近年、AI技術の進化は目覚ましく、クリエイティブ業界においてもその影響は無視できません。特に映像制作の分野では、AIと既存のツールを組み合わせることで、これまで以上に多様で魅力的な表現が可能になりつつあります。この進化の波の中で、Adobe After Effectsは映像クリエイターにとって欠かせないツールとして、その重要性を一層高めています。
そんなAfter Effectsの「いま作りたい表現」を完全網羅した一冊、『After Effectsエフェクト+モーション+映像加工 すぐに使える実用アイデア見本帳』が株式会社エムディエヌコーポレーションから発売されました。本書は、初心者からプロまで、After Effectsを活用したいすべてのクリエイターに役立つ情報が詰まった実践的なガイドブックです。

After Effectsで実現できるあらゆる表現を網羅
本書は、モーションデザイン、実写合成、VFX(ビジュアルエフェクト)、画面加工といった幅広いテーマを横断的にカバーしています。さらに、最先端の技術として注目される「生成AIと実写を組み合わせるアイデア」まで紹介されており、After Effectsで実現できるあらゆる表現が網羅されています。基礎から応用まで、読者のレベルに合わせてステップアップできるような構成になっているため、After Effectsをこれから学び始める方から、より高度な表現に挑戦したい経験者まで、誰もが自身のスキルアップに繋がるヒントを見つけられるでしょう。
国内トップクリエイター6名による実践解説
本書の最大の特長は、国内のAfter Effectsコミュニティで活躍する6名の著名なクリエイターが執筆に参加している点です。ナカドウガ氏、いとくに氏、キノモトキリン氏、清水庸介氏、ムラカミヨシユキ氏、与志次峻平氏といった各分野のスペシャリストたちが、長年の経験で培った知識と技術を惜しみなく公開しています。彼らが手掛けた作例は、デザイン性、利便性、再現性の高さが追求されており、実際の制作現場で即戦力となるアイデアばかりです。
さらに、すべての作例についてAfter Effectsのプロジェクトファイルがダウンロード提供されるため、読者は実際にファイルを操作しながら学習を進めることができます。視覚的に理解を深めるためのプレビュー動画も用意されており、手を動かしながら実践的に学ぶことが可能です。これにより、解説を読んだだけでは掴みにくい細かなニュアンスや設定も、実際に触れることで深く理解できるようになります。
本書で学べる具体的な内容
本書は以下の4つのチャプターと付録で構成されており、After Effectsの幅広い活用法を体系的に学べます。
Chapter 1 モーショングラフィックスのアイデア
この章では、動きのあるグラフィックデザイン、いわゆるモーショングラフィックスの基本的な考え方から、実践的な制作アイデアまでを詳しく解説します。ロゴアニメーションやテキストアニメーション、インフォグラフィックスなど、視聴者の目を引く魅力的な動きの作り方を学ぶことができます。例えば、3Dカメラを活用して静止画のマンガを動画コンテンツとして見応えのあるものに昇華させるテクニックが紹介されています。

Chapter 2 エフェクト制作のアイデア
映像に特殊な効果を加える「エフェクト」の制作に焦点を当てた章です。炎、水、光といった自然現象の表現から、SF的な特殊効果まで、After Effectsの標準機能やプラグインを使わずに実現できるエフェクトの作り方を丁寧に解説します。ゲームのエフェクトでよく見られる「一瞬のフラッシュ→エネルギーリング→余韻」といった表現を、標準エフェクトとシェイプレイヤーだけで作成する具体的な手法が学べます。

Chapter 3 実写映像加工のアイデア
この章では、実際に撮影された映像素材をAfter Effectsで加工し、より魅力的な映像に仕上げるためのテクニックを紹介します。カラーグレーディング、ノイズ除去、手ブレ補正、映像の合成など、プロの現場で使われる実用的な加工術が満載です。例えば、シェイプやマットを使って写真とテキストを整理しながらスタイリッシュに切り替えるスライドショーの制作方法が解説されており、汎用性の高いテクニックを習得できます。

Chapter 4 VFX(ビジュアルエフェクト)のアイデア
VFXは、実写映像とCGを組み合わせることで、現実にはありえないような映像を作り出す技術です。この章では、トラッキング、ロトスコープ、キーイングといったVFXの基礎から応用までを学び、映画やCMで見るような高度な映像表現に挑戦できます。特に、ロトブラシとシェイプだけで人物を切り抜き、ストリートアートのようなポップでコミカルなVFXを作成する手法や、目だけを光らせる表現、トラッキングしたデータに合わせて詠唱魔法を出現させる表現などが紹介されています。素材協力としてビジネスラッパー ロックオン様団(https://bizrap.jp/)の映像も使用されています。


