デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進は、現代ビジネスにおいて避けて通れないテーマとなっています。多くの企業が業務効率化や新たな価値創造を目指し、デジタル技術の活用に力を入れています。しかし、具体的なデジタル化の進め方が分からず、DX推進の初期段階で停滞してしまうケースも少なくありません。
このような課題に対し、キヤノンマーケティングジャパングループのキヤノンITソリューションズ株式会社は、デジタルサービスの構築を支援するプラットフォーム「WebPerformer-NX(ウェブパフォーマエヌエックス)」を提供してきました。そしてこの度、WebPerformer-NXに生成AIの機能を大幅に強化した新バージョンを2026年3月30日より提供開始します。本バージョンは、システム開発の現場だけでなく、実際の業務利用においてもAIの力を活用することで、企業のDXをさらに加速させることを目指しています。
WebPerformer-NXとは?〜デジタルサービス構築を支えるプラットフォーム
「WebPerformer-NX」は、クラウド上で動作し、企業の業務デジタル化とデジタルサービス構築を強力に支援するプラットフォームです。直感的な操作でUI(ユーザーインターフェース)デザインを豊富な部品群から簡単に作成できるだけでなく、部門間や企業間にまたがる複雑な業務プロセスもスピーディーにデジタル化できます。システムの利用部門と開発部門が協力し合いながら、直感的に開発を進められる「共創型開発」を推進できる点が大きな特長です。
主な特長としては、以下の点が挙げられます。
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利便性に優れたアプリケーション開発の容易性: デザイン性の高い豊富なUI部品群を組み合わせることで、使いやすいアプリケーションを効率的に開発できます。UIデザインからデータベースの簡易ロジックを自動生成する機能も備わっています。
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自動生成機能と汎用言語への対応: アプリケーションを自動で生成する機能を基本搭載しているため、開発の初期段階を効率化できます。さらに、複雑な業務ロジックの開発には、JavaScriptやSQLといった汎用的なプログラミング言語を採用しており、多くのエンジニアが対応可能です。生成AIによるSQLやコードのサジェスト(提案)や構文チェック機能も活用できるため、製品習得期間を短縮し、他のローコード開発ツールからの移行もスムーズに行えます。
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クラウドネイティブな開発・実行環境: ウェブブラウザーからすぐに利用を開始でき、クラウドネイティブなアプリケーションを開発できます。開発環境も実行環境もすべてクラウド上で提供されるため、自社でサーバーを管理する手間が不要です。
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AIを活用した業務アプリ機能: 今回の新バージョンでさらに強化された、AIを活用した業務アプリケーション機能が搭載されています。
生成AIで開発が劇的に変わる!新機能の詳解
今回の新バージョンでは、開発生産性の向上に大きく貢献する二つの生成AI機能「AI UIサジェスト」と「AI UIモディファイ」が搭載されました。これらの機能は、システム開発の初期段階から品質向上まで、開発プロセス全体を支援します。
1. AI UIサジェスト:画面デザインをAIが提案
「AI UIサジェスト」は、画面レイアウトの画像データをWebPerformer-NXにアップロードするだけで、生成AIがその画像から画面構成やレイアウトの特徴を分析し、必要なコンポーネント(部品)を配置した画面定義案を自動で提示する機能です。
AI初心者にも分かりやすく解説:
たとえば、「こんな感じのウェブサイトを作りたい」という手書きのスケッチや、既存のシステムの画面キャプチャがあったとします。これらをWebPerformer-NXに読み込ませると、AIがその画像を「見て」、ボタンや入力欄、表示エリアといった部品がどこにどのように配置されているかを理解します。そして、「この画像なら、こんな風に部品を並べればいいですね」と、WebPerformer-NX上で使える画面の設計図を自動で作ってくれるのです。
この機能のメリット:
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設計時間の短縮: 新しいシステムを開発する際や、既存システムのリニューアル、UIの見直しを行う際の「たたき台」をAIが自動で作成してくれるため、設計初期段階での検討時間を大幅に短縮できます。
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認識合わせの迅速化: 完成イメージに近いUI案から検討を開始できるため、開発チーム内や、開発を依頼する部門との間で「こんな画面にしたい」という認識のずれを減らし、スムーズなコミュニケーションを促進します。
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アイデア創出の支援: ゼロからデザインを考える手間が省け、AIが提案した案を基に、よりクリエイティブな改善点や新しいアイデアを検討することに集中できます。
2. AI UIモディファイ:自動でレイアウトを補正し、使いやすい画面に
「AI UIモディファイ」は、作成した画面定義に配置された各コンポーネントを生成AIが解析し、要素間のズレや余白のばらつきなどを自動で補正する機能です。
AI初心者にも分かりやすく解説:
画面を作成していると、ボタンの位置が少しずれていたり、文字と文字の間隔が不揃いだったりすることがあります。人間が手作業で一つ一つ修正するのは大変な作業です。AI UIモディファイは、まるでプロのデザイナーがチェックするように、AIが画面全体のバランスや見やすさを考慮して、これらの細かいズレやばらつきを自動で調整してくれます。これにより、誰が見てもきれいで使いやすい画面に仕上げることが可能です。
この機能のメリット:
