【AI・HPC時代を加速】コアマイクロシステムズがXinnor・Lustre Collectiveと提携!次世代高速ストレージでAIの未来を切り拓く

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AIとHPCの未来を拓く高速ストレージの重要性

近年、AI(人工知能)の進化は目覚ましく、私たちの生活やビジネスに大きな変革をもたらしています。AIがより賢く、より複雑なタスクをこなせるようになるためには、膨大なデータを高速で処理する能力が不可欠です。ここで重要な役割を果たすのが、HPC(High Performance Computing:高性能計算)と呼ばれる技術と、それを支える高速ストレージです。

HPCとは、複数のコンピューターを連携させ、一般的なコンピューターでは処理できないような大規模な計算を非常に速く実行する技術のことです。例えば、天気予報のシミュレーション、新薬の開発、宇宙の謎を探る研究など、複雑な計算が求められる分野で活用されています。

AIが大量のデータを学習したり、複雑な計算を行ったりする際、そのデータを保存し、必要な時にすぐに取り出せる「ストレージ」(データを保存する場所)の性能が非常に重要になります。ストレージの速度が遅いと、AIの学習や分析の効率が大幅に低下し、せっかくの高性能なAIコンピューターの能力を最大限に引き出すことができません。まさに、高速なデータアクセスはAIとHPCの性能を決定づける「生命線」と言えるでしょう。

コアマイクロシステムズ、Xinnor、The Lustre Collectiveの戦略的提携とは?

このような背景の中、高性能なサーバーソリューションを提供するコアマイクロシステムズ株式会社は、革新的なストレージ技術を持つXinnor社、そしてHPC分野で広く利用されるオープンソースのファイルシステム「Lustre」の発展を担うThe Lustre Collective社と、次世代のAI HPCストレージソリューションの開発・展開に向けた戦略的提携および協業を開始しました。この三社連携は、AI時代におけるストレージの課題を解決し、さらにその先を行くソリューションを提供することを目的としています。

今回の提携の最大の目的は、急速に増加するAI関連の計算処理(AIインテンシブなワークロード)に対応するための基盤技術を強化することです。Xinnor社の特許取得済みストレージ技術と、Lustre Collective社のLustreに関する深い知識を融合させることで、これまでにない高性能なAI HPCストレージソリューションの共同開発・展開を加速させます。これにより、AIの研究開発や実用化がさらに効率的に進むことが期待されます。

Xinnor社の特許技術が実現する次世代RAIDストレージ

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Xinnor社は、革新的なデータストレージソリューションの開発を専門とするソフトウェア開発企業です。その中核をなすのが、同社が特許を持つ最新の並列RAIDストレージテクノロジです。

RAIDとは?

RAID(Redundant Array of Independent Disks)とは、複数のハードディスクドライブやSSD(ソリッドステートドライブ)を組み合わせて、あたかも一つの大きなストレージであるかのように扱う技術です。これにより、データの読み書き速度を向上させたり、もし一部のドライブが故障してもデータが失われないように保護したりすることができます。

Xinnor社の技術は、このRAIDをさらに進化させ、特に最新の高速ストレージデバイスであるNVMeドライブの性能を最大限に引き出すことに特化しています。これにより、一般的なRAIDシステムでは実現が難しかった「極めて高いスループット」と「低いレイテンシ」を両立させています。

  • スループット:一度にどれくらいの量のデータを処理できるかを示す指標です。AIの学習では、大量のデータを一度に読み書きする必要があるため、スループットが高いほど効率が良くなります。

  • レイテンシ:データが要求されてから実際に処理が開始されるまでの「遅延時間」を示す指標です。AIの推論(学習したAIが何かを判断すること)などでは、リアルタイムに近い応答が求められるため、レイテンシが低いほど高速な処理が可能になります。

Xinnor社の技術は、コアマイクロシステムズが「SCA/HPCAsia 2026」で発表を予定している「Disaggregated Scale-out AI HPCパイプラインストレージソリューション」の中核技術として位置づけられています。この革新的なRAIDテクノロジにより、AIやHPCの分野で求められる究極のデータ処理性能が実現されるでしょう。

