AIで材料開発が劇的に進化!「ニューラルネットワーク分子動力学」基礎から応用までを徹底解説するセミナー開催
近年、AI技術の進化は様々な分野に大きな変革をもたらしていますが、材料開発の分野においてもその影響は顕著です。特に注目を集めているのが「ニューラルネットワーク分子動力学(NNMD)」というシミュレーション手法です。この革新的な技術は、従来の計算手法が抱えていた課題を解決し、より高精度かつ大規模な材料設計を可能にすると期待されています。
2026年5月20日(水)に開催されるオンラインセミナー「ニューラルネットワーク分子動力学法の基礎と応用:AI活用型材料設計」では、このNNMDの基礎から応用、そして企業での具体的な活用戦略までが体系的に解説されます。

ニューラルネットワーク分子動力学(NNMD)とは?AIが材料開発を変えるメカニズム
ニューラルネットワーク分子動力学(NNMD)とは、AI技術の一つであるニューラルネットワークと、原子や分子の動きをシミュレーションする分子動力学を組み合わせた計算手法です。簡単に言えば、AIが原子間の力を学習し、その学習結果を使って材料の挙動を予測する技術と言えます。
このNNMDがなぜ「AI活用型材料設計」の最前線として注目されているのでしょうか。それは、従来の計算手法が抱えていた課題を解決し、複数の優れた特徴を持っているからです。
従来の計算手法との違いとNNMDの圧倒的な強み
材料開発におけるシミュレーション手法には、主に「第一原理計算」と「従来の分子動力学法」があります。それぞれの特徴を踏まえ、NNMDがどのようにそれらを凌駕するのかを見ていきましょう。
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第一原理計算: 非常に高い精度で材料の電子状態や物性を予測できますが、計算コストが非常に高いため、扱える原子数が限られてしまうという弱点がありました。大規模なシステムや長時間の現象をシミュレーションするのは困難です。
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従来の分子動力学法: 比較的少ない計算コストで大規模なシステムを扱えますが、原子間の力を記述する「力場(りきば)」の精度が課題でした。力場は経験的なパラメータに基づいており、特定の材料や状況にしか適用できないことが多く、新しい材料や複雑な反応への適用は困難でした。
これに対し、NNMDは以下の点で画期的な進歩を遂げています。
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第一原理計算に匹敵する高精度と大規模計算の両立: NNMDは、第一原理計算から得られる膨大なデータをAIに学習させることで、第一原理計算と同等の高い精度を維持しながら、はるかに大規模なシステムや長時間のシミュレーションを可能にします。これにより、これまで計算が難しかった複雑な材料の挙動も詳細に調べられるようになります。
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パラメータ開発の困難さからの脱却: 従来の分子動力学法では、新しい材料ごとに複雑な力場のパラメータを開発する必要がありました。これは時間と労力がかかる作業でしたが、NNMDはAIが原子間の相互作用を自動的に学習するため、このパラメータ開発の負担を大幅に軽減できます。
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多元素系への適用が可能: 8種類以上の元素が混在するような複雑な合金や化合物といった「多元素系」の材料は、従来の計算手法では扱うのが非常に困難でした。NNMDはAIの学習能力により、このような多元素系材料のシミュレーションも高精度で行うことができます。
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複雑な化学反応への対応が可能: 材料開発では、合成プロセスにおける化学反応の理解が不可欠です。NNMDは、原子間の結合の生成や切断といった複雑な化学反応もシミュレーションできるため、反応メカニズムの解明や新しい合成ルートの探索に貢献します。
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二次元材料への応用が可能: グラフェンや遷移金属ダイカルコゲナイドなどの二次元材料は、次世代デバイスへの応用が期待されています。ReaxFFなどの従来の反応力場では困難だった二次元材料のシミュレーションにも、NNMDは有効な手段となります。
これらの特徴により、NNMDは「計算がうまくいかない」「適用範囲が分からない」といった現場の課題を解決し、材料開発における強力なツールとしてその産業応用が加速度的に広がっています。
セミナーで得られる知識と対象者:あなたの課題を解決する実践的な内容
本セミナーは、NNMDに興味を持つすべての方々を対象としていますが、特に以下のような課題を抱える方々に実践的な知識と解決策を提供することを目指しています。
セミナーで得られる具体的な知識
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NNMDの成功事例: これまでにNNMDシミュレーションがどのように活用され、どのような成果を上げてきたかを知ることができます。
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NNMDの基礎と方法論: NNMDの基本的な理論、計算手順、そして従来の分子動力学シミュレーションとの比較を通じて、その特徴や長所を深く理解できます。
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計算失敗時の対処法: NNMDで計算がうまくいかなかった場合に、どのように対応すれば良いのか、その基礎と実践的な対処方法を学ぶことができます。
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得意・不得意な計算対象: NNMDが得意とする計算対象や課題だけでなく、不得意な計算対象や課題についても理解することで、より効果的な活用法を見出すことができます。
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企業での活用戦略: NNMDを企業においてどのように活用していけば良いのか、その方向性と将来戦略について具体的な知見を得られます。
このセミナーはこんな方におすすめです
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最近注目されているニューラルネットワーク分子動力学シミュレーションをこれから活用してみたい方
