AIがレガシーシステムの「見えない化」を解決!Excel設計書を自動生成する「ワンダーロボ・リバース」
多くの企業で長年稼働しているシステムの中には、その設計情報が失われてしまったり、古い情報が更新されずに実態と乖離してしまったりする「レガシーシステム」が存在します。このような状況は、システムの保守や改修、さらには新しいシステムへの移行(モダナイゼーション)を非常に困難にし、企業のIT戦略における大きな足かせとなっています。
「プログラムのソースコードは残っているけれど、設計書がない…」「設計書があっても古くて当てにならない…」といった課題は、IT現場では珍しいことではありません。こうした「設計情報が活用できていない状態」を根本から解消することを目指し、ワンダフルフライ株式会社が提供するAIリバースエンジニアリングサービス「ワンダーロボ・リバース」が注目を集めています。
2026年1月9日、ワンダフルフライ株式会社は、「ワンダーロボ・リバース」が提供する、AI解析結果を“そのまま使えるExcel設計書”として出力する機能の特長を改めて紹介しました。本サービスは、プログラム概要から基本設計、詳細設計、さらにはテスト仕様書レベルまで、現場で実際に使われているExcelテンプレートに合わせて自動生成する能力を持ち、人手では困難だったレガシーシステムの可視化と設計情報活用を強力に推進します。
「ワンダーロボ・リバース」とは?AIがプログラムの“中身”を見える化
「ワンダーロボ・リバース」は、COBOL、Java、PowerBuilder、VBといった多様な既存プログラムをAIが解析し、その内部構造や処理内容、データの入出力、データベースへのアクセス情報などを自動的に抽出するサービスです。単にプログラムを解析するだけでなく、その解析結果を「実務で使える形」の設計書として出力できる点が最大の特徴です。
このサービスが目指すのは、ITエンジニアがレガシーシステムを理解し、保守・運用・改修を行う際の負担を軽減し、より効率的な開発・運用サイクルを実現することです。

レガシーシステムが抱える深刻な課題
なぜ、既存のプログラムの設計書が必要なのでしょうか?レガシーシステムを扱う現場では、以下のような課題が山積しています。
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設計書が存在しない: 開発時の資料が失われたり、もともと作成されていなかったりする場合、プログラムがどのように動いているのか、なぜそのように動くのかを理解するのが非常に困難になります。
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設計書が古く実態と合っていない: システムが運用される中で、プログラムは何度も改修されます。しかし、その都度設計書が更新されないと、実態と設計書の内容が異なり、かえって混乱を招きます。
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設計書のフォーマットが現場ごとに異なり、再利用できない: 複数のシステムやプロジェクトで異なるフォーマットの設計書が使われていると、情報を横断的に活用することが難しくなります。新しいプロジェクトで過去の資産を参考にしようにも、フォーマットの違いから手間がかかります。
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リバース結果が資料化されず、次の開発や保守に活かせない: プログラムを解析しても、その結果が整理されず、誰でもアクセスできる形で資料化されなければ、知識が属人化し、次世代への引き継ぎや新しい開発に活かすことができません。
これらの課題は、システムの品質低下、開発コストの増大、人材育成の困難さ、そしてビジネスチャンスの逸失に直結します。「ワンダーロボ・リバース」は、これらの課題に対し、AIの力を活用して具体的な解決策を提示します。
実務で特に評価される「ワンダーロボ・リバース」の3つの特長
「ワンダーロボ・リバース」が多くの企業から高い評価を得ているのは、単にプログラムを解析するだけでなく、その結果を「実務で本当に使える形」で提供するからです。ここでは、その中でも特に重要な3つの特長を詳しくご紹介します。
特長①:リバース結果をExcelファイル形式で出力可能
AIが解析した膨大な情報が、もし特殊な形式や専用ツールでしか見られないものだったら、現場での活用は限定的になってしまいます。しかし、「ワンダーロボ・リバース」は、解析結果を多くの企業で日常的に使われているExcelファイル形式の設計書として出力します。
なぜExcel形式が重要なのでしょうか?
