はじめに:上場企業が直面する英文情報開示の課題と重要性
現代のグローバル経済において、上場企業にとって海外投資家からの資金調達は事業成長の重要なカギとなります。そのためには、企業の透明性と信頼性を示す「英文情報開示」が不可欠です。しかし、多くのスタンダード市場およびグロース市場の上場企業が、この英文情報開示に関して共通の課題を抱えています。
具体的には、IR(投資家向け広報)情報の英文化には、専門知識を持つ人材の確保、翻訳にかかる高額なコスト、そして迅速な開示が求められるスピードの問題が挙げられます。特に、決算短信のような定型的な情報だけでなく、その他のIR資料やプレスリリースなども英文化を進めたいと考える企業にとって、これらの課題は大きな負担となっています。
このような状況の中、株式会社川村インターナショナルは、東京都から委託を受けた「AI自動翻訳システムを活用した英文情報開示支援事業」を通じて、これらの課題を解決するための強力なサポートを提供します。この事業は、AI技術を駆使して英文開示を効率化し、企業の国際的な競争力向上を支援することを目的としています。
東京都が推進する「AI自動翻訳システムを活用した英文情報開示支援事業」とは
この支援事業は、東京都が掲げる「国際金融都市・東京」構想2.0の一環として実施されています。この構想は、日本国内外の資金需要と世界の資金を結びつける「インベストメント・チェーン」を構築し、東京を国際的な金融ハブへと発展させることを目指しています。その目標達成のためには、国内外の投資家が都内企業へスムーズに資金供給できる環境が重要であり、英文によるIR情報の開示促進が不可欠とされています。
本事業の目的は、英文によるIR情報の開示がまだ十分に進んでいない上場企業に対し、高精度なAI自動翻訳システムの活用を支援することで、円滑な英文情報開示を促進し、国内外の投資家からの資金供給を促すことにあります。
本事業の対象企業
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スタンダード市場またはグロース市場に上場している企業
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東京都に本社または支社(支店)を有する企業
支援内容の詳細
この支援事業では、以下の2つの柱で企業をサポートします。
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AI自動翻訳システムの導入支援
- 専門性の高いIR・開示文書に対応した高精度AI自動翻訳システムを3ヶ月間無料で提供します。これにより、初期投資の負担なく最新のAI翻訳技術を試すことが可能です。
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AI自動翻訳システム利用に関するハンズオン支援
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システムの導入から実運用まで、専門スタッフが手厚くサポートします。具体的には、AI自動翻訳の操作講習会(基本編・応用編)を実施し、企業が自社内で英文開示を内製化し、効率化できるよう支援します。
支援社数と実施期間
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支援対象企業は最大100社です。
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実施期間は令和8年3月31日までで、各企業への支援は3ヶ月間となります。
この支援事業は、英文開示のハードルを下げ、より多くの企業が海外投資家との接点を持つ機会を創出することを目指しています。企業は、この機会を活用することで、国際市場でのプレゼンスを高め、新たな成長機会を掴むことができるでしょう。
英文開示を劇的に変えるAI自動翻訳システム「XMAT」の全貌
本支援事業で提供されるAI自動翻訳システムは「XMAT(エックスマット)」です。XMATは、「すべての人に機械翻訳を ~ファイル翻訳からカスタマイズまで~」をコンセプトに開発された、翻訳業務の効率化を強力にサポートするプラットフォームです。
AI自動翻訳と聞くと、「本当に専門的な文書も正確に翻訳できるのか?」と疑問に思う方もいるかもしれません。しかし、XMATはIR・開示文書のような専門性の高い内容にも対応できるよう設計されており、その高精度な翻訳能力が特徴です。さらに、単に翻訳するだけでなく、翻訳プロセス全体を効率化する多様な機能を備えています。

XMATの主な機能とその活用方法
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Quick MTテキスト翻訳
- この機能では、テキストを直接入力するだけで、すぐに翻訳結果を得ることができます。XMATは、「みんなの自動翻訳@KI(商用版)」や「OpenAI」など、8種類以上の多様な翻訳エンジンを利用可能です。これにより、文書の内容や目的に合わせて最適な翻訳エンジンを選択し、高品質な翻訳を実現できます。例えば、一般的なビジネス文書から専門用語が多いIR文書まで、それぞれの特性に合わせたエンジンを選んで翻訳することで、より自然で正確な訳文を得ることが期待できます。
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Quick MTドキュメント翻訳
- Word、Excel、PowerPoint、PDFなど、10種類以上のファイルをフォーマットを保ったまま簡単に機械翻訳できる機能です。IR資料や決算短信などのファイル形式の文書も、元のレイアウトを大きく崩すことなく英文化できるため、後工程での修正作業を大幅に削減できます。これにより、デザイン調整にかかる時間や労力を節約し、英文開示のスピードアップに貢献します。