Xinnor社に関する詳細はこちらからご覧いただけます。
https://xinnor.io/

HPCの標準「Lustreファイルシステム」とThe Lustre Collectiveの役割

Lustre(ラスター)ファイルシステムは、特にスーパーコンピューターなどの大規模なHPC環境で広く使われている、高性能な並列分散ファイルシステムです。これは、たくさんのコンピューターが同時に大量のデータにアクセスする際に、非常に高い性能を発揮するように設計されています。

Lustreの大きな特徴は、それがオープンソースであることです。オープンソースとは、ソフトウェアの設計図(ソースコード)が一般に公開されており、誰でも自由に利用、改良、再配布できることを意味します。これにより、世界中の開発者や企業がLustreの改善に貢献し、技術が常に進化し続けるエコシステムが形成されています。結果として、特定の企業に依存することなく、柔軟でコスト効率の高い高性能ストレージソリューションを構築することが可能になります。

The Lustre Collective社は、このLustreオープンソースコミュニティの成長と普及を促進することを目的とした組織です。コミュニティの活動を支援し、Lustreの技術的な進化と、HPC市場への効果的かつ迅速なソリューションの普及を目指しています。

コアマイクロシステムズは、The Lustre Collective社の活動に賛同し、Lustreファイルシステムのオープンソースエコシステムの発展のため、技術的貢献およびマーケティング的な協業を進めていくことを発表しました。この連携により、Lustreの技術的な進化がさらに加速し、より多くのHPC環境でその恩恵を受けられるようになることが期待されます。

The Lustre Collective社に関する詳細はこちらからご覧いただけます。
https://thelustrecollective.com/

「Disaggregated Scale-out AI HPCパイプラインストレージソリューション」の可能性

今回の戦略的提携によって共同開発・提供される「Disaggregated Scale-out AI HPCパイプラインストレージソリューション」は、AIとHPCの未来を大きく変える可能性を秘めています。

ソリューションのコンセプト

  • Disaggregated(分離型):ストレージの機能と計算の機能を物理的に分離し、それぞれを独立して拡張できるようにする設計です。これにより、システム全体の柔軟性が高まり、特定のボトルネック(性能の限界)を解消しやすくなります。

  • Scale-out(スケールアウト):必要に応じてストレージ容量や処理能力を「横に増やしていく」ことができる設計です。従来の「スケールアップ」(一台の性能を向上させる)とは異なり、システムを止めずに柔軟に拡張できるため、AIワークロードの急激な変化にも対応しやすくなります。

  • パイプラインストレージ:データ処理の流れを効率化し、データがストレージから計算ノードへ、あるいは計算ノードからストレージへと、まるでパイプラインを流れるようにスムーズに移動する仕組みを指します。これにより、データ転送の遅延を最小限に抑え、AIの学習や処理速度を最大限に高めます。

このソリューションは、コアマイクロシステムズが「SCA/HPCAsia 2026」にて発表する予定です。SCA/HPCAsia 2026は、HPC、AI、クラウド、量子コンピューティング、未来社会をテーマにしたアジアのスーパーコンピューティングに関する国際会議です。

SCA/HPCAsia 2026のイベントポスター

広範なAI HPC領域でのユースケース

この次世代ソリューションは、以下のような広範なAI HPC領域でのユースケースに展開され、お客様のAIイノベーションを強力に支援します。

  • ゲノム解析:生命科学分野では、個人の遺伝情報(ゲノムデータ)を高速に解析することで、病気の原因解明や個別化医療の実現を目指しています。ゲノムデータは非常に膨大であり、その解析には高性能なHPCと高速ストレージが不可欠です。このソリューションは、解析時間の短縮と研究効率の向上に貢献します。

  • シミュレーション:自動車の衝突実験、航空機の気流解析、新素材の開発など、様々な分野で物理現象をコンピューター上で再現するシミュレーションが行われています。これらのシミュレーションは膨大な計算を必要とし、生成されるデータも巨大です。高速ストレージは、シミュレーション結果の迅速な保存と解析を可能にし、開発期間の短縮や精度向上に寄与します。

