AI時代の新常識!大阪発スタートアップRAYVENが提唱する「AIガバナンス」とは?国内最大級ピッチイベントで発表されたAIエージェント統制基盤『Tumiki MCP』の全貌

AIが当たり前に働く社会へ:大阪発RAYVENが「Tumiki MCP」で描く未来

2025年11月26日、国内最大規模のシードスタートアップ特化型ピッチイベント「LAUNCHPAD SEED 2025 Powered by 東急不動産株式会社」の決勝が東京ポートシティ竹芝 ポートホールで開催されました。この舞台に、大阪発のAIスタートアップである株式会社RAYVENが決勝進出者11社の一社として登壇。同社が開発を進めるAIエージェント統制基盤「Tumiki MCP(ツミキ エムシーピー)」を、300名を超える投資家や経営者に向けて発表しました。

RAYVENが目指すのは、「AIが暴走しない世界」。AIの活用が進む現代において、企業が安心してAIを導入し、最大限にその恩恵を受けるためには、「AIガバナンス」の確立が不可欠であるとRAYVENは訴えています。本記事では、AI初心者の方にも分かりやすいように、AIガバナンスの重要性から「Tumiki MCP」の具体的な機能、そしてRAYVENが描く未来について詳しく掘り下げていきます。

AIが働く世界の司令塔をつくる「Tumiki MCP」をプレゼンテーションする鈴山代表

「AIガバナンス」とは何か?なぜ今、企業に必要なのか

AI技術の進化は目覚ましく、私たちの仕事や生活に大きな変革をもたらしています。特に、ChatGPTのような生成AIの登場により、AIが自律的にタスクを実行する「AIエージェント」の活用が注目されています。AIエージェントは、まるで人間のように情報を収集・分析し、判断を下して行動することで、業務効率を飛躍的に向上させる可能性を秘めています。

しかし、その一方で、AIエージェントが企業内の機密情報にアクセスしたり、外部のサービスと連携したりする際に、情報漏洩や誤った操作によるデータ破壊などのリスクも懸念されています。AIが意図しない行動を取ったり、悪意のある攻撃に利用されたりする可能性もゼロではありません。

ここで重要になるのが「AIガバナンス」という考え方です。AIガバナンスとは、企業がAIを安全かつ倫理的に、そして効果的に活用するためのルールや体制を構築・運用すること。具体的には、AIの利用目的の明確化、データプライバシーの保護、セキュリティ対策、AIの監視と監査、倫理的ガイドラインの策定などが含まれます。

多くの国内企業では、このAIガバナンスの構築がまだ十分にできていない、あるいはその必要性を正しく認識できていないのが現状です。AIの導入を検討しながらも、これらのリスクに対する不安から、一歩踏み出せない企業も少なくありません。RAYVENの「Tumiki MCP」は、まさにこの課題を解決するために開発されました。

AIエージェントの”司令塔”「Tumiki MCP」の核心に迫る

「Tumiki MCP」は、AIエージェントが企業内で安全に、かつ意図した通りに動作するための統制基盤です。その核心にあるのが、Anthropic社が2024年11月に発表した新しい通信規格「MCP(Model Context Protocol)」です。

MCP(Model Context Protocol)とは?

MCPは、AIアプリケーションが外部のツールやデータを呼び出しやすくするための通信規格で、「AIアプリケーションのためのUSB Type-Cのようなもの」と例えられています。USB Type-Cが様々なデバイスと共通の規格で接続できるように、MCPはAIが多様な外部サービス(例えば、Google検索、Slack、Notion、GitHub、Figmaなど)とシームレスかつ安全に連携するための「共通言語」を提供します。

これにより、AIエージェントはこれまで以上に自由に、そして効率的に様々な業務をこなせるようになります。しかし、自由度が高まるということは、同時にリスクも増大する可能性を意味します。そこで「Tumiki MCP」が重要な役割を果たすのです。

Tumikiのロゴと「AIが働く世界を誰もが使えるものに」というスローガン

MCPを利用することでAIがより自由に、LINE、Slack、Notion、Gmailといった様々な外部サービスと連携できることを示す図

Tumiki MCPが解決する3つの課題

RAYVENは、多くの企業がAI活用において直面する以下の3つの主要な課題に対し、「Tumiki MCP」が具体的な解決策を提供すると説明しています。

接続の複雑さ、AIの過剰権限、通信の不透明性といった課題に対し、Tumikiのソリューションが「誰でも使える簡単な接続」「権限管理」「AI行動の記録と可視化」を提供することで解決することを示す

