TOPPANが提供開始!非クラウド型自動通訳ディスプレイ「UCDisplay® LIVE」で多言語コミュニケーションの新時代へ
近年、日本を訪れる外国人や国内に住む外国人の増加に伴い、私たちの生活の様々な場面で「多言語対応」の必要性が高まっています。特に、行政の窓口、病院、金融機関など、個人情報や機密性の高い情報を取り扱う場所では、言葉の壁が大きな課題となっていました。このような背景の中、TOPPAN株式会社(以下、TOPPAN)は、インターネットに接続せず、高いセキュリティを保ちながらリアルタイムに近い自動通訳を実現する非クラウド型透明翻訳ディスプレイ「UCDisplay® LIVE」の提供を2026年4月3日より開始しました。この革新的なシステムは、どのようにして私たちのコミュニケーションを変え、業務効率を向上させるのでしょうか。AI初心者の方にも分かりやすい言葉で、その全貌を詳しくご紹介します。

なぜ今、非クラウド型自動通訳が必要なのか?開発の背景と従来の課題
多言語対応の重要性が叫ばれて久しいですが、従来の翻訳サービスにはいくつかの課題がありました。まず、多くの方が経験したことがあるかもしれませんが、翻訳機やアプリを使った「逐次翻訳」では、相手の発話が終わるのを待ってから翻訳されるため、会話のテンポが悪くなり、どうしてもタイムラグが生じてしまいます。これは、特に込み入った相談や緊急性の高い状況では、来訪者と対応スタッフ双方にとって大きなストレスとなり、業務効率の低下を招いていました。
さらに深刻な問題は、セキュリティに関するものです。公共機関、医療機関、金融機関といった場所では、お客様の個人情報や病歴、資産状況など、極めて機密性の高い情報を取り扱います。一般的な翻訳サービスは、インターネットを経由して外部のクラウドサーバーで翻訳処理を行うため、情報漏洩のリスクが懸念され、導入に踏み切れないケースが少なくありませんでした。インターネット上でのデータ保護要件が厳しく、データ主権(データがどの国の法律に基づいて扱われるか)の観点からも、クラウド型の翻訳サービスは導入が難しい状況が続いていたのです。
加えて、工場内や山間部など、そもそもインターネット環境が不安定、あるいは全く利用できない場所では、クラウド型の機械翻訳は機能しません。このような場所でも多言語コミュニケーションのニーズは存在し、現場の課題は解決されないままでした。
TOPPANは、これらの課題を解決するため、対面コミュニケーションの自然さを追求した透明ディスプレイ技術に、高いセキュリティと翻訳スピードを融合させた「UCDisplay® LIVE」を開発しました。このサービスは、昨年度から提供されているプレゼンテーション用自動通訳システム「LiveTra®」などで培われた知見を活かし、窓口での双方向対応をよりスムーズにするユーザーインターフェースと操作性を実現しています。
「UCDisplay® LIVE」の画期的な5つの特長
「UCDisplay® LIVE」は、従来の翻訳サービスが抱えていた課題を解決し、多言語コミュニケーションを劇的に改善するための様々な機能を搭載しています。AI初心者の方にも分かりやすく、その主要な特長を一つずつ見ていきましょう。
1. 自動通訳による活用範囲の拡大:スムーズな会話で業務効率アップ
従来の逐次翻訳では、話者が話し終わるのを待ってから翻訳結果が表示されるため、会話が途切れがちでした。「UCDisplay® LIVE」は、話者の発話と同時に翻訳結果を伝達する「自動通訳」機能を搭載しています。これにより、会話の中断が最小限に抑えられ、まるで通訳を介しているかのように自然でスムーズな対話が可能になります。
この自動通訳機能は、単なる窓口での簡単な問い合わせ対応だけでなく、より複雑で継続的な対話が求められる業務、例えば各種相談業務や聴取、詳細な説明が必要な場面などでも大いに活躍します。会話のテンポが良くなることで、来訪者のストレスが軽減され、対応スタッフもより多くの情報を効率的に伝えることができるようになります。これは、業務効率の大幅な向上に直結するでしょう。
2. 非通信構成による機密データ保護:情報漏洩リスクを徹底排除
「UCDisplay® LIVE」の最も重要な特長の一つが、その「非通信構成」です。翻訳処理は、インターネットを介さず、設置されたデバイス内部で完結します。つまり、会話データが外部のクラウドサーバーに送信されたり、保存されたりすることが一切ありません。
この仕組みにより、インターネット上での情報漏洩リスクが根本的に排除されます。公共機関、医療機関、金融機関など、厳格な外部通信セキュリティが要求される環境でも、安心して「UCDisplay® LIVE」を導入し、機密性の高い情報を扱う対面相談業務に活用することが可能になります。データのプライバシー保護がますます重要視される現代において、この非通信構成は非常に大きなメリットと言えるでしょう。

3. ログ抽出とログ削除機能:柔軟な履歴管理で安心運用
「UCDisplay® LIVE」では、翻訳された会話のログ(履歴)を管理者が任意のタイミングで抽出したり、削除したりすることが可能です。これにより、運用側は柔軟な履歴管理を行うことができます。
例えば、特定の相談内容を後から確認する必要がある場合には、翻訳履歴を抽出して内容を検証できます。一方で、プライバシー保護の観点から、一定期間経過後に会話履歴をシステム内に残さない運用も可能です。これにより、利用者のプライバシーを守りつつ、必要に応じて情報を活用するという、バランスの取れた運用が実現します。
4. 固有名詞登録による継続アップデート:専門分野での精度向上
