2025年版プログラミング言語調査から読み解くITエンジニアの未来:Go言語が高年収を牽引、JavaScriptは企業ニーズの要
はじめに:生成AI時代のプログラミング言語トレンド
近年、AI技術の進化は目覚ましく、特に「生成AI」は私たちの働き方やビジネスに大きな変革をもたらしています。ITエンジニアの世界でも、生成AIがコーディング作業の効率化を推進する一方で、企業が求めるスキルのレベルはより高度になっています。このような変化の時代において、どのようなプログラミング言語を習得し、キャリアを築いていくべきか悩む方も多いのではないでしょうか。
ITエンジニア向けの転職・就職・学習プラットフォーム「paiza(パイザ)」(https://paiza.jp)が実施した「プログラミング言語に関する調査(2025年版)」は、市場のリアルな「需給バランス」に注目し、生成AI時代のキャリアで「高年収」となり、「企業ニーズが高い」言語を定量的に明らかにしています。この調査結果は、ITエンジニアを目指す方や、現役エンジニアが今後のキャリアを考える上で非常に重要なヒントとなるでしょう。本記事では、この調査結果をAI初心者にも分かりやすい言葉で、詳しく解説していきます。

Go言語が3年連続トップ!最新プログラミング言語別「提示年収」ランキング
2025年の調査において、プログラミング言語別の平均年収ランキングでは、「Go」が3年連続で1位を獲得しました。提示年収は723万円で、2位のTypeScript(714万円)、3位のRuby(689万円)を上回る結果となっています。
Go言語がこれほど高年収を維持している背景には、その技術的な特性が深く関係しています。Goは、複数の処理を同時に効率よくこなせる「並行処理性能」に優れており、大規模なWebサービスや、小さな機能の集合体でシステムを構築する「マイクロサービス」といった、現代のモダンなインフラを構築する上で不可欠な存在となっています。安定性が高く、効率的な開発が可能なため、多くの企業がGo言語を基盤としたシステム開発に注目しているのです。
提示年収が高い言語ランキング -2025-
- Go: 723.9万円
- TypeScript: 714.0万円
- Ruby: 689.2万円
- Python: 683.2万円
- Kotlin: 678.2万円
- JavaScript: 664.2万円
- PHP: 658.5万円
- Swift: 657.8万円
- Java: 649.7万円
- C#: 636.6万円

実務で最も求められる言語は?「企業ニーズ」ランキング
提示年収が高い言語と、企業が実際に求めている言語には違いがあることが、この調査で明らかになりました。実務で最も求められる言語の企業ニーズランキングでは、JavaScriptが14.4%で1位、次いでJavaが13.9%、PHPが11.0%という結果になっています。
これらの言語が上位を占めるのは、企業の既存システムや大規模なWebサービスの維持・運用に対するニーズが高いことを反映しています。Webサイトの動きを作るJavaScript、大規模なシステム開発で長年使われてきたJava、Webアプリケーション開発に広く用いられるPHPは、多くの企業にとって欠かせない基盤技術であり続けています。
注目すべきは、提示年収でトップのGo言語が、企業ニーズランキングではTOP10圏外である点です。これは、「Goの求人数自体はまだ少ないものの、Goのスキルを持つ人材が非常に高く評価され、高年収につながっている」という状況を示しています。Go言語のスキルを持つエンジニアは、特定の分野でスペシャリストとして重宝されていると言えるでしょう。
企業ニーズランキング -2025-
- JavaScript: 14.4%
- Java: 13.9%
- PHP: 11.0%
- Python: 10.6%
- TypeScript: 10.1%
- C#: 8.6%
- C++: 5.6%
- Ruby: 4.9%
- C: 4.6%
- Kotlin: 3.9%

社会人と学生で見る!人気プログラミング言語トレンド2025
プログラミング言語の人気度合いは、社会人エンジニアと学生で異なる傾向が見られます。2025年の人気言語ランキングでは、社会人編・学生編ともに大きな順位変動がなく、特定の言語が安定した人気を誇っていることが示されました。
人気言語ランキング(社会人編)
社会人編では、PythonとJavaの「二強」体制が定着しています。Pythonは、AI(人工知能)や機械学習、データサイエンスといった最先端分野で事実上の標準(デファクトスタンダード)となっており、業務効率化のためのスクリプト作成やWeb開発など、非常に幅広い用途で活用されています。一方のJavaは、大規模なシステム開発や金融、エンタープライズ(企業向け)分野で長年採用され続けており、その信頼性と実績が社会人エンジニアからの安定した人気を支えています。