  1. 接続の複雑さ

    • 課題: 多くの企業では、AIを既存のシステムやツールと連携させる際に、複雑な設定や高度な技術的知識が必要となり、導入のハードルが高いという問題があります。

    • Tumikiのソリューション: 「Tumiki MCP」は、クリック一つでAIと様々なツールを接続できるシンプルなインターフェースを提供します。これにより、専門知識がない担当者でも簡単にAIエージェントを導入・運用できるようになります。

  2. AIの過剰権限

    • 課題: AIエージェントに不必要に広範なアクセス権限を与えてしまうと、誤操作や悪用によって社内情報が外部に漏洩したり、重要なデータベースが破壊されたりするリスクが高まります。

    • Tumikiのソリューション: 「Tumiki MCP」では、AIに付与する機能やアクセス範囲を細かく管理できる「権限管理」機能を搭載しています。これにより、AIが必要最低限の情報にのみアクセスできるように制御し、セキュリティリスクを最小限に抑えることが可能です。

  3. 通信の不透明性

    • 課題: AIエージェントがどのような情報にアクセスし、どのような判断を下して行動したのかが不透明なままだと、問題が発生した際に原因究明が困難になります。また、AIの行動が監査できない状態では、コンプライアンス上の問題も生じかねません。

    • Tumikiのソリューション: 「Tumiki MCP」は、AIエージェントの全ての行動ログを記録し、それを可視化する機能を提供します。これにより、AIが行った通信履歴や操作内容をいつでも確認でき、透明性の高いAI運用を実現します。

AI活用を加速させる「Tumiki MCP」のセキュリティ機能

「Tumiki MCP」は、前述の課題解決に加え、企業がAIを安心して活用するための強力なセキュリティ機能を提供します。

役割・職種に応じた柔軟な権限管理

企業内には、管理者、情報システム部、開発部長、デザイナー、エンジニア、営業など、様々な役割や職種の従業員が存在します。それぞれがアクセスできる情報や利用するツールは異なるため、AIエージェントにも職種に応じた適切な権限を与える必要があります。

セキュリティの権限管理図。管理者・情報システム部が、開発部長、デザイナー、エンジニア、営業など職種別に、Slack, GitHub, Salesforce等のシステムアクセス権限を柔軟に設定・管理できることを示す

「Tumiki MCP」では、このような企業の組織体制に合わせて、きめ細やかな権限管理が可能です。例えば、営業部門のAIエージェントには顧客情報システムへのアクセス権限を与える一方で、開発部門のAIエージェントにはコードリポジトリへのアクセス権限を与える、といった設定が柔軟に行えます。これにより、不必要な情報へのアクセスを防ぎ、セキュリティを強化します。

不審なアクセスを即座に通知するアラート機能

AIエージェントが利用される中で、予期せぬ挙動や不審なアクセスパターンを検知することは、セキュリティ維持において非常に重要です。

セキュリティシステムが不審なアクセスやシステム異常をアラートで通知する画面

「Tumiki MCP」は、異常なアクセスパターンやシステムエラー、メモリ使用率の急増など、AIエージェントの運用における様々な異常をリアルタイムで検知し、管理者へアラートで通知する機能を備えています。これにより、問題が深刻化する前に迅速な対応が可能となり、企業の情報資産を守ることができます。

社員ごとのAI通信履歴を可視化

AIエージェントが社内でどのように利用されているかを把握することも、AIガバナンスの重要な要素です。

従業員がAIと行った通信の履歴を、管理者や情報システム部が監視・可視化するシステムの概要図

「Tumiki MCP」は、社員一人ひとりのAIエージェントが行った通信履歴を詳細に記録し、管理者がこれを可視化できる機能を提供します。誰が、いつ、どのAIエージェントを使い、どのような情報にアクセスし、どのような処理を行ったのかが明確になるため、内部統制の強化や監査対応に役立ちます。また、AIの利用状況を分析することで、さらなる業務効率化のヒントを見つけることも期待できます。

「LAUNCHPAD SEED 2025」での熱いプレゼンテーション

RAYVEN代表取締役の鈴山佳宏氏は、「AIが働く世界の”司令塔”をつくる。全AIエージェントを統制する基盤『Tumiki MCP』」をテーマに、約300~400名の投資家や経営者に向けてプレゼンテーションを行いました。

