製造・物流現場のDXを加速!ミッドホールディングスと日本生工技研が戦略的資本業務提携で「作業の見える化」を高度化

ミッドホールディングスと日本生工技研、戦略的資本業務提携で現場のDXを推進

日本の製造業や物流業界では、人手不足や生産性向上が長年の課題となっています。これらの課題を解決し、より効率的で競争力のある現場を実現するために、近年注目されているのがDX(デジタルトランスフォーメーション)です。特に、現場の「作業の見える化」は、DXを推進する上で欠かせない要素とされています。

このような背景の中、ミッドホールディングス株式会社(以下、ミッドHD)と、作業分析ソフト『TimePrism(タイムプリズム)』を提供する株式会社日本生工技研(以下、JIET)が、2026年3月11日に戦略的資本業務提携を締結したことを発表しました。この提携により、両社は営業・製品開発の両面で連携を強化し、インダストリアル・エンジニアリング(IE)分野におけるソリューションの提供価値を最大化していくことを目指します。

JIETとミッドホールディングス会社ロゴ

提携の背景:現場の「見える化」とIEソリューションの重要性

日本の製造・物流現場では、作業効率の改善や品質向上、コスト削減のために、現場の状況を正確に把握し、問題点を見つけ出す「作業の見える化」が非常に重要視されています。この「見える化」を体系的に行う学問分野が、インダストリアル・エンジニアリング(IE)です。IEは、人、機械、材料、情報といった要素を最適に組み合わせることで、生産性や品質を向上させることを目的としています。

JIETが開発・販売する『TimePrism』は、動画を使って作業内容を詳細に分析し、改善点を見つけるための国内標準ツールとして、2009年のリリース以来、国内外で1,500社・3,000ライセンス以上の導入実績を誇ります。このツールは、作業者の動きを動画で記録し、その動作一つ一つにかかる時間を計測・分析することで、無駄な動きや非効率な工程を特定し、改善策を検討するのに役立ちます。

Time Prism ロゴ

TimePrism操作画面

一方、ミッドHDグループのムセンコネクト社が提供する『InQross(インクロス)カイゼンメーカー』は、「ヒト」の位置や動作をリアルタイムで「見える化」する分析ツールです。本格販売開始からわずか3年で50社(延べ75件)以上の現場に導入されており、作業者の動線や滞在時間を把握することで、レイアウト改善や作業効率化に貢献しています。

『InQross(インクロス)カイゼンメーカー』は「ヒト」の位置や動作を「見える化」する分析ツールとして導入50社を突破

これまでも、JIETは『InQross』の販売代理店として活動したり、2026年1月には『InQross』のアップデートで『TimePrism』とのデータ連携機能を実現するなど、両社は協力関係を築いてきました。今回の資本業務提携は、この協力関係をさらに強固にし、営業面、製品開発面での連携を一層深めることを目的としています。

本提携による主要な取り組みと期待される効果

今回の戦略的資本業務提携により、ミッドHDはJIETの株式25%を取得し、関連会社化しました。さらに、ミッドHD代表の水野剛氏がJIETの取締役に就任し、両社の連携を一層強化する体制が整えられました。この提携を通じて、具体的に以下の3つの取り組みが推進されます。

1. 製品連携の深化:動画分析と位置・動線分析の融合で次世代ソリューションを開発

『TimePrism』による動画ベースの作業分析と、『InQrossカイゼンメーカー』による位置・動線分析のデータを高度に融合させ、より多角的な現場改善を可能にする次世代ソリューションの開発が推進されます。

例えば、ある製造ラインで作業効率が悪い箇所があったとします。『TimePrism』で作業者の手元の細かい動きを分析し、「なぜ時間がかかっているのか」を特定できます。同時に、『InQrossカイゼンメーカー』で作業者の動線や滞在場所を分析することで、「どこに移動が多いのか」「どの場所で長時間滞留しているのか」といった全体的な動きの課題を把握できます。この二つの情報を組み合わせることで、単一のツールでは見つけられなかった複合的な問題点を発見し、より効果的な改善策を導き出すことが可能になります。

この連携により、現場の「ムリ・ムダ・ムラ」をこれまで以上に精度高く解消し、生産性向上に大きく貢献することが期待されます。AI初心者の方にもイメージしやすいように例えると、まるで現場に高性能な「目」と「脳」が備わり、今まで見えなかった問題が手に取るようにわかるようになる、といった形です。

2. 営業・マーケティングの統合:コンサルティングから運用支援まで一気通貫でサポート

両社の持つ顧客基盤を相互に活用し、コンサルティングからツールの導入、さらには導入後の運用支援までを、顧客に対して一気通貫で提供する体制が構築されます。これにより、顧客は現場改善の初期段階から、具体的なツール導入、そして継続的な改善活動に至るまで、両社の専門知識とサポートを一体的に受けることができるようになります。

