EC担当者の8割超がAI対策に着手!購買代行時代を見据えた最新動向を徹底解説
近年、生成AIの急速な普及は、私たちの情報収集や購買行動に大きな変化をもたらしています。特にEC(Eコマース)業界では、この変化にどのように対応していくかが、今後のビジネス成長の鍵を握ると言えるでしょう。
株式会社PLAN-Bマーケティングパートナーズが全国のEC担当者179名を対象に実施した最新調査によると、EC担当者の8割以上が「AI上で言及されるための対策」に着手していることが明らかになりました。これは、AIが単なる情報検索ツールから、購買に直接関与する「AIによる購買代行(エージェンティックコマース)」へと進化する未来を見据えた動きと言えます。
本記事では、この調査結果を基に、EC担当者が生成AIの普及にどのように対応しているのかを、AI初心者にも分かりやすい言葉で詳しく解説します。AI時代のEC戦略を考える上で、ぜひ参考にしてください。
調査の背景:なぜ今、EC担当者のAI対策が重要なのか
生成AIの登場は、インターネットを通じた商品探しや購入のあり方を根本から変えつつあります。これまでのオンラインショッピングでは、ユーザーは検索エンジンでキーワードを入力し、複数のサイトを比較検討して商品を選んでいました。しかし、生成AIの進化により、ユーザーはAIに直接「おすすめの商品を教えて」「この条件に合うものを選んで」といった相談ができるようになりました。
これにより、ECサイトへの新たな流入経路が生まれるだけでなく、「AIが自社商品をどれだけ正確に、そして頻繁に推薦してくれるか」が、商品の検討段階で非常に重要になってきています。さらに、Googleが2026年に発表した「Universal Commerce Protocol(UCP)」のように、AIが商品の比較・選定から購入手続きまで一貫して代行する「エージェンティックコマース」の仕組みも登場しており、EC担当者はこれらの変化に迅速に対応する必要があります。
こうした状況の中で、EC担当者が生成AI対策のどの段階まで対応を進めているのか、その実態を明らかにするために本調査は実施されました。
調査概要
本調査は、EC担当者のAI対策状況を具体的に把握することを目的としています。
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調査名称: EC担当者のAI対策状況に関する調査
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調査期間: 2025年2月9日 ~ 2月13日
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調査対象: 全国のEC担当者(自社でEC事業を行っており、何らかのEC業務に携わっている担当者)
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サンプル数: 179名
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調査方法: インターネットアンケート調査(Freeasy)
※グラフの数字は小数点第2位を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合があります。
本調査結果や画像を引用する場合は、「株式会社PLAN-Bマーケティングパートナーズ」の名前を明記のうえ、引用元として以下のリンク設置をお願いいたします。
https://www.plan-b.co.jp/news/ec_ai_report202602/
調査結果サマリー:AI対策の3つのフェーズ
今回の調査では、EC担当者のAI検索・購買代行への対応状況を以下の3つのフェーズに分け、それぞれの取り組み状況を検証しました。
- フェーズ1: 生成AI経由の流入把握
- フェーズ2: AIに言及されるための情報設計
- フェーズ3: AIが購入代行まで担う未来への備え
フェーズ1:生成AI経由の流入把握
まず、EC担当者が生成AI経由で自社サイトや商品ページへの流入があるかどうかを把握しているかどうかが尋ねられました。

調査の結果、「数値を含めて把握している」と回答したEC担当者は59.2%、「流入の有無は把握している(数値までは見ていない)」と回答したEC担当者は20.7%でした。これらを合わせると、約8割のEC担当者がすでに生成AI経由の流入の有無を確認していることが分かります。一方で、約2割はまだ把握できておらず、対応状況には差が見られます。
生成AIからの流入を可視化することは、今後のEC戦略を設計する上で非常に重要な第一歩です。この結果から、EC業界全体でAI経由の流入計測体制の整備が進んでいる傾向がうかがえます。
次に、生成AI経由の流入を把握しているEC担当者に対し、ここ半年〜1年ほどでの流入数の変化について尋ねたところ、驚くべき結果が明らかになりました。

「明らかに増えていると感じる」が41.3%、「やや増えていると感じる」も41.3%と、合計で82.6%ものEC担当者が生成AI経由の流入が「増えている」と実感していることが分かりました。これは、生成AIがECサイトにとって新たな顧客接点として急速に拡大していることを強く示唆しています。一方で、「ほぼ変わっていない」は15.4%、「減っていると感じる」は2.1%にとどまりました。
フェーズ2:AIに言及されるための情報設計
生成AI経由の流入が増加していることを踏まえ、EC担当者が「AI上で自社情報が正しく・頻繁に言及されるようにするための取り組み」を行っているかどうかが調査されました。

結果として、84.9%のEC担当者が「取り組んでいる」と回答しました。このことから、多くのEC担当者が、単にアクセス数を増やすだけでなく、「AIにどのように自社商品やブランドが紹介・推薦されるか」を意識した施策にすでに着手していることが明らかになりました。
AIは、ユーザーの質問に対して最も適切と思われる情報をウェブ上から収集し、要約して提示します。そのため、自社の商品やサービスがAIの回答に盛り込まれるためには、AIが情報を理解しやすいように設計されたコンテンツが不可欠です。ブランド・商品情報、FAQ、レビュー、価格などの情報が正確かつ豊富に提供されていることが、AIに「言及される」ための重要な要素となります。
フェーズ3:AIが購入代行まで担う未来への備え
最後に、「AIによる購買代行(エージェンティックコマース)」の広がりについて、EC担当者がどのように考えているかが尋ねられました。