プレゼンテーションでは、AIがビジネスに与える業務効率化の影響が飛躍的に大きくなっている現状と、それに対するAIガバナンス構築の遅れという課題を明確に提示。その上で、「Tumiki MCP」がいかにして情報漏洩やデータベース破壊を防ぎ、企業が安心してAIを活用できる環境を構築するのかを力強く訴えました。

イベント動画のアーカイブでは、鈴山氏の熱意あるピッチを視聴できます。

RAYVENの今後の展開とAIガバナンスへの強いビジョン

今回の「LAUNCHPAD SEED 2025」での登壇を機に、RAYVENは事業開発と資金調達をさらに加速させていくと表明しています。

プロダクト開発・強化

  • 2026年1月の正式版リリースに向けて、開発を推進します。

  • 「Tumiki MCP Manager」の機能拡充を図り、より使いやすいプラットフォームを目指します。

  • セキュリティ機能のさらなる強化とユーザビリティの向上に努め、企業がより安心して利用できる環境を提供します。

サービス拡大

  • 「Tumiki MCP」の企業導入事例を創出し、その効果を積極的に発信していきます。

  • パートナーシップを拡大し、より多くの企業にAIガバナンス構築支援を提供します。

  • 「Apps in ChatGPT」の受託開発サービスも拡販し、企業のAI活用を多角的にサポートします。

資金調達

  • 複数のベンチャーキャピタル(VC)との面談を実施し、事業成長のための資金調達を進めます。

  • 融資の準備も進め、強固な経営基盤を構築します。

RAYVENは、2024年7月の会社設立以来、MCP関連管理基盤技術の特許取得(特許第7731114号)や、ビジネスプランコンテストでの受賞、NEDO Challenge「GENIAC-PRIZE」での生成AIの安全性確保トライアル審査受賞など、着実に実績を積み重ねてきました。これらの実績は、同社の技術力とビジョンが社会から高く評価されている証拠と言えるでしょう。

代表取締役の鈴山氏は、審査員からの「日本からAIと働く当たり前の世界を作る」というミッションへの励ましや、「こういう技術を待っていた」「日本企業のAI活用において重要な基盤になる」という評価に大きな自信を得たと語っています。今回の登壇で得たネットワークと知見を活かし、日本企業が安心してAIを活用できる未来の実現に向けて、全力で取り組んでいくという強い決意が伺えます。

黒いブレザーと白いTシャツを着た若いアジア人男性が、室内で穏やかな表情で右方向を見ているポートレート写真

AIガバナンスの未来を担う人材を募集

RAYVENは、生成AIの安全性と運用基盤を支えるエンジニアを積極的に募集しています。MCP(Model Context Protocol)をはじめとする次世代AIプロトコルの実装や、「Tumiki」プラットフォームの開発・運用を共に推進できる方を求めています。

募集職種はバックエンド/フロントエンドエンジニア、AIエンジニアで、フルリモート勤務も可能です。TypeScript、Go、Next.js、Turborepo、MCP、Google Cloud、AWSなどの技術スキルが活かせます。

RAYVENが最も重視するのは、技術力以上に「熱量」と「成し遂げる強い意志」です。新しいAI基盤技術の社会実装に情熱を持ち、複雑な課題を自律的に解決できるような志向を持つ方を歓迎しています。日本から「AIが共に働く社会のインフラ」を創るという大きな挑戦に興味がある方は、ぜひRAYVENの公式サイトから問い合わせてみてはいかがでしょうか。

まとめ:AIと共存する安全な社会を目指して

大阪発のAIスタートアップRAYVENは、国内最大規模のピッチイベント「LAUNCHPAD SEED 2025」の決勝登壇を通じて、AIエージェント統制基盤「Tumiki MCP」を発表しました。AIガバナンスの重要性を訴え、企業がAIを安全に、そして最大限に活用できる未来の実現を目指しています。

「Tumiki MCP」は、AIの接続の複雑さ、過剰な権限、通信の不透明性といった課題を解決し、柔軟な権限管理やリアルタイムアラート、通信履歴の可視化といった強力なセキュリティ機能を提供します。これにより、企業は情報漏洩のリスクを抑えながら、AIによる業務効率化を安心して進めることが可能になります。

AI技術の進化が止まらない現代において、AIガバナンスの確立は企業にとって喫緊の課題です。RAYVENの「Tumiki MCP」は、この課題に対する具体的な解決策を提示し、日本からAIと共存する安全で効率的な社会を構築するための重要な一歩となるでしょう。今後のRAYVENの挑戦と「Tumiki MCP」の進化に、ぜひ注目してください。

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