JA三井リース、AIで年間1.8万件の見積書登録業務を半減へ!「Ai Workforce」導入で実現する業務効率化の全貌

JA三井リース株式会社(以下、JA三井リース)は、年間約1.8万件に及ぶ見積書登録業務の効率化を目指し、株式会社LayerX(以下、LayerX)が提供するAIプラットフォーム「Ai Workforce」リースソリューションを導入しました。この導入により、従来の作業時間を5割削減、年間で約7,500時間の業務効率化を目指しています。本記事では、このAI導入がもたらす変革について、その背景、導入の決め手、そして今後の展望まで、AI初心者の方にも分かりやすく詳しく解説していきます。

JA三井リースがAi Workforceを導入し、年間1.8万件の見積書登録業務をAI活用により5割削減することを目指すニュースを伝える画像です。

膨大な見積書登録業務が抱えていた課題

JA三井リースでは、年間およそ1.8万件もの見積書をシステムに登録する業務を、約150名の事務担当者が担っていました。この業務は、多岐にわたる物件を取り扱うため、従来からいくつかの大きな課題を抱えていました。

1. 膨大なデータ化作業の負荷

多くの企業で見積書は、その作成元であるサプライヤーによって書式やレイアウトが大きく異なります。JA三井リースの場合も例外ではなく、多様なフォーマットの見積書から、品名や金額といった膨大な数の明細を目で確認し、手作業で正確にシステムへ転記する必要がありました。この手作業は、担当者の大きな負担となっていました。

2. 複雑な判断を伴うコード付与

時には数百行にも及ぶ明細項目について、社内のマスタ表(基準となる一覧表)やルールに照らし合わせて、適切な管理コードを特定し、付与する作業も多大な時間を要していました。このコード付与は、正確な資産管理や会計処理に不可欠なプロセスであり、担当者には高い集中力と専門知識が求められていました。

これらの課題は、業務品質を維持しつつ、いかに効率化を図るかという点で、JA三井リースにとって長年の懸案事項でした。

「Ai Workforce」リースソリューションとは

今回導入された「Ai Workforce」は、LayerXが提供するAIプラットフォームです。このプラットフォームは、「企業と成長を共にする」をコンセプトに開発されており、AIが自律的に判断し行動する「エージェント」と、安定的に業務を処理する「AIワークフロー」を組み合わせることで、単発のタスクだけでなく、連続的で多様な業務の自動化を実現します。これにより、部署ごとのAI活用の「サイロ化」(部署ごとにバラバラにシステムが導入され、連携が取れない状態)を防ぎ、全社的なAI活用を促進します。

特に、PDFやMicrosoft Word、Excel、PowerPointといったドキュメントの処理に特化しており、見積書のような非定型書式(決まったフォーマットではない書式)の書類から、必要な情報を高精度で抽出し、処理する能力に優れています。今回の導入では、この「Ai Workforce」の機能をリース業務に特化させた「リースソリューション」が活用されています。

導入の決め手となった4つの評価ポイント

JA三井リースは、業務品質を維持しながら効率化を実現するため、複数のソリューションを検討し、トライアルを実施しました。その結果、「Ai Workforce」リースソリューションの本格導入を決定した主な評価ポイントは以下の4点です。

1. 従来のOCR製品では実現できなかった高精度の自動転記

多くの企業で文書のデジタル化に用いられるOCR(光学的文字認識)製品は、定型的な書式には強いものの、サプライヤーごとにレイアウトが異なる非定型の見積書からの情報抽出は苦手とする傾向がありました。「Ai Workforce」は、AIが書類の内容を深く理解することで、多種多様なフォーマットの見積書でも非常に高い精度で自動転記できる点が評価されました。現場のユーザーからは「転記の精度が高い」「想定した以上に工数を削減できる」といった声が寄せられています。これにより、人が対応するには多大な時間を要する膨大な明細を含む見積書でも、作業を自動化できることが確認されました。この高精度な自動転記により、年間7,500時間もの作業時間削減という目標達成に大きく貢献すると期待されています。

AI Workforceによる書類処理フローを示す画像です。多様なフォーマットの見積書を高精度で読み取り、AIが抽出・判定したデータを自社フォーマット(Excelなど)に自動生成します。AIの判断根拠や有力な候補も提示され、業務効率化と精度向上を支援します。

2. ユーザーの判断を補助する柔軟な機能

見積書の明細に適切な管理コードを付与する作業は、複雑な判断を伴います。「Ai Workforce」は、AIがコードの「第一候補」だけでなく、「他候補」や、なぜその候補を選んだのかという「判定理由」を併せて提示します。これにより、担当者はAIの提案を参考にしながら、より正確に最終判断を下すことができます。また、通常のルールでは対応できない例外的な見積書をAIが自動で検知し、アラート表示する機能も搭載されています。これにより、見落としを防ぎ、例外的なケースにも適切に対応できる運用が可能になりました。

3. 直感的な操作性

新しいシステムを導入する際、従業員がその使い方を習得するまでに時間がかかることが課題となる場合があります。「Ai Workforce」は、検証に参加したユーザーから「非常にわかりやすいUI(ユーザーインターフェース)で、迷わず操作できる」という声が多数寄せられるほど、直感的な操作性を備えています。これにより、業務の合間でもストレスなく利用でき、システム習熟にかかるコストを最小限に抑えつつ、現場主導での迅速な業務改善を可能にしています。

