AIストームと早稲田大学が共同研究を開始!中古トラック査定を革新するマルチモーダルAIとは?【劉江教授と描く未来】

AIストームと早稲田大学が共同研究を開始!中古トラック査定を革新するマルチモーダルAIとは?

AIストーム株式会社(旧株式会社ジェクシード)は、早稲田大学理工学術院の劉江(りゅう こう)教授との共同研究を開始しました。この研究は、「AIによるマルチモーダル中古トラック価額推定モデルの構築」を目的としており、これまで熟練者の経験に頼りがちだった中古トラックの査定を、AIの力でより正確に、そして客観的に進化させようという画期的な取り組みです。

AIストームは、AI(人工知能)、IoT(モノのインターネット)、GPU(画像処理装置)クラウドといった最先端技術を社会に役立てることを成長戦略の中心に据えています。今回の共同研究は、その技術基盤をさらに強化し、中古トラック市場に新たな価値をもたらす重要な一歩となります。

中古トラック市場の現状と課題:なぜAIが必要なのか?

物流業界は今、大きな転換期を迎えています。ドライバー不足や燃料費の高騰、さらには環境問題への配慮など、さまざまな要因が絡み合い、中古トラックの価値と再活用が以前にも増して重要視されています。

しかし、現在の日本では、中古トラックの査定方法にいくつかの大きな課題が指摘されています。主な問題点は以下の通りです。

  • 評価のばらつき: 査定が個々の担当者の経験や直感に大きく依存するため、同じ車両でも査定者によって評価額が異なることがあります。これは、売り手にとっても買い手にとっても不公平感を生む原因となります。

  • 説明責任の難しさ: 査定額の根拠が明確でないため、「なぜこの価格なのか」を客観的に説明するのが難しい場合があります。これにより、取引の透明性が損なわれ、信頼関係の構築が困難になることもあります。

  • 査定プロセスの非効率化: 経験豊富な査定士の育成には時間とコストがかかり、また、手作業による査定は多くの時間を要します。これは、中古トラックの流通を阻害し、市場全体の非効率化につながります。

このような背景から、データに基づいた公平で客観的な価値評価が強く求められています。AIを用いた中古トラックの価格推定モデルの実用化は、まさに喫緊の課題であり、その解決が市場全体の活性化につながると期待されています。

マルチモーダルAIとは?:多様な情報で賢く査定

今回の共同研究のキーワードとなるのが「マルチモーダルAI」です。AI初心者の方にとっては聞き慣れない言葉かもしれませんが、これは「複数の情報源(モーダル)を組み合わせて(マルチ)判断する人工知能」という意味です。

人間が何かを判断する際、私たちは視覚(目で見る)、聴覚(耳で聞く)、言語(文章を読む・話す)など、さまざまな感覚から得られる情報を総合的に判断します。例えば、中古車を選ぶとき、私たちは車の外観を写真や目で見て(視覚情報)、整備記録を読んで(テキスト情報)、走行時の音を聞いて(聴覚情報)など、多様な情報を総合して判断しますよね。

マルチモーダルAIは、これと同じように、複数の種類のデータを同時に分析し、より正確で包括的な判断を下すことができるAI技術なのです。

中古トラックの査定において、マルチモーダルAIは以下のような多様な情報を統合的に解析します。

  • 車両画像: トラックの外観、内装の状態、傷やへこみ、サビの有無など、視覚的な情報を詳細に分析します。

  • 走行履歴データ: 総走行距離はもちろん、過去の運転状況(急加速・急ブレーキの頻度)、走行ルート、使用状況など、車両の使用履歴に関するデータを解析します。

  • 車検・整備データ: 定期的なメンテナンスの記録、部品交換の履歴、修理内容など、車両の健康状態を示す重要な情報を読み解きます。

  • テキスト情報: 出品時のコメント、特記事項、過去の故障に関する記述など、言語化された情報を分析し、車両の隠れた特徴や状態を把握します。

これらのバラバラに見える情報を、マルチモーダルAIが一つのモデルとして統合的に解析することで、個々のデータだけでは見えてこなかった車両の真の価値を、客観的かつ高精度に推定することが可能になります。これにより、従来の査定では見落とされがちな細かな要素も考慮に入れ、より実態に即した適正価格を算出できるようになるのです。

共同研究で目指す3つの柱

AIストームと早稲田大学の共同研究では、具体的に以下の3つの取り組みを中心に進められます。

  1. 多様な情報を統合するマルチモーダルAIの構築

    • 前述の通り、車両画像、走行履歴、車検・整備データ、テキスト情報(出品コメントなど)といった、さまざまな形式のデータを一つのAIモデルで解析します。この技術は、査定に必要な特徴を自動的に抽出し、人間が見落としがちな微細な情報も価値評価に反映させることを目指します。これにより、査定の精度が飛躍的に向上することが期待されます。
  2. 一貫性ある価額推定モデルの開発

