北海道建設業界の未来を拓く!クロスティホールディングスが2040年カーボンニュートラルを宣言、先進的なGXモデルを構築

北海道建設業界の未来を拓く!クロスティホールディングスが2040年カーボンニュートラルを宣言、先進的なGXモデルを構築

CROSSTY HOLDINGS ECOTECのオフィスビル

北海道札幌市に本社を置く株式会社クロスティホールディングスは、グループの中核企業である株式会社エコテックの主要拠点を対象に、温室効果ガス(GHG)排出量(Scope1・Scope2)の可視化を完了し、その分析結果に基づいて2030年および2040年に向けた脱炭素ロードマップを策定したことを発表しました。この取り組みにより、同グループは2040年までにカーボンニュートラルを達成することを正式に宣言しています。

この先進的な取り組みは、北海道の建設業界におけるGX(グリーン・トランスフォーメーション)推進の実践モデルとして、大きな意義を持つと注目されています。気候テック企業であるエコウル株式会社のGX伴走支援サービスを活用することで、エネルギー使用量の分析から排出量算定、そして具体的な改善施策の設計まで一貫して実施されました。

GX(グリーン・トランスフォーメーション)とは?なぜ今、注目されるのか

AI初心者の方にも分かりやすく説明すると、GX(グリーン・トランスフォーメーション)とは、経済成長と環境保護を両立させるための変革を指します。具体的には、企業活動や社会システム全体を、化石燃料に依存しないクリーンなエネルギーへと転換し、温室効果ガスの排出量を大幅に削減していく取り組みのことです。

地球温暖化が深刻化する中で、世界中で脱炭素社会への移行が加速しています。企業にとって、GXは単なる環境対策ではなく、持続的な成長を実現するための重要な経営戦略となっています。新しい技術やビジネスモデルを導入することで、エネルギーコストの削減、新たな市場の開拓、企業イメージの向上など、多くのメリットが期待できます。特に、サプライチェーン全体での排出量削減が求められる現代において、GXへの取り組みは企業の競争力を左右する要素となりつつあります。

カーボンニュートラルとは?2040年目標の持つ意味

カーボンニュートラルとは、「温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させ、実質的な排出量をゼロにすること」を意味します。つまり、人間活動によって排出される二酸化炭素などの温室効果ガスを、植林による吸収や、排出削減技術によって相殺し、地球全体の温室効果ガス濃度を増やさない状態を目指すものです。

多くの国や企業が「2050年カーボンニュートラル」を目標に掲げていますが、クロスティホールディングスが「2040年カーボンニュートラル」を宣言したことは、より早期の達成を目指す強い意志と、先進的な取り組みを示すものです。これは、建設業界という、エネルギー消費や資材調達において温室効果ガス排出量が大きくなりがちな分野において、特に挑戦的で意義深い目標と言えるでしょう。

建設業界で高まるGHG削減要求と北海道特有の課題

建設業界は、資材の製造、輸送、建設現場での機械稼働、建物の運用に至るまで、サプライチェーン全体で多くの温室効果ガスを排出する特性を持っています。近年、主要な取引先である大手ハウスメーカーなどから、サプライチェーンを構成する協力会社に対して、GHG排出量の算定や削減計画の提示を求める動きが強まっています。

これは、大手企業が自社の排出量だけでなく、原材料の調達から製品の廃棄に至るまでの間接的な排出量(Scope3)も含む形で、脱炭素経営を推進しているためです。このような状況において、建設を請け負う企業も、GHG排出量の把握と削減方針の整備が、企業評価の重要な指標となりつつあります。

北海道ならではの気候と課題

クロスティホールディングスの拠点である北海道には、地域特性に起因するGHG排出量増加の課題があります。特に、厳冬期には暖房需要が非常に高まり、それに伴うエネルギー消費が増加します。また、広大な土地での事業展開には、多くの車両移動が伴い、車両燃料の使用量も多くなりがちです。これらの地域特有の要因が、GHG排出量を増やす一因となっています。

一方で、GHG排出量の算定や削減計画の策定には、専門的な知識とノウハウが求められます。多くの中小企業にとって、これを独力で対応することは容易ではありません。クロスティホールディングスは、こうした環境変化を踏まえ、グループ全体でGXを推進するための基盤整備を進め、組織として持続的に環境対応を行える体制構築に取り組んでいます。

