Webサイトのアクセシビリティ評価をAIが自動化!「AXY」で誰でも簡単にデジタルインクルージョンを実現

AIがWebアクセシビリティ評価を革新!専門知識不要のツール「AXY(アクシー)」が正式提供開始

デジタル技術が私たちの生活に深く浸透し、インターネット上の情報はあらゆる人にとって不可欠なものとなっています。しかし、Webサイトがすべての人にとって使いやすいとは限りません。視覚や聴覚に障がいのある方、高齢の方、または一時的に特定の機能が使いにくい状況にある方など、多様なユーザーが情報にアクセスできるよう配慮されたWebサイトは「Webアクセシビリティが高い」と言われます。

近年、このWebアクセシビリティの重要性はますます高まっています。デジタル庁が「Webアクセシビリティ導入ガイドブック」を公表するなど、国を挙げてその推進が図られています。さらに、2024年4月には改正障害者差別解消法が施行され、民間企業においても障がいのある方への「合理的配慮の提供」が義務化されました。これにより、Webサイトのアクセシビリティ確保は、企業にとって避けては通れない課題となっています。

しかし、「何から始めればいいか分からない」「専門的な知識やリソースが足りない」といった悩みを抱える企業も少なくありません。このような背景の中、多様なユーザーと共創するインクルーシブデザインスタジオ「CULUMU」を運営する株式会社STYZが、この課題を解決する画期的なツールを開発しました。それが、生成AIを活用したWebアクセシビリティ評価ツール「AXY(アクシー)」です。2026年4月15日より正式提供が開始されたAXYは、専門知識がなくても誰でも簡単にWebサイトのアクセシビリティを評価し、改善へと導くことを目指しています。

AXY(アクシー)がWebアクセシビリティ評価を変える3つの特長

AXYは、Webアクセシビリティの課題を抱える企業や担当者にとって、非常に強力な味方となるツールです。その主な特長を詳しく見ていきましょう。

1. 専門知識は不要、ワンクリックのシンプル操作で手軽に評価

Webアクセシビリティの評価と聞くと、「専門的な知識が必要で難しそう」「複雑な操作を覚えなければならない」と感じるかもしれません。しかし、AXYはブラウザの拡張機能として提供されるため、使い方は非常にシンプルです。

AXYのシンプル操作画面

評価したいWebサイトを開いた状態で、ブラウザのボタンをワンクリックするだけで、すぐに高度な品質検査が実行されます。日常のブラウジングと同じ感覚で利用できるため、特別なトレーニングを受ける必要もありません。これにより、Webアクセシビリティの専門家ではない方でも、気軽に評価に取り組むことが可能です。

さらに、AXYはすでに公開されているWebサイトだけでなく、開発中のサイトやパスワードで保護された非公開環境にあるサイトの評価にも対応しています。これにより、Webサイトの開発プロセスの早い段階からアクセシビリティ検証を組み込むことができ、手戻りを減らし、効率的な改善を促します。将来的には、企業内の開発フローへの組み込みやシステム連携をさらに容易にするため、2026年6月頃にはAPIによる提供も開始される予定です。

2. 生成AIと世界標準の検証エンジンによる高精度な統合分析

従来の自動アクセシビリティチェックツールには、「見た目や文脈を理解できない」という課題がありました。例えば、画像に代替テキストが設定されていても、その内容が適切かどうかまでは判断が難しいといったケースです。

AXYは、この課題を生成AIの力で解決します。生成AIが専門家が目視で行っていた「見た目や文脈の確認」を代行し、同時に世界標準の検証エンジン「axe-core」がWebサイトの「コードの解析」を実行します。

AIとaxe-coreによる統合分析

この二つの分析結果を統合することで、まるで専門家が隣にいるかのように、作り手の意図や文脈を考慮した、実務的で精度の高い評価を実現します。これにより、単なる機械的なチェックでは見落とされがちな問題も発見し、より本質的なアクセシビリティ改善へとつながります。