    • AIが市場の実勢価格や過去の膨大な取引データを学習し、それに基づいて中古トラックの価格を定量的に推定するモデルを構築します。これにより、査定士の経験や主観に左右されることなく、誰が査定しても「一貫性のある」結果が得られるようになります。市場の変動にもリアルタイムで対応し、常に適正な価格を提示できる「再現性のある査定モデル」の確立を目指します。
  3. 査定根拠の可視化・説明性の向上

    • AIが導き出した価格の根拠を明確に「見える化」する技術の開発にも注力します。例えば、「この部分の損傷が価格に〇円影響している」「この整備記録があるため〇円プラスされている」といった形で、AIの判断プロセスを具体的に示すことで、取引の透明性を高め、売り手と買い手の双方に納得感をもたらします。これにより、中古トラック取引全体の信頼性向上に貢献します。

この研究がもたらす効果:中古トラック市場と社会への貢献

今回の共同研究が実用化されれば、中古トラック市場だけでなく、より広い社会に対しても多岐にわたるポジティブな効果が期待されます。

  • 価格の公平性・透明性の確保: AIによる査定の標準化と精度向上は、中古トラックの価格評価における不透明さを解消します。これにより、売り手は適正な価格で売却でき、買い手は安心して購入できる、公平で信頼性の高い市場環境が実現します。

  • 業務効率の大幅な向上: AIが迅速に査定を行うことで、これまで時間と手間がかかっていた査定プロセスが大幅に短縮されます。これにより、中古トラックの仕入れから販売までのリードタイムが短縮され、業務全体の生産性が向上します。

  • データ活用型経営の推進: 高精度なAI査定モデルは、企業が所有する中古トラックの在庫状況や市場動向に関する詳細なデータを提供します。これを活用することで、在庫回転率や収益性の向上に直結する、データに基づいた戦略的な経営判断が可能になります。

  • 資源の有効活用と環境負荷の低減: 車両の真の価値が適切に評価されることで、中古トラックの再活用が促進されます。これは、新たな車両の製造に伴う資源の消費や環境負荷の低減に貢献し、持続可能な社会の実現に寄与します。

  • 産学連携による実践的な研究推進と人材育成: 本共同研究は、AI・データサイエンス分野における実践的な技術開発の場となります。これにより、次世代のAI技術を担う専門人材の育成にも貢献し、日本の技術力向上にも寄与することが期待されます。

共同研究パートナー:早稲田大学 理工学術院 劉江教授

今回の共同研究を共に推進するのは、早稲田大学理工学術院 国際理工学センターの劉江教授です。

劉江教授は、修士・博士(国際情報通信学)を早稲田大学で取得後、助教・講師・准教授を経て2024年より教授に就任されました。専門は無線通信、ワイヤレスネットワーク、光無線通信、センシング技術など多岐にわたります。IEEEや電子情報通信学会など国内外の学協会に所属し、これまでに数多くの論文を発表されており、その学術的な影響力は高く評価されています。

近年では、ネットワーク協調型自動運転やマルチスケールセンシングといった、モビリティ領域における先端研究にも注力されています。AI活用を含む実践的な技術研究に幅広く取り組んでおり、今回の共同研究においても、その深い知見と経験が大いに貢献することが期待されています。

AIストームの成長戦略と描く未来

AIストームは、実ビジネスの現場にAI技術を深く実装し、「データが価値を生むモビリティ産業」への転換をリードすることを目指しています。

同社は今期決算において増収増益を見込むなど、力強い成長トレンドを維持しており、その成果を「攻めの研究開発費」として重点的に投下することで、事業拡大と技術の底力を一段と引き上げていく方針です。今回の劉江教授との共同研究は、その最前線に立つ戦略的プロジェクトとして位置づけられています。

今回の共同研究で磨き上げられるAI査定モデルは、AIストームの事業の中核を支える重要な技術資産となり、評価精度、業務効率、そして収益性の向上を牽引する「事業変革のエンジン」となるでしょう。

AIストームは、並行して小野田教授との研究にも取り組んでいます。この研究では、車両や蓄電システムの環境価値・トレーサビリティ基盤を構築しており、「劉教授との研究(経済価値)」と「小野田教授との研究(環境価値)」という二つの軸が、AIストームの未来戦略を力強く支える「両輪」となる構想です。経済的な価値だけでなく、環境的な価値も追求することで、より持続可能で豊かな社会の実現に貢献しようとしています。

これらの産学連携の成果を事業成長へ直結させながら、「時価総額500億円」という節目を現実のものとし、日本発の「データ×AI」モビリティ企業として新たな市場価値創造に挑戦し続けることを目指しています。今回の共同研究は、その壮大な未来を切り開くための重要な推進力となるに違いありません。

AIストーム株式会社について

AIストーム株式会社は、AI技術を核として多岐にわたる事業を展開しています。

AI stormロゴ

  • 会社名: AIストーム株式会社(旧株式会社ジェクシード)

  • 代表取締役: 今井 俊夫

  • 所在地: 東京都千代田区神田錦町 3-17-11 榮葉ビル 9 階

  • 事業内容: AI事業、AI教育、AIプロダクト開発、ERP/HRコンサル、LEDビジョン、トラック販売・リース、アドトラック広告、IT機器販売 等

  • 企業HP: https://www.ai-storm.co.jp

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