Forcesteed RoboticsがNTTデータARCのAI開発を強力支援!セキュアなオンプレミスLLM/VLM学習環境を実現する「Edgestar」サーバとは?

Forcesteed RoboticsがNTTデータARCのAI開発を強力支援!セキュアなオンプレミスLLM/VLM学習環境を実現する「Edgestar」サーバとは?

AI(人工知能)の進化は目覚ましく、私たちの生活や産業に大きな変革をもたらしています。特に、ChatGPTなどで注目を集める大規模言語モデル(LLM)や、画像とテキストを同時に理解する視覚言語モデル(VLM)は、様々な分野での応用が期待されています。こうした最先端のAI技術を開発するためには、高性能かつセキュアな学習環境が不可欠です。

今回、AIと画像認識、ロボティクス技術の融合を推進する株式会社Forcesteed Robotics(以下、Forcesteed Robotics)が、株式会社NTTデータ オートモビリジェンス研究所(以下、NTTデータARC)の生成AI開発環境の構築を支援したことが発表されました。この取り組みの中核を担うのは、台湾の偲倢科技(Spingence Technology Co., Ltd.、以下、スピンジェンス)が開発したAIサーバ「Edgestar」です。本記事では、この注目の取り組みと、「Edgestar」サーバの具体的な特長について、AI初心者の方にも分かりやすく詳しくご紹介します。

NTTデータARCが選んだ、セキュアなオンプレミスAI開発環境

NTTデータARCは、自動運転システムに必要な次世代モビリティソフトウェア技術の研究開発を行っています。自動運転の実現には、周囲の状況を正確に認識し、適切な判断を下す高度なAI技術が不可欠です。同研究所のプロジェクトマネージャーである横田剛典氏は、生成AI技術が「人間レベルの文脈の理解と推論能力を自動運転システムにもたらし、複雑な交通シナリオにおいて、より法令を遵守した正確な判断を可能にする、走行の安全を保証するカギとなる」と述べています。

このような重要な研究を進める上で、NTTデータARCが選択したのは、クラウドコンピューティングではなく「オンプレミス」環境でのAI開発でした。オンプレミスとは、自社の施設内にサーバやネットワーク機器を設置し、自社で運用・管理する形態を指します。クラウドサービスのようにインターネット経由で外部のデータセンターを利用するのではなく、自社内で完結させることで、以下のようなメリットが得られます。

オンプレミス環境のメリット

  • データ機密性の確保: 機密性の高い研究データを外部のクラウド環境に置くことなく、社内で厳重に管理できます。これにより、情報漏洩のリスクを最小限に抑え、セキュリティを強化できます。

  • デバイス制御性の向上: ハードウェアやソフトウェアの構成、運用方法を完全に自社でコントロールできます。特定の研究要件に合わせて柔軟にカスタマイズしたり、トラブル発生時に迅速に対応したりすることが可能です。

  • 長期的なコスト削減: 短期的には初期投資が必要ですが、長期的に見ると、クラウド利用料が積み重なるよりもコストを抑えられる場合があります。特に、大規模なAIモデルの学習や推論を頻繁に行う場合、このメリットは大きくなります。

NTTデータARCの評価でも、オンプレミス展開が長期的なコスト削減、データ機密性の確保、デバイス制御性の向上に寄与することが確認されています。このセキュアで制御性の高い環境で、大規模言語モデル(LLM)と視覚言語モデル(VLM)の学習、推論、ファインチューニングが行われます。

自動運転の車内イメージ

LLMとVLMとは?

ここで、AI初心者の方のためにLLMとVLMについて簡単に解説します。

  • LLM(Large Language Model:大規模言語モデル):
    テキストデータを大量に学習し、人間のような自然な文章を生成したり、質問に答えたり、翻訳したりできるAIモデルです。ChatGPTなどが代表的で、膨大な数の単語や文のパターンを学習することで、文脈を理解し、推論する能力を持っています。

  • VLM(Vision Language Model:視覚言語モデル):
    画像とテキストの両方を理解できるAIモデルです。例えば、画像に写っているものを認識し、それについて説明する文章を生成したり、テキストで指示された画像を生成したりすることができます。自動運転の分野では、カメラ映像から交通状況を把握し、それに基づいて判断を下すために重要な役割を担います。

これらのモデルを効率的かつ安全に開発するためには、高性能なAIサーバと、それを運用するオンプレミス環境が非常に有効となるのです。

スピンジェンス製AIサーバ「Edgestar」がもたらす革新

Forcesteed Roboticsは、スピンジェンス製オンプレミスAIサーバ「Edgestar」シリーズの正規販売パートナーとして、日本国内での導入支援および販売を担当しています。このたび、NTTデータARCの取り組みで活用された最新モデルの販売が開始されました。

「Edgestar」は、最新のGPU(画像処理装置)と独自のAIキャッシュ技術を組み合わせることで、導入しやすい価格帯でありながら極めて高い計算能力を実現しているのが最大の特長です。AIモデルの学習には膨大な計算資源とメモリ(VRAM)が必要ですが、特に大規模なモデルを扱う際にはVRAM容量がボトルネックとなることが少なくありません。「Edgestar」は、この課題を解決するために革新的な技術を導入しています。