クロスティホールディングスの先進的な取り組み概要

クロスティホールディングスは、電気設備工事会社のエコテックを中心に9社(ホールディングス含む)で構成される建設・設備グループです。今回のGHG排出量可視化は、売上・社員数ともにグループ最大規模であるエコテックの全拠点(北海道札幌市・苫小牧市、宮城県仙台市、埼玉県川口市)を対象に実施されました。この取り組みは、北海道の建設業界においても先進的な事例であり、ここまで体系的に可視化と長期計画策定を行った事例は希少であると評価されています。

このプロジェクトにおいて、クロスティホールディングスは気候テック企業であるエコウル株式会社が提供する中小企業向けGX伴走支援サービスを活用しました。これにより、以下の手順で脱炭素経営の基盤が構築されました。

  1. エコテック全拠点の電力・燃料データを収集・整理
  2. Scope1-2排出量を算定
  3. 拠点別の原単位(売上あたりの排出量)を分析し、排出構造を可視化
  4. 可視化データをもとに2030年・2040年のGXロードマップを策定

策定された施策は、省エネ運用、再生可能エネルギー電力への切替、暖房・給湯設備の電化、車両のEV(電気自動車)化、オフセットの活用など、実行性の高いものから順に整理されています。

GHG排出量可視化の詳細と具体的な成果

今回の取り組みにより、エコテックの2024年度におけるScope1-2排出量は約447.77 t-CO₂であることが可視化されました。この排出量のうち、Scope1が約8割、Scope2が約2割を占めていると分析されています。

2024年度のScope1-2排出量の月次推移を示す棒グラフ

Scope1・Scope2とは?

ここで、AI初心者の方にも分かりやすいように、温室効果ガス排出量の「Scope」について簡単に説明します。

  • Scope1: 事業者自らによる温室効果ガスの直接排出を指します。具体的には、自社工場や社用車で燃料を燃やす際に発生する排出などがこれにあたります。

  • Scope2: 他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出を指します。例えば、電力会社から購入した電気を使う際に発生する排出などがこれにあたります。

  • Scope3: Scope1とScope2以外の、事業者の活動に関連する他社の排出を指します。原材料の調達、製品の輸送、従業員の通勤、製品の使用・廃棄など、サプライチェーン全体で発生する間接的な排出がこれに該当します。

温室効果ガス排出量の算定・報告に関するスコープ1、スコープ2、スコープ3のバリューチェーン図

今回のクロスティホールディングスの取り組みでは、Scope1とScope2の排出量を詳細に把握しました。これは、自社の直接的な排出源と、購入するエネルギーによる排出源を明確にし、削減目標を立てる上で非常に重要な第一歩となります。

参考:環境省サプライチェーン排出量算定の考え方 https://www.env.go.jp/earth/ondanka/supply_chain/gvc/estimate.html

段階的な目標設定と具体的な施策

可視化された排出データに基づき、以下の長期目標が設定されました。

  • 2030年: Scope2排出量ゼロ(再生可能エネルギー化100%)を達成

  • 2040年: グループとしてカーボンニュートラルを実現

これらの目標達成に向けて、省エネ運用の強化、再生可能エネルギー電力への切替、暖房・給湯機器の電化、車両のEV化、そして削減しきれない排出をカーボンクレジットなどで相殺するといった、段階的な施策が計画されています。これにより、現場への負担を抑えながら、無理なく目標達成を目指す計画です。

さらに、拠点別に原単位(売上あたりの排出量)を算出したことで、「燃料使用量が多い拠点は改善効果が大きい」といった傾向が明確になりました。これにより、各拠点に合わせた施策の優先度を整理し、短期・中期・長期で無理なく取り組める具体的な計画として落とし込むことが可能になりました。

株式会社エコテック 代表取締役 今 雅教氏

株式会社エコテックの代表取締役である今 雅教氏は、今回の取り組みについて以下のように述べています。

「当グループの中核企業であるエコテックを対象にGHG排出量を可視化し、2040年カーボンニュートラルを目指す明確な計画を策定しました。エコテックの主要取引先である大手ハウスメーカーでは、2027年から排出量削減の義務化が始まる見込みであり、請負企業である私たちにとっても早期の対応が欠かせません。
今回、エコウルと連携することを決めたのは、スタートアップながらGX分野の先駆者として確かな実績を有しており、その知見に期待したためです。北海道の建設業は地域特性から排出量の改善余地が大きく、今回の取り組みはグループの競争力強化にもつながると考えています。これを機に、9社グループ全体でGXを推進し、地域社会にとって持続可能な建設業のモデルを示していきたいと考えています。」

