AI技術が社会のあらゆる分野で進化を続ける現代において、その根幹を支えるプログラミング能力の重要性はますます高まっています。特に、複雑な問題を効率的に解決する「アルゴリズム思考」は、高性能なAIシステムを開発するために不可欠なスキルとされています。
このような背景の中、不動産・建築業界向けのAI開発を手掛ける株式会社THIRDが、日本最大の競技プログラミングサイトAtCoderにて「THIRD プログラミングコンテスト2026」を開催します。このコンテストは、次世代のAIエンジニアの育成と、業界への貢献を目指すものです。

「THIRD プログラミングコンテスト2026」とは?
「THIRD プログラミングコンテスト2026」は、日本最大の競技プログラミングサイトであるAtCoderで開催されます。AtCoderは、世界中のプログラマーが自身のスキルを試し、競い合う場として広く知られています。通常の競技プログラミングコンテストでは、与えられた問題に対して正しい答えを素早く見つける「アルゴリズムコンテスト」が一般的です。
しかし、今回の「THIRD プログラミングコンテスト2026」は、「AtCoder Heuristic Contest(AHC)」という特別な形式で行われます。AHCは、最適解を見つけるのが非常に難しい、あるいは計算量が膨大すぎて現実的な時間内には見つけられないような問題に対して、できるだけ「良い解」を作り出すことを目指すコンテストです。例えば、たくさんの荷物をトラックに積む際に、どのように積めば一番効率よく積めるか、といった問題を想像してみてください。毎回完璧な積み方を見つけるのは難しいかもしれませんが、それでも「かなり良い積み方」を見つけることができれば、ビジネスにおいては大きな価値を生み出します。AHCでは、参加者が独自の工夫を凝らしたプログラムを作成し、限られた時間の中でより良い解を導き出す能力が試されます。
コンテスト概要
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開催期間: 2026年2月13日(金)から2月23日(月)まで
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実施形式: オンライン
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賞品: 順位に応じてAmazon商品券を贈呈
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備考: 本コンテストはヒューリスティックレーティングの対象となります。
コンテストルール
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問題は1問で、AtCoderで使用できるすべてのプログラミング言語が使用可能です。
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誤提出・再提出のペナルティはありませんが、解答を提出する際は前回の提出から30分以上の間隔を開ける必要があります。
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コンテストは個人戦です。2人以上で結託し、解答する行為は禁止されています。
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コンテスト終了前に、問題の考察や解答を公開する行為は禁止されています。ただし、提供されたツール類の動かし方に関する情報は自由に共有して構いません。
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コンテスト中に表示されるランキングの結果は暫定的なものです。コンテスト終了後に、暫定順位付けに用いられた入力とは別に用意された、より多くの入力に対するシステムテストが行われ、その結果が最終順位となります。システムテストは、CE(コンパイルエラー)以外の結果を得た一番最後の提出に対してのみ行われるため、最終的に提出する解答を間違えないよう注意が必要です。
より詳細なルールについては、AtCoder特設ページをご確認ください。
https://atcoder.jp/contests/ahc061
なぜTHIRDがプログラミングコンテストを開催するのか?AI開発と競技プログラミングの深い関係
株式会社THIRDは、不動産・建築業界向けのAI開発を専門とするスタートアップ企業です。同社は、AI建物管理クラウドシステム「管理ロイド」やAI自動見積査定システム「工事ロイド」といった独自のプロダクトを開発・運用しています。これらのシステムは、膨大なデータを活用して不動産管理や建築工事の効率化・コスト削減を実現しており、業界のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進しています。さらに、不動産デベロッパーやスーパーゼネコン向けにAIの受託開発も手掛けるなど、幅広いAIソリューションを提供しています。
このようなTHIRD社のAI開発において、競技プログラミングの経験者が極めて重要な役割を担っています。特に、AtCoderで上位にランクインしているエンジニアが多数在籍しており、彼らがTHIRD社のAIチームで顕著な成果を上げています。
AI開発を支える具体的なアルゴリズムとヒューリスティック手法
THIRD社のプロダクト開発では、機械学習プロジェクトにおいて多岐にわたるアルゴリズム手法が活用されています。AI初心者の方にも分かりやすく、いくつかの例を挙げてみましょう。
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Union-Find(ユニオンファインド): バラバラな要素をグループ分けし、そのグループ間の関係を効率的に管理するためのアルゴリズムです。例えば、SNSの友達関係を管理したり、地図上の地域がどこで繋がっているかを調べたりするのに使えます。
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最小費用流(さいしょうひようりゅう): ネットワーク上で資源(物や情報)を運ぶ際に、最もコストがかからない経路や量を計画する問題に応用されます。物流の最適化や電力供給の効率化などに役立つ考え方です。
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動的計画法(DP): 大きな問題を小さな問題に分解し、それらの小さな問題の解を組み合わせて全体の問題を解く手法です。複雑な最適化問題、例えば最短経路問題やナップサック問題(限られた容量のリュックに何をどれだけ詰めれば価値が最大になるか)などに非常に有効です。
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しゃくとり法: 配列などのデータ構造において、ある条件を満たす連続部分を見つける際に、2つのポインタ(データの位置を示す目印)を動かしながら効率的に探索する手法です。例えば、ある範囲の合計値が特定の数になる部分を探す、といった場合に利用されます。
