- J21が「NETINT集中型映像処理レイヤー」を展示!AIで防犯カメラシステムの課題を解決し、セキュリティ映像の新時代を切り拓く
- 防犯カメラシステムが直面する「バックエンドの限界」とは?
- 既存システムを変えずに効率化!「NETINT集中型映像処理レイヤー」の仕組み
- AIが“顔だけ高画質化”する独自機能「ROIフィルタ」デモ
- 初公開!ZoneMinder × スマートVPU統合デモで次世代処理を体験
- NETINT Technologies, Inc.について
- ZoneMinder(ゾーンマインダー)について
- ジャパン・トゥエンティワン株式会社について
- SECURITY SHOW 2026 開催概要
- まとめ:AIと専用ハードウェアが拓くセキュリティ映像の未来
J21が「NETINT集中型映像処理レイヤー」を展示!AIで防犯カメラシステムの課題を解決し、セキュリティ映像の新時代を切り拓く
ジャパン・トゥエンティワン株式会社(以下、J21)は、2026年3月3日(火)から6日(金)まで東京ビッグサイトで開催される「SECURITY SHOW 2026」において、カナダのネットイント社(NETINT Technologies, Inc.)が開発したスマートVPU「Quadra」を核とする革新的なセキュリティ映像ソリューションを展示することを発表しました。この展示では、防犯カメラシステムが直面する現代的な課題を解決し、映像処理の効率を飛躍的に向上させる「NETINT集中型映像処理レイヤー」が紹介されます。
AI(人工知能)技術の進化と防犯カメラの高解像度化が進む現代において、映像データの処理と管理はますます複雑になり、システムへの負荷が深刻な問題となっています。J21が提案するこの新しいアプローチは、既存のカメラやシステムを大規模に置き換えることなく、バックエンドの映像処理能力を最適化し、AI解析の真の可能性を引き出すことを目指しています。
今回の展示では、AIが映像内の特定部分(顔など)の画質を向上させる独自の「ROI(Region of Interest)フィルタ」デモに加え、世界中で利用されているオープンソースの防犯カメラシステム「ZoneMinder」とスマートVPUが連携するデモが初披露される予定です。これらの技術は、セキュリティ業界に新たな標準をもたらす可能性を秘めています。

防犯カメラシステムが直面する「バックエンドの限界」とは?
近年、防犯カメラは単に映像を記録するだけでなく、高解像度化、AIによる高度な解析機能(顔認識、不審物検出など)の搭載が進んでいます。これにより、カメラの台数が増え、映像データは膨大になり、その処理は以前にも増して複雑になっています。
従来のシステムでは、これらの膨大な映像データを保存し、配信し、AIで解析する「バックエンド」と呼ばれる部分に大きな負荷がかかっていました。具体的には、以下のような課題が深刻化しています。
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ストレージコストの増大: 高解像度の映像を長期間保存するためには、より大容量のストレージが必要となり、それに伴うコストも増加します。
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視聴・監視システムの高負荷化: 多数のカメラからの映像を同時に表示・監視する際、システムが高負荷になり、動作が遅くなったり、フリーズしたりすることがあります。
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AI解析によるGPU/帯域消費の急増: AI解析にはGPU(画像処理装置)という高性能なコンピューター部品が使われますが、映像の前処理(圧縮・伸長など)にも多くのGPUリソースが割かれ、本来のAI解析性能が十分に発揮できない状況が生じています。
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CPU/GPUが前処理に割かれる非効率性: 映像のデコード(圧縮された映像を元に戻す)、スケーリング(サイズ変更)、エンコード(再圧縮)といった前処理に、汎用的なCPUやGPUが多くの計算能力を費やしてしまい、AI解析などの重要なタスクに十分なリソースを割り当てられないという問題があります。
これらの課題は、防犯カメラシステムの導入・運用コストを押し上げ、効率的なセキュリティ対策の妨げとなっています。J21は、この「バックエンドの限界」をNETINTの技術で根本的に解決しようとしています。
既存システムを変えずに効率化!「NETINT集中型映像処理レイヤー」の仕組み
NETINTが提供する「集中型映像処理レイヤー」は、既存の防犯カメラやシステムを大規模に置き換えることなく、その「間」に位置して映像処理を最適化するという、全く新しい概念の映像基盤です。
この基盤の中核をなすのが、NETINTのスマートVPU(Video Processing Unit)「Quadra」です。VPUは、動画処理に特化して設計された高効率なチップであり、GPUと同様にコンピューターのPCIeスロットに装着して利用できます。この専用設計により、従来のCPUや汎用GPUでは実現できなかった、圧倒的な効率と性能を発揮します。