人気言語ランキング(学生編)
学生編ランキングでも、順位にほとんど変動がありませんでした。これは、大学や専門学校における情報科学・プログラミング教育の基礎カリキュラムが安定しており、多くの学生がPythonやJavaといった基礎的な言語から学習を始める傾向があることを反映しています。これらの言語は、プログラミングの基礎を学ぶ上で適しており、将来的に様々な分野で応用できるため、教育現場でも重視されていると考えられます。
高年収のチャンス!ITエンジニアが狙うべき「穴場言語」トレンド
「穴場言語」とは、企業からのニーズは高いものの、そのスキルを持つエンジニアが市場に少ないため、結果として年収が高騰しやすい言語のことを指します。2025年の「穴場言語」ランキングでは、2024年と順位変動がなく、1位Kotlin、2位Swift、3位Goという結果になりました。
提示年収ランキングでトップを独走するGo言語が、ここでも「穴場言語」として挙げられているのは非常に興味深い点です。これは、膨大なデータを扱うサービス開発、例えば大規模なユーザー数を抱えるWebサービスやインフラの開発に関わるGo言語エンジニアが依然として不足しており、高い需給ギャップが継続していることを示唆しています。KotlinとSwiftは、主にモバイルアプリ開発(AndroidとiOS)で使われる言語であり、こちらも専門性の高いスキルとして評価されています。
ITエンジニアとして市場価値を高めるためには、多くの人が学んでいる人気言語だけでなく、このような「穴場言語」にも目を向け、戦略的にスキルを習得することが有効なキャリア戦略となるでしょう。
穴場言語ランキング -2025-
- Kotlin: スキル需要指数 1.77
- Swift: スキル需要指数 1.54
- Go: スキル需要指数 1.12

内定獲得に直結するスキルとは?「スキル別内定率指数」ランキング
プログラミングスキルの習熟度が、内定獲得にどれほど影響するかを分析した「スキル別内定率指数」ランキングも発表されました。これは、特に就職・転職活動中のエンジニアにとって、どの言語を深く学ぶべきかの指針となります。
学生(26卒編)
2026年卒業予定の学生を対象とした調査では、Rubyがスキル別内定率指数でトップとなりました。特に、paiza独自のプログラミングスキル評価システム「paizaランク」でB以上(実用的なロジックを時間内に実装できるスキル)の学生は、Rubyの内定獲得指数が非常に高い結果が出ています。
この背景には、Rubyを習得している学生の平均学習言語数が2.88と多く、Ruby以外の言語も習得している傾向が高いことが挙げられます。つまり、Rubyを深く学んでいる学生は、単一の言語だけでなく、複数の言語を使いこなせる「プログラミングポテンシャル」が高いと評価され、それが内定率の向上につながっていると推測されます。
スキル別内定率指数 26卒学生編 -2025-
- Ruby: 1.36
- PHP: 1.33
- C#: 1.13

社会人編
社会人エンジニアのスキル別内定率指数では、C#、C++、Javaが上位にランクインしました。これらの言語は、企業の基幹システム、金融機関のシステム、大規模な業務アプリケーションなど、高い信頼性とパフォーマンスが求められる分野で長年採用されてきました。そのため、これらの言語で構築された既存システムが膨大に存在し、その保守や機能追加には常に経験豊富なITエンジニアが不可欠です。
単にコードを書くだけでなく、システムの設計、パフォーマンスの最適化(チューニング)、不具合の発見・修正(デバッグ)といった専門的な経験が強く求められることから、これらの言語の経験者の市場価値が高く、内定率に反映されていると考えられます。
スキル別内定率指数 社会人編 -2025-
- C#: 1.50
- C++: 1.47
- Java: 1.23

paizaランクにおける習熟度レベル
paizaスキルチェックでは、プログラミングスキルを客観的に可視化するために、S~Eの6段階で「paizaランク」を付与しています。