Appendix よく登場する機能まとめ
After Effectsを操作する上で頻繁に使う機能やショートカット、効率的なワークフローなど、制作をスムーズに進めるための役立つ情報がまとめられています。
こんなAfter Effectsユーザーにおすすめ
本書は、以下のようなAfter Effectsユーザーに特におすすめです。
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さまざまなエフェクトやモーションを効果的に表現・作成したい方
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既存の表現に飽き足らず、より凝ったエフェクトや大胆な加工に挑戦したい方
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映像クリエイターとしてのキャリアを目指しており、After Effectsのスキルを体系的に身につけたい方
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生成AIとAfter Effectsを組み合わせた新しい映像表現に興味がある方
AI初心者の方でも、After Effectsの基本操作を学びながら、AI技術が映像制作にもたらす可能性を感じ取ることができるでしょう。
執筆陣の紹介
本書の執筆陣は、国内After Effectsシーンの最前線で活躍する6名のクリエイターです。
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ナカドウガ氏: モーションデザイナー、Adobe Community Expert、専門学校講師。大阪のポストプロダクションでキャリアをスタートさせ、数多くのテレビ番組編集に従事。現場で培った編集技術と演出感覚を基盤に、映像制作の実務経験を積み重ねています。独立後は、グラフィックデザインから3DCG、モーションデザインまでを一貫して手がけるスタイルで活動。After Effectsを中核とした映像表現を強みとし、柔軟なアイデアと演出力を武器に、変幻自在のスタイルを実現しています。企業VP、広告映像、Web動画、SNSコンテンツなど、幅広い領域において演出・設計・実装までを一貫して担当。媒体特性や運用目的を踏まえたモーション設計を得意とします。長年の制作経験をもとに、テロップデザインおよびモーショングラフィックスに関する書籍を多数執筆しています。
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いとくに氏(伊藤邦彦氏): 香川を拠点に活動するグラフィックデザイナー兼ディレクター。Adobe Community Expert。Adobe MAX Japan 2023、「朝までイラレ」に登壇。Xで映像クリエイター向けのIllustrator Tips、YouTubeショートとTikTokでは「音を消さないと理解できないアドビアプリのTips」を発信。アドビ公式「デザインクイズチャレンジ」「PsとAiを実践的に学ぶ!クリエイター直伝のテクニック集」を執筆。『Nano Banana & Photoshop 生成AI デザインアイデア120 +カタログ658』(共著、エムディエヌコーポレーション)、『iPadで描こう! Procreateイラストテクニック』(玄光社)などの著作があります。
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キノモトキリン氏(龍田東生氏): 映像エディター。大阪成蹊大学芸術学部で映像を学び、卒業後はポストプロダクションに約2年勤務。その後、制作会社でWEBCM・企業VPを中心に、編集とモーショングラフィックス制作に携わっています。現場ではディレクターが組んだオフラインを受け取り、テンポや尺を整えながら、合成・モーショングラフィックスの追加、ルック調整、最終尺の詰めまでを担うケースが多いです。本書では見た目の作り方だけでなく、修正・差し替えを前提に破綻しにくい構造を組むための考え方と、After Effects 上の管理手順を中心にまとめています。操作の説明に留まらず、視聴者の感じ方と依頼者の要望をすり合わせるための言語化も重視しています。
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清水庸介氏: 20歳で未経験から映像の世界へ飛び込み、制作と編集の現場で経験を重ねる。企画・撮影・編集・モーショングラフィックスまで一貫して担う制作スタイルを強みに、スカウトを機にMaaS領域の事業会社へ転じてインハウスクリエイターとしてのキャリアをスタート。事業課題と向き合いながら映像活用を牽引し、「作ること」を目的にしない表現設計を磨いてきました。現在はコーポレート映像を軸に、事業貢献につながる表現設計と内製化を推進しています。施策の指標設計にも踏み込みつつ、映像を単なるアウトプットではなく、組織の共通言語として機能させることを重視し、伝えるべき情報が正しく届く構造づくりに取り組んでいます。
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ムラカミヨシユキ氏: 登録者数11万人を有するYouTubeチャンネル『あくしょんプラネット』にてAfter Effectsの解説を行う動画クリエイター。締め切り前になると掃除の回数が増える習性を持ち「明日から頑張るぞ」と言い続け30歳を突破。著書に『After Effects 演出テクニック100 すぐに役立つ! 動画表現のひきだしが増えるアイデア集』(ビー・エヌ・エヌ)、『入門×実践 After Effects 作って学ぶ映像効果』(SBクリエイティブ)などがあります。
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与志次峻平氏: モーションデザイナー、Pictology Inc.代表取締役。企業VPやWEBCMなどを中心に、大型サイネージから、スマホアプリのマイクロモーション監修まで、大小さまざまな映像を制作しています。高専卒の理系脳で、好きな言葉は「フェールセーフ」と「フールプルーフ」。グラフィックデザイナー出身であり、グラフィックやイラストのスキルを活かした、わかりやすくロジカルなインフォグラフィックスが強みです。
書籍情報
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書名: 『After Effectsエフェクト+モーション+映像加工 すぐに使える実用アイデア見本帳』
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共著: ナカドウガ、いとくに、キノモトキリン、清水庸介、ムラカミヨシユキ、与志次峻平
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定価: 3,520円(本体3,200円+税10%)
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仕様: B5判/296ページ/オールカラー/ダウンロードデータあり
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ISBN: 978-4-295-20824-2
まとめ
『After Effectsエフェクト+モーション+映像加工 すぐに使える実用アイデア見本帳』は、After Effectsを使った映像制作のスキルを飛躍的に向上させたいと考えるすべての人にとって、まさに手元に置いておきたい一冊です。生成AIとの連携といった最新トレンドも視野に入れつつ、基礎から応用まで、実践的なテクニックとアイデアが詰まっています。
本書を通じて、After Effectsの奥深さと可能性を体験し、自分だけのクリエイティブな映像表現を追求してみてはいかがでしょうか。この一冊が、あなたの映像制作の新たな扉を開くきっかけとなることを期待します。
株式会社エムディエヌコーポレーションは、デザインや各種表現の可能性とノウハウを伝える出版社として、今後もクリエイティブ分野に貢献していきます。
エムディエヌコーポレーションのウェブサイトはこちら:https://books.mdn.co.jp/
インプレスグループのウェブサイトはこちら:https://www.impressholdings.com/

