AI活用は今からでも遅くない!『AI脳』出版記念講演会で明かされたAI時代の生存戦略と具体的な実践法

AI脳 出版記念講演会の様子

2026年4月4日、東京都港区南青山をメイン会場に、全国18都道府県のサテライト会場をオンラインで繋ぎ、株式会社デジライズ代表取締役の茶圓将裕氏の初著書『AI脳 自由な時間が無限に生まれる思考革命』(KADOKAWA刊)の出版記念講演会が開催されました。

「日本をAI先進国に」をミッションに掲げ、利用者数No.1※の生成AI学習コミュニティ「SHIFT AI」を運営する株式会社SHIFT AIの代表・木内翔大氏がゲスト登壇し、最新ツール「Claude Code」を実際に活用する両氏が、技術論に留まらない「AI時代の生存戦略」を明かしました。会場は満員御礼となり、参加者はAI時代の波を乗りこなすためのヒントを熱心に吸収しました。

本記事では、この講演会で語られた重要なポイントを、AI初心者の方にも分かりやすい言葉で詳しく解説していきます。

2026年、AI時代を生き抜くための3つの生存戦略

講演会では、AI活用の最前線を走る茶圓氏と木内氏が、これからの時代に求められる思考法や行動について、以下の3つのポイントを提示しました。

1. 組織自動化の現在地:幻想を捨て、「地道な1時間」を積み上げる

AIによる自動化と聞くと、SF映画のような華々しい未来を想像するかもしれません。しかし、茶圓氏は講演の冒頭で「企業の現場はSNSのトレンドから7周は遅れている」と断言しました。これは、SNSで流れるような最先端のAI活用事例と、実際に多くの企業がAIを導入している現状との間に大きなギャップがあることを意味します。

多くの企業はまだChatGPTのような生成AIツールの導入初期段階にあり、本格的な自動化には至っていません。茶圓氏は、この現実を踏まえ、まずは「1日1時間の削減」という具体的な目標を掲げ、地道にAI活用を進めることが重要だと語りました。例えば、毎日行っている定型業務の一部をAIに任せてみる、資料作成のアウトラインをAIに作ってもらうなど、小さな成功体験を積み重ねることが、結果として組織全体のDX(デジタルトランスフォーメーション)を加速させる最短ルートになるという考えです。

これに対し、木内氏は、将来的には経営者自身が「オリジナルエージェント」を構築し、自社のコア業務を自動化する未来を予測しました。オリジナルエージェントとは、特定の業務に特化してAIが自律的に判断・実行するシステムのようなものです。今後は、このような高度なエージェント開発をリードできるコンサルティング人材が、市場で非常に価値のある存在になるとの見解を示しました。

2. 「AI脳」の正体:知的好奇心を「アウトプット」で加速させる

AIを単なるツールとして使うだけでなく、まるで自分の身体の一部のように使いこなす「AI脳」とは一体何でしょうか。茶圓氏は、その鍵は「寝る間も惜しむほどの知的好奇心」と、それをすぐに形にする「アウトプット」のループにあると語りました。

AI脳を持つ人は、日常生活でふと抱いた疑問をそのままにせず、すぐにAIと対話して情報を得たり、実験したり、具体的な形にしたりします。例えば、「この業務はAIでどう効率化できるだろう?」と考えたら、すぐにChatGPTに質問し、出てきたアイデアを実際に試してみる、といった行動です。この「疑問→対話→実験→形にする」という泥臭い試行回数が、私たちの思考のOS(オペレーティングシステム)をAI時代に適したものへと書き換える原動力となるのです。

木内氏は、この考え方をさらに「メタ認知」の観点から補足しました。メタ認知とは、「自分自身を客観的に見る能力」のことです。AIの回答を盲目的に信じるのではなく、「自分には何が足りないのか」「AIの回答は本当に正しいのか」を客観的に見つめ、検証し、必要に応じて修正するプロセスが重要であると述べました。AIの力を最大限に引き出しつつ、最終的な判断は人間が行うというバランス感覚が、AI時代における唯一無二の生存戦略になると再定義されました。

3. 人間の役割:IQの代替が進む中、試される「EQ(熱量)」

2026年、AIは多くの知的作業を人間の代わりにこなせるようになっています。これにより、人間の価値は、知識や論理的思考力といった「IQ(知能指数)」から、「EQ(心の知能指数)」へと完全にシフトしていると両氏は指摘しました。EQとは、感情を理解し、適切に表現し、他者との関係を良好に保つ能力のことです。

講演会では、「数年後には商談さえエージェントがこなす」という厳しい未来が予測されました。AIがデータに基づいた最適な提案をしたり、顧客の質問に即座に答えたりできるようになれば、人間が担う商談の役割は大きく変わるでしょう。だからこそ、オフラインで直接対面した際に伝わる「熱量」や、相手の心を動かす「情緒的なコミュニケーション能力」が、AIには代替できない最大の差別化要因になると結論づけられました。

AIが合理的な判断を下す一方で、人間は共感や信頼といった非言語的な要素で価値を生み出す。これが、AIと共存する社会における人間の重要な役割となるのです。

質疑応答:極限までAIと共生する「規格外の日常」

講演会の質疑応答では、茶圓氏と木内氏のストイックなAI活用術に、会場からは驚きの声が上がりました。彼らの「規格外の日常」は、AI時代を生き抜くための具体的なヒントに満ちていました。

「脳のスペック」さえ管理対象に

茶圓氏は月間約20〜30万円、木内氏は月間15〜20万円をAIツールに投資していると明かしました。これは、AIを単なるコストではなく、自身の生産性を最大化するための重要な投資と捉えていることを示しています。さらに驚くべきことに、茶圓氏は脳の処理効率を最大化するために「酸素摂取」までコントロール下においていると語りました。これは、AIとの共生が、単なるツールの利用に留まらず、自身の身体や思考プロセス全体を最適化するレベルにまで及んでいることを示唆しています。

