【AI活用事例】メビウス製薬が「アイブリー」導入でコールセンターDXを推進!受電率99%・解約率6割削減を実現した秘訣を徹底解説

AIが顧客対応の未来を拓く!メビウス製薬と「アイブリー」が実現した驚きの変革

現代社会において、企業と顧客をつなぐ「顧客対応」は、ビジネスの成否を左右する重要な要素の一つです。しかし、人手不足や多様化する問い合わせ、24時間365日対応へのニーズなど、その現場は多くの課題を抱えています。こうした課題を解決する手段として、近年注目を集めているのが「AI(人工知能)」の活用です。

本記事では、化粧品・医薬部外品の製造販売を手がける株式会社メビウス製薬が、対話型音声AI SaaS「アイブリー」を導入し、顧客対応の現場で劇的な改善を実現した事例を詳しくご紹介します。AI初心者の方にも分かりやすいよう、専門用語の解説を交えながら、その導入背景、具体的なソリューション、そして驚くべき成果までを徹底解説します。

メビウス製薬が抱えていた顧客対応の大きな壁

メビウス製薬のお客様センターでは、これまで主に有人オペレーターによる電話対応を行ってきました。しかし、この体制にはいくつかの深刻な課題が存在していました。

1. 有人オペレーター対応の限界と機会損失

まず、受付時間外に寄せられる問い合わせへの対応が困難でした。また、キャンペーン時や特定の時間帯に電話が集中する「あふれ呼」が発生し、お客様が電話をかけてもつながらない状況が頻繁に起こっていました。これにより、お客様の不満が高まるだけでなく、ビジネス上の機会損失にもつながっていました。

2. 従来の電話システム(CTI)によるデータ把握の困難さ

従来の電話システム(CTI:Computer Telephony Integration。電話とコンピューターを連携させ、顧客情報表示や通話録音などの機能を提供するシステム)では、お客様からの詳細な問い合わせ内容やオペレーターの対応状況を確認するために、都度BPO事業者(業務プロセスの一部を外部に委託する企業)へ問い合わせる必要がありました。このため、お客様の声の実態を正確に把握することが難しく、以下のような問題が生じていました。

  • 対応スキルの属人化: 特定の経験豊富なオペレーターにノウハウが集中し、組織全体での対応品質の均一化が困難でした。

  • 新人教育の遅れ: 属人化が進むことで、新しいオペレーターへの教育が非効率になり、即戦力化に時間がかかる原因となっていました。

  • 定期購入モデル特有の課題: 定期購入のお客様に対する解約抑止や追加購入の提案といった重要なノウハウが個人に留まり、組織全体で共有・活用されないため、ビジネスチャンスを逃していました。

3. 煩雑な社内業務による現場の負担

日々の運用においても、コール状況の管理、複数のシステム参照、手動によるレポート作成など、多くの煩雑な業務が発生していました。これらの社内業務は、現場のオペレーターや管理者の大きな負担となり、本来注力すべき顧客対応やサービス改善への時間を圧迫していました。

メビウス製薬の代表取締役 長谷川貴一氏のコメントによると、これらの複合的な課題により、一時期は受電率が約50%まで低下するという、運営上「危機的な状況」に陥っていたとのことです。

AI初心者向け解説:対話型音声AI SaaS「アイブリー」とは?

このような状況を打破するため、メビウス製薬が導入したのが株式会社IVRyが提供する対話型音声AI SaaS「アイブリー」です。

ここで、いくつか専門用語を解説しましょう。

  • SaaS(Software as a Service): ソフトウェアをインターネット経由で提供するサービスのことです。従来の買い切り型ソフトウェアと異なり、利用者はインターネット環境があればどこからでもアクセスでき、常に最新の機能を利用できます。導入の手軽さや運用コストの削減といったメリットがあります。