3. 共有・修正依頼がスムーズになるレポート自動生成機能

Webアクセシビリティの評価結果は、専門用語が多く、開発チームや関係者間での情報共有や修正依頼が難しいという声も聞かれます。AXYは、このようなコミュニケーションの障壁を取り払います。

自動生成されるアクセシビリティレポート

評価結果は、問題箇所とその具体的な改善案が明記されたPDF形式のレポートとして自動で出力されます。このレポートは専門用語の壁をなくし、誰が見ても分かりやすいように工夫されています。これにより、チーム内での情報共有がスムーズになり、開発者への修正依頼も迷いなく迅速に行えるようになります。結果として、アクセシビリティ改善にかかるコミュニケーションコストを大幅に削減し、効率的な対応を後押しします。

アクセシビリティを超えたAXY独自の多様なデザイン評価

AXYの評価基盤は、一般的なWebアクセシビリティ評価にとどまらない、さらに幅広い視点でのデザイン評価を可能にします。CULUMUがインクルーシブデザインの実践で培ってきた独自のデータベースを活用することで、以下のような情緒的・認知的な評価にも応用できる点が大きな特長です。

アクセシビリティを超えた多様なデザイン評価軸

  • わかりやすい日本語表現のチェック: 難しい言葉や専門用語が使われていないか、誰もが理解しやすい表現になっているかを評価します。

  • 正しい専門用語の使用チェック: 業界固有の専門用語が適切に使われているか、誤解を招く表現がないかを確認します。

  • デザインガイドラインの遵守状況の確認: 企業独自のブランドガイドラインやデザイン原則が守られているかを評価します。

さらに、AXYは導入企業のニーズに応じて、業種別のチェック事項や企業独自の評価指標を追加するなど、柔軟な個別カスタマイズにも対応しています。これにより、単なるアクセシビリティ対応だけでなく、企業のブランドイメージやユーザー体験全体の向上にも貢献できるでしょう。

AXY導入で企業のアクセシビリティ向上を総合的に支援

AXYを導入することで、企業はWebアクセシビリティ対応におけるさまざまな課題を解決し、業務効率を大幅に改善できます。アクセシビリティ推進担当者から開発・デザインチーム、そしてWebサイトの運用に関わるすべての人にとって、AXYは大きな助けとなります。

AXYがもたらす企業のアクセシビリティ向上支援

AXYの活用例:

  • アクセシビリティ推進担当者: 全社共通のアクセシビリティ検証プロセスを整備するツールとして活用し、一貫した品質管理を実現できます。

  • 企業内WEBマスター: 外部の制作会社に依頼したWebサイトのアクセシビリティ検査を自部門で実施できるようになり、チェック体制を強化できます。

  • 開発・デザインチーム: レポートを通じて問題の背景を深く理解できるため、具体的なアクセシビリティ修正へスムーズに着手でき、手戻りを減らします。

  • 知見が少ない担当者: 「なぜユーザーが困るのか」という理由を理解し、個別の事情を汲んだ修正依頼が可能になるため、より質の高い改善につながります。

株式会社STYZが運営するCULUMUは、AXYの提供にとどまらず、企業のアクセシビリティ向上を総合的にサポートします。アクセシビリティ方針の策定支援から、組織内での運用プロセスの設計、さらには技術や知見の提供まで、企業全体のアクセシビリティ対応を一気通貫で支援することが可能です。

CULUMUのアクセシビリティサービス

先行利用者の声:業務効率化と品質向上への高い期待

AXYは、正式提供に先立ち、日本最大級のデザインカンファレンス「Design Ship 2025」に出展し、多くのデザイナーやプロダクトマネージャーから高い評価と反響を得ています。実際の利用者の声からは、AXYがもたらす業務改善効果と品質向上への期待が伺えます。

Design Ship 2025でのAXY体験会の様子

イベントブースでのAXY紹介

  • 事業会社デザイナーのコメント: 「評価結果をPDF形式でそのまま書き出せる機能が非常に良いです!社内報告や開発チームへのフィードバック資料を作成する手間が大幅に削減できるので助かります。」