  • 大規模言語モデル(LLM)学習:ChatGPTのような大規模言語モデル(LLM)は、インターネット上の膨大なテキストデータを学習することで、人間のように自然な文章を生成したり、質問に答えたりする能力を獲得します。この学習プロセスには、数テラバイトからペタバイト級のデータが必要となり、それを効率的に処理できる高速ストレージが不可欠です。このソリューションは、LLMの学習時間を大幅に短縮し、より高性能なAIモデルの開発を加速させることが期待されます。

これらの分野では、これまでデータ処理のボトルネックによって研究や開発が停滞することがありましたが、今回のソリューションにより、その障壁が取り除かれ、より迅速なイノベーションが実現するでしょう。

パートナー企業からの期待の声

Xinnor社のCEOであるドミトリー・リブシッツ氏は、今回の提携について次のように期待を表明しています。

「コアマイクロシステムズとの協業をさらに拡大し、次のレベルへと押し上げられることを大変嬉しく思います。この戦略的なパートナーシップを通じて、データ保護とパフォーマンスの向上、そしてLustreの最適化における当社の専門知識と、Lustreロードマップに合わせた革新的なソフトウェアと業界標準の先進的ハードウェアの統合におけるコアマイクロシステムズの総合的な専門知識を担うThe Lustre Collective社のチームの専門知識を融合させ、お客様に最適かつ革新的なAI HPCストレージソリューションを提供してまいります。」

このコメントからも、各社の強みが結集することで、顧客にとって真に価値のあるソリューションが生まれることへの強い自信がうかがえます。

各社の紹介

Xinnor社について

Xinnor社は、革新的なデータストレージソリューションの開発を専門とするソフトウェア開発企業です。特に並列ファイルシステム技術の革新をリードしており、卓越したパフォーマンスを実現する特許取得済みのソフトウェアRAIDテクノロジを提供しています。AIやHPCのワークロードに最適化された高速ストレージソリューション「xiRAID」や「xiSTORE」は、現代のデータ集約型アプリケーションの要求に応えるものです。

The Lustre Collective社について

The Lustre Collective社は、高性能計算(HPC)分野で広く利用されているLustre®オープンソースコミュニティの成長と普及を促進する組織です。Lustreファイルシステムの技術的進化を支援し、オープンソースエコシステムの発展を通じて、HPC市場におけるソリューションの普及に貢献しています。

コアマイクロシステムズについて

コアマイクロシステムズ株式会社は、高度なストレージ関連技術を核として、大容量/高速/高可用性のストレージサーバシステム、AI/HPC/スパコン関係のトータルソリューションシステム、それら用途や特性に合わせたカスタムインテグレーション、およびODM/OEMを提供するサーバソリューションのトータルプロバイダです。急速に進化を続けるIT/ICTにおいて必要不可欠な高度なサーバソリューションを開発/提供し、次世代のデジタルトランスフォーメーションを支える製品開発に取り組んでいます。

コアマイクロシステムズ株式会社に関する詳細はこちらからご覧いただけます。
https://www.cmsinc.co.jp/

まとめ:AI時代のデータ基盤を支える新たな挑戦

コアマイクロシステムズ、Xinnor社、The Lustre Collective社の戦略的提携は、AIとHPCの分野におけるデータ処理の課題を克服し、新たなイノベーションを加速させるための重要な一歩です。Xinnor社の革新的なRAID技術とThe Lustre Collective社のLustreに関する専門知識が融合することで、これまでの常識を覆すような高速かつ効率的なストレージソリューションが誕生することでしょう。

この提携から生まれる「Disaggregated Scale-out AI HPCパイプラインストレージソリューション」は、ゲノム解析、シミュレーション、大規模言語モデル(LLM)学習といった、現代の最先端科学技術やビジネスの根幹を支えるデータ基盤として、AIのさらなる発展に貢献することが期待されます。AIが社会に深く浸透していく中で、このような技術的な進歩が、私たちの未来をより豊かに、より可能性に満ちたものにしていくことは間違いありません。

今後のSCA/HPCAsia 2026での発表や、実際のソリューション展開に注目が集まります。

お問い合わせ先
コアマイクロシステムズ株式会社
お問い合わせフォーム: https://www.cmsinc.co.jp/form/index.cgi

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