AIが「やさしい日本語」を提案!新サービス「やさにちリライト+」が多文化共生社会を加速
現代社会において、多様な背景を持つ人々が共に暮らす「多文化共生社会」の実現はますます重要になっています。その中で、言葉の壁をなくし、誰もが理解しやすい情報を提供する「やさしい日本語」の役割が注目されています。しかし、「やさしい日本語、これで合っている?」という不安を抱える自治体や病院、企業の担当者は少なくありません。
こうした課題に対し、一般社団法人やさしいコミュニケーション協会は、専門家の知見を学習したAIが「やさしい日本語」の書き換えを提案する新サービス「やさにちリライト+(プラス)」を、2026年1月17日(土)午前9時に提供開始します。このサービスは、まさに「やさしい日本語」の現場が抱える悩みに応え、より円滑なコミュニケーションを支援することを目指しています。

「やさしい日本語」とは?なぜ今、AIが必要なのか
「やさしい日本語」とは、外国人や子ども、高齢者、障がいのある方など、様々な理由で通常の日本語の理解が難しい人にも伝わりやすいように、言葉や表現を工夫した日本語のことです。例えば、難しい漢字をひらがなにしたり、長い文章を短く区切ったり、専門用語を言い換えたりといった具体的なルールがあります。
「やさしい日本語」が求められる背景
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災害時の情報伝達: 阪神・淡路大震災では、多くの外国人が言葉の壁により避難情報を得られず、逃げ遅れるという悲しい教訓がありました。これが「やさしい日本語」が生まれた大きなきっかけの一つです。
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日常生活でのコミュニケーション: 病院の案内、役所の書類、お店の利用方法など、日常生活のあらゆる場面で「やさしい日本語」が必要とされています。これにより、外国人住民が地域社会にスムーズに参加し、安心して生活できるようになります。
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企業の顧客対応: サービス業や観光業では、外国人観光客や在住者への対応が増えています。「やさしい日本語」を用いることで、より多くの顧客にサービスを届け、顧客満足度を高めることができます。
「正解がない」という課題とAIの役割
「やさしい日本語」には、「唯一の正解」というものがありません。なぜなら、相手の日本語能力や状況に合わせて最適な表現が変わるため、その柔軟さが利点とされています。しかし、この柔軟さが現場では「自分の書き方が合っているか判断できない」「確認できる専門家がいない」といった不安を生んでいました。
「やさにちリライト+」は、この「正解がない」という課題に対し、AIが答えを一つに決めつけるのではなく、常に2つの書き換え案を「提案」する形でアプローチします。AIが出した案を人が選び、最終的に決定するというプロセスを通じて、担当者は「方向性が間違っていない」という安心感を得て、やさしい日本語を作成する自信へとつなげることができます。
「やさにちリライト+」の3つの特長
「やさにちリライト+」は、やさしい日本語を必要とする人々、そしてそれを作成する担当者の双方にとって画期的なサービスです。その主な特長を詳しく見ていきましょう。
1. 専門家の知見に基づく「良質な提案」
このサービスは、単なる機械翻訳とは一線を画します。やさしい日本語の専門家が長年培ってきたノウハウや考え方をAIに深く学習させているため、文脈を正確に理解した上で、より自然で伝わりやすい表現を2パターン提案することが可能です。
例えば、「RSウイルスによる呼吸器感染症です。患者の75%が1歳以下の小児で占められています。2歳までには、ほぼすべての小児が少なくとも1回は感染すると言われています。」という原文に対して、以下のような「やさしい日本語」の提案が可能です。
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やさしい日本語①(できるだけ易しく):「RSウイルス感染症は病気です。小さい子どもがかかります。のどや肺の病気です。病気になる人の75%は1歳以下です。2歳までに、ほぼ全ての子どもが1回はかかります。いつもは秋と冬に多いです。でも、最近は7月頃から多くなっています。」
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やさしい日本語②(易しく):「RSウイルス感染症は、赤ちゃんや小さい子どもに多い病気です。のどや肺が病気になります。病気になる人の約75%は1歳以下です。2歳までに、ほとんどすべての子どもが1回はこの病気になります。いつもは秋から冬に多くなります。でも最近は7月頃から多くなっています。」
このように、原文のニュアンスを保ちつつ、理解度に応じて複数の選択肢を提供することで、利用者は状況に合わせた最適な表現を選ぶことができます。
2. 充実の多機能でワンストップ対応
「やさにちリライト+」は、書き換え提案だけでなく、やさしい日本語の作成に必要な様々な機能をワンストップで提供します。
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ふりがな(ルビ)の付与: 漢字に読み仮名を振ることで、漢字が読めない人でも内容を理解しやすくなります。
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分かち書き: 日本語の文章は単語の区切りがありませんが、分かち書きを行うことで、どこで単語が区切れるかを視覚的に分かりやすくし、文章の構造を把握しやすくします。
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10言語への多言語翻訳: やさしい日本語だけでなく、さらに多言語への翻訳機能も備えているため、より幅広い層への情報提供が可能になります。
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音声読み上げ: 文章を音声で読み上げる機能は、視覚に障がいのある方や、活字を読むのが苦手な方にとって非常に有効なサポートとなります。
これらの機能が一つにまとまっていることで、複数のツールを使い分ける手間がなくなり、やさしい日本語作成の効率が大幅に向上します。
3. 圧倒的なコストパフォーマンス
専門家による書き換えサービスは、その品質の高さから費用が高額になる傾向がありました。「やさにちリライト+」は、AIを活用することで、そのコストを劇的に削減することに成功しています。

