AIエージェント「つなぎAI」が求人原稿作成を革新!年間4,800時間削減と品質向上を実現するDXの最前線
人材採用の現場では、求人原稿の作成が大きな負担となることがあります。特に、多くの求人案件を扱う企業にとって、その作業量は膨大になりがちです。しかし、近年進化を遂げているAI(人工知能)技術が、この課題を解決する鍵となっています。今回は、総合人材サービス会社であるヒューマンリソシア株式会社が導入したAIエージェント基盤サービス「つなぎAI」の事例を通して、求人原稿作成業務がどのように効率化され、品質が向上したのかを詳しく見ていきましょう。
求人原稿作成の現状とAI導入の背景
人材派遣事業を展開する企業では、自社のウェブサイトだけでなく、様々な求人媒体に広告を掲載しています。ヒューマンリソシア株式会社の場合、その数は月に約4,000件にも上るといいます。さらに、求人媒体ごとに記載項目や内容が異なるため、一件ごとの調整作業が発生し、全体の作業量は非常に大きくなっていました。
これまでの求人原稿作成は、一件あたり約20分を要し、年間で約16,000時間もの工数がかかっていました。一部の定型作業はRPA(Robotic Process Automation)という技術で自動化されていましたが、それでも多くの時間を要していたのです。
また、求人案件の魅力を最大限に引き出し、求職者に響く広告文を作成するには、高いライティングスキルが求められます。このため、担当者の経験やスキルによって原稿の品質や表現にばらつきが生じてしまうことも、大きな課題となっていました。求職者とのコミュニケーションなど、「人」が本来注力すべきコア業務への集中が妨げられる状況だったのです。
このような課題を解決し、「人」の業務をテクノロジーで支援することで、社員が付加価値の高い業務に集中できる環境を整えるため、ヒューマンリソシア株式会社は「つなぎAI」を活用した業務改革に着手しました。

AIエージェント「つなぎAI」とは?
今回導入された「つなぎAI」は、AIエージェント基盤サービス「つなぎAI Powered by Dify」を指します。AIエージェントとは、特定の目的を達成するために自律的に動作するAIプログラムのことです。まるで人間のアシスタントのように、状況を判断し、必要な情報を収集・分析し、適切な行動をとることができます。
「つなぎAI」は、高度な言語処理能力を持つ生成AIを基盤としており、求人原稿の作成においては、以下のような役割を担います。
-
ペルソナ設定: ターゲットとなる求職者像(ペルソナ)を詳細に設定し、その人物に響く言葉遣いや訴求ポイントをAIが学習します。
-
テキスト生成: 設定されたペルソナに基づき、求人案件のアピールポイントを最大限に活かした広告文を自動で生成します。
-
一貫した対応: ペルソナ設定から最終的な広告文の生成まで、AIが一貫して対応することで、品質のばらつきをなくし、安定した高品質な原稿作成を実現します。
この「つなぎAI」は、NTTデータ、日本電子計算株式会社などが主催するイベント「つなぎAI Powered By Dify MeetUP」でも紹介されるなど、注目を集めているサービスです。Difyは米国LangGenius社の登録商標であり、AIエージェント開発を支援するプラットフォームとして活用されています。
RPAとAIの連携で実現した「効率化」と「高度化」
ヒューマンリソシア株式会社が今回構築した業務フローでは、定型業務の自動化を得意とするRPAツール「WinActor」と、高度な言語処理が可能なAIエージェント基盤サービス「つなぎAI」が連携しています。この連携により、業務の「効率化」と「高度化」が同時に実現されました。
RPAとは、「Robotic Process Automation」の略で、人間が行う定型的なPC操作をソフトウェアロボットが自動で実行する技術です。例えば、データの入力や抽出、システム間の情報連携といった作業を自動化できます。「WinActor」はNTTグループが開発したRPAソリューションで、国内でも高いシェアを誇っています。
一方、AIエージェント「つなぎAI」は、RPAでは難しい、より複雑で創造的な「判断」や「文章生成」の部分を担当します。具体的には、求職者に響く魅力的な広告文の作成をAIが代行します。
具体的な業務フローの変化

