画期的な業務提携で交通事故ゼロへ:空間認知能力が安全運転の鍵
現代社会において、自動車は私たちの生活に欠かせない移動手段ですが、それに伴う交通事故のリスクは常に存在します。特に高齢化が進む日本では、運転に関わるリスクの低減が喫緊の課題となっています。
このような背景の中、空間認知能力の評価とトレーニングを通じて社会課題解決に取り組む株式会社do.Sukasu(ドスカス)は、リアルタイム車両運行管理システム「KITARO」を提供する株式会社アクシスと業務提携を締結しました。この提携は、空間認知能力の可視化技術を活用した、これまでにない新たな運転評価指標を確立し、提供することを目指しています。両社の目標は、ドライバーの安全運転意識を維持・向上させ、最終的に交通事故ゼロの社会を実現することです。

高齢化社会と運転リスクの現状
近年、日本の高齢化は急速に進んでおり、それに伴って高齢ドライバーによる運転リスクが増加していることが社会的な課題として認識されています。多くの人が、加齢とともに身体能力だけでなく、認知能力にも変化が現れることを経験します。
交通事故の主要因は「認知不足」
実は、交通事故の約7割がドライバーの「認知不足」に起因すると言われています。ここでいう認知不足とは、危険を察知できなかったり、状況を正確に把握できなかったりすることを指します。従来の運転評価では、速度超過や急ブレーキといった運転データが主に用いられてきましたが、これだけではドライバーがなぜ危険を認知できなかったのか、その根本的な原因を捉えることは困難でした。
より本質的なリスク評価の必要性
そのため、より本質的な運転リスクを評価し、具体的な対策を講じるためには、従来の運転データだけでは測れない、ドライバーの「認知能力」に着目したアプローチが求められています。特に、物の位置や距離感を正確に捉える「空間認知能力」は、安全運転において非常に重要な役割を果たします。
「空間認知能力」とは何か?なぜ重要なのか?
AI初心者の方にも分かりやすく説明しましょう。空間認知能力とは、簡単に言えば「周りの空間をどれだけ正確に理解できるか」という能力のことです。例えば、車を運転している時に、
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前を走る車との距離はどれくらいか?
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隣の車線に車が入ってくるまでの余裕はあるか?
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駐車する際に、車庫の壁と自分の車の間隔はどれくらいか?
といったことを瞬時に判断するために使われる能力です。この能力が高いほど、周囲の状況を正確に把握し、危険を予測して安全な運転行動をとることができます。
しかし、この空間認知能力は、残念ながら加齢とともに低下する傾向があることが確認されています。能力が低下すると、距離感がつかみにくくなったり、見落としが増えたりすることで、交通事故のリスクが高まってしまうのです。だからこそ、空間認知能力を正確に評価し、必要に応じてトレーニングすることが、安全運転を維持するために非常に重要となります。
do.Sukasuの革新的な技術「de.Sukasu」
株式会社do.Sukasuは、「優劣でなく個性に寄り添う社会の実現」をミッションに掲げ、脳科学的なアプローチを用いて視覚認知能力評価技術の開発に取り組むベンチャー企業です。
同社が開発・提供するシステム「de.Sukasu」は、この空間認知能力に特化しています。独自の特許技術を用いることで、個人の空間認知能力を高度に分析・評価することが可能です。さらに、単に評価するだけでなく、その能力を向上させるためのトレーニングシステムも提供しており、ドライバー一人ひとりの特性に合わせたアプローチで安全運転をサポートします。

アクシスの強み:リアルタイム車両運行管理システム「KITARO」
一方、株式会社アクシスは、リアルタイム車両運行管理システム「KITARO」を通じて、多くの企業の車両管理を支援してきました。このシステムは、すでに1,200社を超える企業で導入されており、その実績がアクシスの技術力と信頼性を物語っています。
「KITARO」が提供する価値
「KITARO」の主な機能は以下の通りです。
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車両のリアルタイム「見える化」: 車両が今どこを走っているのか、どのような状況にあるのかをリアルタイムで把握できます。
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業務負担の軽減: ドライバーの運行日報作成などの手作業を自動化し、業務負担を大幅に軽減します。
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業務効率化とコスト削減: 運行状況の最適化や無駄の削減により、業務効率化とコスト削減を実現します。
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安全運転やエコドライブの評価: 車両運行データからドライバーの運転を評価し、効果的な運転指導に繋げることができます。
「KITARO」は、単なる車両管理システムに留まらず、安全運転の促進と企業の経営効率向上に貢献する多機能なツールとして評価されています。
