AI時代のサイバー攻撃から身を守る!CoWorkerが東京電機大学シンポジウムで語るAIセキュリティの最前線と未来

AIが加速するサイバー攻撃の脅威と、AIで対抗する防御戦略:CoWorkerが東京電機大学シンポジウムで提言

現代社会において、インターネットは私たちの生活やビジネスに欠かせないインフラとなっています。しかし、その一方でサイバー攻撃は日々巧妙化し、私たちを脅かしています。特に近年、AI(人工知能)技術の発展は、サイバー攻撃の手法にも大きな変化をもたらしています。AIの力を悪用した攻撃は、従来の予測をはるかに超えるスピードと規模で拡大しており、私たち自身の防御体制も進化させることが急務です。

このような背景の中、AIセキュリティソリューションの開発・提供を行うCoWorker株式会社は、2026年3月12日に東京電機大学千住キャンパスで開催された「サイバーセキュリティシンポジウム in TDU 2026」に登壇しました。このシンポジウムでは、AI時代のサイバー攻撃の最新動向と、それに対抗するための最前線の防御戦略について、深く議論が交わされました。

サイバーセキュリティ人材育成の拠点、東京電機大学CySecと合同開催

「サイバーセキュリティシンポジウム in TDU 2026」は、東京電機大学の「国際化サイバーセキュリティ学特別コース(CySec)」および新設の「CySec Expert」の2025年度後期修了式と合同で開催されました。CySecは、2015年に開講されて以来、500名以上の高度なサイバーセキュリティ人材を社会に送り出してきた実績を持つプログラムです。

この取り組みは高く評価され、CySecは「日本セキュリティ大賞2025」のセキュリティ人材育成部門で大賞を受賞しています。国際的な知識体系(CBK:Common Body of Knowledge)に基づく体系的かつ実践的なカリキュラムに加え、シンポジウムなどを通じた研究成果の積極的な社会発信が受賞理由として挙げられました。今回のシンポジウムは、この受賞を記念し、修了生や現役受講生に向けて開催されたものです。

サイバーセキュリティシンポジウム in TDU 2026の様子

シンポジウムは、対面とオンラインのハイブリッド形式で実施され、東京電機大学 研究推進社会連携センター、サイバーセキュリティ研究所、CySec運営委員会が主催し、内閣官房国家サイバー統括室、総務省、経済産業省、厚生労働省などが共催・後援として名を連ねました。

AIが加速させるサイバー攻撃の現実とCoWorkerのAI対抗戦略

第一部の講演では、CoWorker株式会社の代表取締役である山里一輝氏と執行役員CSOの伊藤達哉氏が、「サイバーセキュリティの最新動向 〜AIが加速させるサイバー攻撃と対策〜」と題して登壇しました。

講演では、生成AI(文章や画像を自動で作り出すAI)やマルウェア(悪意のあるソフトウェア)の自動生成技術の進展により、サイバー攻撃のライフサイクルが急速に短縮されている現状が解説されました。従来、数十時間かかっていた攻撃プロセスがAIによってわずか25分にまで短縮され、システムへの侵入から内部での活動(横展開)までの最短時間が51秒にまで高速化しているという具体的な実例が紹介され、AIによる24時間365日休みなく行われる自動攻撃の脅威が強調されました。

このようなAIを悪用した攻撃に対し、CoWorkerは「AIにはAIで対抗する」という戦略を提唱しました。これは、攻撃者と同じAI技術を防御側も活用することで、より迅速かつ効果的な防御を実現しようという考え方です。講演では、同社が研究開発を進めているAIエージェント型セキュリティソリューションが紹介されました。

CoWorkerが開発するAIエージェント型セキュリティソリューションの具体例

CoWorkerが開発中のAIエージェントは、セキュリティの様々な領域で人間の能力を拡張し、あるいは代替することで、防御側のスピードと精度を飛躍的に向上させることを目指しています。

  1. AI脆弱性診断エージェント
    このエージェントは、攻撃者と同じAI技術を利用して、システムやソフトウェアのセキュリティ上の弱点(脆弱性)を先回りして発見し、修正を提案します。従来の脆弱性診断は時間とコストがかかることが課題でしたが、AIを活用することで、より迅速かつ網羅的に脆弱性を特定できるようになります。

  2. AIマルウェア解析エージェント
    マルウェアがシステムにどのような影響を与えるかを分析する際、通常は実際にマルウェアを実行してその挙動を観察する必要があります。しかし、このエージェントはマルウェアを実行することなく、その内部構造や機能を示す「コールグラフ」を生成し、さらにはマルウェアの作者推定まで行います。これにより、安全かつ迅速にマルウェアの脅威を分析することが可能になります。

  3. AIフォレンジックエージェント
    サイバー攻撃が発生した後、その原因や経路、被害範囲などを特定する調査を「デジタルフォレンジック」と呼びます。この作業は非常に専門的で時間がかかりますが、AIフォレンジックエージェントは、従来の10分の1の時間で分析を完了させることができます。これにより、被害の拡大を食い止め、迅速な復旧に貢献します。

AIの物理世界への進出に関する講演内容

講演の最後には、人間の反応速度ではもはや追いつけないAIによる高速な攻撃に備えるためには、人間とAIが協力し合う「ハイブリッド」な監視・分析体制が不可欠であると訴えられました。

サイバーセキュリティ人材育成の未来を議論するパネルディスカッション

講演後には、東京電機大学の寺田真敏教授がモデレータを務め、パネルディスカッションが開催されました。テーマは「学び続けるためのエコシステムの構築」と「学びの場の分野拡大」です。CoWorkerの山里一輝氏と伊藤達哉氏は後者のパネルに登壇し、議論に参加しました。