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現場で一般的に使われているExcel形式: ほとんどのビジネスパーソンがExcelの操作に慣れており、新しいツールを導入する必要がありません。これにより、導入障壁が低く、すぐに実務に組み込めます。
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レビュー・修正・追記が容易: Excelは、表形式で情報を整理しやすく、コメント機能や変更履歴の記録機能も充実しています。複数人でのレビューや、手作業での修正・追記も直感的に行えるため、設計書の精度を高めやすいというメリットがあります。
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既存の設計書資産と同じ管理方法で運用可能: 既にExcelで設計書を管理している企業であれば、新しく生成された設計書も既存の管理プロセスにスムーズに乗せることができます。ファイルサーバーでの管理やバージョン管理ツールとの連携なども容易です。
このように、解析結果を「そのまま設計書として活用できる」ことは、資料作成にかかる手作業の時間を大幅に削減し、ITエンジニアがより本質的な業務に集中できる環境を作り出します。これは、単なる情報抽出に留まらない、実用性を重視した設計思想の表れと言えるでしょう。
特長②:設計レベル別に生成可能
システム設計書は、その用途や目的によって求められる情報の粒度が大きく異なります。例えば、経営層がシステムの全体像を把握したい場合と、プログラマーが具体的な処理ロジックを実装したい場合では、必要な情報の詳細度が全く違います。「ワンダーロボ・リバース」は、このニーズの違いに対応するため、用途に応じて以下の3つの設計レベルで設計書を生成できます。
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プログラム概要レベル: システム全体の「地図」のようなものです。
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処理の目的: そのプログラムが何のために存在し、どのような役割を担っているのかを明確にします。
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全体構造の把握: 複数のプログラムがどのように連携し、システム全体としてどのような構成になっているのかを一目で理解できます。
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業務上の役割整理: プログラムがビジネスプロセスの中でどのような位置づけにあるのかを整理し、非技術者でもシステムの役割を把握しやすくなります。
このレベルの設計書は、システム全体の把握、関係者間の認識合わせ、新しいプロジェクトメンバーへの説明などに適しています。
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基本設計レベル: システムの「骨格」を示すものです。
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機能構成: システムがどのような機能を持っているのか、その機能がどのようにグループ化されているのかを示します。
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処理フロー: ある機能が実行される際に、どのような順序で処理が進んでいくのかをフロー図などで表現します。
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入出力・DBの概要: どのようなデータが入力され、どのようなデータが出力されるのか、また、どのデータベースにアクセスし、どのような情報を読み書きするのかを大まかに示します。
このレベルは、「保守の把握用」として、既存システムの挙動を理解したり、「再構築前の整理」として、新しいシステムへの移行計画を立てる際の基盤情報としたりするのに役立ちます。
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詳細設計レベル: プログラムの「設計図」そのものです。
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処理ロジック: プログラムが具体的な処理をどのように実行するのか、その手順やアルゴリズムを詳細に記述します。
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条件分岐: 「もしAならばB、そうでなければC」といった、プログラム内の条件判断とその結果の処理を明確にします。
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項目単位の入出力定義: 入力されるデータや出力されるデータが、具体的にどのような項目(例:顧客ID、商品名、金額など)で構成され、それぞれどのような型(数値、文字列など)や桁数を持つのかを細かく定義します。
このレベルは、「新規開発への流用」として、既存の処理を新しいシステムで再利用する際の参考にしたり、具体的なプログラミング作業の指示書として活用したりするのに最適です。
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このように、利用目的に応じて設計書の粒度を調整できることで、必要な情報を必要な詳細度で取得でき、無駄なく効率的な情報活用が可能になります。
特長③:自社で利用しているExcel設計書テンプレートに対応
多くの企業には、長年の運用の中で培われた独自のExcel設計書テンプレートが存在します。これらのテンプレートは、その企業の業務プロセスや管理体制に合わせて最適化されており、変更することは容易ではありません。しかし、一般的な自動生成ツールは、固定のフォーマットでしか出力できない場合が多く、せっかく生成された設計書も、結局は人の手で自社テンプレートに合わせた整形作業が必要になることが少なくありません。
「ワンダーロボ・リバース」は、この課題を解決します。各社が実際に利用しているExcel設計書テンプレートに合わせて出力する機能を備えているのです。