これまで個別に提供されていたサービスが統合されることで、顧客は複数のベンダーとやり取りする手間が省け、よりスムーズかつ効率的に現場改善を進めることができます。例えば、DX推進を検討している企業が、まず現状分析のコンサルティングを受け、その結果に基づいて最適なツール(TimePrismやInQross)の導入を決め、さらに導入後の効果測定や改善提案までを同じパートナーから受けられるようになります。これにより、顧客のDX推進における負担が軽減され、成功への道筋がより明確になるでしょう。

3. 開発リソースの相互補完と雇用創出:IE分野の知見と開発力の融合

IE分野におけるJIETの高度な専門知識に対し、ミッドHDグループが持つ豊富な開発リソースを投入することで、製品開発のスピードが向上します。JIETが長年培ってきたIEに関する知見やノウハウと、ミッドHDグループの持つシステム開発力やエンジニアリング力が融合することで、より革新的でユーザーフレンドリーなソリューションが迅速に市場に投入されることが期待されます。

この開発体制の強化は、ミッドHDグループ全体でのエンジニア採用・雇用創出にも寄与すると考えられます。新たなソリューション開発のニーズが高まることで、優秀なエンジニアの確保が重要となり、結果として地域経済やIT人材の育成にも貢献することになるでしょう。

各社代表が語る提携への期待

今回の提携に際し、両社の代表からは、未来に向けた強い期待と意気込みが表明されています。

ミッドホールディングス株式会社 代表取締役の水野剛氏は、次のようにコメントしています。
「IE業界の先駆者であるJIET社と、より強固なパートナーシップを築けることを大変嬉しく思います。両社の技術を融合させることで、現場の『ムリ・ムダ・ムラ』をこれまで以上に精度高く解消し、日本のものづくり力の向上に貢献してまいります。」

このコメントからは、長年の実績を持つJIETの技術力への敬意と、両社の強みを掛け合わせることで、日本の製造業が抱える課題解決に貢献したいという強い意志が感じられます。特に「ムリ・ムダ・ムラ」の解消は、IEの基本的な考え方であり、この提携がその実現を加速させることへの期待が込められています。

株式会社日本生工技研 代表取締役の野村和史氏は、次のように述べています。
「今回の提携により、開発体制の強化が実現することを心強く感じております。特に『InQross』との連携強化は、ユーザー様へこれまでにない付加価値を提供できると確信しています。両社の強みを活かし、業界のスタンダードをさらに進化させていきます。」

野村氏のコメントからは、ミッドHDグループの開発リソースが加わることによる、製品開発への期待と、特に『InQross』との連携がユーザーにとって大きなメリットとなることへの確信が読み取れます。両社の技術が融合することで、IE分野における新たな「スタンダード」を創造していくという意欲がうかがえます。

おわりに:日本のものづくりを支える新たな力

今回のミッドホールディングスと日本生工技研の戦略的資本業務提携は、日本の製造・物流現場のDX化を強力に推進し、生産性向上に大きく貢献する可能性を秘めています。両社の強みである「動画による作業分析」と「ヒトの位置・動線分析」が融合することで、これまで見えなかった現場の課題がより明確になり、データに基づいた効果的な改善策を講じることが可能になります。

製造・物流現場のDXは、単にITツールを導入するだけでなく、現場の作業プロセスそのものを見直し、最適化することが重要です。この提携によって生まれるであろう次世代ソリューションは、まさにその核となるでしょう。AIやIoTといった先端技術が現場に深く浸透することで、日本のものづくりは新たな段階へと進化し、国際競争力の一層の強化が期待されます。

今後、両社がどのように連携を深め、どのような革新的なソリューションを市場に提供していくのか、その動向に注目が集まります。この提携が、日本の産業界全体に良い影響を与え、持続可能な社会の実現に貢献することを期待します。

会社概要

ミッドホールディングス株式会社

  • 商号: ミッドホールディングス株式会社

  • 所在地: 岩手県盛岡市上堂3-8-44

  • 代表者: 水野 剛

  • 設立: 2022年11月

  • 事業内容: 事業承継型M&A事業の運営、グループ会社の経営管理、ならびにそれに付随する業務

  • URL: https://mid-holdings.co.jp/

株式会社日本生工技研

  • 商号: 株式会社日本生工技研

  • 所在地: 東京都新宿区新宿2-8-8 ヒューリック新宿御苑ビル6階

  • 代表者: 野村 和史

  • 設立: 2008年12月

  • 事業内容: コンピュータ及びその周辺機器並びにソフトウエアの開発・製造・販売・賃貸、各種情報の収集・分析・処理サービスおよび提供業務

  • URL: https://www.JIET.co.jp/

  • 製品URL: https://www.JIET.co.jp/timeprism.php

株式会社ムセンコネクト(ミッドHDグループ)

  • 商号: 株式会社ムセンコネクト

  • 所在地: 東京都港区新橋二丁目20-15 新橋駅前ビル1号館7F

  • 代表者: 水野 剛

  • 設立: 2019年4月

  • 事業内容: 無線通信機器の開発、製造および販売事業、無線技術に関する開発、コンサルタント事業および開発支援サービス事業

  • 製品URL: https://inqross.com/

タイトルとURLをコピーしました