彼らは、産業領域を問わずAIを活用できる人材の育成の重要性と、実務現場で生きた知識を継続的に学び合えるコミュニティの必要性を提言しました。パネリストには東京電機大学の教員・研究員に加え、CySec Expert受講生や他大学の研究者も参加し、多角的な視点から活発な議論が展開されました。

パネルディスカッションの様子

このディスカッションを通じて、CySecが「日本セキュリティ大賞」を受賞した背景にある人材育成への積極的な姿勢が再確認されました。会場には多くの参加登録があり、質疑応答ではAI対策や産学連携に関する具体的な質問が寄せられ、参加者の高い関心がうかがえました。

CoWorkerは、AIエージェント技術と専門家のハイブリッド運用によって、攻撃者のスピードに追随する防御体制の構築が可能であることを示しました。会場ではCoWorkerのAIエージェントを活用したセキュリティ対策やCySec Expertプログラムの展示も行われ、参加者から注目を集めました。

CoWorkerの展示ブース

関係者からのコメント

今回のシンポジウムの成功と、AI時代のセキュリティに対する期待について、CoWorker株式会社の代表取締役である山里一輝氏と、東京電機大学の関係者からコメントが寄せられました。

CoWorker株式会社 代表取締役 山里 一輝氏

「東京電機大学様と共にサイバーセキュリティシンポジウム in TDU 2026を開催し、社会全体の安全基盤を支えるCySec修了生の皆さまへお祝いと学びの場を提供できたことを光栄に思います。生成AIの登場により攻撃者の能力は飛躍的に向上しています。その一方で、学び続ける姿勢とAI技術を活用する覚悟があれば、防御側も必ず進化できます。今回の議論をきっかけに、産学連携によるセキュリティ人材育成をさらに加速させ、AIと人間が協調する次世代の防御体制を共に築いていきます。」

CoWorker株式会社 代表取締役 山里 一輝氏

東京電機大学名誉教授 サイバーセキュリティ研究所 客員教授 佐々木 良一 先生

「本日のシンポジウムの発表やパネルはいずれも非常に興味深いものでした。特にCoWorkerの発表はエキサイティングでした。AIとセキュリティの関係を適切に位置づけ必要な技術を明確化するだけでなく、素晴らしい速さで製品として実現していることに感心しました。アカデミアとしても頑張らなくてはと刺激を受けました。」

東京電機大学 未来科学部情報メディア学科 教授 国際化サイバーセキュリティ学特別コース責任者 寺田 真敏 先生

「セキュリティ人材育成において、今やAIの活用を切り離すことはできないと考え、本シンポジウムを企画しました。講演では、AIを巡る最新の脅威から具体的な活用法、防御策に至るまで、非常に示唆に富む知見を共有できました。また、パネルディスカッションを通じ、『学び続ける場』を皆で作り、AI時代の脅威に打ち勝つ人材を育むこと、そして強靭なサイバー社会を築くことの大切さを再認識しました。社会全体の人材育成とサイバー安全基盤の強化を、皆で推進していきましょう。」

東京電機大学 未来科学部情報メディア学科 教授 寺田 真敏 先生

CoWorkerの今後の取り組みとAIセキュリティの未来

CoWorkerは「Security × AI で“見えない脅威”から守る」をビジョンに掲げ、サイバー攻撃に先回りするAIエージェントの研究開発を継続しています。同社は今後、以下の取り組みを進めていくとしています。

  • 産学連携による人材育成の強化
    CySecやCySec Expertと連携し、実務に基づいたAIセキュリティ教育プログラムを共同開発することで、次世代のセキュリティ人材の育成に貢献します。

  • AIエージェントの社会実装
    脆弱性診断、マルウェア解析、ペネトレーションテスト(システムへの侵入テスト)など、複数の領域でAIエージェントの実証実験(PoC:Proof of Concept)を進め、企業や自治体への導入を支援します。これにより、AI技術を実際のセキュリティ対策に役立てることを目指します。

  • コミュニティ拡大
    CySec修了生やセキュリティ実務者が継続的に学び合えるコミュニティづくりを支援し、各業界全体のセキュリティレベル向上に貢献します。

CoWorker株式会社について

CoWorker株式会社は、高い技術力を強みに、システム開発、ITコンサルティング、セキュリティの3つの領域で事業を展開するAIテクノロジーカンパニーです。「Security × AI」を軸に、次世代セキュリティの研究開発を通じて、社会の安全基盤の強化に貢献しています。

同社の詳細については、以下のウェブサイトをご確認ください。
https://www.coworker.co.jp/

CoWorker株式会社のロゴ

まとめ:AIが拓くセキュリティの新時代

AI技術の進化は、サイバー攻撃の脅威を増大させる一方で、防御側にも新たな強力な武器を提供しています。CoWorker株式会社が東京電機大学のシンポジウムで示したように、「AIにはAIで対抗する」という戦略は、AI時代のセキュリティを考える上で非常に重要な視点です。

AIエージェントによる高速かつ高精度な分析と、人間の専門家による深い洞察を組み合わせる「ハイブリッド運用」は、24時間365日休みなく行われる自動攻撃に対抗するための鍵となるでしょう。また、このような高度なセキュリティ技術を支えるためには、常に新しい知識を学び続けることができる人材の育成と、産学連携による協力体制が不可欠です。

CoWorkerの取り組みは、AIが進化する現代において、私たちがより安全にデジタル社会を享受するための道筋を示しています。今後のAIセキュリティ技術の発展と、それによる社会全体の安全基盤の強化に、大いに期待が寄せられます。

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