さらに、ヒューリスティックな処理の中では、「最小二乗法(さいしょうにじょうほう)」や「K-平均法(K-きんほう)」なども活用されています。
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最小二乗法: データから最もよく当てはまる関係性(例えば直線や曲線)を見つけるための統計的な手法です。過去のデータから未来を予測するモデルの構築や、データの傾向分析によく使われます。
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K-平均法: 与えられたデータをいくつかのグループ(クラスター)に分けるための機械学習アルゴリズムです。例えば、顧客の購買履歴から似たような嗜好を持つグループを見つけ出し、それぞれに合ったマーケティング戦略を立てる、といった場合に利用されます。
これらの高度なアルゴリズムやヒューリスティックな思考は、THIRD社のAIプロダクトの土台となっています。同社は、このような技術の重要性を認識し、業界全体の技術レベル向上と次世代の優れた才能の発掘・育成に貢献するため、「THIRD プログラミングコンテスト2026」の開催に至りました。
AI開発と競技プログラミングのシナジー:なぜ今、競技プログラミングが重要なのか
競技プログラミングで培われる能力は、単にコードを書くスキルに留まりません。複雑な問題を論理的に分析し、効率的な解決策を考案する「問題解決能力」や「アルゴリズム設計能力」が養われます。これらは、AI開発において、膨大なデータの中から意味のあるパターンを見つけ出したり、新しいモデルを構築したりする際に不可欠な能力です。
特に、今回のコンテスト形式である「ヒューリスティックコンテスト」は、現実世界のAI開発における課題と深く結びついています。現実の問題は、常に完璧な「最適解」が存在するとは限りません。例えば、自動運転車のルート最適化や、工場の生産ラインのスケジューリングなど、限られた時間の中で「より良い解」を迅速に見つけることが求められる場面が多くあります。ヒューリスティックコンテストは、このような「現実的制約の中で最善を尽くす」というAIエンジニアに求められる実践的な思考力と実装力を鍛える絶好の機会となります。
競技プログラミングを通じて、参加者は効率的なデータ構造の選択、計算量の最適化、そして限られた時間内でバグの少ないコードを書き上げる能力を磨くことができます。これらのスキルは、高性能で信頼性の高いAIシステムを開発するために不可欠な要素と言えるでしょう。また、様々なアルゴリズムやデータ構造に関する知識を深めることは、AIモデルの性能向上や、新しいAI技術の理解にも直結します。
THIRDが求める人材像:AI開発の最前線で活躍するチャンス
株式会社THIRDは、今回のコンテスト開催を通じて、AI開発の未来を担う熱意ある技術者との出会いを期待しています。同社では、アルゴリズムやヒューリスティクスに長け、さらに最先端の深層学習にも深い興味を持つエンジニアを積極的に歓迎しています。
THIRD社の採用基準において、各プログラミングコンテストでの「レーティングの高さ」は重要な指標の一つとされています。これは、競技プログラミングで高い実績を持つ人材が、同社のAI開発において顕著な貢献をしているという背景があるためです。実際に、世界的に有名なデータサイエンスコンペティションであるKaggleでGrandmasterの称号を持つ人材をはじめ、様々なコンペティションや競技プログラミングで活躍する優秀なメンバーが多数在籍しています。
THIRDは、常に新しい技術に挑戦し、イノベーションを追求するチャレンジ精神旺盛な方々に対し、技術革新の最前線で活躍できる機会を提供しています。AI開発の分野で自身のスキルを最大限に活かしたい、あるいはさらなる高みを目指したいと考えている方は、ぜひTHIRDの採用情報ページを確認してみてください。
また、同社の技術や働き方についてより深く知りたい方のために、CSO(最高科学責任者)の今村氏とAIエンジニアの鳥羽氏のインタビュー記事も公開されています。これらの記事は、THIRD社のAI開発の現場や、そこで働くエンジニアたちのリアルな声を知る良い機会となるでしょう。
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CSO(最高科学責任者)今村インタビュー:https://innovators-career.com/interviews/3EtkKAYjrkqo9niugxZFJ5
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AIエンジニア鳥羽インタビュー:https://third-inc.co.jp/recruiting/interview/HdxnlNsY
株式会社THIRDについて
株式会社THIRDは、2015年10月に設立されたスタートアップ企業です。創業当初はゼネコン出身の工事現場監督が集まり、建築工事のコスト削減コンサルティングを主軸としていました。現在では、その現場監督の知見をAI技術と融合させ、不動産管理の労働生産性を改善するAI-SaaSソフトウェアの「管理ロイド」や、工事のコスト削減を実現する「工事ロイド」といった革新的なプロダクトを提供しています。
同社はAI技術を最大の強みとし、不動産業界や建築業界のDX(デジタルトランスフォーメーション)を強力に推進しています。さらに、これらの業界に留まらず、金融業界や製造業界向けにもAIの受託開発を行うAIソリューション事業を展開し、幅広い分野でAI技術の社会実装に貢献しています。
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会社名:株式会社THIRD(サード)
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設立:2015年10月
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所在地:〒160-0004 東京都新宿区四谷4-25-13 濱庄ビル2階
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代表取締役:井上 惇
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TEL:03-6274-8031
まとめ
「THIRD プログラミングコンテスト2026」は、競技プログラミングのスキルを磨き、AI開発の最前線で活躍したいと願うエンジニアにとって、大きな挑戦と成長の機会となるでしょう。株式会社THIRDは、このコンテストを通じて、革新的なAI技術を社会に提供し続けるための優秀な人材を発掘・育成し、業界全体の発展に貢献していくことを目指しています。AI技術の未来を切り拓く才能あるプログラマーの皆さんの参加を期待しています。