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NNMDに興味があり、従来の分子動力学シミュレーションと比較してどのような特徴・長所があるかを勉強したい方
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現在NNMDを活用しているが、うまく計算できなかった時に対応ができないので、その基礎を最初から勉強してみたい方
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NNMDが得意な計算対象や課題、さらには不得意な計算対象や課題について勉強したい方
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企業において、今後NNMDをどのように活用していけば良いのかの方向性と将来戦略について知見を得たい方
本セミナーは、NNMDに少しでも興味がある方であれば、どなたでも有益な情報を得られる内容となっています。
講師紹介:第一人者が語るNNMDの最前線
本セミナーの講師を務めるのは、東北大学 金属材料研究所 計算材料学センター センター長・教授である久保 百司 氏です。久保教授は、計算材料科学の分野で長年にわたり先駆的な研究を進めており、文部科学省のスーパーコンピュータ「富岳」成果創出加速プログラムの課題責任者を務めるなど、この分野の第一人者として知られています。
その豊富な知識と経験に基づいた講義は、NNMDの基礎理論から最先端の応用事例、そして企業での実践的な活用戦略まで、受講者が多角的に理解を深める上で非常に価値のあるものとなるでしょう。質疑応答の時間も設けられるため、日頃の研究や業務で抱える具体的な疑問を直接質問できる貴重な機会です。
セミナープログラム詳細:AI材料設計の全体像を網羅
セミナーは以下の6つのセッションで構成されており、NNMDの全体像を網羅的に学ぶことができます。
[1] 計算科学の企業における意義と活用方法
このセクションでは、計算科学シミュレーションが企業活動においてなぜ重要なのか、その基本的な意義から具体的な応用事例までを解説します。高速スクリーニングや特許戦略、産学連携における計算科学の役割など、ビジネス視点での価値を理解できます。
[2] ニューラルネットワーク分子動力学(NNMD)法の特徴
NNMDが従来の分子動力学法や第一原理分子動力学法、Tight-Binding量子分子動力学法、ReaxFF反応力場分子動力学法とどのように異なるのかを比較しながら、その特徴を詳しく掘り下げます。特に、第一原理計算に相当する精度での大規模計算、パラメータ開発の容易さ、多元素系や複雑な化学反応、二次元材料への応用可能性といったNNMDの強みを具体的に学びます。
[3] ニューラルネットワーク分子動力学法の基礎
分子動力学法の基礎理論から始まり、ニューラルネットワークの材料設計への応用例、NNMDの概要、ニューラルネットワークの基礎理論、そしてNNMDの歴史と基礎理論、計算手順までを体系的に解説します。AI初心者の方でも理解できるよう、丁寧にステップバイステップで説明されます。
[4] ニューラルネットワーク分子動力学(NNMD)法の応用例
このセクションでは、NNMDシミュレータの開発事例や、マルチフィジックス現象、多元素系、複雑な化学反応へのNNMDの具体的な応用例が紹介されます。実際の研究や開発現場での活用イメージを具体的に掴むことができるでしょう。
[5] 計算科学シミュレーションの今後の発展
マルチフィジックス計算科学やマルチスケール計算科学といった、計算科学シミュレーションの未来の方向性が語られます。スーパーコンピュータ「富岳」を活用した成果創出加速プログラムについても触れられ、この分野の将来的な展望を理解できます。
[6] 質疑応答・個別相談
講義内容に関する疑問点や、ご自身の研究・業務における具体的な相談について、講師に直接質問できる貴重な時間です。これにより、セミナーで得た知識をより実践的に活用するためのヒントが得られることでしょう。
開催概要と申し込み方法
本セミナーは、Zoomを使ったライブ配信形式で行われますので、ご自宅やオフィスから気軽にご参加いただけます。
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テーマ: ニューラルネットワーク分子動力学法の基礎と応用:AI活用型材料設計
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開催日時: 2026年5月20日(水)10:30~16:30
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形式: Zoom配信(資料付)
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講師: 久保 百司 氏(東北大学 金属材料研究所 計算材料学センター センター長・教授)
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受講料:
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一般:57,200円(税込)
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メルマガ会員:51,700円(税込)
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アカデミック:28,600円(税込)
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詳細の確認とお申し込みは、以下のリンクから可能です。
まとめ:AIを活用した材料設計の未来を掴むために
ニューラルネットワーク分子動力学は、材料開発の常識を塗り替える可能性を秘めた最先端の技術です。第一原理計算の精度と大規模シミュレーションの柔軟性を両立させるこの手法は、新材料開発のリードタイム短縮やコスト削減に大きく貢献すると期待されています。
本セミナーは、この革新的な技術の基礎を学び、企業での具体的な活用戦略までを深く理解できる絶好の機会です。AIによる材料設計の最前線に触れ、未来の材料開発をリードする知識とスキルを身につけたい方は、ぜひこの機会にご参加ください。
関連情報
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このセミナーが、皆さまの材料開発における新たな一歩となることを願っています。

