マクニカがRTI Connext DDSを国内モビリティ領域に展開!SDV・自動運転・ADAS開発を加速するリアルタイム分散通信ミドルウェアの革新と独自サポート

マクニカがRTI Connext DDSで次世代モビリティ開発を加速!

現代の自動車は、単なる移動手段から「走るコンピュータ」へと進化を遂げています。特に、ソフトウェアの力でその機能や価値が大きく変わる「Software Defined Vehicle(SDV)」、そして私たちの運転を助け、将来は完全に自動で走行する「自動運転」、さらに安全性を高める「先進運転支援システム(ADAS)」といった次世代モビリティの開発が世界中で加速しています。

このような革新的なモビリティの開発を支える重要な技術として、株式会社マクニカは、リアルタイム通信技術の専門企業であるReal-Time Innovations, Inc.(RTI)と国内代理店契約を締結し、RTIの主力製品であるDDS(Data Distribution Service)準拠のリアルタイム分散通信ミドルウェア「RTI Connext DDS製品」の提供を国内モビリティ領域向けに開始することを発表しました。マクニカは、この製品の提供に加え、独自のエンジニアリングサポートとフルフィルメント力を組み合わせることで、次世代モビリティ開発の加速に貢献します。

従来の車載開発が抱えていた課題

これまでの自動車開発は、特定のハードウェアに特化した「ウォーターフォール型」と呼ばれる開発手法が主流でした。これは、企画から設計、製造、テストといった工程を順番に進めるスタイルで、一度決めた仕様を途中で変更することが難しいという特徴があります。そのため、新しいアプリケーション機能を追加したり、ソフトウェアを更新したりする際に、厳密なプロセスに従わなければならず、長い開発期間が必要でした。これは、未来の市場ニーズを予測しながら開発を進めるという不確実性を伴います。

また、自動運転やADAS機能が高度化するにつれて、自動車に搭載されるセンサーや電子制御ユニット(ECU)、高性能コンピュータの間で、非常に大量のデータを「リアルタイム」で処理する必要が出てきました。しかし、従来の車載システムでは、データが届くまでの遅延(レイテンシ)が大きかったり、新しい機能を柔軟に追加することが難しかったりする課題がありました。さらに、自動車が量産された後も、無線通信を通じてソフトウェアを更新する「OTAアップデート」への対応や、自動車の機能安全に関する国際規格である「ISO 26262」への対応も複雑化しており、開発者にとって大きな負担となっていました。

RTI Connext DDSが次世代モビリティ開発にもたらす変革

RTIは、30年以上にわたる市場導入実績と、200万台を超える量産車両への搭載実績を持つ、リアルタイム通信技術のリーディングカンパニーです。世界のDDS市場で70%以上の高いシェアを誇り、その技術は車載分野だけでなく、医療、交通、エネルギー、防衛、スマートシティなど、社会インフラを支える基盤として世界中で活用されています。

RTI Connext DDS製品は、次世代モビリティ開発が抱えるこれらの課題を解決するための強力なソリューションを提供します。

1. ソフトウェアとハードウェアの分離(デカップリング)

RTI Connext DDSは、ソフトウェアとハードウェアを「デカップリング(分離)」する機能を持っています。これは、スマートフォンのアプリとOS(オペレーティングシステム)の関係に似ています。アプリは様々なスマホで動くように、ソフトウェアも特定のハードウェアに依存せず、独立して開発・更新できるようになります。これにより、ソフトウェア資産の再利用性が高まり、開発の効率が大幅に向上します。

2. 高い信頼性と安全性

DDSは、リアルタイムに大量のデータを、確実に、そして安全にやり取りするための国際標準規格です。RTI Connext DDSは、このDDSに準拠しており、「リアルタイム性(瞬時にデータを処理する速さ)」「高信頼性(データの欠損なく確実に届ける)」「安全性(誤動作やサイバー攻撃からシステムを守る)」「拡張性(システム規模の拡大に柔軟に対応できる)」といった特徴を兼ね備えています。特に、自動車の機能安全規格であるISO 26262 ASIL-Dにも対応しており、高度な安全性要求に応えることができます。

3. 開発コスト削減と期間短縮、継続的なOTAアップデート

RTI Connext DDSが持つ「QoS(Quality of Service)機能」は、通信の品質(速度、遅延、安定性など)を保証するための技術であり、これにより重要なデータの優先順位付けや、通信の信頼性を細かく設定できます。また、強力なセキュリティ機能も備わっているため、システムの安全性を確保しながら、開発コストの削減や開発期間の短縮が期待できます。さらに、ソフトウェアとハードウェアが分離されているため、量産後のOTAアップデートを容易に実現し、常に最新の機能を提供し続けることで、自動車の市場競争力を強化することが可能になります。

