京都から生まれる新たなイノベーションの拠点「共創HUB京都(仮称)」が始動!
2028年春の開業に向けて準備が進められている「共創HUB京都(仮称)」は、京都に新たなイノベーションの波を起こそうとしています。この未来志向の拠点では、「学ぶ」「挑戦する」「住む」が一体となった環境が提供され、多様な人々が交流し、新たな価値を創造する場となることが期待されています。その開業に先立ち、京都リサーチパーク株式会社と大阪ガス都市開発株式会社は、革新的な試行イベントを開催します。
このイベントの目的は、「関西の大手モノづくり企業とグローバルAIスタートアップの共創の可能性を探る」ことです。AI(人工知能)技術が急速に進化する現代において、日本の基幹産業である製造業がグローバルなAIスタートアップと手を組むことは、新たな製品開発やサービスの創出、そして産業全体の競争力向上に不可欠です。本イベントは、この重要な共創の「勝ち筋」、つまり成功への道筋を見つけるための貴重な機会となるでしょう。

グローバルAI共創の最前線を語る専門家たち
イベントでは、グローバルな視点からAIのトレンドや共創事例、そしてグローバルスタートアップとの連携のポイントについて、第一線の専門家がクロストーク(対談)を行います。AI初心者の方にも分かりやすいように、それぞれの専門分野から、具体的な事例を交えながら解説が展開される予定です。登壇者は以下の通りです。
安永 謙 氏:グローバルベンチャー投資の第一人者

GHOVC(Global Hands-On VC)のFounder / Managing Partnerである安永 謙氏は、長年にわたり日米の技術系スタートアップへの投資と成長支援に携わってきました。1990年に日商岩井に入社後、通信事業者や米IT系ベンチャー企業への大規模な投融資を実行。1999年には米国でIT系アーリーステージ投資を行うEntrepia Venturesを共同創業し、マネージングパートナーとして9年間、米国のベンチャー投資を牽引しました。帰国後もアントレピア株式会社の代表取締役社長を務め、2013年には産業革新機構(現INCJ)の戦略投資グループ マネージングディレクターに就任するなど、日本のイノベーションエコシステム構築に尽力しています。
これまでに日米で48社の技術系スタートアップに投資し、その成長を支援してきた実績は、まさにグローバルベンチャー投資の最前線を歩んできた証と言えるでしょう。また、日本ベンチャーキャピタル協会の理事やオープンイノベーション委員会委員長、グローバル部会・部会長を歴任し、内閣府・経産省・文科省のベンチャー関連各種委員も務めるなど、政策提言や業界発展にも多大な貢献をしています。安永氏からは、グローバル市場におけるAIスタートアップの動向や、大手企業が彼らと連携する上での具体的な「勝ち筋」について、実践的な知見が語られることが期待されます。
リチャード ダッシャー博士:スタンフォード大学が誇るイノベーション研究の権威

GHOVCのFounding Partnerであり、スタンフォード大学特任教授およびUS-Asia Technology Management Center(アジア・米国技術経営研究センター)所長を務めるリチャード ダッシャー博士は、イノベーションシステムや産業のバリューチェーンにおける新技術の影響、オープンイノベーション・マネジメントを主な研究・教育対象としています。特に日本との関係が深く、東北大学理事や経営協議会員、世界トップレベル研究拠点プログラム委員会委員、日米イノベーション・アワードの実行委員会会長を歴任するなど、日米間の技術交流とイノベーション促進に多大な貢献をしてきました。
ダッシャー博士は、シリコンバレーをはじめ、日本、韓国、カナダなどでスタートアップ、ベンチャーキャピタル、ビジネス・アクセラレータのアドバイザー経験も豊富です。その深い知見から、グローバルな視点でのAIトレンド、特に製造業がAIを取り入れる際の戦略的なポイント、そしてスタンフォード大学のような最先端の研究機関がどのようにイノベーションを加速させているのかについて、貴重な洞察が提供されることでしょう。AI技術がどのように産業構造を変革し、新たな価値を生み出すかについて、多角的な視点から理解を深める機会となるはずです。
橋爪 宣弥 氏:島津製作所のCVCを牽引するディープテック投資家

