SpiralAIがコーエーテクモグループなどから資金調達、新LLM「Geppetto2」で日本のIPを世界へ
AI技術を活用したサービス開発を手がけるSpiralAI株式会社は、この度、Spiral Capitalをリード投資家として、株式会社コーエーテクモキャピタルやScrum Venturesを含む複数の企業から資金調達を実施したことを発表しました。この資金調達は、日本のエンターテインメント業界におけるAI活用の新たな時代を切り開くものとして注目されています。
同時に、同社は日本のIP(知的財産)を保護し、その価値を最大限に引き出すための新しい大規模言語モデル(LLM)基盤「Geppetto2(ゼペット2)」を発表しました。このサービスは、特にゲームやエンタメ領域において、IPの世界観を忠実に守りながら、ユーザーに新しい体験を提供することを目指しています。
SpiralAIとは?「人間らしさ」に技術で挑戦するAI企業
SpiralAI株式会社は、「人間らしさに、技術の力で挑戦する」という企業理念のもと、IPホルダー(キャラクターや作品の権利を持つ企業や個人)と「共創」しながらエンターテインメントを作り出すことを事業の中心に据えています。AI技術、特に大規模言語モデル(LLM)を用いて、これまでになかったような魅力的なコンテンツを生み出すことを目指しています。
次世代LLM基盤「Geppetto2」とは?日本のIPを安心・安全に活用
「Geppetto2」は、IPキャラクターの創造、運用、展開に特化して設計された、まさにIPのためのLLMです。LLMとは「Large Language Model(大規模言語モデル)」の略で、大量のテキストデータを学習することで、人間のように自然な文章を生成したり、質問に答えたりできるAIのことです。
一般的なLLMが幅広い知識を扱うのに対し、Geppetto2は、特定の作品の世界観やキャラクターの性格、話し方を深く理解し、それらを忠実に再現することに重点を置いています。これにより、IPホルダーやエンターテインメント企業が「公式として安心して世に出せる品質」のコンテンツを提供できるよう設計されています。

Geppetto2の6つの強力な特徴
Geppetto2は、日本のIPが持つ独自の魅力を守り、さらに発展させるための、以下のような画期的な特徴を備えています。
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世界観を厳守する
キャラクターが本来知り得ない情報を語ってしまうような「設定崩壊」を防ぐ設計がされています。例えば、時代劇のキャラクターが現代の流行語を話すようなことはありません。これにより、作品の世界観が損なわれることなく、ファンは安心してキャラクターとの対話を楽しめます。 -
嘘をつかない(ハルシネーション耐性)
AIが事実ではない情報をあたかも真実のように語る現象を「ハルシネーション」と呼びます。Geppetto2は、存在しない固有名詞を創作したり、誤った情報を伝えたりする「ハルシネーション」を極力発生させない設計が施されています。IPの世界観において正確な情報のみを提供することで、信頼性の高いキャラクター対話を実現します。 -
キャラクターの再現度が高い
キャラクター固有の設定や性格、口調、感情表現を深く学習しています。これにより、ユーザーはまるで本物のキャラクターと話しているかのような、自然で違和感のない会話体験を得ることができます。キャラクターのファンにとって、これは非常に重要な要素です。 -
軽量かつ高効率
モデルサイズがコンパクトでありながら、高い応答品質を実現しています。これは、限られたリソースでもスムーズに動作することを意味し、より多くのデバイスや環境での利用を可能にします。 -
ローカル環境への展開も視野に
将来的には、ゲーミングPCやスマートフォンといった個人のデバイス上でもGeppetto2が動作することを想定して開発が進められています。これにより、インターネット接続がない環境や、よりプライベートな環境でのAIキャラクターとの交流が実現するかもしれません。 -
IPの権利保護が手厚い
他社のIPの著作権や商標権などの権利侵害を未然に防ぐ設計が組み込まれています。これは、IPホルダーが安心してGeppetto2を利用できるための重要な配慮であり、法的なリスクを低減します。
Geppetto2が追求する「人間らしい」会話体験のこだわり
Geppetto2は、単に情報をやり取りするだけでなく、ユーザーとキャラクターが長期的な関係性を築けるような「人間らしい」会話体験を提供することに徹底的にこだわっています。
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会話学習による「関係性」の再現
単なるQ&A形式ではなく、日常の口語会話の流れを学習することで、より自然な対話を実現しています。さらに、初対面から親密になるまでのフェーズを学習に含めることで、キャラクターとの関係性の深化を表現できるようになっています。 -
感情表現の高度化
一つのセリフに込められた意図、感情、そして相手との関係性を、学習データ作成時に細かく付与しています。これにより、同じセリフでも状況や文脈によって異なる複雑な感情を表現し、人間らしい深みのある会話を再現します。 -
キャラクター独自の会話表現
原作者がキャラクターを通じて表現したい独自の会話表現を丁寧に再現します。一般的なLLMでは難しい、キャラクターごとの多様性を持った会話展開を可能にし、キャラクターの個性を際立たせます。 -
少数データでの高品質学習
データ量の多さだけで勝負するのではなく、キャラクターの核となる部分を深く学習させるための独自の「レシピ」を追求しています。余計な汎用知識を削ぎ落とし、IPの世界観を厳密に守るAIへと進化させています。
これらの取り組みの結果、Geppetto2は、ハルシネーション耐性やキャラクター相関性、知識を織り交ぜたセリフの生成、応答多様性・展開力において、他の汎用LLMを上回る高品質を実現していると評価されています。

