AI・DX時代に不可欠な「データの共通言語」DMBOKとは?データマネジメントの教科書が無料公開
現代ビジネスにおいて、AI(人工知能)やDX(デジタルトランスフォーメーション)といった言葉はもはや日常的なものとなりました。これらの技術を最大限に活用し、企業競争力を高めるためには、質の高いデータとその適切な管理が不可欠です。しかし、多くの企業では「自社のデータをどう活用すれば良いのか」「部署ごとに管理方法が異なり、全体像が把握できない」といった悩みを抱えています。
このような状況を解決するための強力な指針となるのが、DMBOK(Data Management Body of Knowledge)です。DMBOKは、データマネジメントに関する知識体系を体系的に整理した「教科書」のような存在であり、データ活用を真剣に進めたいと考える企業にとって、まさに「データの共通言語」として機能します。
この度、DMBOKの基本概念から実務での応用、そして日本企業の現場における具体的な使い方までを分かりやすく解説した「データマネジメントの教科書」が無料公開されました。本資料は、データマネジメントに関心がある方や、自社のデータ活用に課題を感じている方にとって、強力な味方となるでしょう。

DMBOKの基礎知識:なぜ今、注目されるのか
DMBOKの定義とDAMA International
DMBOKは、データマネジメントに関する国際的な知識体系ガイドであり、データマネジメントのベストプラクティス、役割、成果物、指標などを整理したものです。この知識体系は、データ専門家の国際非営利団体であるDAMA Internationalによって策定されました。
DMBOKの目的は、特定のベンダーや技術に依存しない「共通言語」をデータマネジメントの世界に提供することにあります。これにより、組織横断でデータに関する共通のフレームワークや用語を使用できるようになり、あらゆる業種や業界で適用可能な「標準モデル」として活用されています。
初版は2010年に発行され、その後、現在の「DMBOK2」が2017年にリリースされました。DMBOK2は、データマネジメントの全体像をより包括的に捉え、現代のデータ活用ニーズに応える内容となっています。
DX・AI時代にDMBOKが必要とされる理由
AIやDXの推進には、質の高いデータが不可欠です。しかし、多くの企業ではデータがサイロ化(部署ごとに分断されて管理されている状態)していたり、データの品質が低かったり、誰がどのデータを管理しているのか分からないといった問題に直面しています。このような状況では、どれだけ優れたAIツールを導入しても、期待する成果を得ることは困難です。
DMBOKは、これらの課題を解決するための羅針盤となります。データガバナンス(データに関する意思決定の仕組み)やデータアーキテクチャ(データの流れや保管場所の設計)を始めとする、データマネジメントの各領域を体系的に学ぶことで、企業は以下のようなメリットを享受できます。
-
共通認識の形成: 部署間でバラバラだったデータに関する認識を統一し、組織全体で同じ「データの共通言語」を話せるようになります。
-
データ品質の向上: データの正確性、一貫性、完全性を確保し、AIや分析の基盤となるデータの信頼性を高めます。
-
効率的なデータ活用: 必要なデータがどこにあり、誰が責任を持っているかを明確にすることで、データを探す手間を省き、分析や意思決定のスピードを向上させます。
-
リスクの低減: データセキュリティやプライバシー保護の観点から、適切な管理体制を構築し、データに関するリスクを最小限に抑えます。
DMBOKは、まさにAI・DX時代において、企業がデータを戦略的な資産として活用するための「地図」と「羅針盤」を提供するものと言えるでしょう。
DMBOKが描くデータマネジメントの全体像:11のナレッジエリア
DMBOK2では、データマネジメントを11の主要なナレッジエリア(知識領域)に分類し、それぞれの領域がどのように連携し、全体として機能するのかを示しています。これらの領域を理解することが、包括的なデータマネジメント戦略を構築する上で重要です。