株式会社島津製作所の基盤技術研究 みらい戦略推進室 CVCグループ グループ長を務める橋爪 宣弥氏は、同社で医療機器の研究開発に携わった後、新事業開発室でヘルスケアや医療分野の新規事業企画・開発を推進してきました。2020年には京都大学イノベーションキャピタル株式会社に出向し、大学発スタートアップの起業支援や出資、ハンズオン支援を経験。これらの経験を活かし、2023年に島津製作所へ戻りCVC(コーポレートベンチャーキャピタル)を立ち上げました。
CVCは、大手企業が自社の事業と関連性の高いスタートアップに投資し、共創を通じてイノベーションを加速させる取り組みです。橋爪氏は現在、スタートアップ連携体制を構築し、ディープテック(基礎研究や科学技術に基づいた革新的な技術)スタートアップへの出資や協業を推進しています。製造業の現場を知り尽くした橋爪氏から、大手モノづくり企業がAIスタートアップとどのように協業し、新たな価値を創造していくのか、具体的な戦略や成功事例、そしてCVCを通じたイノベーションの可能性について、実践的な視点から語られることが期待されます。
鬼形 洋平 氏:アークレイのCVCを立ち上げたM&A・事業提携の専門家

Arkray&Partners Pte. Ltd.のGeneral Managerである鬼形 洋平氏は、国内銀行でコーポレートファイナンス(企業の資金調達や投資戦略)に従事した後、2006年にアークレイ株式会社に入社しました。同社の経営戦略部門で、国内外の企業との事業提携、合弁会社設立、企業買収、子会社設立といった多くのM&A(合併・買収)案件を責任者として手掛けてきました。その後、同社中国子会社の経営責任者を経て、2021年からはCVC部門の責任者として部門の立ち上げを行い、CVC活動全般を担当しています。
鬼形氏は、豊富なファイナンスとM&Aの経験を活かし、アークレイのCVC活動を牽引しています。大手企業がスタートアップと連携する際、資金面や事業面での提携は非常に重要です。鬼形氏からは、CVCを通じてグローバルAIスタートアップとどのように連携し、事業成長に繋げるか、特にファイナンスや事業提携の観点から、その具体的なアプローチや成功の秘訣について、示唆に富んだ話が聞けることでしょう。AI技術を自社事業に組み込みたいと考えている企業にとって、実践的なヒントが得られるはずです。
革新的なAIスタートアップ3社がピッチを披露
トークセッションに続き、GHOVCが推薦するグローバルAIスタートアップ3社が、それぞれの革新的な技術とビジネスモデルをピッチ形式で紹介します。AI初心者の方も、最先端のAI技術がどのように社会や産業を変えようとしているのかを具体的に知る良い機会となるでしょう。(※ピッチは英語で行われ、通訳ツールの使用が予定されています。)
EdgeCortix株式会社:エッジAI半導体のパイオニア
EdgeCortixは、AI処理をクラウドではなく、スマートフォンやロボットなどの「終端装置(エッジ)」で行うための半導体を開発している企業です。2019年に東京で設立され、米国およびインドにも拠点を構えています。同社が開発するのは、生成AI(文章や画像を自動生成するAI)の処理に特化し、電力消費を抑えたAIプロセッサです。独自のハードウェアとソフトウェアの連携設計により、実行中に機能を変えられる高効率なAIアクセラレータを実現しています。
これにより、防衛、宇宙、スマートシティ、インダストリー4.0(IoTやAIを活用した次世代の工場)、ロボティクス、通信分野など、さまざまなエッジ推論用途において、業界最高水準の電力効率を提供しています。例えば、工場内のロボットがリアルタイムで異常を検知したり、スマートシティのカメラが人流を分析したりする際に、高速かつ低電力でAI処理を行うことが可能になります。EdgeCortixの技術は、AIをより身近な存在にし、私たちの生活や産業に大きな変革をもたらす可能性を秘めていると言えるでしょう。
- 詳細はこちら:EdgeCortix株式会社
ブレイドテクノロジーズ株式会社:物理ベースAIで製造業のデザインサイクルを革新
ブレイドテクノロジーズは、製造業の顧客に対し、それぞれの物理的な要件に合ったハードウェアを生成するAI技術を提供しています。一般的なAIが過去のデータに基づいて学習するのに対し、同社のAIは物理法則や数学の原理に基づいています。これにより、短期間で数多くの「製造可能な」デザイン案を提案することが可能となり、お客様のデザインサイクルを大幅に短縮することができます。
例えば、自動車部品や航空宇宙部品など、高い強度や軽量化が求められる製品の開発において、AIが最適な形状や素材の組み合わせを瞬時に提示することで、試作回数を減らし、開発コストと時間を削減できます。これは、熟練のエンジニアが長年の経験と勘で行っていた設計作業を、AIが科学的な根拠に基づいて効率化する画期的なアプローチです。製造業における製品開発のあり方を根本から変える可能性を秘めた技術と言えるでしょう。
- 詳細はこちら:ブレイドテクノロジーズ株式会社
Integral AI, Inc.:Physical AIの基盤モデルでAGIを実現
Integral AIは、Physical AI(物理世界と相互作用するAI)におけるFoundation Model(基盤モデル)を提供しています。基盤モデルとは、大量のデータで学習され、様々なタスクに応用できる汎用性の高いAIモデルのことです。同社は、独自開発した「安全で効率的かつ自律的に学習する新たな基盤モデルアーキテクチャ」を通じて、具現化された汎用人工知能(AGI)の構築を目指しています。