協業の具体的な内容とシナジー効果
今回の業務提携では、do.Sukasuの空間認知に関する深い知見と特許技術、そしてアクシスのシステム開発力と「KITARO」を通じた豊富な運転データ活用能力が融合します。これにより、両社は以下のような取り組みを推進していきます。
do.Sukasuの貢献
do.Sukasuは、運転データに基づいた空間認知能力評価のアルゴリズムの研究開発と、その評価を可能にするコア技術を提供します。これは、従来の運転データだけでは見えなかったドライバーの「認知」という側面を、科学的に分析・評価するための基盤となります。
アクシスの貢献
アクシスは、「KITARO」を通じて運転データを収集する技術を提供し、この提携を通じて「KITARO」のサービス向上も目指します。これにより、膨大な量の実際の運転データが、空間認知能力評価の精度向上に活用されることになります。
新たな運転評価指標の確立とデータ利活用
両社は、これらの技術とデータを組み合わせることで、これまでにない新たな運転評価指標を確立します。この指標は、ドライバーの空間認知能力を客観的に評価し、個々のドライバーに合わせた安全運転指導やトレーニングに役立てられるでしょう。
さらに、両社は運転情報から得られるデータの一次利用だけでなく、二次利用についても共同で推進します。これにより、多角的な視点からドライバーの安全と健康をサポートするための様々な取り組みが進められることが期待されます。例えば、運転能力の変化と健康状態の関連性を分析し、より包括的なヘルスケアサービスへと繋がる可能性も秘めています。
この提携がもたらす未来:交通事故ゼロと健康寿命の延伸
今回のdo.Sukasuとアクシスの業務提携は、単に技術を組み合わせるだけでなく、社会全体に大きな恩恵をもたらす可能性を秘めています。
企業やドライバー、社会全体の事故リスク低減
新たな運転評価指標が確立されれば、企業はドライバーの運転特性をより深く理解し、効果的な安全運転教育を実施できるようになります。ドライバー自身も、自身の空間認知能力を客観的に把握し、弱点を克服するためのトレーニングを受けることで、安全運転意識の維持・向上に繋がります。これにより、企業やドライバーだけでなく、歩行者を含めた社会全体の交通事故リスクが大幅に低減されることが期待されます。
安全運転寿命の延長と健康寿命への貢献
また、空間認知能力の維持・向上は、ドライバーが安全に運転できる期間、すなわち「安全運転寿命」の延長にも貢献します。高齢になっても安全に車を運転できることは、生活の質(QOL)の向上にも繋がり、ひいては健康寿命の延伸にも寄与すると考えられます。地域社会における移動の自由を確保し、高齢者の社会参加を促す上でも、この取り組みは非常に意義深いものです。
参考:JAF 危険予知の重要性(危険予知・事故回避トレーニング)
https://jaf.or.jp/common/safety-drive/online-training/risk-prediction/training
株式会社do.Sukasuについて
株式会社do.Sukasuは、2020年6月に設立されたベンチャー企業です。「優劣でなく個性に寄り添う社会の実現」をミッションに掲げ、脳科学的なアプローチを用いた視覚認知能力評価技術の開発を通じて、様々な社会課題の解決に取り組んでいます。現在は、ヘルスケア、教育、運転、運動といった多岐にわたる事業領域で技術・事業開発を進めています。
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会社名:株式会社do.Sukasu
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本社所在地:〒630-8217 奈良県奈良市橋本町3-1
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代表者:笠井一希
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創業:2020年6月
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事業:視覚認知能力の簡易定量化による事業開発
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コーポレートサイト:https://www.dosukasu.co/
株式会社アクシスについて
株式会社アクシスは、リアルタイム車両運行管理システム「KITARO」を多くの企業に提供しています。車両の動きをリアルタイムで可視化し、運行日報作成などの業務負担軽減、業務効率化、コスト削減に貢献しています。また、車両運行データから安全運転やエコドライブを評価し、効果的な運転指導を実現するサービスを提供しています。
まとめ:AIと人間の能力が織りなす安全な未来
do.Sukasuとアクシスの業務提携は、AI技術と人間の認知能力という二つの側面から、交通事故という社会課題に挑む画期的な取り組みです。空間認知能力の可視化と新たな運転評価指標の確立は、ドライバー一人ひとりの安全運転意識を高め、より安全で安心な交通社会の実現に大きく貢献することでしょう。
この提携が、高齢化社会における運転リスクを軽減し、誰もが長く安全に運転できる未来、そして交通事故ゼロの社会を築くための重要な一歩となることが期待されます。今後の両社の取り組みから目が離せません。