「Edgestar」製品ラインアップ

現在、Forcesteed Roboticsが提供を開始した「Edgestar」の最新モデルは、「Edgestar Lite」と「Edgestar Basic」の2種類です。それぞれの特長を見ていきましょう。

Edgestar製品ラインアップ比較表

Edgestar Lite

  • GPU: NVIDIA RTX PRO 6000 Blackwell Max-Q ×1基(VRAM 96GB)

  • 特長: 軽量なAIモデルの推論や、新しいモデルの検証、小規模な推論タスクに最適なエントリーレベルのソリューションです。AI開発の第一歩を踏み出す企業や研究機関にとって、手軽に導入できる選択肢となります。

Edgestar Basic

  • GPU: NVIDIA RTX PRO 6000 Blackwell Max-Q ×2基(VRAM 192GB)

  • 特長: 「Edgestar Basic」の最も注目すべき点は、PHISON Electronics Corp.の独自技術「aiDAPTIV+」を搭載していることです。この技術により、最大4TB(テラバイト)ものAIキャッシュをGPUと連携して活用できます。

    aiDAPTIV+技術のすごさとは?

    通常、AIモデルの学習にはGPUのVRAM(ビデオメモリ)が使われますが、VRAMには容量の限界があります。特に700億から1000億ものパラメータを持つ大規模なAIモデル(70B~100Bクラス)を学習させる場合、VRAMが不足してしまい、学習が困難になることがよくあります。

    「aiDAPTIV+」は、このVRAMのボトルネックを解消する画期的な技術です。GPUのVRAMだけでなく、高速なAIキャッシュ(最大4TB)を仮想的にVRAMとして利用することで、実質的なメモリ容量を大幅に拡張します。これにより、NVIDIA H200のような非常に高価で高性能なハイエンドGPUでしか実現できなかったような、大規模モデルの「フルパラメータファインチューニング」(モデル全体のパラメータを再学習させる高度な学習手法)が、より導入しやすい構成で可能になります。

    つまり、「Edgestar Basic」は、コストを抑えつつ、ハイエンドGPUに匹敵する計算能力と大規模AIモデルの学習能力を提供する、非常に強力なソリューションと言えるでしょう。

このように「Edgestar」シリーズは、AI開発の規模や予算に合わせて最適な選択肢を提供し、様々な企業や研究機関のAI活用を強力に後押しします。

AI開発の未来を拓くForcesteed Roboticsのサポート体制

Forcesteed Roboticsは、お客様の環境や用途に合わせて、最適な「Edgestar」シリーズの構成提案から導入支援まで、一貫したサポートを提供しています。これにより、AI開発の専門知識が少ない企業でも、安心してオンプレミスAI開発環境を構築し、運用を開始できるでしょう。

AI技術の進化は止まることがなく、特に自動運転のような高度な応用分野では、常に最新の研究と開発が求められます。Forcesteed RoboticsとNTTデータARCの今回の協力は、セキュアで高性能なAI開発基盤がいかに重要であるかを示しています。今後も、このような取り組みを通じて、日本のAI技術がさらに発展していくことが期待されます。

「Edgestar」シリーズおよびオンプレミスAI開発環境の導入に関するご相談やお問い合わせは、Forcesteed Roboticsまで気軽に連絡できるとのことです。

関連情報

株式会社Forcesteed Robotics

Forcesteed Roboticsロゴ

  • 所在地: 東京都江東区青海2−7−4 The SOHO 815

  • 設立: 2024年07月29日

  • 代表取締役: 大澤弘幸、諸岡亜貴子

  • 事業内容: AI・画像認識・ロボティクス技術の研究開発および社会実装、Spingence社製「Edgestar」サーバの販売および技術支援、RealMan Robotics社の日本における戦略パートナ

  • Webサイト:

株式会社NTTデータ オートモビリジェンス研究所

NTTデータARCロゴ

  • 所在地: 横浜市港北区新横浜3-1-9 アリーナタワー5F

  • 設立: 1973年11月14日

  • 代表取締役: 坂本忠行

  • 事業内容: 次世代モビリティに必要なソフトウェア技術の研究開発、MBD・数理・AIソリューションおよびツールの開発および販売、コンサルティング、車載・組込ソフトの開発、オフショア・ニアショアテスティング

  • Webサイト:

まとめ

Forcesteed RoboticsがNTTデータARCのオンプレミスAI開発基盤構築を支援し、スピンジェンス製AIサーバ「Edgestar」がその中核を担うという今回の発表は、日本のAI開発における重要な一歩です。データセキュリティ、コスト効率、そして高い計算能力を両立するオンプレミス環境と「Edgestar」サーバの組み合わせは、大規模言語モデル(LLM)や視覚言語モデル(VLM)を活用した先進的なAI研究開発を加速させるでしょう。

特に、「Edgestar Basic」に搭載された「aiDAPTIV+」技術は、VRAM容量の課題を克服し、より多くの企業や研究者が大規模なAIモデルの学習に取り組むことを可能にします。AI技術が社会の様々な分野でさらに深く浸透していく中で、このような高性能かつアクセスしやすい開発環境の提供は、イノベーションの創出に不可欠です。Forcesteed Roboticsの今後の活躍にも注目が集まります。

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