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UI品質の均一化: 開発者個人のスキルに左右されず、常に高品質で均一なUIデザインを実現できます。
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調整作業の省力化: 細かいデザイン調整にかかる手間と時間を大幅に削減し、開発者はより重要な機能開発に集中できます。
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ユーザー体験の向上: 視覚的にバランスの取れた、使いやすい画面は、最終的にアプリケーションを利用するユーザーの満足度向上につながります。

業務現場でもAIが活躍!業務高度化への貢献
今回の新バージョンでは、開発支援機能だけでなく、構築した業務アプリケーションから生成AIを呼び出し、業務の高度化を促進する機能も追加されました。
アプリからの外部AI呼び出し機能:業務画面にAIを組み込む
この機能では、構築した業務アプリケーションにおいて、画面上のテキストエリアなど各種コンポーネントに入力・表示されている値をもとに、あらかじめ定義した処理内容で生成AIを呼び出せる関数が追加されました。
AI初心者にも分かりやすく解説:
普段使っている業務システムの中に、まるでAIアシスタントが最初から入っているようなイメージです。例えば、顧客からの問い合わせメールの内容がシステムに表示されているとします。これまでは、その内容をコピーして別のAIチャットツールに貼り付け、「要約して」と指示する必要がありました。しかし、この新機能を使えば、業務画面のボタン一つで、そのメールの内容をAIに自動で要約させ、その結果を同じ画面内に表示させるといったことが可能になります。
この機能のメリット:
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業務フローへのAIのシームレスな統合: 専用のチャット画面を新たに開く必要がなく、普段の業務操作や処理の流れの中に、生成AIによる要約や判定支援といった機能を自然な形で組み込めます。これにより、業務の中断が少なく、スムーズにAIを活用できます。
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業務の高度化と効率化: AIが情報の要約、分類、判定支援などを行うことで、人間が行っていた定型的な判断業務を効率化したり、より複雑な判断をサポートしたりすることが可能になります。これにより、業務担当者はより創造的で価値の高い業務に集中できるようになります。
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意思決定の迅速化: AIによる迅速な情報分析や提案は、ビジネスにおける意思決定を加速させ、競争力の向上に貢献します。
※生成AI機能をご利用いただくためには、外部AIサービス(Amazon Bedrock、Azure OpenAI、Google Cloud Vertex AIなど)を別途ご契約いただき、WebPerformer-NXと連携させる必要がございます。
生成AI機能の詳細については、以下のページで確認できます。
生成AI機能詳細ページ
DXを加速するWebPerformer-NXの全体像
WebPerformer-NXは、今回の生成AI機能の追加により、開発部門と業務部門双方のDX推進を強力に支援するプラットフォームへと進化しました。開発の現場では、AIによるUIの自動生成や調整で生産性が向上し、業務の現場では、AIが日常業務に溶け込むことで、より高度な判断や効率的な作業が可能になります。
月額14万円(税別)から利用可能で、年間契約が基本となります。契約プランによって付与されるクレジット数や利用料が異なり、利用枠を超えた場合は別途費用が発生します。クレジット数は翌月への繰り越しはできません。
WebPerformer-NXは、利便性の高いアプリケーション開発を容易に実現し、複雑なシステム開発には汎用言語で対応できる柔軟性も持ち合わせています。また、クラウドネイティブな開発環境とセキュアな実行環境を提供することで、お客様はインフラ管理の負担から解放され、ビジネスに集中できます。
無料お試しプランでWebPerformer-NXを体験
WebPerformer-NXには、無料お試しプランが用意されており、誰でも無料でアカウントを作成し、アプリケーション開発を体験できます。アカウント作成の流れを3ステップで紹介するガイドも公開されているため、AI初心者の方でも安心して始めることができます。
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無料お試しプランのガイド: WPNX_guide_FreeAccount.pdf
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現在公開されているサンプルアプリ: WebPerformer-NX サンプルアプリ
今後の展望
キヤノンITソリューションズは、生成AIの活用をより包括的に支援するため、今後もシステム開発全体の効率化と、構築した業務アプリケーション上でのAI活用機能の拡充を継続的に進めていく方針です。開発部門と業務部門双方の利便性向上を通じて、企業のDX推進と業務変革に貢献することを目指しています。
WebPerformer-NXは、生成AIの進化とともに、企業のデジタルサービス構築とDX推進を強力にサポートし続けることでしょう。この新しいプラットフォームが、多くの企業のビジネスに革新をもたらすことが期待されます。
WebPerformer-NXに関する詳細情報やお問い合わせは、以下の公式ウェブサイトをご覧ください。
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WebPerformer-NX ホームページ: https://www.canon-its.co.jp/solution/industry/cross-industry/application/webperformer-nx
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キヤノンITソリューションズ ニュースリリースホームページ: https://canon.jp/newsrelease