コーエーテクモグループとの戦略的パートナーシップの意義
今回の資金調達において、ゲーム業界を代表するエンターテインメント企業であるコーエーテクモグループが引受先に加わったことは、SpiralAIにとって大きな意味を持ちます。コーエーテクモグループは、「創造と貢献」の精神のもと、魅力的なコンテンツを世界中のユーザーに届けている企業です。
SpiralAIは、業界のトップランナーであるコーエーテクモグループとの戦略的パートナーシップを通じて、国内外のファンに向けた新しい体験を共同で創造し、日本のIPを世界に展開する取り組みを加速させていくことでしょう。
今後の展望:日本のIPをAIで世界へ
SpiralAIは、日本のIPを世界に届けるためのAI基盤をさらに強化していくために、以下の取り組みを進めていく予定です。
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戦略的パートナーとの共創強化:IPライセンス協力を軸とした長期的な共同開発を推進します。
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エンタメ領域での拡張:ゲーム、アニメ、マンガ、声優など、多様なIPとの共創を拡大します。
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グローバル展開の加速:多言語対応を進め、海外のファンへのリーチを広げます。
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技術基盤の進化:「Geppetto2」のさらなる品質向上と、その応用領域の拡大を目指します。
出資者からのコメント
今回の資金調達にあたり、各出資者から期待の声が寄せられています。
株式会社コーエーテクモホールディングス 代表取締役 社長執行役員CEO 鯉沼 久史氏

「SpiralAIは、独自LLM『Geppetto』やオーダーメイドのLLMを開発しており、生成AI分野で高い技術力を持つ企業です。キャラクター会話型AIアプリの開発など、AIを活用した新たなエンタテインメントへの挑戦を高く評価し、新たに出資いたしました。今回の戦略的パートナーシップを通じて、エンタメとAIを組み合わせた新しい体験の創出への取り組みを支援させていただきます。」
Spiral Capital, General Partner 千葉 貴史氏

「日本のエンタメ産業は、キャラクターIPが世界のIP収入ランキングでも上位を占めるなど、世界に誇る重要な産業です。SpiralAIは、IQではなくEQ(心の知能指数)に強みを持つ高速・低コストな独自LLMを開発し、あらゆるキャラクターIPの性格や世界観を再現可能な会話AIを構築しています。SpiralAIのAI開発力と日本のエンタメ企業のIP力が掛け合わされることで、世界中のより多くのユーザーに日本のIPを楽しんでもらえる世界を実現できることを確信しています。」
Scrum Ventures, General Partner 宮田 拓弥氏

「日米両国で投資活動を行う中で、日本のエンターテインメント産業の世界における評価の高さを改めて実感しています。EQに特化したSpiralAI独自のLLMは、日本のIPが持つ可能性をさらに広げるものと強く確信し、前回のラウンドに続いて出資をいたしました。佐々木社長をはじめとするチームの高い開発力と、そこから生まれる新たな体験価値がもたらす未来に大いに期待をしています。」
SpiralAI株式会社 代表取締役 佐々木 雄一

「世界では、エンターテインメント領域におけるAI活用が広がり、特にキャラクターとの会話体験を軸にしたサービスが成長しています。SpiralAIは『人間らしさに、技術の力で挑戦する』ことを掲げ、日本人だからこそイメージできる、AIとの共生体験の実現に取り組んできました。生成AIという産業革命に匹敵する大きな変革の波の中で、米中に出遅れている日本のAI産業の現状を、日本が誇るエンターテインメントとAI技術を掛け合わせることで、独自の体験として世界にアピールしていきたいと考えております。今回、そのチャレンジに共感し、応援してくださる投資家の皆様とご一緒できたことを大変うれしく思います。」
まとめ:日本のIPがAIで新たな価値を創造する時代へ
SpiralAIの資金調達と新LLM「Geppetto2」の発表は、日本のエンターテインメント業界、特にIP活用において大きな一歩となるでしょう。Geppetto2は、キャラクターの世界観を厳守し、人間らしい自然な会話を実現することで、ファンにこれまでにない体験を提供します。コーエーテクモグループとの連携により、その可能性はさらに広がり、日本のIPがAIの力で世界中のユーザーに新たな感動を届ける未来が期待されます。
SpiralAIの今後の動向に注目し、日本のAI技術とエンターテインメントがどのように融合し、新しい価値を創造していくのか、その進化を見守っていきましょう。
会社情報
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社名: SpiralAI株式会社 / SpiralAI Inc.
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事業内容: 大規模言語モデルなどのAI技術を用いたサービスの開発
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役員: 代表取締役 CEO 佐々木雄一
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所在地: 〒101-0031 東京都千代田区東神田2-2-5 PMO秋葉原Ⅲ5階
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設立: 2023年3月1日
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会社URL: https://go-spiral.ai/

