要になるわけではありません。むしろ、AIが生成したコードの品質を適切に評価し、必要に応じて修正するためには、エンジニア自身の深いプログラミング知識と経験が不可欠です。さらに、仕様書を正確に読み解く力や、AIへ的確に指示を出す「プロンプトエンジニアリング」のスキルも、今後より強く求められると実感されています。AIを使いこなす能力こそが、これからのエンジニアの重要なスキルとなるでしょう。
現場のエンジニアが語るAIの未来とエンジニアの役割
オーエムネットワークの現場エンジニアは、ChatGPTやGeminiが日常生活に浸透したように、開発現場におけるAI活用も急速に広がっていると語っています。1年前と比べても、AIの進化スピードは衰えを知りません。今では、システムの仕様作成からテストまで、開発プロセスの全てをAIが担うという考え方も出てきています。
時代とともにエンジニアの立場や役割は変化していきますが、どんな変化の中でも柔軟に対応できる人材であることが重要であると考えています。そして、AIという強力な「仲間」と共に、お客様により良い価値を提供していくことが、これからのエンジニアの使命だと捉えられています。
AIは単なるツールではなく、エンジニアの能力を拡張し、より創造的で価値の高い仕事に集中するためのパートナーとなりつつあります。未経験からAIを活用して成長したこの事例は、これからのIT人材育成とキャリア形成における新たなモデルケースとなることでしょう。
オーエムネットワーク株式会社について
オーエムネットワーク株式会社は、新潟県新潟市に本社を構え、代表取締役は山岸真也氏です。業務システム開発、シフト管理システム「R-Shift」、勤怠管理システム「R-kintai」の提供を主な事業としています。顧客のビジネスを支援するソリューションを提供し、IT技術を通じて社会に貢献しています。
詳細については、オーエムネットワーク株式会社の公式サイトをご覧ください。
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