コアとなるデータガバナンスとデータアーキテクチャ
データマネジメントの中心にあるのが、データガバナンスとデータアーキテクチャです。
-
データガバナンス: データに関する意思決定のルールや責任を定める仕組みです。誰がどのようなデータを管理し、どのように利用するのか、といったポリシーや標準、データスチュワード(データの責任者)の役割などを明確にします。これが不明確だと、データ関連のプロジェクトが停滞する大きな原因となります。
-
データアーキテクチャ: データの流れ、保管場所、処理方式などを企業全体で設計することです。まるで企業の「情報動脈」を設計するように、事業戦略、データ戦略に基づいて、データの全体像を構築します。これにより、データがどこにあり、どのように活用されているかを一目で把握できるようになります。
日々の運用を支える品質・セキュリティ・統合・ストレージ
これらの領域は、日々のデータ運用を支え、データの信頼性と安全性を確保するために重要です。
-
データ品質マネジメント: データの正確性、完全性、一貫性などを確保するためのプロセスです。データ入力時のエラー防止、定期的なデータクレンジング(データの修正・整形)などを行い、信頼できるデータを提供します。
-
データセキュリティマネジメント: データの機密性、完全性、可用性を保護するための仕組みです。不正アクセスからの保護、データの暗号化、アクセス権限の管理など、データ漏洩や改ざんのリスクを低減します。
-
データ統合と相互運用性マネジメント: 異なるシステムやデータベースに散らばるデータを連携・統合し、一貫性のある情報として利用できるようにする技術です。これにより、部署間のデータ連携がスムーズになり、より広範なデータ分析が可能になります。
-
データストレージと運用マネジメント: データの保管場所(データベース、データウェアハウス、データレイクなど)の選定、バックアップ、リカバリ計画、パフォーマンス監視など、データの物理的な管理と運用に関する領域です。適切なストレージ管理は、データの可用性と効率的なアクセスを保証します。
価値を生み出すマスタデータ・メタデータ・BI/アナリティクス
これらの領域は、データをビジネス価値に変換するために不可欠です。
-
マスタデータマネジメント(MDM): 顧客、製品、取引先など、企業活動の基盤となる重要なデータを一貫して管理する仕組みです。例えば、同じ顧客データが複数のシステムで異なる表記になっていると、正確な顧客分析ができません。MDMはこのような問題を解決し、データの信頼性を高めます。
-
メタデータマネジメント: 「データについての情報」を管理することです。例えば、あるデータの意味、どこから来たのか(データリネージ)、更新頻度、所有者などがメタデータにあたります。データカタログやデータ辞書を整備することで、利用者はデータの背景を理解し、適切に活用できるようになります。
-
ビジネスインテリジェンス(BI)とデータアナリティクスマネジメント: 収集・統合されたデータを分析し、ビジネス上の意思決定に役立つ洞察を得るための活動です。データレイクハウスやセルフサービスBIツールを活用することで、「データ民主化」を推進し、必要な人が必要な情報にいつでもアクセスできる環境を構築します。
DMBOKに基づくデータマネジメントの実践方法
DMBOKの知識を現場で活かすためには、具体的な進め方が重要です。無料公開された教科書では、以下のステップが推奨されています。
自社のデータマネジメント成熟度を診断するステップ
まずは、自社のデータマネジメントがどの段階にあるのかを客観的に評価することから始めます。データの管理体制、品質、活用状況などを診断し、強みと弱みを明確にすることで、どこから手を付けるべきかが見えてきます。
スモールスタートで「実感できる成果」を出すロードマップ
データマネジメントは一朝一夕で完成するものではありません。まずは、解約率の改善、営業予測精度の向上、在庫最適化など、具体的な改善KPI(重要業績評価指標)を明確にし、小さな範囲(特定の事業やプロダクト)でパイロットプロジェクトを実施することをお勧めします。短期間で「実感できる成果」を出すことで、組織内の理解と協力体制を築き、次のステップへと繋げます。
失敗しないためのガバナンス設計とステークホルダーの巻き込み方
データマネジメントの成功には、適切なガバナンス設計と、関連する部署や役職者(ステークホルダー)の巻き込みが不可欠です。誰がどのような責任を持つのかを明確にし、定期的なコミュニケーションを通じて、データ活用の重要性を共有することで、組織全体としてデータドリブンな文化を醸成していくことができます。
データ活用をさらに加速させる!パタンナー提供の無料資料
株式会社パタンナーは、DMBOKの教科書以外にも、データ活用を支援する様々な無料資料を提供しています。これらは、データ活用初心者からDX担当者まで、幅広い層に役立つ内容です。
データ活用お役立ち資料3点セット
データ活用をゼロから始める方や、データ活用に関する基礎知識を網羅したい方におすすめの資料です。データ活用に関する実態調査レポート、覚えておきたい重要用語集、データ活用とデータカタログのパーフェクトガイドが含まれています。

大人気パーフェクトガイド3点セット
「データ」と「AI」の理解を深めたい方向けの決定版です。生成AIとデータ戦略に必要なナレッジを完全に網羅しており、機械学習、データ活用、データカタログ、そしてマーケティングにおける生成AI活用について詳しく解説しています。

Excel×AIで実現するデータ分析入門書3点セット
日常業務でExcelを使用している方が、ChatGPT、Copilot、PythonといったAIツールをデータ分析にフル活用するための入門書です。現場で使えるベストプラクティスが満載で、データ分析のスキルアップを目指す方に最適です。
Excel×AIで実現するデータ分析入門書3点セットをダウンロードする

データ活用を「誰もが簡単に」するデータカタログ「タヅナ」
株式会社パタンナーは、データマネジメントの知識だけでなく、その実践を支援するツールとして、データカタログ「タヅナ」を提供しています。データカタログはこれまで、情報システム部やデータ分析のプロが使う専門的なソフトウェアというイメージがありました。「タヅナ」は、どんな企業でも、どんな職種でも、素早く簡単に使えるように再発明された画期的なツールです。
POINT①:設計書を自動でつくる
BIツールで作成されたダッシュボードの指標の意味が分からなかったり、表示されている数値が正しいか疑問に思ったりした経験はありませんか?「タヅナ」は、これらの疑問を解消します。データに関する設計書を自動で作成し、誰が見てもデータの内容が一目瞭然になるようサポートします。これにより、データの透明性が高まり、誤解や誤用を防ぐことができます。

