製造業のデータ活用を加速!ビジュアルデータサイエンスツール「Spotfire® 14.6 LTS」が新ライセンス体系で登場
NTTドコモビジネスX株式会社は、Cloud Software Group, Inc.が提供するビジュアルデータサイエンスツール「Spotfire®」の新たな長期サポート(LTS)バージョン「Spotfire® 14.6」の提供開始を発表しました。これに伴い、2026年1月より日本国内においても、半導体業界などの特定の業界に特化した分析機能を含む、新しいライセンス体系が導入されます。
Spotfire®とは?製造業でなぜ選ばれるのか
「Spotfire®」は、複雑なデータを視覚的に分かりやすく分析できるツールです。特に製造業の現場でデータ活用を推進するために利用されており、ITR「DBMS/BI市場2025」によると、製造業向けダッシュボードで国内シェア1位の実績を持っています。
製造業、特に半導体産業では、生産工程で膨大な量のデータが発生します。例えば、工程データ、装置の稼働ログ、品質検査の結果など、これらのデータは日々の業務で生成され続けます。Spotfireは、これらの多岐にわたるデータを一つにまとめ、グラフやチャートを使って直感的に可視化することで、データの奥に隠された傾向や課題を発見しやすくします。これにより、製品の歩留まり向上、品質の安定化、生産プロセスの最適化、装置の改善といった、製造現場が抱える重要な課題の解決を強力にサポートしています。
データ分析の専門家でなくても、現場の担当者が自らデータを操作し、必要な情報を引き出せるようになるため、データに基づいた意思決定が迅速に行えるようになるのがSpotfireの大きな強みです。
新バージョン「Spotfire® 14.6 LTS」の主な特徴
今回リリースされた「Spotfire® 14.6 LTS」は、企業システムに不可欠な「長期サポート(Long Term Support)」バージョンです。LTSバージョンは、長期間にわたる安定した運用とセキュリティサポートが約束されるため、企業は安心してシステムを導入・利用できます。このバージョンには、以前の14.0 LTS以降(14.1〜14.5)に強化された機能がすべて含まれており、さらに110以上の新機能と90件以上のユーザー要望対応が実現されています。
「Spotfire® 14.6 LTS」では、分析、可視化、そして運用管理の各領域で大幅な進化を遂げています。その中でも特に注目すべき点をいくつかご紹介します。
Spotfire Analyticsの強化
1. ユーザー要望に基づくビジュアライゼーションの大幅改善・強化
データ分析において、情報をいかに分かりやすく見せるかは非常に重要です。Spotfire 14.6 LTSでは、ユーザーからの多くの要望に応え、ビジュアライゼーション(データの視覚化)機能が大きく改善されました。
例えば、箱ひげ図(ボックスプロット)では、複数の異なるスケールのY軸を同時に表示したり、グラフを水平に表示したりする機能が追加されました。また、プロパティ設定パネルを使うことで、複数のグラフの設定を一括で編集したり、一度設定した内容を再利用したりすることが可能になり、作業効率が向上します。
さらに、散布図やマップチャートでは、ユーザーが独自のカスタムシンボルをインポートできるようになりました。これにより、業界固有のデザインや企業のロゴなどを使ってデータポイントを表現できるようになり、よりパーソナルで分かりやすいデータ可視化が実現します。

2. 高度・複雑な分析操作を「誰でも」実行可能にする「Action Mod」の導入
データサイエンスの専門知識がない人でも、高度な分析を簡単に実行できるようになるのが「Action Mod」です。Spotfire上で実行される分析アクション(スクリプト)をパッケージ化し、組織内で共有・再利用できる機能です。
例えば、データサイエンティストや開発者が作成した複雑な自動処理やアルゴリズムを、「再利用可能なボタン」としてSpotfireのインターフェースに配置できます。これにより、Pythonなどのプログラミング知識がない一般のSpotfireユーザーでも、ボタンをワンクリックするだけで、専門家が設計した高度な分析を簡単に実行できるようになります。これにより、組織全体のデータ活用レベルが底上げされ、より多くの人がデータから価値を引き出せるようになります。

3. モダンなデータ基盤とのデータアクセスやセキュリティの大幅強化
現代の企業では、データがクラウド上やデータレイクハウスなど、多様な場所に保存されています。Spotfire 14.6 LTSでは、WindowsクライアントとWebクライアントの両方で接続できるデータソースが大幅に拡充されました。
特に、Snowflake、BigQuery、Databricksといった主要なクラウドデータソースへの対応が強化されています。また、認証方式はより安全性の高いOAuth2/OIDCが標準化され、データのセキュリティがさらに向上しています。これにより、企業は最新のデータ基盤を活用しながら、安全にSpotfireでデータを分析できるようになります。
Spotfire Data Scienceの強化
1. ビジュアル上での更なる洞察獲得を支援する新機能「Reference Elements」
データから深い洞察を得るためには、単にデータを可視化するだけでなく、重要な基準値と比較することが有効です。「Reference Elements」は、従来のビジュアライゼーションの上に、閾値(しきい値)や目標値、許容範囲、ベンチマークといった基準線を重ねて表示できる新機能です。
これにより、現在のデータが目標に対してどの位置にあるのか、異常値は発生していないかなどを、直感的に把握できるようになります。例えば、製造ラインの品質データと許容範囲を重ねて表示することで、問題発生の早期発見や、改善点の特定に役立ちます。