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Quick PE(ポストエディット)
- 機械翻訳の訳文を人間が修正・校正する作業を「ポストエディット」と呼びます。Quick PEは、このポストエディット作業を効率化するための高機能エディタです。原文と訳文を並べて編集できるだけでなく、複数の翻訳エンジンからの訳文を参照したり、AIによる修正提案や自動検証機能を利用したりできます。これにより、翻訳の品質を向上させつつ、ポストエディットにかかる時間を短縮し、人手による負担を軽減します。
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言語資産の作成や機械翻訳エンジンのカスタマイズ
- XMATの大きな特徴の一つは、企業独自の用語集や翻訳メモリ(過去の翻訳資産)を作成・管理し、機械翻訳エンジンを自社の専門分野に合わせてカスタマイズできる点です。これにより、企業の専門用語や固有表現がより正確に翻訳されるようになり、翻訳品質のさらなる向上と翻訳の一貫性を保つことが可能になります。特にIR・開示文書では、企業固有の表現や業界用語が多いため、このカスタマイズ機能は非常に有用です。高速かつセルフサービスで実現できるため、専門的な知識がなくても取り組みやすい設計となっています。
XMATの利用条件
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価格: 1ユーザーあたり月額5,500円~(税込)で、月間翻訳文字数制限なしで利用できます。
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利用可能な機械翻訳エンジン: みんなの自動翻訳@KI(商用版)、OpenAIなど、8種類以上を提供。
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利用可能な言語: 100以上の言語の組み合わせに対応。
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無償トライアル期間: 2週間(カスタマイズ機能のトライアル期間は1ヶ月)
XMATの詳細については、こちらをご覧ください。また、機械翻訳エンジンのカスタマイズ方法については、マンガで分かりやすく解説されています。
専門家による「ハンズオン支援」で英文開示の内製化を強力にサポート
AI自動翻訳システムを導入するだけでは、その真価を最大限に引き出すことは難しいかもしれません。特にAI初心者の方にとっては、システムの操作方法や、より効果的な活用法を学ぶことが重要です。
本支援事業では、XMATの3ヶ月間無料提供と合わせて、専門スタッフによる「ハンズオン支援」が提供されます。この支援は、単なる操作説明に留まらず、企業が英文開示を自社内で完結(内製化)させ、継続的に効率化していくためのノウハウを伝授することに重点を置いています。
具体的には、操作講習会が「基本編」と「応用編」の2回にわたって実施されます。基本編では、XMATの基本的な使い方や主要機能の操作方法を習得し、日々の業務にAI翻訳を取り入れるための基礎を固めます。応用編では、より高度な機能(例:ポストエディットの最適化、カスタマイズ機能の活用)や、IR文書特有の翻訳のコツ、前後処理(翻訳前後のデータ加工)の方法など、実践的なスキルを学ぶことができます。
このハンズオン支援を通じて、企業はAI自動翻訳システムを使いこなすための知識とスキルを習得し、翻訳業務の属人化を防ぎながら、英文開示の質とスピードを向上させることが可能になります。結果として、外部の翻訳サービスに依存するコストを削減し、社内リソースを有効活用できるようになるでしょう。
無料オンラインセミナーで支援事業の全容を理解する
「AI自動翻訳システムを活用した英文情報開示支援事業」の具体的な内容や、XMATの魅力、そしてハンズオン支援の詳細を知るための無料オンラインセミナーが開催されます。
このセミナーは、「IR情報の英文開示を進めたいが、コスト・人手・スピードが課題」といった悩みを抱えるスタンダード市場・グロース市場の上場企業にとって、解決策を見つけるための貴重な機会となるでしょう。AI翻訳の導入を検討している企業や、現在の英文開示プロセスを効率化したいと考えている担当者の方々におすすめです。
オンラインセミナー概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 主催者 | 株式会社川村インターナショナル |
| 会場 | オンライン開催(パソコンから参加可能) |
| 開催日 | 2026年1月15日(木) |
| 申し込み期限 | 2026年1月14日 |
| 参加費 | 無料(要予約、事前登録制) |
| 参加対象 | 法人企業様向け(同業他社様および個人の方の参加はご遠慮いただいております) |
| ※本事業の支援対象は、スタンダード市場またはグロース市場に上場し、東京都に本社または支社(支店)を有する企業様となります。 |
セミナーで学べること
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英文開示の必要性と海外投資家が求める情報について
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AI自動翻訳システムがどのように英文開示に有用か
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東京都支援事業の具体的な内容と、AI自動翻訳システム「XMAT」の紹介
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ハンズオン支援(基本編・応用編)の具体的な内容