AGI(Artificial General Intelligence)とは、人間のように多様なタスクをこなし、自律的に学習・進化できる汎用的な人工知能を指します。Integral AIは、このAGIソリューションをまずロボット分野から提供していく計画です。これにより、ロボットが単調な作業だけでなく、複雑な環境下で自律的に判断し、人間のように柔軟な行動をとることが可能になるでしょう。将来的には、製造工場での作業や災害現場での救助活動など、様々な分野で革新的なロボットソリューションが生まれることが期待されます。Integral AIの技術は、AIとロボティクスが融合した未来社会の実現に向けた重要な一歩となるでしょう。
- 詳細はこちら:Integral AI, Inc.
イベント開催概要と「共創HUB京都(仮称)」の未来
イベント詳細
この貴重なイベントは、京都リサーチパークで開催されます。AIや製造業の未来に関心のある方は、ぜひご参加ください。
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日時: 2026年1月26日(月)18:00〜20:00
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会場: 京都リサーチパーク 西地区10号館1階GOCONC
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定員: 40名
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参加費: 無料
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主催: 大阪ガス都市開発株式会社 / 京都リサーチパーク株式会社
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後援: 共創HUB京都コンソーシアム(大阪ガス都市開発、コミュニティ・バンク京信、学校法人龍谷大学)
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お申込: Peatixよりお申込みください
プログラム
イベントは、トークセッションとスタートアップピッチを中心に構成され、参加者間の交流の時間も設けられています。
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17:30 開場(受付開始)
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18:00 イベントスタート/オープニング
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18:10 トークセッション
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19:10 スタートアップピッチ
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19:55 クロージング
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20:00 現地参加者限定交流会
(※プログラムは都合により変更になる可能性がございます。予めご了承ください。)
共創HUB京都(仮称)が描く未来
「共創HUB京都(仮称)」は、2028年春にJR京都駅から徒歩7分、京都市立芸術大学の隣接地に開業予定のイノベーションハブ拠点です。大阪ガス都市開発株式会社、京都信用金庫、学校法人龍谷大学が共同で開発を進めています。この拠点は、「学ぶ」「挑戦する」「住む」が一体となった複合施設として設計されており、多様なバックグラウンドを持つ人々が集まり、アイデアを交換し、新たな事業や技術を創出することを目指しています。
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共創HUB京都(仮称)公式HP: https://k-hub.kyoto/
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参考プレスリリース: https://ogud.co.jp/files/press/251114_k-hub.kyoto.pdf
今回の試行イベントは、この「共創HUB京都(仮称)」の開業に向けた段階的な取り組みの一環です。このようなプレイベントを通じて、実際にどのような共創が生まれるのか、どのような課題があるのかを探り、より効果的なハブとしての機能を実現するための知見を得ることが目的とされています。京都リサーチパークも、地域イノベーションの促進に長年貢献してきた実績があり、今回のイベントもその一環と言えるでしょう。
- 京都リサーチパーク公式HP: https://www.krp.co.jp/
まとめ:京都から生まれるAIと製造業の新たな共創の形
この試行イベントは、関西のモノづくり企業がグローバルなAIスタートアップと連携し、新たな価値を創造するための第一歩となるでしょう。AI初心者の方も、このイベントを通じて最先端のAI技術とビジネスの動向を学び、未来のイノベーションの可能性を感じ取ることができるはずです。
2028年春に開業する「共創HUB京都(仮称)」は、まさにこうした共創の動きを加速させるためのプラットフォームとなることが期待されています。今回のイベントで得られる知見や出会いが、京都から世界へ羽ばたく新たなイノベーションの種となることでしょう。AIと製造業の未来を切り拓くこの重要な機会に、ぜひ参加してみてはいかがでしょうか。