2. 半導体などの業界特化・業界横断の分析機能
Spotfire Data Scienceは、製造業やエネルギー業界など、専門性の高い領域が抱える複雑な課題を解決するための業界特化型分析機能を標準で提供します。さらに、様々な業界で共通して活用できるデータサイエンス機能も備わっています。
具体的には、半導体製造において不可欠な「ウェハマップの可視化」や「不良のウェハ面内領域解析」といった専門的な分析機能は、「Data Science Add-Ons」として提供されます。これらのAdd-Onsは、Spotfire本体のアップグレードを待つことなく、最新の分析手法を迅速に追加・活用できるため、常に最先端の分析環境を維持できます。
また、時系列解析、地理空間分析、欠損値分析など、あらかじめパッケージ化された「組み込みデータ関数(Built-in Data Functions)」も利用可能です。これにより、業界を横断する高度な分析がより手軽に実行できるようになり、多岐にわたるビジネス課題の解決を支援します。

Spotfire Enterpriseの強化
1. 自動化機能の強化
Spotfire Enterpriseでは、業務の自動化機能がさらに進化しました。新たに「ループ処理(ForEach)」が実装されたことで、ユーザー単位や特定の条件ごとに繰り返し処理を実行できるようになり、パーソナライズされたレポートの自動配信などが容易になります。
また、スクリプト実行機能も強化され、自動化ジョブ内でIronPythonスクリプトを実行できるようになりました。これらの機能により、従来の定型的な処理だけでなく、より柔軟で高度なワークフローを構築できるようになり、業務効率が大幅に向上します。
2. モニタリング機能の強化
システム運用において、安定稼働を維持するためのモニタリングは非常に重要です。Spotfire Enterpriseでは、システムのピーク負荷時でも、スケジュール更新やInformation Servicesジョブといった重要な処理のステータスや進捗状況を正確に把握できる新しいUIが導入されました。
さらに、スケジュール更新や自動化サービスのジョブ状態が変化した際(例えば、ジョブが失敗した場合など)に、自動的にメールやHTTP通知を送信する機能も追加されています。これにより、システム異常の早期検知と迅速な対応が可能となり、運用管理者の負担を大幅に軽減し、より安定したシステム稼働をサポートします。
刷新されたライセンス体系の導入
「Spotfire®」は、2025年より製品構成を大幅に簡素化し、より包括的で活用しやすい新しいライセンス体系へとリニューアルしました。日本国内においても、2026年1月よりこの新しいライセンス体系での提供が開始されます。
新しい体系では、よりシンプルで分かりやすい構成を目指し、以下の5つのライセンスに集約されました。
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Spotfire Analytics: データのインタラクティブな視覚化と高度な分析機能を提供します。これは従来のSpotfire Analystライセンスに相当し、基本的なデータ分析を求めるユーザーに適しています。
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Spotfire Data Science: Spotfire Analyticsの全機能に加え、半導体業界などの特定の業界ニーズに対応した分析機能や、機械学習、モデリングといったデータサイエンス機能を提供します。より専門的で高度な分析を行うユーザー向けです。
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Spotfire Enterprise: 組織全体での分析の自動化、ガバナンス(管理体制の構築)、そして分析結果の共有を可能にします。大規模な組織でデータ活用を推進するための基盤となります。
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Spotfire Enterprise Advanced Data Science: Spotfire Enterpriseのアドオンとして提供され、異なるデータソースを統合・保護するためのデータ仮想化機能を提供します。多様なデータソースを持つ企業が、より安全かつ効率的にデータを統合・分析するために役立ちます。
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Spotfire Enterprise Data Streams: Spotfire Enterpriseのアドオンであり、リアルタイムで発生するデータストリーミングをSpotfire®環境に取り込む機能を提供します。IoTデバイスからのリアルタイムデータ分析など、常に最新のデータに基づいた意思決定が求められる場面で威力を発揮します。
このライセンス体系の刷新により、ソフトウェアの機能向上と柔軟なライセンス提供の両面から、お客様のデータ活用がより一層強力に支援されることになります。
NTTドコモビジネスX株式会社について
本リリースに関連し、NTTドコモビジネスX株式会社(旧:NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社)は、グローバルで高い実績を持つTIBCOおよびSpotfireのデータ解析・統合プロダクトをジャパン・ディストリビューターとして提供しています。
同社は「データ活用とテクノロジーで、企業の進化を支え抜く。」をミッションに掲げ、データ活用と最適なテクノロジー導入によるDX(デジタルトランスフォーメーション)と、それらを通じたより良いCX(顧客体験)の実現を支援しています。お客様のビジネスの可能性を拓く信頼の伴走者として、進化し続ける企業のデジタライゼーションに貢献しています。
まとめ
ビジュアルデータサイエンスツール「Spotfire®」の最新長期サポートバージョン14.6 LTSと、刷新されたライセンス体系は、製造業をはじめとする企業のデータ活用を次のレベルへと引き上げる強力なサポートとなるでしょう。安定した運用を可能にするLTSバージョンと、ユーザーのニーズに合わせた柔軟なライセンス、そして多岐にわたる新機能は、データの可視化から高度な分析、さらには自動化された運用管理まで、データ活用のあらゆる側面を強化します。
特に、半導体産業に特化した分析機能や、AI初心者でも高度な分析を実行できる「Action Mod」の導入は、データサイエンスの民主化を促進し、より多くの企業がデータドリブンな意思決定を実現するための道筋を示しています。NTTドコモビジネスX株式会社による国内での提供体制も強化され、今後もSpotfireが企業のデジタルトランスフォーメーションを力強く推進していくことが期待されます。
Spotfireについては、以下のリンクから詳細をご覧いただけます。