  • AI(人工知能): 人間の知能をコンピューター上で再現しようとする技術のことです。音声AIは、特に人の声を認識し、理解し、対話する能力を持つAIを指します。

「アイブリー」の主な機能と特徴

「アイブリー」は、24時間365日稼働するAIが電話応答を自動化・標準化し、企業の業務効率と顧客体験の質を同時に向上させることを目指しています。その主要な機能は以下の通りです。

  • 24時間365日の自動応答: AIが電話の一次対応から問い合わせの自動完結までを担い、時間や曜日を問わず顧客対応を可能にします。

  • 通話内容の自動文字起こし・要約・分析: 通話内容をリアルタイムでテキスト化し、要約・分析することで、これまで見えにくかったお客様の声をデータとして蓄積・活用できるようになります。

  • FAQの自動生成や意図分類: 問い合わせのパターンをAIが学習し、よくある質問(FAQ)を自動で生成したり、お客様の問い合わせの意図を正確に分類したりします。

  • KPIモニタリング・指標化: 着電数や応答率といった基本的な指標に加え、通話ごとの品質指標もモニタリングし、顧客対応の全体像を可視化します。

  • SFA/CRM連携: SalesforceなどのSFA(Sales Force Automation:営業支援システム)やCRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理システム)、Zendeskといった主要なデータウェアハウスと即時連携が可能です。これにより、ACW(After Call Work:通話後の後処理業務)の自動化など、オペレーターの負担を大幅に軽減します。

  • 独自技術「ハルシネーションゼロ」: AIが事実に基づかない誤った情報を生成してしまう現象を「ハルシネーション」と呼びますが、アイブリーはこのハルシネーションを防ぐ独自技術を搭載しています。これにより、業務自動化の信頼性を担保し、お客様への誤情報提供のリスクを最小限に抑えます。

  • オートコールと有人対応のハイブリッド運用: AIによる自動応答と、必要に応じて有人オペレーターが対応するハイブリッドな運用が可能です。AIが定型業務をこなし、人はより複雑で感情的な対応に集中できる環境を構築します。

導入実績に裏打ちされた信頼性

アイブリーは、大企業から中小企業まで、規模や業種を問わず幅広い企業に導入されています。現在、47都道府県・98業界以上(※2025年12月末時点)で累計50,000件以上のアカウントが発行され、累計着電数は7,000万件を超えています。この豊富な導入実績が、アイブリーの信頼性と効果を物語っています。

SIMIUSとIVRy(アイブリー)のコラボレーションを示すロゴ

「アイブリー」導入で実現した劇的な変化と具体的な成果

メビウス製薬が「アイブリー」を導入した結果、お客様センターの運営は劇的に変化し、驚くべき成果を達成しました。

1. 「IVRy Analytics」による対応品質の可視化と改善

アイブリーが提供する「IVRy Analytics」を活用することで、通話データを定量的に分析できるようになりました。これにより、単なる着電数や応答率の推移だけでなく、通話ごとの品質指標もモニタリングが可能になります。お客様からの問い合わせ理由や用件の傾向、オペレーターの対応状況などがデータとして明確になり、課題(ボトルネック)を特定しやすくなりました。データに基づいた改善サイクル(フィードバックループ)を回すことで、センター全体の対応品質の底上げを図ることが可能になったのです。

2. 24時間365日対応可能なプラットフォームの構築

対話型音声AI SaaS「アイブリー」の導入により、夜間や休日を含む24時間365日の自動応答体制が実現しました。お客様は時間や曜日を気にすることなく問い合わせができるようになり、利便性が大幅に向上しました。これにより、「あふれ呼」の問題が解消され、電話がつながらないことによる機会損失も減少しました。

さらに、AIが定型的な問い合わせを自動で完結させることで、有人オペレーターは、人にしかできない、より複雑な問い合わせや、お客様の感情に寄り添う丁寧な対応に集中できる環境が整いました。このオペレーターの業務負担軽減と対応品質の向上が、結果として定期購入の解約率の低減に大きく貢献しています。