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列構成・項目名・並び順に対応: 自社のテンプレートに定義されている列の順序や、項目名、情報の並び順に、AIが解析したデータをマッピングして出力します。これにより、生成された設計書は、まるで人が作成したかのように自然に既存の資産に溶け込みます。
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既存フォーマットをそのまま活用: 新しいフォーマットへの移行や、既存の設計書との整合性を取るための手間が不要になります。これにより、現場の運用フローを大きく変えることなく、スムーズにサービスを導入できます。
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納品後の修正・整形作業を最小化: AIがテンプレートに合わせて出力してくれるため、「AIが作った設計書を人が作り直す」という非効率な工程をなくすことができます。これにより、ITエンジニアは本来の業務に集中し、生産性を向上させることができます。
この機能は、特に大規模なシステムを抱える企業や、標準化されたドキュメント管理が求められる現場にとって、非常に大きなメリットをもたらします。AIの解析能力と、現場の実運用に合わせた柔軟な出力機能が融合することで、真に「使える」設計書が手に入るのです。
人手では困難な規模・スピードに対応するAIの力
システムの設計書を作成する作業は、非常に手間と時間がかかります。一般的に、エンジニア1人が1日に整理できる設計ステップ数はおよそ100〜500ステップ程度と言われています。大規模なシステムになればなるほど、この作業は膨大なものとなり、現実的に人手だけで全ての設計書を最新の状態に保つことはほぼ不可能です。
ここにAIの力が発揮されます。「ワンダーロボ・リバース」では、AIが短時間で大規模プログラムの解析と設計書化を可能にします。これにより、数万、数十万ステップにも及ぶ大規模なシステムや、長期間運用されているシステムの「見えない化」を解消し、その全体像を可視化できるようになります。
AIによる自動化は、単に作業を高速化するだけでなく、人為的なミスを減らし、常に一貫性のある高品質な設計書を生成するというメリットも持ち合わせています。これにより、システムの品質向上と、ITエンジニアの負担軽減を同時に実現します。
「ワンダーロボ・リバース」の具体的な活用シーン
このサービスは、多岐にわたる場面でその価値を発揮しています。以下に、代表的な活用シーンをご紹介します。
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レガシーシステムの保守・引き継ぎ: 設計書がない、あるいは古いシステムを保守する際、プログラムの挙動を理解するのに膨大な時間がかかっていました。AIが生成した設計書があれば、短期間でシステムの全体像や詳細なロジックを把握でき、スムーズな保守作業や、新しい担当者への引き継ぎが可能になります。
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モダナイゼーション・再構築前の資産整理: 古いシステムを新しい技術や環境に移行(モダナイゼーション)したり、システム全体を再構築したりする際、既存資産の正確な把握は不可欠です。AIによる設計書化は、移行計画の精度を高め、リスクを低減します。
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外注・内製切り替え時の設計情報整備: システム開発や保守を外部のベンダーに委託していたものを内製に切り替える際や、その逆の場合でも、設計情報の共有は非常に重要です。AIが生成した標準化された設計書があれば、情報共有が円滑に進み、プロジェクトの移行がスムーズになります。
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新規開発時の仕様把握・再利用: 既存のシステムで実現されている機能を、新しいシステムで再利用したり、その仕様を参考にしたりする場合、正確な設計書は貴重な情報源となります。AIが生成した設計書により、過去の資産を効率的に活用し、開発期間の短縮や品質向上に繋げることができます。
詳細はこちらのリンクからご確認いただけます。
https://www.saasforce.co.jp/reverse/
ワンダフルフライ株式会社について
ワンダフルフライ株式会社は、東京都中央区に本社を置く企業です。AIアプリ自動生成サービス「AI Freecode Service」、CRMシステム「ProSales」、ログ分析ツール「LogWatch」など、AIとDX(デジタルトランスフォーメーション)を組み合わせた事業を幅広く展開しています。先進的な技術とサービスを通じて、企業の課題解決とビジネス成長を支援しています。
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会社名:ワンダフルフライ株式会社(Wonderful Fly Co., Ltd.)
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所在地:東京都中央区日本橋小伝馬町4-2 VORT日本橋本町7F
まとめ:AIリバースエンジニアリングが拓く未来
レガシーシステムが抱える課題は、多くの企業にとって喫緊の課題であり、その解決はIT部門だけでなく、ビジネス全体の成長に直結します。「ワンダーロボ・リバース」は、AIの高度な解析能力と、現場のニーズに寄り添ったExcel設計書出力機能を通じて、この長年の課題に具体的な解決策を提示しています。
設計書が存在しない、あるいは内容が古くて使えないといった状況をAIが解消し、プログラムの「中身」を誰もが理解できる形で見える化することで、システムの保守・運用効率が飛躍的に向上します。また、モダナイゼーションや新規開発における情報収集の負担が軽減され、ITエンジニアはより創造的で価値の高い業務に集中できるようになるでしょう。
AIリバースエンジニアリングは、過去の資産を未来へつなぐ架け橋となり、企業のデジタルトランスフォーメーションを強力に推進する重要な技術です。AI初心者の方も、この革新的なサービスがもたらす変化にぜひ注目してみてください。これは、きっと多くの企業にとって、IT資産の価値を再発見し、新しいビジネスチャンスを創出するきっかけとなるでしょう。