4. SDV、自動運転、ADAS、Vehicle OS開発への貢献

RTI Connext DDS製品は、以下の分野で活用され、自動車の電気・電子構成(E/Eアーキテクチャ)を大きく変革します。

  • 自動車のE/Eアーキテクチャ進化:従来の複雑な配線から、ゾーンアーキテクチャやセントラルアーキテクチャといった、よりシンプルで柔軟な構造への移行を可能にします。

  • SDV開発:ソフトウェアによって自動車の機能や価値が定義されるSDVにおいて、分散したソフトウェアコンポーネント間のリアルタイム通信基盤を提供します。

  • Vehicle OS開発:スマートフォンのOSのように、自動車全体の機能を管理し、ソフトウェアの更新や機能追加を可能にする「Vehicle OS」の中核技術として機能します。

これらの技術により、自動車の販売後も車載ソフトウェアの追加や変更が容易になり、車両の商品価値を継続的に高めることが可能になります。

マクニカによるモビリティ領域への独自トータルサポート

マクニカは、長年にわたり技術商社として、車載市場向けに半導体やその上で動作するソフトウェアの提供、開発支援、サポートに携わってきました。この経験を通じて培われた高い技術力と、車載半導体、リアルタイムOS、ミドルウェア、開発環境までを一貫して提供できる「フルフィルメント力」がマクニカの強みです。

マクニカは、この強みを活かし、RTI Connext DDS製品の導入検討段階から、実際に製品が量産されるまでを「一気通貫」でサポートします。これにより、お客様は安心してRTI Connext DDS製品を導入し、次世代モビリティの開発をスムーズに進めることができます。

RTI Connext DDS製品の主要ツール紹介

RTI Connext DDS製品群には、開発を強力に支援する様々なツールが含まれています。ここでは、その一部をご紹介します。

1. Admin Console

Admin Console

Admin Consoleは、DDSシステム全体の状況を「見える化」し、監視・管理するためのツールです。システム内でデータがどのように流れているか、どの部分で問題が発生しているかなどを一目で把握できます。これにより、開発中のデバッグ作業や、稼働中のシステムの安定運用に大きく貢献します。

2. System Designer

System Designer

System Designerは、GUI(Graphical User Interface)ベースでDDSシステムの設計や構成を行えるツールです。複雑な設定も視覚的に操作できるため、開発者は直感的にシステムを構築できます。リアルタイムでの検証機能や、状況に応じたガイダンスも提供され、設計作業の効率化と品質向上をサポートします。

3. Code Generator (rtiddsgen)

Code Generator (rtiddsgen)

Code Generator (rtiddsgen)は、IDL(Interface Definition Language)やXMLで定義したデータ型から、各プログラミング言語に対応したサポートコードを自動で生成するツールです。これにより、開発者は手作業でコードを書く手間を省き、開発時間を大幅に短縮できます。また、自動生成されたコードは品質が高く、エラーを減らすことにもつながります。

4. Connext AI

Connext AI

Connext AIは、RTIが持つ膨大なドキュメント、トレーニング資料、実例、データモデル、専門知識を学習したAIアシスタントです。開発者は、このAIアシスタントを通じて、RTI Connext DDSに関する疑問を解決したり、開発のヒントを得たりすることができます。AIの力を借りることで、開発効率がさらに向上するでしょう。

5. RTI Perftest

RTI Perftest

RTI Perftestは、Connext DDSアプリケーションのパフォーマンスを測定するためのツールです。具体的には、データの処理量(スループット)や、データが処理されるまでの遅延時間(レイテンシ)などを詳細に分析できます。これにより、開発者はシステムのボトルネックを発見し、性能を最適化するための改善点を見つけることができます。

まとめ

マクニカが国内モビリティ領域向けにRTI Connext DDS製品の提供を開始したことは、日本のSDV、自動運転、ADASといった次世代モビリティ開発において、大きな一歩となるでしょう。従来の開発手法が抱えていた課題を、リアルタイム分散通信ミドルウェアの力で解決し、ソフトウェアとハードウェアの分離による柔軟性、高信頼性、そして継続的なアップデートを可能にします。

マクニカの長年にわたる技術商社としての経験と、RTIのDDS技術が融合することで、日本の自動車産業はさらなる進化を遂げ、世界をリードするモビリティ社会の実現がきっと加速するでしょう。マクニカは、この革新的な技術と独自のトータルサポートを通じて、次世代モビリティ開発の最前線を力強く支援していきます。

【製品の詳細はこちら】
https://www.macnica.co.jp/business/maas/products/148811/

【株式会社マクニカについて】
www.macnica.co.jp

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