豆蔵『MZbot』が生成AI活用を革新!完全オンプレミス&マルチLLM対応で製造現場などの通信制限環境下でもAIを安全に高精度活用する方法
近年、目覚ましい進化を遂げている「生成AI」は、私たちのビジネスや生活に大きな変革をもたらしつつあります。しかし、その活用には「セキュリティへの懸念」「インターネット接続の必要性」「AIが事実とは異なる情報を生成する『ハルシネーション』の問題」といった課題も存在していました。
このような課題を解決し、より多くの企業で生成AIを安全かつ効果的に活用できるよう、株式会社豆蔵が自社開発した対話型AIエンジン『MZbot』を大幅に強化しました。特に注目すべきは、「完全オンプレミス」での「マルチLLM接続」と、ハルシネーションを抑制する「FAQ-RAG機能」の搭載です。このアップデートにより、これまで生成AIの導入が難しかった、セキュリティレベルの高い環境や通信制限のある場所でも、生成AIの恩恵を受けられるようになります。
本記事では、AI初心者の方にも分かりやすい言葉で、MZbotの新たな機能と、それが企業にもたらすメリットを詳しく解説していきます。
MZbotとは?生成AIの基本を解説
MZbotは、株式会社豆蔵が開発した「対話型AIエンジン」です。簡単に言えば、人間が話しかけるように質問すると、AIが適切な情報を探し出し、回答を生成してくれるシステムのことです。従来のチャットボットが、あらかじめ設定されたルールに基づいて回答するのに対し、MZbotは最新の「生成AI」技術を取り入れることで、より自然で柔軟な対話が可能になっています。
生成AIとLLM(大規模言語モデル)って何?
「生成AI」とは、テキスト、画像、音声など、さまざまなコンテンツを新しく作り出すことができるAIのことです。例えば、文章を要約したり、新しいアイデアを出したり、プログラムコードを書いたりすることができます。MZbotが採用しているのは、主にテキストを扱う生成AIで、その中心となるのが「LLM(大規模言語モデル)」です。
LLMは、インターネット上の膨大なテキストデータを学習することで、人間のような自然な文章を理解し、生成する能力を持っています。MZbotは、このLLMを「頭脳」として利用することで、利用者の質問意図を深く理解し、的確な回答を生成する対話を実現しているのです。
新機能の核心:完全オンプレミスとマルチLLM対応
今回のMZbotのアップデートで最も重要なポイントの一つが、「完全オンプレミス」と「マルチLLM接続」への対応です。これらの機能が、企業における生成AI活用の可能性を大きく広げます。
完全オンプレミスで実現する高セキュリティと安定稼働
「オンプレミス」とは、企業が自社の施設内(データセンターなど)にサーバーやシステムを設置し、運用・管理することです。これに対し、インターネット経由で提供されるサービスを利用することを「クラウド」と呼びます。
MZbotが「完全オンプレミス」に対応したということは、インターネットに接続されていない環境でも、生成AIエンジンを安全に利用できるようになったことを意味します。この点は、特に以下のような環境で生成AIを活用したい企業にとって、非常に大きなメリットとなります。
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高いセキュリティが求められる環境: 企業の機密情報や個人情報を扱う場合、外部ネットワークとの接続は情報漏洩のリスクを高めます。完全オンプレミスであれば、外部からのアクセスを遮断し、自社の厳格なセキュリティポリシーの下でAIを運用できます。
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通信制限のある環境: 製造現場、航空機、船舶、離島、緊急避難場所など、インターネット回線が不安定だったり、そもそも接続が困難だったりする場所でも、生成AIを活用できるようになります。これにより、これまでAIの恩恵を受けられなかった現場での業務改善や意思決定支援が可能になります。
自社でシステムを完全に管理できるため、外部環境に左右されずに安定したAI運用が実現し、企業の重要なデータを安心して扱えるようになります。
マルチLLM接続がもたらす選択肢と柔軟性
MZbotは、従来のChatGPTやAzure OpenAI Serviceに加え、GoogleのGemini、AnthropicのClaudeといった主要なクラウドLLM、さらには「ローカルLLM」と呼ばれる自社サーバーで動かすことができるLLMにも対応しました(マルチLLM接続)。
この「マルチLLM接続」のメリットは多岐にわたります。
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最適なLLMの選択: 各LLMには得意分野や特性、コストが異なります。企業は、用途やセキュリティ要件、コストパフォーマンスなどに応じて、最適なLLMを自由に選択できるようになります。例えば、一般的な情報収集にはコスト効率の良いLLMを、機密性の高い社内文書の分析にはローカルLLMを使うといった使い分けが可能です。
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既存システムとの連携: 既に社内で特定の生成AIを導入している場合でも、MZbotを介してそのLLMと連携させることができます。これにより、既存の投資を無駄にすることなく、MZbotの対話機能と組み合わせた活用が可能です。
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利用シーンに合わせた切り替え: 複数のLLMを導入している企業では、利用者が用途に応じてLLMを切り替えて利用することもできます。例えば、クリエイティブな文章作成にはあるLLMを、データ分析には別のLLMを利用するなど、柔軟な運用が可能です。
特に、高いセキュリティ要件が求められる環境では、インターネットに接続せず自社のサーバー内で完結するローカルLLMと接続することで、完全なオンプレミス環境での生成AI活用が実現します。
ハルシネーション対策の切り札:FAQ-RAG機能
生成AIのビジネス活用における大きな課題の一つが、「ハルシネーション」です。ハルシネーションとは、AIが事実とは異なる、もっともらしい情報をあたかも真実かのように生成してしまう現象のことです。これが業務に誤った情報をもたらすリスクがあるため、生成AIの本格導入をためらう企業も少なくありません。
MZbotは、このハルシネーションの問題に対処するため、「FAQ-RAG機能」を搭載しました。
RAG(検索拡張生成)とは?