「すでに重要な変化だと認識しており、対応を検討している」が41.3%、「近い将来、影響が出ると考えている」が34.6%となり、合計で75.9%ものEC担当者が、AIによる購買代行が将来的に重要であると認識していることが分かりました。一方で、「そのような変化は起きない/重要ではない」と回答した人は7.8%にとどまり、多くのEC担当者がAIが購買までを代行する未来を現実的な変化として捉えていることが示されています。
この結果は、EC担当者が単なるAI検索対策だけでなく、さらにその先の「AIが購買プロセス全体を担う時代」を見据えて準備を進めていることを意味します。AIがユーザーの代わりに商品を選び、購入するようになることで、ECサイトはAIに対してより最適化された情報提供が求められるようになるでしょう。
AIが購買を代行する時代を見据えた具体的な取り組み
AIが購買を代行する時代を見据えて、現在または今後検討している具体的な取り組みについても調査が行われました。

上位に挙げられた取り組みは以下の通りです。
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レビューや評価の質・量を意識した施策(47.5%)
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価格・在庫・送料などの構造化された情報提供(43.6%)
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AIが比較・推薦しやすい商品情報などの整理(38.6%)
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AI経由での流入・購買を計測・分析する仕組み検討(29.1%)
これらの結果から、EC担当者はAIが大量のデータの中から信頼性の高い情報を基に商品を比較・推薦することを理解し、「データの整備」や「情報の信頼性向上」が重要であると考えていることがうかがえます。特に、ユーザーの生の声であるレビューや、価格・在庫といった客観的な構造化された情報が、AIによる購買代行において決定的な要素となると認識しているようです。
一方で、「関心はあるが具体的な取り組みの検討はまだない」(7.3%)、「特に検討していない/分からない」(6.2%)の合計で約1割強のEC担当者が具体的な検討に至っておらず、AI対策の成熟度には若干のばらつきが見られます。
総括:AI時代におけるEC戦略の再構築
今回の調査結果から、生成AIはすでにEC業界において非常に重要なユーザー接点となっており、多くのEC担当者がその影響を肌で感じていることが明らかになりました。生成AI経由の流入を把握し、AI上で自社情報が正しく言及されるための取り組みは、もはや一部の先進的な企業だけのものではなく、EC業界全体の標準的な動きとなりつつあります。
特に注目すべきは、関心が単なる流入把握にとどまらず、「AIにどのように紹介・推薦されるか」という、より深い段階へと進んでいる点です。これは、AI上での情報の扱われ方そのものが、ECにおける新たな競争領域になりつつあることを示しています。単なるキーワード最適化だけでなく、AIに正しく理解され、推薦候補として選ばれるための情報設計が強く求められるようになるでしょう。
また、約8割のEC担当者が「AIによる購買代行(エージェンティックコマース)」の将来的な影響を見込んでいることは、次のフェーズを見据えた意識が広く浸透していることを示しています。AIが比較や推薦だけでなく、最終的な購買判断にまで直接関与するようになれば、EC事業者は「AIにどう解釈され、どのような文脈で提示されるか」をこれまで以上に戦略的に考える必要があります。
AIは価格、在庫、レビュー、商品仕様といった構造化された情報を含む、多様な情報を横断的に解釈します。そのため、EC事業者は、これらの情報をAIが理解しやすい形式で提供し、信頼性の高い情報源として認識されるような対策を講じることが不可欠です。
本調査が、AI時代におけるEC戦略や情報設計のあり方を見直す一助となれば幸いです。
監修者情報

株式会社PLAN-Bマーケティングパートナーズ
AIマーケティング本部 本部長 出田 晴之
2018年にPLAN-Bに新卒入社。SEOコンサルティング事業部長、デジタルソリューション事業部長を歴任し、2026年にAIマーケティング本部長に就任。大手下着メーカーや大手買取会社など、50社以上のSEOコンサルティングやメディア立ち上げを経験しています。事業戦略などの上位レイヤーからのSEO戦略設計を得意とし、デジタルマーケティング情報メディア「PINTO!」でマーケティング戦略やSEOに関する専門家コラムを多数執筆しています。
PLAN-Bマーケティングパートナーズの「生成AIブランド認識調査サービス」
PLAN-Bマーケティングパートナーズが提供する「生成AIブランド認識調査サービス」は、データに基づいて生成AI上で自社ブランドがどのように認識・推薦されているのかを可視化する調査・分析サービスです。
主要な生成AIを対象に、ブランドの認識状況や推薦され方を多角的に分析し、生成AIが「頻繁に・目立つかたちで・肯定的に」自社ブランドをユーザーに提示する状態を目指します。AI活用構造の変化を正しく理解した上で、AI時代における情報発信やブランド戦略を、より戦略的かつ実践的に設計できるよう支援します。
詳細・お問い合わせはこちらからご覧いただけます。
https://www.plan-b.co.jp/solution/ai/ai_brand/
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株式会社PLAN-Bマーケティングパートナーズ: https://www.pbmp.co.jp/
PLAN-Bグループとして18年以上にわたり培ってきたSEO支援の実績とノウハウを強みに、SEOコンサルティングサービスを提供しています。また、Google Premier PartnerおよびYahoo! JAPANセールスパートナーとしてWeb広告運用代行サービスを展開しています。デジタルマーケティング全般を一括で担い、企業の売上拡大を支援しています。
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会社名: 株式会社PLAN-Bマーケティングパートナーズ
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事業内容: デジタルマーケティング支援事業
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大阪本社: 大阪市西区新町 1-28-3 四ツ橋グランスクエア 6階
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東京本社: 東京都品川区東五反田2-5-9 CIRCLES with 島津山 3階
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代表者: 代表取締役 藤野 真弥
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設立: 2023年8月1日
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note「株式会社PLAN-B公式note」: https://note.com/planb_2003