3. AIネイティブなCTIへの刷新とZendesk連携

アイブリーが提供するCTIは、AIボイスボットの活用を前提とした「AIネイティブ」な業務オペレーションの構築を可能にしました。従来のCTIでは難しかったAIとの連携がスムーズに行えるため、より効率的な顧客対応が実現します。

また、CRM連携によるACW(後処理業務)の自動化など、オペレーター業務の手間も最小化されました。特に、Zendesk(クラウドベースのカスタマーサービスプラットフォーム)との自動連携により、これまで煩雑だった内部オペレーションが解消され、データ入力や情報共有の時間が大幅に削減されました。

導入後約1ヶ月で受電率99%・解約率約6割削減という驚きの成果

メビウス製薬の長谷川貴一代表取締役社長のコメントからは、導入効果の大きさがうかがえます。導入前には「受電率が約50%まで低下する」という危機的な状況にありましたが、アイブリー導入後は「AIを活用し『無理に電話を取る』運営から脱却」できたとのことです。その結果、同じスタッフ数のまま、なんと導入後約1ヶ月で受電率が99%まで改善しました。

受電率の向上だけでなく、スタッフには心理的な余裕が生まれ、一人ひとりのお客様に丁寧に向き合えるようになったことも大きな変化です。こうした変化が実績として表れ、解約率は約6割削減という大幅な改善を達成しています。これは、AIが業務効率化だけでなく、顧客満足度向上と企業の収益改善に直接的に貢献したことを明確に示しています。

メビウス製薬が描く「AIと人の共存」による未来の顧客体験

メビウス製薬は、「アイブリー」の導入を単なる自動化の手段として捉えているわけではありません。今後は「IVRy Data Hub」に蓄積された膨大な通話データをさらに活用し、組織全体の対応品質向上に取り組んでいくとしています。

1. AIによる新人教育の革新

AIが解約抑止などの成功事例や、お客様の満足度が高かった対話ログを抽出し、分析することで、効果的なコミュニケーションのパターンを特定します。これを新人教育の教材として活用することで、スキルの標準化とオペレーターの早期戦力化を実現することを目指しています。これにより、経験の浅いオペレーターでも、AIが分析した質の高い対応ノウハウを効率的に習得できるようになるでしょう。

2. コンプライアンス強化とリスク管理

化粧品や医薬部外品を扱う業界では、薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)をはじめとする様々な法令遵守が不可欠です。今後は、法令に抵触する恐れのある案内をAIが自動検知するモニタリング体制を構築し、コンプライアンス強化も推進していく計画です。これは、AIがリスク管理の面でも重要な役割を果たすことを示しています。

3. AIと人の最適な役割分担でより良い顧客体験を

メビウス製薬は、AIと人が最適に役割分担することで、顧客体験をさらに向上させることを期待しています。AIが定型的な業務やデータ分析を担う一方で、人は会話を通じて生まれる「温かさ」や「安心感」といった、AIには難しい感情的な側面を大切にする対応に注力します。AIがその体験を支え、磨き上げることで、より質の高い顧客体験を実現することを目指しているのです。

まとめ

メビウス製薬の事例は、対話型音声AI SaaS「アイブリー」が、コールセンターが抱える様々な課題を解決し、業務効率化、顧客満足度向上、そして企業の収益改善にまで貢献できることを明確に示しています。

AIの導入は、もはや遠い未来の話ではなく、私たちの身近なビジネスシーンで具体的な成果を生み出しています。特に、顧客対応の現場では、AIが24時間365日対応を可能にし、オペレーターの負担を軽減しながら、データに基づいた品質改善を推進する強力なツールとなり得ます。

メビウス製薬の成功は、AIが単なる自動化のツールではなく、人とAIが協力し合うことで、より豊かで質の高い顧客体験を創造できる可能性を示唆しています。AI初心者の方も、この事例を通じて、AIがビジネスにもたらす価値と、その活用が身近なものになっていることを感じていただけたのではないでしょうか。今後、さらに多くの企業でAI活用が進み、顧客対応の現場が進化していくことでしょう。

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