医療AIが描く未来:エルピクセルとジェイマックシステムが描く新たな挑戦
医療現場では、日々大量の画像診断が行われており、その負担は増大しています。このような状況下で、AI(人工知能)技術の活用が注目されており、診断の効率化や精度の向上に大きな期待が寄せられています。
この度、画像診断支援AIのパイオニアであるエルピクセル株式会社と、放射線画像IT部門の専門企業である株式会社ジェイマックシステムが、画像診断支援AI「EIRL(エイル)」シリーズの普及に向けた販売提携とシステム連携を発表しました。この強力なタッグにより、医療現場におけるAIの活用が「標準」となる未来が、一歩ずつ現実のものとなろうとしています。

画像診断支援AI「EIRL」シリーズとは?AI初心者にも分かりやすく解説
「EIRL」シリーズは、エルピクセル株式会社が開発した画像診断支援AIです。AIと聞くと難しく感じるかもしれませんが、簡単に言えば、医師が患者さんの画像(レントゲン、CT、MRI、内視鏡など)を診断する際に、AIがその画像を解析し、診断のサポートをしてくれるシステムです。
例えば、胸部X線画像から肺の異常を見つけ出す、CT画像から病変の可能性を指摘するなど、AIが医師の「目」となり、見落としのリスクを減らしたり、診断にかかる時間を短縮したりする手助けをします。これにより、医師はより効率的で正確な診断を下せるようになり、結果として患者さんへのより良い医療提供につながります。
EIRLシリーズは、これまでに9製品が市場に投入されており、大学病院から診療所まで全国47都道府県の幅広い医療機関で導入されています。2025年6月末時点で、その解析件数は累計1200万件を突破しており、多くの医療現場でその有効性が確認されています。
EIRLプロダクトサイト(医療従事者向け)はこちらからご確認いただけます。
ジェイマックシステム「XTREK Series」との強力な連携:AI活用の新たな標準へ
今回の提携の大きな柱の一つが、ジェイマックシステムが提供する医療用画像管理システム(PACS)「XTREK Series」とEIRLシリーズのシステム連携です。
PACSとは、病院内で撮影されたレントゲンやCT、MRIなどの画像をデジタルデータとして一元管理し、医師が閲覧・診断するために使われるシステムのことです。ジェイマックシステムは、このPACS分野で30年以上の実績を持ち、全国750施設以上に導入されているパイオニア的存在です。
この連携により、「XTREK Series」をお使いの医療機関では、普段お使いのPACS上で、ボタン操作一つでEIRLによる画像解析結果をシームレスに参照できるようになります。これにより、医師は別のシステムを立ち上げることなく、普段の診断ワークフローの中でAIのサポートを受けられるため、非常にスムーズにAIを活用することが可能になります。

ジェイマックシステムは、AI技術を積極的に取り入れたソリューション開発を進めており、今回の「EIRL」シリーズ採用もその一環です。PACSとAIが一体となることで、放射線科医や臨床現場における診断効率が飛躍的に向上し、医療現場の業務負担軽減に大きく寄与することが期待されます。
提携の背景にある医療現場の課題とAIへの期待
今回の提携は、日本の医療現場が抱える深刻な課題への対応という側面も持ち合わせています。
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医師の慢性的なオーバーワーク: 医療画像の診断作業は増加の一途をたどり、医師の労働時間は長時間化する傾向にあります。
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地域偏在と医師不足: 特定の地域で医師が不足している現状があり、特に専門医の確保が難しいケースも見られます。
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高度化するモダリティ: CTやMRIなどの医療機器(モダリティ)の性能向上により、得られる画像情報が膨大になり、診断の複雑さも増しています。
エルピクセルは、画像診断支援AIのフロントランナーとして、これらの課題に対しAIが貢献できる余地はまだ多いと考えています。これまで累計1000施設以上にEIRLを導入し、画像診断支援AIに対する認知や理解が進んだものの、AIの「標準搭載」を通じて、AIが当たり前に使われる世の中を目指しています。
