インバウンド需要に対応!ホテル基幹システム(PMS)連動型「多言語AIコールセンター」開発でフロント業務を完全自動化へ

ホテル業界の未来を拓く!PMS連携「多言語AIコールセンター」がインバウンド対応と業務自動化を革新

ホテル業界では、世界中からの観光客増加に伴う「インバウンド需要」の拡大と、それに伴う「人手不足」という二つの大きな課題に直面しています。特に、言葉の壁がある訪日外国人客への対応は、ホテルのサービス品質を左右する重要な要素です。このような状況の中、株式会社デバイスエージェンシーは、ホテルの運営を根底から支える「ホテル基幹システム(PMS)」と連携し、予約受付からチェックアウト管理、さらには忘れ物の配送手配までを自動化する画期的な「ホテル向けAIコールセンターシステム」の開発に着手しました。2026年中の提供開始を目指しているこのシステムは、AI通訳技術の進化を見据え、多言語対応の「音声」による顧客体験の向上と、フロント業務の完全自動化を両立することを目指しています。

ホテル基幹システム(PMS)連動 多言語AIコールセンター

なぜ今、AIコールセンターなのか?開発の背景にあるホテル業界の課題

現在のホテル業界では、人手不足を補う手段として「チャットボット」の導入が進んでいます。チャットボットとは、テキストで質問するとAIが自動で回答してくれるシステムのことです。しかし、訪日外国人客にとって、不慣れな言語で文字を入力することは大きな負担となることが多く、利用体験の面で課題が残っていました。例えば、誤字脱字があったり、表現が適切でなかったりすると、AIが正確に意図を理解できず、結局はスタッフが手動で対応せざるを得ないケースも少なくありません。

株式会社デバイスエージェンシーは、近年目覚ましい進化を遂げているAI音声認識・翻訳技術に着目しています。この技術の進歩により、将来的には「手間のかかるチャット」から「話すだけの電話(音声)」へと、インバウンド対応の主流が回帰していくと予測されています。まるで人間と話しているかのように自然な会話で、必要な情報を得たり、手続きを進めたりできる時代がすぐそこまで来ているのかもしれません。

一方で、既存のAI電話サービスの多くは、ホテルの顧客データベース、すなわちPMS(Property Management System)と十分に連携できていないという問題がありました。PMSとは、ホテルの予約、宿泊客情報、客室管理、会計処理など、ホテル運営に必要なあらゆる情報を一元的に管理するシステムのことです。PMSと連携していなければ、AIが顧客の予約情報や滞在履歴などを把握できないため、結局はスタッフが手動で対応を引き継がなければならない状況が頻繁に発生していました。

このような背景から、株式会社デバイスエージェンシーは、これまで「スマートチェックイン」システムで培ってきたPMS連携技術とノウハウを応用し、予約受付からチェックアウト管理、忘れ物の配送手配までを完全に自動化できる、PMSと連動したAIコールセンターシステムの開発に着手しました。

「多言語AIコールセンター」の目的と狙い:おもてなしの質の向上と業務効率化

株式会社デバイスエージェンシーは、主力製品である「無人チェックインシステム」の提供を通じて、多種多様なPMS(ホテル基幹システム)との連携開発を長年にわたり行ってきました。この「スマートチェックイン」で培われた高度な連携技術とノウハウが、今回の「多言語AIコールセンター」開発の強力な基盤となっています。

この新しいシステムは、単なる音声自動応答にとどまりません。AIがPMS内のデータを直接参照し、必要に応じて更新する機能を持ちます。これにより、フロントスタッフが電話対応に費やす時間を大幅に削減し、スタッフが本来注力すべきである「お客様へのおもてなし」に集中できる環境を構築することを目指しています。お客様はよりスムーズでストレスフリーな体験を得られ、スタッフはより質の高いサービス提供に専念できるという、双方にとってメリットのある仕組みが期待されます。

同社の技術基盤となっている「AdvaNceD IoT スマートチェックインシリーズ」は、以下のような製品群で構成されています。

これらの実績が、今回のAIコールセンターシステムの高度なPMS連携を実現する鍵となるでしょう。

多言語AIコールセンターの主な機能と特徴:外部・内部からの問い合わせに柔軟に対応

この多言語AIコールセンターシステムは、外部からの電話(外線電話)と、ホテル内からの電話(内線電話)の両方に対して、同じロジックでPMSと連動したAI自動対応を行います。これにより、お客様は電話の種類を問わず、一貫した高品質なサービスを享受できます。

① 外線電話対応(外部からの問い合わせ)

ホテルへの外部からの問い合わせで特に多いのが、忘れ物に関するものや、新規の予約に関するものです。本システムはこれらの対応を自動化します。

  • 忘れ物対応の自動化: 電話番号から顧客を特定し、例えば「田中様、本日のお泊まりありがとうございました」といった形で、お客様に寄り添った対応が可能です。忘れ物データベースを確認し、発見時には配送を提案。配送先の確認から配送手配、さらには伝票番号のメール通知まで、一連の流れを完全に自動で完結させます。これにより、スタッフは忘れ物対応にかかる時間と手間を大幅に削減できます。