    このコメントからは、AXYのレポート自動生成機能が、情報共有の効率化と資料作成時間の短縮に大きく貢献することがわかります。デザイナーにとって、本来のデザイン業務に集中できる時間が増えるメリットは計り知れません。

  • IT企業プロダクトマネージャーのコメント: 「ぜひ会社に導入したいです!現状、アクセシビリティ評価は専門知識を持つメンバーが手動で確認しており負担が大きいので、このツールが人の判断を肩代わりしてくれるなら、業務効率が格段に上がると期待しています。」

    プロダクトマネージャーの視点からは、AXYが専門家の手作業による評価の負担を軽減し、業務効率を劇的に向上させる可能性が示されています。これにより、限られたリソースをより戦略的な業務に振り分けることができるでしょう。

  • 制作会社ディレクターのコメント: 「評価結果が分かりやすいレポート形式で出てくるのが素晴らしいです。今まではリソース不足でアクセシビリティ評価の業務自体を請け負えませんでしたが、これならクライアントワークでも対応できる可能性を感じます。」

    制作会社のディレクターは、AXYが新たなビジネスチャンスを生み出す可能性に言及しています。これまでリソース不足で対応できなかったアクセシビリティ評価業務を、AXYを活用することでクライアントに提供できるようになるかもしれません。

これらの声は、AXYが多様な立場の人々の課題を解決し、Webアクセシビリティ対応をより身近で実現可能なものに変えるポテンシャルを秘めていることを示しています。

AXYの導入・利用とCULUMUについて

AXYの導入や利用にご興味のある方は、以下の専用ページよりお問い合わせください。

また、AXYの評価結果をもとにした具体的なサイト改善、多様なユーザーと共創するインクルーシブデザインの導入、社内体制の構築など、より本格的なアクセシビリティへの取り組みに関する相談も受け付けています。

インクルーシブデザインスタジオ CULUMUとは

CULUMUは、「障壁を生まない、豊かな社会をデザインする」というビジョンのもと、インクルーシブデザインを専門とするスタジオです。高齢者、障がい者、外国人など、多様な当事者の方々と共に事業開発を支援する専門家集団として活動しています。

CULUMUの事業領域

最大の特徴は、5,000以上の非営利団体とのネットワークを活かした独自の調査パネルです。これにより、これまでリーチが困難だった人々とのマッチングや定性調査を可能にし、「当事者と近い距離で開発を支援する」という仕組みが高く評価され、2024年度グッドデザイン賞を受賞しています。大手企業からスタートアップまで100件以上の取引実績を持ち、NPOや研究機関などのパートナーと共に、社会課題解決やDE&I(多様性、公平性、包摂性)を推進するプロジェクトを多数手掛けています。

まとめ:AXYが拓く、誰もが取り残されないデジタル社会の未来

Webアクセシビリティは、特定の誰かのための特別な配慮ではなく、すべての人にとって使いやすいデジタル環境を構築するための基盤です。改正障害者差別解消法の施行により、その重要性はさらに増し、企業にとって喫緊の課題となっています。

AXYは、生成AIの力を活用することで、この複雑で専門知識が必要とされてきたWebアクセシビリティ評価を、専門知識がなくても誰でも簡単に行えるように変革します。ワンクリックで高精度な評価を行い、分かりやすいレポートを自動生成することで、担当者の業務負担を軽減し、効率的かつ迅速な改善をサポートします。

CULUMUが長年培ってきたインクルーシブデザインの知見が詰まったAXYは、単なる技術ツールに留まらず、企業のWebサイトが多様なユーザーにとって真にアクセスしやすいものとなるよう、強力に後押しするでしょう。AXYの登場は、誰もがデジタル情報から取り残されることなく、豊かな社会を享受できる未来への大きな一歩となるに違いありません。この新しいツールが、日本のデジタル社会のインクルージョンをさらに加速させることでしょう。

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