一方、ジェイマックシステムも、放射線画像IT部門のパイオニアとして、長年の経験と最新技術で現場のニーズに応える製品を提供してきました。AI技術を積極的に取り入れることで、医療現場のデジタル変革を推進しています。
両社は今回の提携を通じて、医療画像の管理からAI解析までを一体的に提供することで、医療現場におけるAI活用の“標準化”を目指します。これは、単にAIを導入するだけでなく、日々の業務にAIが自然に溶け込み、医療従事者にとって不可欠なツールとなることを意味します。
エルピクセル株式会社のビジョンと取り組み
エルピクセル株式会社は、「医療AIですべての人に健康な未来を」という企業理念を掲げ、医療AIの研究開発と社会実装を積極的に進めています。
同社は、オープンイノベーションのハブとして、様々なパートナー企業や研究機関と連携し、予防、診断、創薬、手術といった医療のあらゆる分野の課題に対して、革新的なプロダクトを提供することを目指しています。画像診断支援AI「EIRL」シリーズに加え、創薬・アカデミア向けの画像解析AI「IMACEL(イマセル)」を軸に事業を展開しており、医療分野におけるAI技術の可能性を広げています。
株式会社ジェイマックシステムの実績と強み
株式会社ジェイマックシステムは、放射線画像IT部門のパイオニアとして、長年にわたり日本の医療ITを支えてきました。30年以上にわたる経験と最新技術を融合させ、医療現場の多様なニーズに応える製品を提供し続けています。
主力製品であるPACS「XTREK Series」をはじめ、医療画像ビューア(DICOM画像ビューア)、放射線部門システム(RIS)などを中心に、放射線システム専業メーカーとして、全国750施設を超える豊富な導入実績を誇ります。その確かな技術力と全国に広がる販売網は、今回のEIRLシリーズ普及において重要な役割を果たすことになります。
この提携が医療現場にもたらす具体的なメリット
今回の提携は、医療現場に多岐にわたるメリットをもたらします。
- 診断効率の飛躍的向上: AIが異常の可能性が高い箇所を迅速に特定することで、医師は診断により集中でき、見落としのリスクを低減しつつ、診断時間の短縮が期待できます。特に、大量の画像を短時間で確認する必要がある場合に、その効果は顕著でしょう。
- 医師の業務負担軽減: AIによる事前解析や診断支援により、医師の読影作業にかかる時間や精神的な負担が軽減されます。これにより、医師はより多くの患者さんと向き合う時間や、より高度な医療行為に集中する時間を確保できるようになります。
- 医療の質の向上: より迅速かつ正確な診断が可能になることで、患者さんは早期に適切な治療を受けられる機会が増え、医療の全体的な質が向上します。
- 地域医療への貢献: 医師が不足している地域や、専門医が少ない施設においても、AIが診断をサポートすることで、質の高い医療サービスを提供しやすくなります。これは、医療の地域格差解消にも寄与する可能性を秘めています。
- AI活用の「標準化」: PACSとAIがシームレスに連携することで、AIは特別なツールではなく、日々の診療に当たり前に存在する「標準機能」として定着します。これにより、医療従事者はAIを意識することなく、その恩恵を享受できるようになります。
今後の展望:医療AIのさらなる普及と進化へ
エルピクセルとジェイマックシステムの提携は、単なる製品の販売協力に留まらず、日本の医療AI普及における重要な一歩となります。ジェイマックシステムの強固な販売網とPACS連携のノウハウを通じて、EIRLシリーズはこれまで以上に多くの医療機関に届けられることでしょう。
エルピクセルが目指す「AIが当たり前に使われる世の中」は、今回の提携によって大きく加速すると考えられます。AI技術は日々進化しており、今後もより高度な解析能力や、新たな診断支援機能が開発されることが期待されます。
この提携が、医療現場の効率化、医師の負担軽減、そして最終的には患者さんへのより質の高い医療提供へとつながることを期待しています。医療AIがもたらす未来は、きっと私たちすべての健康な生活を支える礎となるでしょう。
本件に関するお問い合わせ
製品に関するお問い合わせ
株式会社 ジェイマックシステム
TEL:011-221-6262
Mail:sales@j-mac.co.jp
エルピクセル株式会社 EIRLビジネス本部
TEL:03-6259-1713
Mail:eirl-cs@lpixel.net
お知らせに関するお問い合わせ
エルピクセル株式会社 広報担当
TEL:03-6259-1713
Email:pr@lpixel.net