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支援内容のスケジュール
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前後処理など、AI翻訳を利用する際の効果的なコツ
このセミナーに参加することで、支援事業の全体像を把握し、自社にとっての具体的なメリットを検討する良い機会となるでしょう。参加を希望される方は、以下のページよりお早めにお申し込みください。
支援事業の詳細、お問い合わせ・お申し込みはこちら
英文情報開示の未来:AI活用で海外投資家との関係を強化
本支援事業は、単に翻訳作業を効率化するだけでなく、日本のスタンダード市場・グロース市場に上場する企業が国際的な投資家コミュニティとの関係を強化し、持続的な成長を実現するための重要なステップです。
AI自動翻訳システム「XMAT」の導入と専門家によるハンズオン支援により、企業は以下の具体的なメリットを享受できます。
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コスト削減: 外部翻訳サービスへの依存を減らし、翻訳にかかる費用を大幅に削減。
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時間短縮とスピード向上: AIによる迅速な翻訳と効率的なポストエディットにより、英文開示までの時間を短縮し、市場の変化に素早く対応。
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品質向上と一貫性: 企業独自の言語資産を活用したカスタマイズにより、専門用語の正確な翻訳と文書全体の一貫性を確保。
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内製化の促進: 社内での翻訳体制を確立し、知識やノウハウを蓄積することで、将来的な翻訳ニーズにも柔軟に対応。
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海外投資家へのアピール強化: タイムリーで質の高い英文情報開示により、海外投資家からの信頼と関心を高め、新たな資金調達の機会を創出。
この支援事業は、東京都が「国際金融都市・東京」構想2.0で目指す「インベストメント・チェーン」の構築に貢献し、都内企業の国際競争力強化と日本経済全体の活性化に繋がるものと期待されます。AI技術の進化は目覚ましく、今後も企業のグローバル展開を強力に後押しする存在となるでしょう。
株式会社川村インターナショナルについて
株式会社川村インターナショナルは、1986年1月に設立された翻訳・機械翻訳・ポストエディットなどの翻訳ソリューション、通訳、制作、人材派遣・紹介を事業内容とする企業です。
長年にわたり培ってきた翻訳の専門知識と最新のテクノロジーを組み合わせることで、顧客企業のグローバルビジネスを強力にサポートしています。本支援事業においても、その豊富な経験とノウハウが活かされています。

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ホームページ: https://www.k-intl.co.jp/
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本社所在地: 東京都新宿区神楽坂6-42 神楽坂喜多川ビル6階
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設立年月日: 1986年1月
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代表取締役: 森口 功造 (もりぐち こうぞう)
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事業内容: 翻訳・機械翻訳・ポストエディットなどの翻訳ソリューション、通訳、制作、人材派遣・紹介
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資本金: 50,000,000円
関連情報
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東京都公式HP掲載記事: AI自動翻訳システムを活用した英文情報開示支援事業
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日本経済新聞掲載記事: 東京都、決算短信のAI翻訳提供 東証新興・中堅企業に海外投資呼び込む
- ※この記事は有料会員向けのコンテンツです。
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XMAT詳細ページ: https://ldxlab.io/xmat
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機械翻訳エンジンのカスタマイズをマンガで解説: https://ldxlab.io/xmat_lac
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IR英文開示にAI自動翻訳システムを導入 | 東京都支援事業 | 3ヶ月無償・ハンズオン付: https://ldxlab.io/machine_translation_ir-tokyo?__hstc=98634689.fc43a7f718d5e6857528be82f3425239.1654738650641.1756877138088.1756880742601.332&__hssc=98634689.2.1756880742601&__hsfp=1996724206&hsLang=ja