スマートVPUがもたらす課題解決とメリット
NETINTのスマートVPUは、防犯カメラシステムのバックエンドが抱える課題に対し、以下のような具体的な解決策とメリットを提供します。
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バックエンド負荷の最適化: カメラから送られてくる映像データを、保存、監視、AI解析といった用途に応じて最適な形式にリアルタイムで変換・圧縮します。これにより、ストレージやネットワークの負荷が大幅に軽減されます。
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CPU/GPUの解放とAI性能の最大化: 映像の前処理をスマートVPUが専門的に担当することで、CPUや汎用GPUは前処理から解放され、本来のAI解析や他の重要なタスクに集中できるようになります。これにより、AI解析の処理速度と精度が向上し、システム全体のAI性能を最大限に引き出すことが可能になります。
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圧倒的な省電力・省スペース: 1基のスマートVPUで最大48ストリーム(48台のカメラ映像に相当)もの映像処理が可能です。これにより、多数のサーバーを設置する必要がなくなり、サーバー台数を最大80%削減できると見込まれます。消費電力もCPUベースと比較して約1/10に抑えられるため、運用コストの削減にも大きく貢献します。
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予測可能で効率的なスケーリング: 数千ストリーム規模の大規模なシステムでも、スマートVPUの導入によって安定した映像処理能力を予測しやすくなり、効率的なシステム拡張(スケーリング)が可能になります。これは、システムの計画性と信頼性を向上させます。
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チップ上にAI推論エンジンを統合: スマートVPUは、映像処理だけでなく、AI推論(AIが学習した結果をもとに判断を下すこと)のためのエンジンもチップ上に統合しています。これにより、映像データのAI解析をさらに効率的に、かつ低遅延で行うことができます。

このような革新的な技術は、IaaS(Infrastructure as a Service)やOTT(Over-The-Top)サービス、そして監視システムなど、多岐にわたる分野で導入が進んでおり、その効果が実証されています。
AIが“顔だけ高画質化”する独自機能「ROIフィルタ」デモ
今回の展示で特に注目されるのが、スマートVPUに搭載されたAI機能の一例として紹介される独自の「ROIフィルタ」を用いた映像最適化デモです。ROIとは「Region of Interest」の略で、日本語では「関心領域」と訳されます。
このROIフィルタは、AIが映像内の特定の対象物(例えば、人の顔、車のナンバープレート、不審な置き去りカバンなど)を自動で検出し、映像エンコーダ(映像を圧縮する装置)がその検出結果に基づいて、映像の圧縮方法をインテリジェントに制御する機能です。
ROIフィルタの具体的な動作
通常の映像圧縮では、フレーム全体に対して均一な圧縮率が適用されます。しかし、ROIフィルタを使用すると、AIが検出した「重要な部分」は高画質を維持しつつ、それ以外の「重要度が低い部分」はより強く圧縮するといった、メリハリの効いた処理が可能になります。
例えば、デモでは以下のような効果が示されます。
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処理前: 1080p60(フルHD解像度で1秒間に60フレーム)の映像が、AVC(一般的な映像圧縮形式)で8.1Mbps(データ量を示す単位)のビットレートで記録されている場合、フレーム全体で圧縮率は均一です。
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処理後: ROIフィルタを適用すると、同じ1080p60の映像で、AIが検出した「顔」の部分だけが高画質を維持し、それ以外の部分は高圧縮されます。これにより、全体のビットレートを830kbpsまで大幅に削減できる可能性があります。これは、元のデータ量の約1/10にまで削減されることを意味します。


この技術は、ストレージ容量の節約やネットワーク帯域の効率的な利用に貢献するだけでなく、セキュリティ映像の「見たい部分」を確実に高画質で記録できるため、証拠能力の向上にも繋がります。また、逆にROIを低画質化することで、プライバシーに配慮した設定も可能になるなど、幅広い応用が期待されます。
初公開!ZoneMinder × スマートVPU統合デモで次世代処理を体験
今回のSECURITY SHOW 2026では、もう一つの注目点が初公開されます。それは、世界で最も歴史の長いオープンソース防犯カメラシステムである「ZoneMinder」に、NETINTのQuadraスマートVPUを統合したβ版(開発中のテスト版)デモです。
ZoneMinderは、無償で利用できる柔軟性の高い監視システムとして、長年にわたり多くのユーザーに支持されてきました。この人気システムとスマートVPUが連携することで、オープンソースの環境でも次世代の映像処理が可能になります。
展示される主な機能
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VPUによる高速ハードウェアエンコード: スマートVPUの専用ハードウェアが、映像データのエンコード(圧縮)を高速かつ効率的に行います。これにより、CPU負荷を大幅に軽減し、より多くのカメラ映像を同時に処理できるようになります。
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スマートVPUベースの物体検出: スマートVPUに搭載されたAI推論エンジンを活用し、ZoneMinder上で物体検出(人や車両など)をリアルタイムで行います。これにより、異常検知の精度と速度が向上し、セキュリティ監視の効率が高まります。