翻訳システムを導入する際、その分野特有の専門用語や固有名詞が正しく翻訳されるかは非常に重要なポイントです。「UCDisplay® LIVE」は、端末ごとに自由に固有名詞を登録できる機能を備えています。これにより、導入前の事前登録はもちろん、導入後の定期的な登録によって、特定の専門領域における翻訳精度を継続的に高めることができます。
例えば、医療機関であれば病名や治療法、金融機関であれば特定の金融商品名など、その機関で頻繁に使われる専門用語を登録することで、より正確で自然な翻訳が期待できます。AIは学習することで賢くなりますが、このように個別環境でカスタマイズできることで、導入先のニーズに合わせた最適な翻訳環境を構築し、継続的な翻訳精度の向上が見込めます。
5. 言語自動認識機能の実装:相手の言語が分からなくても安心
多言語対応の現場では、「相手がどの言語を話すのか、事前に分からない」という状況も少なくありません。「UCDisplay® LIVE」は、話者の言語をデバイス側で自動的に認識する機能を搭載しています。これにより、相手の言語が分からなくても、対応言語内であればすぐに翻訳会話を開始することが可能です。
この機能は、特に初対面の外国人の方とのコミュニケーションにおいて、大きな助けとなります。対応スタッフが相手の言語を尋ねる手間が省け、よりスムーズに会話をスタートさせることができるため、窓口業務の初動におけるストレスを軽減し、効率的な対応をサポートします。
「UCDisplay® LIVE」が活躍する具体的なシーン
これらの特長を持つ「UCDisplay® LIVE」は、様々な場所での多言語コミュニケーションを支援します。
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公共機関の窓口: 市役所や区役所、警察署など、外国人住民や観光客からの問い合わせ対応。住民票の発行、各種申請手続き、緊急時の対応など、機密性の高い情報を含む複雑な相談も安心して行えます。
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医療機関: 病院の受付、診察室、薬局などで、外国人患者とのコミュニケーションを円滑にします。病状の説明、治療方針の合意形成、服薬指導など、正確な情報伝達が命に関わる場面で特に有効です。
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金融機関: 銀行や証券会社の窓口で、外国人顧客の口座開設、資産運用相談、ローン契約などに対応します。顧客の個人情報や資産状況といった機密情報が外部に漏れる心配なく、安心してサービスを提供できます。
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企業の受付や商談: 外国人来訪者の対応や、国際的なビジネス商談の場でも活用できます。特に、企業秘密に関わるような情報交換の際も、セキュリティを確保しながらスムーズなコミュニケーションが可能です。
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通信環境が不安定な場所: 工場内での作業指示や安全指導、建設現場、山間部の観光施設など、インターネット接続が難しい環境でも、安定した自動通訳サービスを提供します。
参考価格と今後の展望
「UCDisplay® LIVE」の参考価格は、250万円~/台となっています。導入を検討する際には、この価格を参考に、自社のニーズや予算と照らし合わせることが重要です。
TOPPANは、今後も「UCDisplay® LIVE」をはじめとした自動通訳システムに対し、継続的な機能向上を目指し、様々な開発を行っていくと発表しています。インバウンド(訪日外国人観光客)対応や在留外国人対応など、あらゆる場面で自動同時通訳技術を展開し、TOPPANの多言語サービス全体で、2028年までに約20億円の売り上げを目指すとしています。この目標達成に向けて、今後も「UCDisplay® LIVE」の進化と普及が期待されます。
まとめ:セキュリティと利便性を両立する未来のコミュニケーションツール
TOPPANの非クラウド型自動通訳ディスプレイ「UCDisplay® LIVE」は、多言語社会におけるコミュニケーションの課題に対し、セキュリティと利便性を両立させる画期的なソリューションです。インターネットに接続しない「非クラウド型」であるため、情報漏洩のリスクを極限まで低減し、公共機関や医療機関といった機密性の高い情報を扱う現場でも安心して利用できます。また、話者の発話と同時に翻訳結果を表示する「自動通訳」機能により、会話のテンポを損なうことなく、スムーズで自然な対話を実現します。
固有名詞登録による翻訳精度の向上や、言語自動認識機能など、現場のニーズに応える様々な機能が搭載されており、まさに「AIが身近な存在になる」ことを実感させる製品と言えるでしょう。今後、外国人とのコミュニケーションがさらに増える中で、「UCDisplay® LIVE」のような技術が、私たちの社会をより円滑で豊かなものにしていくことは間違いありません。多言語対応に課題を感じている企業や組織は、ぜひこの新しいソリューションに注目してみてください。
「UCDisplay®」シリーズについて、さらに詳しく知りたい方は、以下のURLから詳細情報をご覧いただけます。
- 「VoiceBiz® UCDisplay®」サイトURL: https://solution.toppan.co.jp/newnormal/service/voicebiz_ucdisplay.html
また、本ニュースリリースに関する詳細情報は、TOPPANホールディングスのウェブサイトでもご確認いただけます。