POINT②:データの背景を理解する
データは数字の羅列だけではありません。そのデータが誰によって作成され、どのような意図で使われているのか、その背景を理解することが重要です。「タヅナ」は、データだけでなく、そのデータに詳しい「人」を探すことができます。誰がどのようなデータ資産(データ、ダッシュボード、用語と定義)に精通しているのか、データに関して誰とどのようなコミュニケーションを取っているのかを個人単位で把握することが可能です。これにより、データに関する疑問をすぐに解決できるだけでなく、人材配置の最適化にも活用できます。

POINT③:基盤を作る前に活用する
データ基盤の整備は、多くの労力と時間を要します。しかし、せっかく構築したデータ基盤が、全社員に十分に利用されないというケースも少なくありません。「タヅナ」は、データ基盤を構築する前に、どのようなデータが必要とされているのかを具体的に把握できるよう、データカタログを再発明しました。現場のニーズを吸い上げ、本当に必要なデータから整備を進めることで、開発部門とビジネス部門が一体となり、無駄なく効率的なデータ活用を実現します。

DX推進の鍵を握る!『会社のデータを”誰もが使えるデータ”に変える データカタログという魔法』
株式会社パタンナー代表の深野嗣氏による著書『会社のデータを”誰もが使えるデータ”に変える データカタログという魔法』は、DX推進に欠かせないデータカタログの重要性を日本で初めて解説した一冊です。

本書は、各部署でバラバラに管理されているデータを全社共通の資産として活用するための実践的な手法を、ストーリー形式で分かりやすく解説しています。営業出身の主人公がDX推進室に異動し、データカタログを武器に社内変革に挑む成長物語を通じて、専門知識がない方でもデータ活用の本質を学ぶことができます。
本書の主な内容
-
第1章 データカタログとの運命の出会い
-
第2章 今さら聞けない、データ活用の基礎知識と専門用語
-
第3章 データカタログで「こんなこともできるの!?」と思わず声が出た
-
第4章 データカタログを使って、部署の壁を越えた「見える化」に挑んだ
-
第5章 分析のプロ(鬼)にデータカタログ(金棒)を使ってもらった
-
第6章 データカタログがビジネス部門とIT部門を一つにした
-
第7章 データカタログで、経営陣に「DXの成果」を数字で見せた
-
第8章 データカタログという魔法 〜それでも、データカタログを使わないあなたへ〜
データカタログがどのようにビジネス部門とIT部門をつなぎ、DXの成果を可視化するのか、その具体的な道のりが描かれています。データ活用を推進したいと考えるすべての人にとって、必読の一冊と言えるでしょう。
まとめ:DMBOKを学び、データ活用を推進するために
AI・DX時代において、データは企業にとって最も重要な資産の一つです。DMBOKは、そのデータを適切に管理し、最大限に活用するための体系的な知識とフレームワークを提供します。今回無料公開された「データマネジメントの教科書」は、DMBOKの基本から実践までを網羅しており、データ活用に課題を抱える多くの企業にとって、その解決の糸口となるはずです。
DMBOKの知識を習得し、データカタログ「タヅナ」のようなツールを活用することで、企業はデータのサイロ化を解消し、データ品質を向上させ、組織全体でデータドリブンな意思決定を実現できるでしょう。これにより、AIやDXの真の価値を引き出し、持続的な成長へと繋げていくことが期待されます。
関連リンク
-
DMBOKとは?AI時代に欠かせない『データの共通言語』データマネジメントの教科書: <https://tazna.io/contents-dmbok-datamanagement-2>
-
パタンナーの提供する人気のコンテンツ: <https://tazna.io/resources/dl>
-
データ活用お役立ち資料3点セット: <https://tazna.io/contents-set-of-3-useful-data>
-
パーフェクトガイド3点セット: <https://tazna.io/contents-set-of-3-perfectguide-data-and-ai>
-
Excel×AIで実現するデータ分析入門書3点セット: <https://tazna.io/contents-set-of-3-dataanalysis-using-excel>
-
世界で一番はじめやすいデータカタログ「タヅナ」: <https://tazna.io/>
-
株式会社パタンナー コーポレートサイト: <https://pttrner.co.jp/>
株式会社パタンナーについて
-
会社名: 株式会社パタンナー
-
代表者: 深野 嗣
-
所在地: 東京都品川区北品川5丁目5−15
-
事業内容:
-
データカタログ「タヅナ」の企画・開発・運営
-
データ戦略コンサルティング
-
データ人材育成・組織開発
-