従来の業務フローでは、人間が基幹システムから求人内容を確認し、手作業で掲載用求人原稿を作成、チェック・修正、入力、出稿というプロセスを経ていました。この中で、特に原稿作成は個人のスキルに依存し、多くの時間を要する部分でした。
AIとRPAを導入した新しい業務フローでは、以下のように変化しました。
- 案件データの抽出: 基幹システムからRPAが自動で案件データを抽出します。
- テキストファイルの作成: 抽出したデータをRPAが整形し、AIが処理しやすいテキストファイルを作成します。
- 掲載用原稿作成: 「つなぎAI」がペルソナ設定に基づき、訴求力の高い求人原稿を自動で生成します。これにより、担当者の経験やスキルに依存しない、高品質で安定した原稿が作成できるようになりました。
- データ出力: 生成された原稿は、掲載用のデータとして出力されます。
- 求人掲載システムへの自動入力: RPAがこの原稿データを取得し、求人掲載システムへ自動で入力します(今後RPA実装予定)。
この一連の自動化により、一件あたり20分かかっていた作業時間が、約3割短縮される見込みです。年間で換算すると、約4,800時間もの削減効果が期待されています。これは、本来人間が注力すべきコア業務、例えば求職者との丁寧なコミュニケーションや、より戦略的な採用活動に時間を割けるようになることを意味します。
DXソリューション事業の強化と今後の展望
ヒューマンリソシア株式会社は、今回の「つなぎAI」導入を、単なる社内業務の効率化に留めません。同社では、社内プロジェクトを立ち上げ、自社事業での生成AI活用を積極的に推進しています。この取り組みで培われた「効率化」と「高度化」の成功事例ノウハウは、今後、生成AI活用や「つなぎAI」導入を検討している顧客企業への伴走支援や教育研修に還元されていく方針です。
これは、自社で実践し、その効果を実証したからこそ提供できる、信頼性の高いDXソリューションとなるでしょう。人材サービスを通じて培った知見と、最先端のAI技術を組み合わせることで、顧客企業のビジネス変革を強力にサポートしていくことが期待されます。
「第2回 つなぎAI Powered By Dify MeetUP」のご案内
今回の取り組みの詳細は、2026年1月21日(水)に開催されるMeetUPイベント「第2回 つなぎAI Powered By Dify MeetUP」で発表されます。
このイベントでは、「〜『つなぎAI×Dify』が導くAIエージェント戦略と競争優位〜」をテーマに、「Dify」や「つなぎAI」に関する最新技術や機能、導入サポート体制について、専門家がユースケースを交えながら詳しく紹介します。AIエージェントの活用に関心がある企業や担当者にとっては、貴重な情報収集の場となるでしょう。参加費は無料です。
-
開催日: 2026年1月21日(水)14:00~17:00
-
参加形式: 会場参加およびオンライン参加
-
詳細・お申込み:
まとめ:AI活用で実現する新しい働き方
ヒューマンリソシア株式会社の「つなぎAI」導入事例は、AIエージェントとRPAの連携が、いかに企業の業務効率化と品質向上に貢献できるかを示す好例です。年間4,800時間もの大幅な工数削減は、人手不足が叫ばれる現代において、企業が競争力を維持し、さらに成長していくための重要な要素となるでしょう。
AIが定型業務や創造的なテキスト生成を代行することで、社員はより戦略的で付加価値の高い業務に集中できるようになります。これは、単なるコスト削減にとどまらず、社員のモチベーション向上や企業全体の生産性向上にもつながる、新しい働き方の実現を意味します。
今後、AI技術はさらに進化し、様々な業界で業務改革を推進していくことでしょう。今回の事例は、AI初心者の方々にとっても、AI活用の具体的なイメージを掴む良いきっかけになるはずです。もしAI導入や業務効率化にご興味があれば、ぜひ「つなぎAI」のサービスページもご覧ください。
- 「つなぎAI」サービスページ: https://dx-pro.resocia.jp/tsunagi-ai

ヒューマンリソシア株式会社は、1988年創業以来、人材派遣、人材紹介、業務受託、DXソリューション事業を全国27拠点で展開しています。教育事業をバックボーンに持つヒューマングループの一員として、人材に関する幅広いサービスを提供し続けています。グループ全体としては、2025年4月に創業40周年を迎え、「為世為人(いせいいじん)」を経営理念に掲げ、多岐にわたる事業を展開しています。このDXへの積極的な取り組みは、グループ全体のさらなる発展にも寄与することでしょう。