4. 1ヶ月という短期間かつ高精度での検証

「Ai Workforce」はAIプラットフォームとしての強みを活かし、JA三井リース向けのカスタマイズと検証作業をわずか1ヶ月という短期間で実現しました。プラットフォーム上に構築されたワークフローを基に、現場ユーザーの評価を踏まえた改善と検証のサイクルを高速で回すことで、高い処理精度を達成。これにより、実際の業務に適用するまでの期間を最小限に抑えることができました。

現場の声:JA三井リース 井上部長のコメント

JA三井リース株式会社 業務企画部 部長の井上様は、今回の導入について次のようにコメントしています。

「当社では、リース契約書に添付する物件明細の作成業務において、長年にわたり業務負担の軽減が課題となっていました。これまでにも複数のソリューションを検討・試行してきましたが、サプライヤーごとに見積書の書式が大きく異なるため、非定型書式への対応が難しく、抜本的な効率化には至っていませんでした。今回導入した『Ai Workforce』は、非定型書式に対する高いOCR読取精度を備えている点に加え、AIによる基幹システム上のコード付与やワーニング出力など、実務で求められる水準の処理精度を実現していました。従来のソリューションでは対応が難しかった領域においても、短期間で実用レベルに到達しており、LayerX社の技術力の高さを強く実感しています。今後、当社は『Ai Workforce』のような最先端技術の導入により効率化を進めることで、お客様への提供価値の最大化を推進してまいります。」

このコメントからは、長年の課題であった非定型書式への対応が「Ai Workforce」によって解決され、実用レベルの精度と短期間での導入が評価されていることが分かります。

今後の展望:さらなる業務効率化と価値創造へ

JA三井リースは、「Ai Workforce」の導入を足がかりに、今後さらなる業務効率化と価値創造を目指しています。

1. 基幹システムとの連携強化

まずは、「Ai Workforce」が出力したデータを基幹システム(企業の主要業務を管理するシステム)へ連携する仕組みを構築し、見積書受領から登録までの一連の業務プロセス全体の効率化を推進します。

見積書受領から基幹システム登録までを効率化する業務プロセスが示されています。AI Workforceが自動処理を行い、レビューを経て契約・会計、保険、資産管理などの基幹システムへ登録・活用する一連の流れを説明しています。

2. 幅広いユースケースへの活用

「Ai Workforce」は汎用的なAIプラットフォームであるため、今回の見積書処理に留まらず、他の多様な業務への活用も検討されています。これにより、全社的な業務効率化と新たな価値創造を一層推進していく計画です。

JA三井リースについて

JA三井リースは、JAグループと三井グループを基盤とし、農林水産業から金融、グローバルな事業ネットワークまで、幅広い分野で事業を展開する総合リース会社です。モノ・事業・金融を起点としたソリューション提供を強みとし、DX(デジタルトランスフォーメーション)を重要施策と位置づけ、データとデジタルテクノロジーの活用により、営業・業務・経営管理の各領域で変革を進めています。迅速で柔軟な意思決定と革新的なサービス提供を目指し、お客様への提供価値最大化を図っています。

  • 設立:2008年4月

  • 代表者:代表取締役 社長執行役員 新分 敬人

  • 所在地:東京都中央区銀座8-13-1 銀座三井ビルディング

  • コーポレートサイト:https://www.jamitsuilease.co.jp/

株式会社LayerXについて

LayerXは、「すべての経済活動を、デジタル化する。」をミッションに掲げるAIカンパニーです。バックオフィス向けAIクラウド「バクラク」事業、Fintech事業、そしてエンタープライズ向けAIプラットフォーム「Ai Workforce」事業など、複合的な事業を通じて日本の社会課題を解決し、AIの力で人々の創造力がより発揮される未来を創造しています。

  • 設立:2018年8月

  • 代表者:代表取締役CEO 福島良典 / 代表取締役CTO 松本勇気

  • 所在地:東京都中央区築地1-13-1 銀座松竹スクエア5階

  • コーポレートサイト:https://layerx.co.jp/

Ai Workforce (エーアイ ワークフォース)について

「Ai Workforce」は、企業と成長を共にするAIプラットフォームです。自律的に判断・行動するエージェントと、安定的に処理を行うAIワークフローを組み合わせることで、単発のタスク処理にとどまらず、連続的で多様な業務の自動化を実現します。1つのプラットフォーム上で異なる部署の幅広い業務をカバーできるため、AI活用の「サイロ化」を防ぎます。PDFやMicrosoft Word、Excel、PowerPoint等のドキュメント処理に特化しており、生成AIでの処理に限らず、カスタマイズしたExcelテンプレートへの転記や機密情報のマスキングなど、多彩なモジュールを備えています。ドキュメントの検索機能も充実しており、社内に散在するナレッジやノウハウを利用者がアクセスしやすい形で蓄積・共有することができます。

まとめ

JA三井リースによる「Ai Workforce」リースソリューションの導入は、年間1.8万件もの見積書登録業務における長年の課題をAIの力で解決し、大幅な時間削減と業務効率化を実現する画期的な取り組みです。非定型書式への高精度な対応、ユーザーの判断を補助する柔軟な機能、直感的な操作性、そして短期間での導入・検証といった「Ai Workforce」の強みが、今回の成功の鍵となりました。今後、基幹システムとの連携強化や、他の業務へのAI活用も進められることで、JA三井リース全体の生産性向上と、お客様への提供価値の最大化が期待されます。AI技術の進化が、企業の働き方をいかに変革し、未来を創造していくのか、今後の展開に注目が集まります。

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