エコウル株式会社との連携とその役割

今回のプロジェクトにおいて、クロスティホールディングスを支援したのが、気候テック企業であるエコウル株式会社です。エコウルは「脱炭素が当たり前の世界を実現する」ことをミッションに掲げ、企業やプロジェクトのGX推進を支援しています。

エコウルのGX伴走支援サービスは、中小企業がGHG排出量の算定や削減計画の策定を効率的かつ効果的に進めるための包括的なサポートを提供します。具体的には、データ収集から排出量算定、改善施策の設計までを一貫して支援することで、専門知識が不足しがちな企業でも、スムーズに脱炭素経営へ移行できるよう手助けしています。

エコウルは、排出量削減・吸収プロジェクト用の国産デジタルMRVプラットフォーム「Ecoulu DMRV」を展開しており、カーボンクレジット市場に精通した独自開発のAIを活用しています。このAI技術により、データ収集からクレジット量算定、報告書生成プロセスを自動化し、データの信頼性向上、MRV(計測・報告・検証)コスト削減、早期収益化を実現しています。さらに、創出されたカーボンクレジットの買取・管理までを一貫して支援することで、企業が安心して脱炭素化に取り組める環境を整えています。

エコウル株式会社 代表取締役社長 江森 靖紘氏

エコウル株式会社 代表取締役社長の江森 靖紘氏は、今回の取り組みについて次のようにコメントしています。

「北海道の建設業は、排出構造が明確で改善余地の大きい分野です。クロスティホールディングス様との取り組みでは、データに基づいて実効性の高いGXモデルを構築することができました。今後も、地域企業が無理なくGXに取り組める仕組みづくりを進め、“脱炭素が当たり前の世界”をともに創っていきたいと考えています。」

エコウル株式会社の概要

  • 会社名:エコウル株式会社(Ecoulu, Inc.)

  • 代表者:代表取締役社長 江森 靖紘

  • 所在地:東京都千代田区丸の内1丁目6-5 丸の内北口ビルディング

  • URL:https://www.ecoulu.com/

クロスティホールディングスの今後の展望と地域社会への貢献

クロスティホールディングスは、今回のエコテックでの取り組みを皮切りに、グループ全体でGX体制を強化し、事業活動の脱炭素化を推進していく方針です。電気・給排水・建築といった生活インフラの設計・施工を通じて地域社会の基盤を支える同グループは、環境負荷の低減や省エネ化に資する技術の提供も推進しています。

今回の先進的なGXモデルの構築は、北海道における建設業界全体の脱炭素化を加速させる可能性を秘めています。地域特性に応じた具体的な対策と、専門企業の支援を組み合わせることで、中小企業でも着実にカーボンニュートラルへと向かう道筋を示すものとなるでしょう。

株式会社クロスティホールディングスの概要

  • 会社名 :株式会社クロスティホールディングス

  • 所在地 :札幌市東区北37条東15丁目1-1

  • 事業内容:建設・電気設備工事を中心とした9社グループの統括

  • 代表者 :代表取締役 林 秀樹

  • TEL :011-751-0133

  • HP : https://www.crossty-hd.ne.jp

株式会社エコテックの概要

  • 会社名 :株式会社エコテック

  • 代表者 :代表取締役 今 雅教

  • TEL :011-751-1616

  • HP : https://www.ecotec.ne.jp

まとめ:持続可能な建設業の未来へ

クロスティホールディングスによる2040年カーボンニュートラル宣言と、エコテックでの先進的なGXモデル構築は、北海道の建設業界だけでなく、全国の中小企業にとっても大きな示唆を与えるものです。GHG排出量の可視化から具体的なロードマップ策定、そして気候テック企業との連携による実行まで、一連のプロセスは、持続可能な社会の実現に向けた確かな一歩と言えるでしょう。

今後、クロスティホールディングスがグループ全体でGXを推進し、地域社会にとって持続可能な建設業のモデルを示していくことに、大きな期待が寄せられています。このような取り組みが全国に広がることで、「脱炭素が当たり前の世界」の実現が、より現実的なものとなるでしょう。

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