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ランクS: 高度な実装スキルとアルゴリズムの知識を持ち、最適なアルゴリズムを設計・実装できるレベル。
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ランクA: 複雑なロジックを限られた時間内で設計・実装できる、あらゆる実装が可能なレベル。
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ランクB: 実用的なロジックを時間内に実装できるレベル。
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ランクC: コードを書く基本的なスキルがあり、比較的簡単なロジックを実装できるレベル。
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ランクD: プログラミングの基礎知識を学んだ状態で、実装できるロジックは限定的。
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ランクE: チュートリアル終了時に取得できるランクで、実装スキルは未知数。
このランクは、自身のスキルレベルを客観的に把握し、キャリアアップに役立てるための重要な指標となります。
生成AI時代に市場価値を高めるキャリア戦略
今回の調査結果全体から見えてくるのは、生成AIが開発現場に深く浸透し、コーディングの効率化が進む一方で、企業はITエンジニアに対して、より高度で専門的なスキルを強く求め始めているという現実です。
ITエンジニアが生成AI時代に市場価値を高めるためには、多くの人が学んでいる人気スキルだけを学び続けるのではなく、自身のキャリア戦略を見据えたスキルのシフトチェンジが求められるようになると考えられます。例えば、高年収だが求人数が少ない「Go」のような言語を習得してスペシャリストを目指す、あるいは既存システムの保守・運用に不可欠な「C#」「C++」「Java」といった言語の経験を深める、といった選択肢が考えられます。
paizaでは、ITエンジニアが生成AI時代に市場価値を高めるためのスキルのシフトチェンジに対応できるよう、多様な学習コンテンツや、スキルを客観的に可視化する「paizaスキルチェック」を提供し、キャリアアップを支援しています。
paizaは、「世界を変えるのは、異能だ。」という信念のもと、「異能をのばせ。」をコンセプトに、人と企業に絶え間ない成長を促す唯一無二のプラットフォーム作りを行っています。このプラットフォームを通じて、IT人材を採用する企業、IT人材を育成する教育機関、そしてIT人材として活躍を目指す個人に役立つサービスの提供を今後も続けていくとのことです。
まとめ
2025年のプログラミング言語に関する調査結果は、ITエンジニアのキャリアパスを考える上で貴重な情報を提供してくれました。
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提示年収トップはGo言語:高い並行処理性能と安定性が評価され、モダンインフラ構築に不可欠な存在。
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企業ニーズトップはJavaScript:既存システムや大規模サービスの維持・運用に不可欠。
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社会人の人気はPythonとJavaの二強:AI・機械学習、大規模システム開発で安定した需要。
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学生の人気も安定:基礎学習言語の教育カリキュラムが定着。
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穴場言語はKotlin, Swift, Go:需給ギャップが高年収に繋がる可能性。
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内定獲得にはRuby(学生)、C#・C++・Java(社会人):スキルの習熟度や専門性が重視される。
生成AIの進化により、ITエンジニアに求められるスキルは常に変化しています。市場のトレンドを理解し、自身の強みや目指すキャリアに合わせて戦略的にスキルを習得・向上させていくことが、これからのITエンジニアにとって非常に重要となるでしょう。
自分のスキルを客観的に把握し、最適なキャリアパスを見つけるために、paizaのようなプラットフォームを活用することも有効な手段の一つです。
paizaについて
paizaはITエンジニア向け転職・就職・学習プラットフォームです。オンラインでのプログラミングテスト「paizaスキルチェック」を受験してスキルを証明し、それを使って転職・就職する独自のサービスを提供しています。2025年12月現在、paizaの登録者数は約94万人、4,900社を超える企業が採用に利用しており、「paizaスキルチェック」の総受験回数は3,480万回に達しています。
「paiza転職」は、ITエンジニアの“スキルを可視化“し、実力重視で企業とマッチングするITエンジニア向け転職サービスです。その他にも、学生向け就職サービス「paiza新卒」、未経験・若手エンジニア向け転職サービス「EN:TRY」、フリーランスエンジニア向けマッチングサービス「paizaフリーランス」、そして転職・就職直結型のプログラミング学習サービス「paizaラーニング」を展開しています。現役エンジニアの転職はもちろん、「paizaラーニング」で学んだ後に「スキルを可視化」して転職、就職する例も多数生まれています。
- paiza株式会社 公式サイト: https://www.paiza.co.jp