例えば、300文字の文章を書き換える場合、従来の専門家によるサービスでは約5,800円かかっていたのに対し、「やさにちリライト+」では、ライト100プランを利用した場合、2回分の変換で約44円と試算されています。これは、約1/132という驚異的なコスト削減効果であり、予算が限られている自治体や中小企業でも、気軽にやさしい日本語の導入を進めることが可能になります。
こんなお悩みはありませんか?「やさにちリライト+」が解決します
やさしい日本語の導入を検討している担当者の方々から、よく聞かれる悩みがあります。
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「やさしい日本語を専門家に頼む予算がない」
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「自分で書いてみたが、これで伝わるか自信がない」
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「外国人対応にかける時間を減らしたい」
「やさにちリライト+」は、これらの悩みに直接応えます。ゼロからやさしい日本語の文章を考える労力をなくし、AIが提供する質の高い提案によって、「方向性が間違っていない」という安心感を提供します。これにより、担当者の負担が軽減され、外国人対応にかける時間も大幅に短縮されるでしょう。
1月17日リリースに込められた深い想い
2026年1月17日というリリース日には、特別な意味が込められています。1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災では、多くの外国人が言葉の壁により避難情報を受け取れず、逃げ遅れるという悲劇がありました。この教訓から、「やさしい日本語」は生まれました。
震災から31年が経った今もなお、やさしい日本語を必要とする人々がいます。「やさにちリライト+」は、災害時の「命を守る言葉」としてだけでなく、平時の「心をつなぐ言葉」として、やさしい日本語をさらに広げたいという強い決意を込めて、この日をリリース日に選んだとされています。
代表理事の黒田友子氏は、1月17日が自身の誕生日であると同時に、阪神・淡路大震災の映像を見て言葉を失った日でもあるとコメントしています。「情報があっても、伝わらなければ人は動けません。やさしい日本語は、災害時だけのものではなく、日常の中で人と人をつなぐ言葉でもあります」と語っており、この日にサービスをリリースできることを、やさしい日本語を伝えてきた一人として、また一人の個人として、非常に意義深く感じているとのことです。
サービス概要と会社情報
「やさにちリライト+」は、多文化共生社会の実現に向けた強力なツールとなるでしょう。

サービス概要
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サービス名: やさにちリライト+(プラス)
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主な機能: 書き換え提案(2パターン)、ふりがな、分かち書き、多言語翻訳、音声読み上げ
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料金プラン:
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無料おためし:30回
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ライト100:月額2,200円(税込)
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スタンダード300:月額5,500円(税込) 他
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会社概要
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法人名: 一般社団法人やさしいコミュニケーション協会
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代表者: 代表理事 黒田友子
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設立: 2019年5月
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所在地: 東京都豊島区東池袋1丁目17番11号パークハイツ池袋1105号
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事業内容: やさしい日本語の研修・講演、書き換えサービス、添削・認証サービス
まとめ:AIと人の協働で、よりやさしい社会へ
「やさにちリライト+」は、AIの力を活用しながらも、最終的な判断を人が行うという、人間中心の設計思想に基づいています。これにより、やさしい日本語の専門知識がない人でも、自信を持って質の高い「やさしい日本語」を作成できるようになるでしょう。
このサービスが普及することで、自治体、医療機関、そして一般企業における情報発信の質が向上し、外国人住民や観光客、さらには日本語の理解に困難を抱える全ての人々にとって、より分かりやすく、安心できる社会が実現されることが期待されます。
阪神・淡路大震災の教訓から生まれた「やさしい日本語」が、AIという新たな技術と融合することで、その可能性はさらに大きく広がっていくことでしょう。この「やさにちリライト+」が、多様な人々が互いを理解し、支え合う多文化共生社会の実現に、大きく貢献していくことが見込まれます。
今後、このサービスがどのように社会に浸透し、どのような新しいコミュニケーションの形を生み出していくのか、その動向に注目が集まります。AIと人の協働が、私たちの社会をより「やさしい」ものへと変えていく一歩となることはきっと確実でしょう。