RAG(Retrieval-Augmented Generation:検索拡張生成)とは、生成AIが回答を生成する際に、事前に用意された信頼できる情報源(ドキュメントやデータベースなど)から関連情報を検索し、それを参照しながら回答を生成する技術です。これにより、AIが「知らないこと」を勝手に作り出すのではなく、「知っていること」に基づいた正確な回答を生成しやすくなります。
MZbotのFAQ-RAG機能がもたらすメリット
MZbotのFAQ-RAG機能は、企業がすでに持っている「FAQデータ」(よくある質問とその回答の集まり)を強力な情報源として活用します。具体的には、生成AIが従来型のFAQエンジンに登録されているFAQデータを関連情報として参照することで、以下のメリットを実現します。
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高精度の回答: 社内特有の規定や業務プロセスに基づいた正確な回答を生成できます。これにより、一般的な生成AIでは答えられないような、企業独自の質問にも的確に対応できるようになります。
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ハルシネーションの抑制: 信頼できるFAQデータを参照することで、AIが誤った情報を生成するリスクを大幅に低減します。これにより、利用者はAIの回答を安心して業務に活用できます。
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情報の根拠の提示: 回答の生成に使われたFAQデータが参照元情報として提示されるため、利用者は情報の根拠を確認できます。これにより、AIの回答に対する信頼性が向上し、疑問点があればすぐに確認できるようになります。
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運用効率の向上: 既存のFAQデータをそのまま活用できるため、新たに生成AI用の教師データを作成する手間を削減できます。

MZbotのFAQ-RAG機能のイメージ図。社内文書からFAQを自動生成し、RAGと独自のAIエンジンを搭載したMZbotが、ChatGPTなどの各種生成AIと連携して利用者の質問に回答するシステムアーキテクチャを示しています。
このFAQ-RAG機能は、生成AIの「創造性」と、従来のFAQエンジンの「正確性」を組み合わせることで、企業内の情報活用を大きく前進させる画期的な機能と言えるでしょう。
その他の注目すべき新機能
MZbotは、上記以外にも企業での生成AI活用をサポートするための様々な新機能を搭載しています。
MyBOT機能
利用者が生成AIに問い合わせた内容や、その際のプロンプト(AIへの指示)、アップロードしたデータなどを「MyBOT」として登録できます。これにより、特定の情報に特化した対話を継続的に行えるようになります。
さらに、作成したMyBOTは他の利用者と共有できるため、社内でのノウハウ展開や情報共有に役立ちます。例えば、特定のプロジェクトに関する専門知識を持つMyBOTを作成し、チームメンバー全員で活用するといった使い方が可能です。
FAQデータ自動生成機能
MZbotの学習データとなるQAデータ(質問と回答のペア)や類語辞書データの作成・メンテナンスは、通常多くの手間がかかります。この課題を解決するため、生成AIを活用した「FAQデータ自動生成機能」が追加されました。
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QAデータの自動生成: PDFやExcel、テキストファイルなどの社内文書をアップロードするだけで、その内容からQAデータを自動的に生成します。これにより、管理者のデータ準備工数を大幅に削減できます。
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QAデータの推敲・要約: 生成されたQAデータや既存のQAデータの質問文・回答文を、より読みやすい文章に推敲(校正)したり、内容を要約したりする機能です。これにより、利用者が理解しやすいFAQデータを作成できます。
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類語辞書の自動生成: アップロードファイルから関連する言葉(類語)を自動的に抽出し、類語辞書データを生成します。これにより、利用者の様々な表現の質問に対しても、AIが正確に意図を汲み取り、適切な回答を検索・生成できるようになり、検索精度の向上を支援します。
これらの機能により、専門知識がない担当者でも、手軽に高品質なFAQ環境を構築・維持できるようになります。
ルールベース回答機能
特定のキーワードに反応して、あらかじめ設定された文章を回答する「一問一答(ルールベース回答)」を設定できます。これにより、頻繁に寄せられる定型的な質問に対しては、確実かつ迅速な回答を提供できます。
オプション契約となる「拡張ルールベース」では、アンケートのように連続した会話(シナリオ)を起動することも可能です。例えば、製品のトラブルシューティングを段階的に案内したり、特定の情報を順序立てて説明したりする際に役立ちます。