    AI Brainを中心としたシステム連携の図で、PMSデータベース、ゲストスマートフォン、配送トラックが相互に接続され、情報の流れを示しています。

  • 予約対応: 予約希望の問い合わせに対して、PMSの空室状況をリアルタイムで確認し、予約受付までをAIが自動で行います。これにより、電話が集中する時間帯でも、お客様を待たせることなくスムーズな予約が可能となります。

② 内線電話対応(滞在中の宿泊客)

滞在中の宿泊客からの内線電話にも、AIが対応します。これにより、スタッフはより緊急性の高い対応や、お客様との直接的なコミュニケーションに集中できます。

  • 自動発信(オートコール): チェックアウトの時間が近づくと、例えば5分前(9:55)にAIが自動で客室に電話を発信し、チェックアウト手続きを促します。これにより、チェックアウト時の混雑緩和や、お客様の忘れ物の防止にも繋がるでしょう。

  • レイトチェックアウト処理: 延長を希望するお客様に対し、AIが追加料金(例:1,000円)を提示します。お客様が承諾すれば、PMSへ自動で課金登録が行われ、チェックアウト時の精算に合算されます。これにより、スタッフの手間をかけずにレイトチェックアウトの受付が可能です。

  • 館内情報の回答: AIカメラと連動することで、大浴場やレストラン、朝食会場などの混雑状況をAIがリアルタイムで回答します。お客様は混雑を避けて施設を利用できるようになり、満足度向上に貢献します。

    • 既存製品「混雑状況検知システム」との連携: 同社が提供するAIネットワークカメラで検知した宿泊施設内(レストラン・大浴場など)の混雑状況を、インターネット経由で確認できるシステム「AdvaNceD IoT 混雑状況検知システム」(https://and-iot.jp/congestion-system/)と連携することで、検知結果に基づき、混雑状況を音声で自動回答できるようになります。
  • アメニティ依頼: タオルやスリッパ、毛布などのアメニティの手配、およびルームサービスのご注文にも対応します。有料の場合は課金了承を宿泊客に得てPMSに登録し、スタッフへタスク通知を送ることで、迅速な対応を可能にします。

③ スタッフ連携:AIで完結しないタスクのみを通知

AIコールセンターは、すべての業務を完全に自動化するわけではありません。お客様への直接的な届け物や、AIでは判断が難しい特別なリクエストなど、スタッフによる対応が必要なタスクのみを選別し、スタッフへ通知します。これにより、スタッフは本当に必要な業務に集中でき、無駄な作業を削減できます。

ホテル客室でタブレットを使ってルームサービスを注文するゲストと、そのリクエストをスマートフォンで受け取るホテルスタッフの様子。デジタル化されたサービス連携が描かれています。

  • 既存製品「スマート客室内線電話」との連携: 同社が提供するタブレット型内線電話システム「AdvaNceD IoT スマート客室内線電話」(https://and-iot.jp/roomtablet/)など、既存ハードウェアとの連携も予定されています。内線電話の機能に加え、受け付けた依頼内容(アメニティ追加など)を、管理画面やスタッフのスマートフォンへ自動通知・自動振り分けする仕組みも組み合わせることで、電話対応から実際の業務までをシームレスにつなぎ、よりスマートなオペレーション環境を実現します。

本システムの詳細については、以下の製品サイトでも確認できます。
AdvaNceD IoT AIコールセンター

今後の展開:2026年リリースに向けた技術的な挑戦

株式会社デバイスエージェンシーは、現在、2026年のリリースを目標に本システムの開発を精力的に進めています。多様なPMS(オンプレミス型を含む)への対応を進める中で、連携における技術的なラグの解消や、各ホテルのニーズに合わせたカスタマイズ対応についても検証を行っていくとのことです。これにより、あらゆる規模やタイプのホテルで、この先進的なAIコールセンターシステムが導入できるようになるでしょう。

株式会社デバイスエージェンシーについて

株式会社デバイスエージェンシーは、ホテル業界のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する企業です。これまでにも「スマートチェックインシステム」や「混雑状況検知システム」など、先進的なIoTソリューションを提供し、ホテル運営の効率化と顧客体験の向上に貢献してきました。

  • 会社名:株式会社デバイスエージェンシー

  • 所在地:〒550-0015 大阪市西区南堀江4丁目17番18号 原田ビルディング1階

  • 企業サイト:https://device-agency.co.jp/

まとめ:AIがもたらすホテル業界の新しいスタンダード

株式会社デバイスエージェンシーが開発を進める「ホテル向けAIコールセンターシステム」は、ホテル業界が抱える人手不足とインバウンド対応という二つの大きな課題に対する強力な解決策となるでしょう。PMSとの完全連携、多言語音声対応、そして外部・内部からの問い合わせへの包括的な自動対応は、宿泊客の利便性を飛躍的に向上させると同時に、ホテルスタッフの業務負担を軽減し、より質の高い「おもてなし」に集中できる環境を創出します。2026年のリリースに向けて、この革新的なシステムがホテル業界にどのような変革をもたらすのか、今後の動向に注目が集まります。AI技術が、ホテルとお客様とのコミュニケーションのあり方を根本から変え、新しいホスピタリティの形を築き上げていくことはきっと間違いありません。

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