実績ゼロを突破する「アウトプット」の力

「まだAI活用で実績がないのですが、どうすればいいでしょうか?」という質問に対し、茶圓氏は「実績がないからこそ、自分で開発したものや、自社業務を自動化した実績を可視化して提示すべきだ」と回答しました。まずは「小さく作って出す」というアウトプットを継続することが、信頼を勝ち取る唯一の手段であることを強調しました。完璧を目指すのではなく、まずは行動し、具体的な成果を見せることが重要だということです。

AIに宿る「自分らしさ」

両氏は、日記や業務記録を日常的にAIへ学習させることの重要性を共有しました。AIに自分の思考や行動パターンを学習させることで、「使い込むほどにAIが自分の分身(自分らしさ)へと近づく」という長期的なAI育成の可能性が示されました。これは、AIが単なる計算機ではなく、個人の思考を拡張し、サポートするパートナーとなり得ることを意味します。

イベントを終えて

講演会の最後には、木内氏から「『AI脳』は今のAI学習者が陥りがちな罠をすべて解決してくれるバイブル。SHIFT AIとしても、こうした思考のアップデートができる場を全国に広げていきたい」という力強いメッセージが送られました。

AI脳 出版記念講演会後の集合写真

講演終了後、東京会場では懇親会も開催され、参加者同士や登壇者との活発な交流が深められました。このイベントは、AI時代を生き抜くための具体的な戦略と、AIに対する新たな視点を提供し、多くの参加者にインスピレーションを与えたことでしょう。

登壇者プロフィール

茶圓 将裕(チャエン)氏

茶圓 将裕氏

株式会社デジライズ 代表取締役。同志社大学在学中に海外留学後、上海でコンサル企業立ち上げや起業を経験。帰国後は人材事業を経て、2022年に世界初のEat to Earn NFTゲームを共同創業。その後AI領域に転じ、検索サービスやニュースレター、AIアシスタントなどを展開しています。現在は株式会社デジライズにて企業向け生成AI研修やAI顧問サービスを提供し、延べ500社で4万人以上を支援。GMO AI & Web3顧問、Google Gemini AIアドバイザー、一般社団法人生成AI活用普及協会評議員、NewsPicksプロピッカーを務めています。Xフォロワーは18万人超と国内トップクラスのAIインフルエンサーとして最新トレンドや活用法を発信し、ABEMA・TBSをはじめメディア出演も多数です。

木内 翔大氏

木内 翔大氏

株式会社SHIFT AI 代表取締役。「日本をAI先進国に」を掲げ、生成AI学習コミュニティ「SHIFT AI」を運営し、会員数は3万人を超えます。企業のAI活用支援や、AI専門メディア「SHIFT AI Times」も展開。Xフォロワー数は14万人超え、国内AI関連セミナーに多数登壇しています。著書に『AIのド素人ですが、10年後も仕事とお金に困らない方法を教えて下さい! 最悪の未来でも自分だけが助かる本』があります。

小澤 健祐氏

小澤 健祐氏

AICX協会 代表理事。「人間とAIが共存する社会をつくる」をビジョンに掲げ、生成AI時代の業務・組織・人材変革を専門として活動しています。Cynthialy取締役CCO、Visionary Engine取締役、AI HYVE取締役など複数のAI企業の経営に参画。また、日本HP、NTTデータグループ、Lightblue、THA、Chipperなど複数社のアドバイザーも務め、千葉県船橋市生成AIアドバイザーとして行政のDX推進にも携わっています。多彩な経験を活かし多数の講演に登壇。著書に『生成AI導入の教科書』『AIエージェントの教科書』があります。

開催概要

  • イベント名:『AI脳 自由な時間が無限に生まれる思考革命』出版記念講演会

  • 日時:2026年4月4日(土)14:00〜17:00(13:30開場)

  • 会場:東京都港区南青山

株式会社SHIFT AIについて

株式会社SHIFT AIロゴ

株式会社SHIFT AIは、「日本をAI先進国に」というミッションのもと、生成AIをはじめとするAI技術のビジネス活用を学べる、利用者数No.1※の生成AI学習コミュニティ「SHIFT AI」を運営しています。会員数は3万人を超え、法人向けのリスキリング支援サービス「SHIFT AI for Biz」や、教育機関向けの「SHIFT AI for School」など、幅広い分野でAI人材の育成を推進しています。さらに、独自メディア「SHIFT AI Times」の運営をはじめ、情報発信・研修・イベントを通じて、個人と組織の成長を支援し、日本全体のAI活用を加速させています。

SHIFT AIの活動紹介と木内翔大氏

  • 社 名:株式会社SHIFT AI

  • 所在地:東京都渋谷区渋谷2丁目24-12 渋谷スクランブルスクエア

  • 代表者:代表取締役 木内 翔大

  • 設立年月:2022年3月18日

  • 資本金:8,300万円(資本準備金含む)

  • 事業内容:コンサルティング / コミュニティ運営 / Youtubeチャンネル運営 / スクール運営

  • URLhttps://shift-ai.co.jp/

※利用者数No.1は、GMOリサーチ&AI株式会社調べ(2025年2月時点における累計登録者数。企業が運営するAI活用事例や実践ノウハウなど、ビジネス目的でのAI活用に関する講義を提供するコミュニティサービスを対象とし、講義を行わないネットコミュニティや個人運営のコミュニティ、ビジネス目的以外のコミュニティサービスは対象外)によるものです。

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