生成AIフィルタ・利用者制限機能(機能向上)
生成AIの活用において、社外秘情報の誤送信は重大なリスクとなります。MZbotでは、このリスクを軽減するための「生成AIフィルタ」機能が強化されました。
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柔軟な制限ワード指定: 正規表現を用いた柔軟な制限ワード指定が可能となり、特定のキーワードやパターンが含まれる情報の送信を厳しく管理できます。これにより、社外秘情報が誤って生成AIに送信されることを確実に遮断できます。
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警告または送信禁止: 制限ワードが検出された場合、利用者に警告を表示するだけでなく、送信自体を禁止する設定も可能です。これにより、情報漏洩のリスクを最小限に抑えられます。
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利用者別の制限: 利用者ごとの使用量やアカウント情報に基づいて、生成AIの利用を制限することも可能です。これにより、企業はコスト管理やセキュリティポリシーの遵守を徹底できます。
これらの機能により、企業は生成AIを安全に、そして責任を持って運用するための強力なガバナンス体制を構築できます。
導入を検討する企業へ:価格と必要要件
MZbotの生成AI対応機能は、以下の価格で提供されます。
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永続ライセンス価格 (買い切り):88万円 (税込)
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サブスクリプション価格 (年間契約):44万円/年 (税込)
ご注意いただきたい点
上記の価格はライセンス費用のみであり、システムの構築作業費用は含まれていません。また、旧バージョンをご利用のお客様は、別途バージョンアップライセンス(税込22万円)の購入が必要です。
生成AIを実際に利用するには、以下の追加要件が発生する場合がありますのでご注意ください。
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生成AIサービスとの契約・導入: MZbotは様々なLLMと接続できますが、各LLMサービス(ChatGPT, Gemini, Claudeなど)の利用には、別途契約とAPIキーの取得が必要となります。
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LiteLLM等の導入: 一部のクラウド型生成AIサービスを利用する際には、LiteLLM(LLMプロキシ)などの導入が必要となる場合があります。これは、複数のLLMへの接続を効率的に管理するためのツールです。
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高性能GPUサーバー: ローカルLLMを利用する場合、NVIDIAやAMD製の高性能GPUを搭載したサーバー機器や、Ollama(ローカルLLM実行環境)などの導入が必要となります。ローカルLLMは、大量の計算リソースを必要とするため、専用のハードウェアが不可欠です。
これらの要件は、MZbotを導入する企業の具体的な利用環境や選択するLLMによって異なりますので、事前に確認し、計画的に準備を進めることが重要です。
まとめ
豆蔵の対話型AIエンジン『MZbot』の大幅な強化は、企業における生成AIの活用を次の段階へと押し上げるものです。
「完全オンプレミス」対応により、これまで導入が難しかったセキュリティレベルの高い環境や、通信制限のある製造現場などでも、生成AIを安全かつ安定的に利用できるようになります。また、「マルチLLM接続」は、企業が自社のニーズに合わせて最適なLLMを選択できる柔軟性を提供し、既存のIT資産との連携も可能にします。
さらに、生成AIの大きな課題であったハルシネーションを抑制する「FAQ-RAG機能」は、既存のFAQデータを活用することで、高精度で信頼性の高い回答を生成し、業務効率化に貢献します。MyBOT機能やFAQデータ自動生成機能、生成AIフィルタ・利用者制限機能といった細やかな機能も、企業が生成AIをより安全かつ効果的に運用するための強力なサポートとなるでしょう。
MZbotは、これらの新機能を通じて、企業のデジタル変革を加速させ、新たな価値創造を支援する存在となることでしょう。生成AIの導入を検討している企業にとって、MZbotはセキュリティと精度、そして柔軟性を兼ね備えた、魅力的な選択肢となるはずです。
株式会社豆蔵 概要
所在地: 東京都新宿区西新宿2-1-1 新宿三井ビルディング34階
設立 : 2020年11月11日 (2025年10月1日にグループ4社が統合)
代表者: 代表取締役社長 中原 徹也
資本金: 130,714,250円
URL : https://www.mamezo.tech