最新版のZoneMinder v1.38(2026年2月2日リリース)にスマートVPUベースのハードウェアエンコードやAI検出機能が統合されることで、オープンソースコミュニティにおいても、高性能かつ効率的な次世代映像処理技術が利用できるようになることは、監視システム開発者や運用者にとって大きな進展と言えるでしょう。
NETINT Technologies, Inc.について
ネットイント社は、カナダのバンクーバーに本社を構える企業で、VPU(ビデオ処理ユニット)という新たなカテゴリを創り出したパイオニアです。ASIC(特定用途向け集積回路)ベースのビデオ処理ソリューションにおける革新者として知られ、比類ないエンコード性能、高密度、そして優れたエネルギー効率を実現する技術を提供しています。
ネットイント社のVPUは、「グリーンコンピューティング」(環境負荷の低いコンピューティング)を映像分野で先導する存在です。エネルギー消費と運用コストを20~40倍削減しながら、従来の10倍の処理密度を達成するという驚異的な性能を誇ります。AV1、8K、HDRといった最新の高度なコーデック(映像圧縮・伸長技術)にも対応し、さらにオンチップAIエンジンを搭載することで、ハイパースケールなメディアエンコードと処理の未来を切り拓いています。
詳細については、ネットイント社のウェブサイトをご覧ください。
https://netint.com/
ZoneMinder(ゾーンマインダー)について
ZoneMinderは、20年以上にわたる長い歴史を持つ、完全なエンタープライズ向け無償・オープンソースの監視システムです。標準的な防犯カメラシステムから、より高度な映像ソリューションまで、幅広いニーズに対応できるコスト効率が高く柔軟な選択肢を提供し続けています。そのオープンソースという性質から、世界中の開発者コミュニティによって常に進化を続けています。
詳細については、ZoneMinderのウェブサイトをご覧ください。
https://zoneminder.com/
ジャパン・トゥエンティワン株式会社について
ジャパン・トゥエンティワン株式会社(J21)は、「世界中からワクワクする製品やサービスを発見、提供し、人が共に成長することで、世の中の新しい価値を創造する」という企業理念のもと活動しています。同社は「モビリティ事業」「スマートインフラ事業」「EC・ソフトウェア事業」「ヘルスケア事業」の4つの事業領域を柱とし、国内外の企業とパートナーシップを結び、日本市場でのビジネス開発および販売を行っています。
海外のハイテクベンチャー企業が持つ革新的な製品を日本国内に普及させることで、人々の生活を豊かにし、社会に新たな価値をもたらすことを目指しています。
詳細については、J21のウェブサイトをご覧ください。
https://www.japan21.co.jp/
SECURITY SHOW 2026 開催概要
J21の最新技術を直接体験できる「SECURITY SHOW 2026」の詳細は以下の通りです。
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展示会名: SECURITY SHOW 2026
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会期: 2026年3月3日(火)~6日(金)
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時間: 10:00~17:00(最終日のみ16:30終了)
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場所: 東京ビッグサイト
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小間番号: SS7041
個別面談をご希望の方は、以下の専用フォームよりご予約ください。
https://netint.biz/meet-at-security-show
展示会の詳細については、以下の公式ウェブサイトで確認できます。
https://messe.nikkei.co.jp/exhibitor/info/SS/ja/25730/
皆様のご来場を心よりお待ちしております。
まとめ:AIと専用ハードウェアが拓くセキュリティ映像の未来
J21がSECURITY SHOW 2026で展示するNETINT集中型映像処理レイヤーは、防犯カメラシステムが抱える高負荷化、高コスト化といった課題に対し、AIと専用ハードウェアであるスマートVPUを組み合わせることで、抜本的な解決策を提示しています。
既存のシステムを活かしつつ、バックエンドの映像処理を劇的に効率化するこの技術は、ストレージコストの削減、ネットワーク帯域の有効活用、そしてAI解析の性能最大化に貢献します。特に、AIが映像の重要部分を自動で高画質化するROIフィルタや、オープンソースのZoneMinderとの連携は、セキュリティ映像活用の新たな可能性を広げるでしょう。
これらの技術は、ただ映像を記録するだけでなく、より賢く、より効率的に、そしてより安全に映像データを活用するための重要な一歩となります。セキュリティ分野におけるAI技術の進化と、それを支えるハードウェアの革新が、私たちの社会の安全と安心をさらに高めることに貢献するでしょう。

